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農林水産省

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特集1 だから、お魚を食べよう!(1)

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「そういえば、お魚を食べる機会が減ったかも……」と感じていませんか? 魚介類には、良質の動物性タンパク質やビタミンだけでなく、動脈硬化の予防が期待されるDHAなど、健康維持に役立つとされる成分がいっぱい! にもかかわらず、近年〝魚離れ〞が急速に進んでいます。そこで、国内の消費者に、水産物やその加工品にもっと親しんでもらうため、平成24年、官民協働で、「魚の国のしあわせ」プロジェクトを開始しました。その概要をわかりやすく紹介するとともに、〝魚の魅力を、さまざまな方法でアピールする〞、鮮魚店やスーパーの、取り組み例も紹介します。

マルエツ井土ヶ谷店「市場祭り」での、マグロ解体ショー
マルエツ井土ヶ谷店「市場祭り」での、マグロ解体ショー

魚を食べる量って近ごろ減ってるの?
魚介類の1人当たりの消費量は10年間で約3割減。すべての年齢層で、肉食化が進んでいます
近年の「魚離れ」は深刻で、1人当たりの魚介類の消費量を見ると、ピークだった平成13年度は40.2kg/人年だったのに対し、平成24年度は28.4kg/人年(概算)と、約3割も減少しています(図1)。

さらに平成18年には、1人1日当たりの魚介類の摂取量が肉類に抜かれ、その差は年々拡大しています(図2)。同じ調査結果を年齢層別に見ても、男女を問わず、70歳以上まで、すべての年齢層で魚介類を食べる量は減少。肉類への移行傾向が見られます。「年齢を重ねるにつれて、魚を好むようになる」とも、言えなくなってきているのです。

〈図1〉食用魚介類の人口1人当たり消費量の推移
〈図1〉食用魚介類の人口1人当たり消費量の推移

〈図2〉国民1人1日当たりの魚介類と肉類の摂取量の推移
〈図2〉国民1人1日当たりの魚介類と肉類の摂取量の推移

魚を食べるとなにがいいの?
ビタミンや必須ミネラル
DHAやEPAなど体に必要な成分がいっぱい
魚介類は、良質の動物性タンパク質を含む一方で、カロリーが低いという特徴があります。また、魚介類には、ビタミン(D、E、B12)、必須ミネラル(カリウム、カルシウム、マグネシウム等)などの栄養素や、高度不飽和脂肪酸(DHA:ドコサヘキサエン酸、EPA:エイコサペンタエン酸)をはじめとする、多様な機能性成分など、私たちの体に必要なものが多く含まれています。

魚を多く食べる人ほど心筋梗塞になりにくいなどの研究結果もあり、水産物を食べることが、私たちの健康維持に役立つことも明らかになっています。

水産物に含まれる主な機能性成分
水産物に含まれる主な機能性成分

文/佐々木 泉、吉塚さおり、柳本 操
写真/多田昌弘
写真提供/甲府中央魚市(株)、東信水産(株)、「ウーマンズフォーラム魚 白石ユリ子」