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農林水産省

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特集2 鶏肉(1)


身近な食材である鶏肉の食され方は、地域によってもさまざまです。焼き鳥に使われる主な部位や、各地の郷土料理をご紹介します。

焼き鳥と主な部位



専門店で食べられる主な焼き鳥をご紹介します。
どの串が鶏のどの部位のものなのか、ご存じでしたか?

いろいろな部位を味わえ栄養面も優れた焼き鳥
焼き鳥は、古くから庶民の味として親しまれてきました。「鶏肉を串に刺して直火で焼く」というシンプルな料理なので、かえって個性が際立つのが焼き鳥の魅力です。鶏の品種や、肉の部位、焼き方などによって異なる、さまざまなうまみが堪能できるのです。

魅力は味だけではありません。高たんぱく、低脂肪のササミや砂肝、ビタミンが豊富なハツやレバーといった栄養価の高い部位が美容や健康面から注目されています。

1羽の鶏を無駄なく使うのも焼き鳥の大きな特徴です。余分な脂肪や骨などを除いた正肉のほか、皮や内臓、さらにとさかから手羽先までおいしくいただけます。

食材を隅々まで大事に使え、しかも栄養豊富な焼き鳥。近年は外国人のファンも増え、欧米でも日本風の焼き鳥専門店が続々とオープンしています。今や"Yakitori"は、日本を代表する食文化といえるでしょう。


正肉
正肉
肉厚でうまみ濃厚なもも肉、柔らかめでさっぱりとしたむね肉など、内臓ではなく肉の部分をいう。ねぎまにも用いる。
ササミ
ササミ
むね肉の内側で胸骨に沿ったところに左右1本ずつある。鶏肉の正肉の中で最も脂肪が少なく、高たんぱく、低カロリー。
かわ
かわ
鶏の皮膚で部位によって異なるが、首の皮が一般的。脂が多く、柔らかさを重視したり、よく焼いてカリカリに仕上げたりする。
つくね
つくね
むね肉やもも肉をひき肉にして、団子形や俵形にしたもの。ナンコツを合わせる店舗も多い。外はカリッと、中はジューシー。

ハツ
ハツ
心臓で、"こころ"と呼ばれることも。一般的には脂肪や血管全部を取り除いて焼くため、クセがなく、あっさりとした味わい。

レバー
レバー
肝臓。"きも"ともいう。独特の濃厚さと甘いコクがあり、ふわりと柔らかい食感。脂肪肝タイプは白レバー。

ハツモト
ハツモト
心臓の根元で血管がつながる部分。1本の串を作るのに5~6羽必要。柔らかく、さっくりとした歯切れの良さが特徴。

セセリ
セセリ
鶏の首肉。引き締まっているが脂分もわりと多いため、多少スジっぽさがあるものの歯応えがあり、かむほどに肉汁が出てくる。

ボンジリ
ボンジリ
尾骨の周囲にある肉。運動量が多い筋肉ゆえ、適度な弾力があり、脂も多いのでかむとジューシーで甘さも楽しめる。

砂肝
砂肝
鶏には腺胃と筋胃の2つの胃があり、筋胃のほう。さっくりとした食感で、かみ切れる。やや淡泊で、独特の香ばしさがある。

ナンコツ
ナンコツ
"軟骨"と書くとおり、柔らかい骨でコリコリとした食感。胸骨のヤゲンナンコツと膝のゲンコツがあり、膝のほうが硬め。

ヤゲン
ヤゲン
むね肉の先端部。肉を取り除かずにナンコツと一緒に串に刺すことが多く、肉のジューシーさと、ナンコツのコリコリ感が共存。

手羽先
手羽先
羽の先端から関節にかけての部分。皮を残して骨をつけたまま焼くのが一般的で、骨からのエキスが鶏肉を一層おいしくする。

焼き鳥と主な部位
外がコリコリで中が柔らかいかんむり(とさか)や、クニュっとしたさえずり(気管)、筋肉の柔らかな弾力の手羽元(羽の付け根)などもある。



撮影協力/青山焼鳥倶楽部
取材・文/Office彩蔵
撮影/島 誠


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