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農林水産分野の最新研究成果を紹介! アフ・ラボ

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生活習慣病の予防に、〝麦ごはん〞はいかが?

もちもちの食感で、食物繊維も豊富新品種の大麦「キラリモチ」


健康食が人気の今、新品種の大麦が誕生!
もっちりした食感のうえ、大麦の食物繊維成分には生活習慣病を防ぐ働きがあることが世界各国で認められるようになったこともあり、話題になっています。

栽培に適しているのは、関東以西の温暖な平坦地(北海道では春播き栽培が可能)

栽培に適しているのは、関東以西の温暖な平坦地(北海道では春播き栽培が可能)

キラリモチの白さがきわだっている

キラリモチの白さがきわだっている

イベント等で「キラリモチ」パンの試作品は、〝もちもちしておいしい〞と好評

イベント等で「キラリモチ」パンの試作品は、〝もちもちしておいしい〞と好評


文/宗像幸彦

これまでの品種にない品質特性の大麦を開発
日本ではすでに奈良時代には大麦が広く栽培され、徳川家康も麦ごはんを好んで食べていたため長寿だったといわれています。日本人にとってなじみ深い大麦は、戦後、約100万t食べられていましたが、現在は約3万tの消費にとどまっています。

そこで(独)農研機構近畿中国四国農業研究センターのはだか麦育種グループは、「食物繊維が豊富で健康にいい麦ごはんを、なんとか広めたい」と、平成11年から変色しにくい大麦の開発をスタート。品種改良を進めて「キラリモチ」を育成し、平成21年に品種登録出願しました。

「キラリモチ」には、3つの大きな特長があります。1つめは「白さ」。大麦は、炊飯して時間がたつと茶色く変色してしまいますが、「キラリモチ」は、変色の原因となる成分を含まず、いつまでも白さをキープできます。

2つめは「食感と味のよさ」。炊くと粘りがあり、やわらかく、もちもちの食感が味わえます。

3つめは「食物繊維が多い」こと。はだか麦の主力品種「イチバンボシ」に比べ、約1.5倍のβ-グルカン(水溶性食物繊維)を含んでいます。このβ -グルカンは近年、心臓病や糖尿病、肥満の予防や、さらに免疫力アップなど、さまざまな健康効果があると、世界的に注目されています。

〝レトルト麦ごはん〞など、加工品への応用にも期待
育種グループの吉岡藤治さんたちは、おいしく健康によい「キラリモチ」の画期的な品質特性をPRして、広く生産者を募りました。

栽培を希望するところが現れたのは、PR活動を始めてから1年たったころ。「ようやく各地で生産されるようになって、ほっとしましたね。でも、消費者や利用者に安定供給できるくらい生産量が増えるよう、キラリモチの魅力をもっとアピールしないと。大変なのはむしろこれからですね」と吉岡さん。現在、試験栽培を含めると北海道から鹿児島県まで16道県で作付けが行われています。

今後は、作付面積の拡大はもちろん、レトルトの麦ごはんや、キラリモチ粉を使ったパンやスイーツなど、新しい加工食品の開発も期待されます。

体のために、麦ごはん食ーべよっと

独立行政法人  農業・食品産業技術総合研究機構
近畿中国四国農業研究センター
http://www.naro.affrc.go.jp/warc/