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産・学・官が、がっちり連携!

次世代施設園芸のプロジェクト日本各地で始動中!


MAFFとは農林水産省の英語表記「Ministry of Agriculture,Forestry and Fisheries」の略称です。MAFF TOPICSでは農林水産省のお知らせを中心に、暮らしに役立つさまざまな情報をお届けします。

農林水産省が推進する「攻めの農林水産業」を象徴する取り組みのひとつが、次世代施設園芸です。徹底したコンピュータ管理や施設の大規模化、バイオマスなどの地域資源の活用といった、一歩先を行く施設園芸を目指すプロジェクトで、今、全国各地で拠点整備が進んでいます。

オランダの大規模化された園芸施設。国内5か所に生産者、研究機関、関連企業などが集まるグリーンポートと呼ばれるクラスター(集団)が形成されている

オランダの大規模化された園芸施設。国内5か所に生産者、研究機関、関連企業などが集まるグリーンポートと呼ばれるクラスター(集団)が形成されている

モデルはオランダの施設園芸よ

IT 技術により、自動化された栽培システムのパプリカの施設園芸を見学する林農林水産大臣

IT 技術により、自動化された栽培システムのパプリカの施設園芸を見学する林農林水産大臣

作業の機械化が進んだ、コチョウランの農場

作業の機械化が進んだ、コチョウランの農場


文/(株)ブーン
日本の実情に合った先進的システムの構築を目指して
施設園芸は農産物の安定的な生産に欠かせないものですが、日本では、ビニールハウスのような簡易な設備を導入して行うものが多くを占めています。

しかし、ヨーロッパなど海外の農業が盛んな国々では、さらに先進的なシステムを構築して施設園芸を行い、成功を収めています。とくにオランダは、九州とほぼ同じ国土面積であるにも関わらず、アメリカに次ぐ世界第2位の農産物の輸出額を誇っています。

昨年5月、オランダの施設園芸団地を視察した林農林水産大臣は「進歩した施設園芸を目の当たりにすることができました。オランダと日本では気象条件も違うので、ノウハウをそのまま持ってくることはできませんが、学ぶところは大いにありましたね」と語りました。

オランダの施設園芸では、生産者、研究機関、関連企業が強力に連携しています。生産だけでなく、労務管理もコンピュータで行い、農場のエネルギー供給から、栽培、出荷までをすべて1か所でコントロールしています。

そこで、オランダの事例を参考に、日本の実情に合った先進的なシステムの構築を目指し、各地で次世代施設園芸のプロジェクトがスタートしました。

「生産者の所得向上」と「新たな雇用機会の創出」に期待
次世代施設園芸のプロジェクトでは、国内の施設園芸を発展させるために、さまざまな取り組みを行っています。

たとえば施設を集約して、大型化し、出荷センターを併設することで、出荷の効率化と流通コストの削減を図ります。また、植物工場を利用してクリーンな苗を安定的に供給します。さらに年々値上がりしている重油や灯油などに代わり、地域で賄える木質バイオマスなどを積極的に導入し、化石燃料依存からの脱却も目指します。

農作物の栽培管理では、高度なコンピュータ制御により、施設内を最適な環境に管理することで、年間を通じ計画的で安定した生産と面積当たりの収量増加を図ります。

これらにより、生産者の所得の向上や、地域の新たな雇用の機会を生み出すことが、期待されています。

現在、全国9か所で民間企業、生産者、地方自治体、研究機関などが連携をして、拠点整備を進めています。

さらに生産コスト削減のための新たな技術実証や、有利販売に向けた取り組みなどが行われており、将来の施設園芸のモデルとして期待が高まっています。

東北の復興のモデル施設として、成果をPRしたい
始動した次世代施設園芸プロジェクトのひとつが「石巻次世代施設園芸コンソーシアム」。宮城県石巻市を拠点に、平成26年5月1日に立ち上げられました。農業法人「デ・リーフデ北上」のほか、石巻市や流通業者など7団体が構成員となり、年度内に用地整備ができるよう事業を進めています。

「県は、コンソーシアムの一員として、事業がスムーズに進むよう関係機関と一緒に進捗管理や、調整などを行います。とくに、今年度からは『先進的園芸経営体支援チーム』を県の試験研究機関に設置し、支援しています。また、オランダから技術者を招き、複合的環境制御技術やシステム管理技術の指導を受けることになっています」と話すのは、宮城県農産園芸環境課の阪本松男さん。

また、宮城県は東日本大震災で、甚大な被害を受けたことから、「単なる復旧にとどまらない、創造的な復興を目指しています。この取り組みはまさに先進的な施設園芸を目指していて、県の復興の方向性にも合致しているので、しっかり支援していきたいと考えています。また本県だけではなく、被災した東北全体のモデル施設としてPRしていきたいですね」と意気込みを熱く語ってくれました。

すでに各拠点とも、使用するエネルギーや育てる作物を決定し、次世代園芸施設の整備に向けて着々と動き出しています。

次世代施設園芸拠点のイメージ

次世代施設園芸プロジェクト・マップ

お詫びと訂正   次世代施設園芸プロジェクト・マップの富山スマートアグリ次世代施設~園芸拠点整備協議会(富山県富山市)のトマト(1.2ha)と記載していますが、正しくは(2.9ha)の誤りです。お詫びして修正いたします。