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農林水産省

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特集1 水産日本の復活!(4)

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「加工・流通段階」での取り組み
国産水産物流通促進事業

規格外の小ぶりサンマに着目! 最新のスチーマーで、
骨まで食べられる干物に加工したところ、若い主婦に大ウケ!
— 株式会社山安(やまやす) 釧路工場(北海道釧路市)


通常とは逆に、スチーム加熱後、袋詰めすることで、余計な水分と脂が落ちる

通常とは逆に、スチーム加熱後、袋詰めすることで、余計な水分と脂が落ちる

小さくても栄養価は劣らない点に着目!価格も安い

小さくても栄養価は劣らない点に着目!価格も安い

ジャミサンマの加工用に、水産庁の支援事業を活用して導入したスチーマー

ジャミサンマの加工用に、水産庁の支援事業を活用して導入したスチーマー

「骨まで丸ごと食べられる さんま丸干し」。4匹入り300円前後で販売

「骨まで丸ごと食べられる  さんま丸干し」。4匹入り300円前後で販売
北海道釧路港では年々サンマの漁獲量が減少。しかし、その一方で、「ジャミサンマ」と呼ばれる100g以下の小ぶりのサンマの漁獲量は増加しています。

ジャミサンマは、食用として店頭に並ぶサンマの半分くらいのサイズです。干物、缶詰などに加工するには手間もかかるため、これまでは主に肥料用として使われていました。

このジャミサンマをなんとか食べやすく栄養価のある商品にできないかと研究を始めた水産加工会社があります。干物加工で150年の歴史を持ち、釧路市に自社工場を構える(株)山安です。

山安釧路工場では、国産水産物流通促進事業を活用して、最新のスチーマーを導入しました。それを使い、ジャミサンマを低温で干した後、スチーマーで加熱することで、頭や骨まで食べられる干物の開発に成功。今年の3月から「骨まで丸ごと食べられる  さんま丸干し」という商品名で販売しています。

「これまで食べられていなかったジャミサンマですが、消費者からはとても好評です。骨まで食べられるのでカルシウムも取れるうえ、電子レンジで温めるだけでいいので、とくに若いお母さんたちに喜ばれています」と工場長の岡部亘さんは言います。

今後も山安では、ジャミサンマ以外にもあまり利用されていない魚の加工技術を開発し、消費者や漁業者から喜ばれる商品を提供していく方針です。

「子どもやお年寄りも食べやすいですよ」と、釧路工場長の岡部さん

「子どもやお年寄りも食べやすいですよ」と、釧路工場長の岡部さん
  山安の直営店では、干物など豊富な商品を、工場直売ならではの価格で販売

山安の直営店では、干物など豊富な商品を、工場直売ならではの価格で販売