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農林水産省

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東日本大震災 被災地の復旧・復興に向けて

震災に負けるな!

畜産農家の〝お母ちゃん〞たちがオリジナル「マザーズシチュー」でおいしさ&安全をアピール中!
[福島県/うつくしま福島畜産 mother‚s(マザーズ)クラブ e-EN(イーエン)]


福島県の畜産農家は、東日本大震災と福島第一原子力発電所事故により、大きなダメージを受けました。そこで、農家のお母ちゃんたちは、福島県の畜産業の復興のため、自慢の牛乳と牛肉を使ったレトルトのビーフミルクシチューを開発。5か月間で2000食を売り上げています。

「マザーズシチュー」は、とくに子どもに好まれる味を意識して、開発を進めた
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マザーズシチュー


文/吉塚さおり
写真/うつくしま福島畜産 mother‚s(マザーズ)クラブ e- EN(イーエン)

畜舎崩壊に家畜の圧死、さらに原発事故の追い討ちが……
福島県は山が多く、中山間地を利用した畜産業が盛んな地域です。質のよい牛乳は都市部の消費者から人気が高く、ブランド「福島牛」は、上質な霜降りを持ち、風味豊かな味に定評があります。

しかし、平成23年3月、東日本大震災が発生。畜舎が倒壊し、家畜が圧死する被害が出たほか、家畜が無事だった地域も、福島第一原子力発電所事故による放射性物質汚染にさらされました。事故後の出荷制限だけでなく、安全な肉や牛乳が出荷できるようになった後も、消費者から福島県産の畜産物が避けられるという事態に直面したのです。

「消費者の方から、『福島産は、子どもに食べさせられない』と言われて……」と、クラブ会長の和牛繁殖農家、国馬ヨウ子さんは言葉を詰まらせます。

全国から寄せられた温かい応援に応えたい!
この状況に立ち上がったのが、畜産農家のお母ちゃんたちの交流組織「うつくしま福島畜産mother’ s(マザーズ)クラブe‐EN(イ ーエン)」です。

このクラブでは、震災前から畜産のことをもっと知って欲しいと、農場体験の受け入れなど、消費者との交流を進めていたことから、震災の被害に直面していたメンバーの元には、全国からたくさんの励ましが寄せられました。畜産業をやめようかと悩んだメンバーもいましたが、全国からの励ましに背中を押され、クラブのお母ちゃんたちは動き始めます。福島の畜産物が、安全でおいしいことを知ってもらうために、牛乳の無料配布やイベントでの福島牛の提供を実施。さらに、自慢の牛乳と和牛を使ったビーフミルクシチューの「マザーズシチュー」を作ることに。

しかし、これまでメンバーの誰もが作ったことのない加工品だけに、なかなか味がまとまらず、約1年にわたり、試行錯誤を重ねました。

「隠し味に味噌をいれることで、ついに誰もが納得できる味になりました。苦労しましたが、試食したお客さんの喜ぶ顔が、後押ししてくれました」と肉用牛農家の先崎幸江さんは笑顔で語ります。

昨年9月から発売された「マザーズシチュー」は、すでに2000食を売り上げる好調ぶり。「ごろごろ入ったお肉とクリーミーな舌触り、ぜひご堪能ください!」と、酪農家の木目澤久實子(きめざわくみこ)さん。 復興の取り組みはまだまだこれから。福島のお母ちゃんたちは、自慢の畜産物を消費者に届けるため、今日も奮闘中です。


「緊急時に備えた家庭用食料品備蓄ガイド」

「緊急時に備えた家庭用食料品備蓄ガイド」は、農林水産省ホームページ
https://www.maff.go.jp/j/zyukyu/
.anpo/pdf/shininful.html

からもアクセスできます。

大規模な災害や新型インフルエンザが発生した時も安心!
「 緊急時に備えた家庭用食料品備蓄ガイド」
地震などの大規模な災害が発生すると、自宅で避難生活を余儀なくされる可能性があります。また、新型インフルエンザの発生時には、できる限り外出を避けなければなりません。

そこで、農林水産省では、「緊急時に備えた家庭用食料品備蓄ガイド」を策定し、日頃から、最低3日分、できれば1週間分程度の食料品を家庭で備蓄をすることを推奨しています。さらに、本ガイドでは「備蓄食料品リスト」のほか、それらを活用した簡単レシピや「1週間分の献立例」も紹介しているので、ぜひ参考にして、万が一の事態に備えましょう。