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東日本大震災からの復旧・復興に向けて

作物の〝全量買取り〞で、農業の復興を後押し

被災農家とトマトの契約栽培に取り組み、経営と雇用の安定に貢献 [カゴメ株式会社]


トマト・野菜加工食品メーカーのカゴメ株式会社は、被災地でジュース用トマトの契約栽培を拡大しています。被災農家にとっては早期に安定した収入を確保でき、雇用の場の創出にもつながっています。

「今年5月、契約農家と共にトマトの定植作業に取り組むカゴメ社員
今年5月、契約農家と共にトマトの定植作業に取り組むカゴメ社員

国内の契約農家で生産されたトマトを使用したストレートトマトジュース

国内の契約農家で生産されたトマトを使用したストレートトマトジュース

Think GREEN KAGOME



近年、消費者の健康志向の高まりから、さまざまな野菜ジュースが人気を集めています。トマト・野菜加工食品の製造販売を行うカゴメでは、国産のフレッシュなトマトを使用した「ストレートトマトジュース」の売り上げが好調。同社は需要に応えるため、原料となる加工用トマトを生産する契約農家を増やそうと考えていました。

一方で、東日本大震災により、宮城県東松島市野蒜(のびる)地区の沿岸部では、農地の約8割が津波で流され、営農をあきらめる農家も少なくありませんでした。そんな中でも、一部の農家は営農の継続を目指し、農地の除塩作業に着手。カゴメは、営農を再開した農家とトマトの栽培契約を結びました。

「当社ではジュースに加工できるトマトは“全量買い取り”の契約です。だから、農地を拡大して生産すればするだけ、収入が増えるわけです。当社にとっても安定した数量の国産トマトを確保できるというメリットがあります。また、被害を受けた農家や農業生産法人にとっても、早期に安定した収益を得ることができます」と、同社の広報担当者は話します。

カゴメは被災地での契約栽培農家を増やした結果、宮城県における契約栽培面積は、平成24年に5aだったものが、平成25年には2ha以上に拡大。今年の作付け面積は6.5haとなり、20以上の農業法人が加工用トマトの栽培に携わっています。

地域農業の復興を目指す有限会社アグリードなるせは、今年新たに契約を結んだ農業法人のひとつ。同社は、被災農家を積極的に雇用していますが、仕事量が季節によって大幅に変動するのが悩みでした。社長の安部俊郎さんは「トマトの収穫時期は8〜9月で、ほかの作物の収穫時期と重ならないんです。おかげで、被災農家の皆さんを周年で雇うことができるようになりました」と話します。

アグリードなるせでは、35aの畑に加工用トマトを作付けしており、収穫時期を迎えています。来年以降、さらに栽培面積を増やしたいと考えているそうです。

被災地を元気にする、そのほかの取り組み

今年3月までに323名が基金を利用した

今年3月までに323名が基金を利用した
奨学金で支援!
震災遺児の進学を助ける「みちのく未来基金」
平成23年、カゴメはカルビー(株)、ロート製薬(株)と共に、公益財団法人「みちのく未来基金」を設立。その後エバラ食品工業(株)も加わり、震災遺児が教育の機会を奪われないよう、奨学金を給付しています。この奨学金は返済不要で、高校卒業後、大学や専門学校などの入学から卒業までに必要な入学金と授業料の全額(給付金上限300万円/年)をカバーします。同基金では、震災時に生まれた子どもが大学、あるいは大学院を卒業するまで、四半世紀にわたって支援を続けます。

授業は、「加工用トマトと生食用トマトの、栽培方法の違いが分かった」と、生徒からも好評

授業は、「加工用トマトと生食用トマトの、栽培方法の違いが分かった」と、生徒からも好評


写真提供/カゴメ株式会社
将来の農業人を育成して支援!
トマトのプロ“フィールドマン”が、農業高校で特別授業
平成24年から岩手、宮城、福島の農業高校に、トマトジュースの原料となる加工用トマトの苗を、教材として無償提供しています。また、栽培農家へのアドバイザーを務める社員“フィールドマン”が、高校を訪問し、トマトの栽培方法を教える授業を実施。そのほか、トマトを使った調理実習なども行い、トマトの総合的な授業を通して、東北の復興を担う未来の農業人を応援しています。


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