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農林水産省

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MAFF TOPICS(2) NEWS 第7回「料理マスターズ」の受賞者を発表


日本の食材・食文化を広め、今後の食品業界を活性化
農林水産省では、各界の料理人などを「料理人マスターズ」として顕彰する制度を設けています。

この制度は、日本の「食」や「食文化」の国内外での普及・発展に貢献し、生産者や食品企業等と「協働」した取り組みに尽力する現役の優れた料理人などを顕彰するため、平成22年度に創設しました。

賞はゴールド賞、シルバー賞、ブロンズ賞があり、ブロンズ賞からゴールド賞まで昇格するためには、各賞の受賞後、引き続き5年以上の功績をあげることが必要です。平成28年度はシルバー賞とブロンズ賞各5名が顕彰されました。

審査委員長の青山学院大学特別招聘教授・榊原英資(えいすけ)さんは「表彰も7年目になり、今回からシルバー賞受賞者が選ばれるようになりました。今回のブロンズ賞受賞者も京都、名古屋の名店から、和歌山、秋田、徳島と全国に展開しています。フランスでは名店を求めて田舎に行くことが多いといいますが、日本でもそういう時代に入ってきたのでしょう」と審査総評で述べています。

今後は観光客の来訪の増加を通じた地域の活性化や、海外での日本食の普及等も期待されます。

「料理人マスターズ」ロゴマーク メダルのデザインは「海のもの」「山のもの」をテーマに、曲線で表現。
メダルのデザインは「海のもの」「山のもの」をテーマに、曲線で表現。

平成28年度シルバー賞受賞者

奥田政行さん
アル・ケッチァーノ[山形県]
奥田政行さん
イタリア料理
東日本大震災の被災者のために半年で21回、4000人に炊き出しを実施。ローマ法王への日本食材献上など、海外での活動も多い。食の都庄内親善大使として活躍。

音羽和紀(かずのり)さん
オトワレストラン[栃木県]
音羽和紀(かずのり)さん
フランス料理
フランスの農事功労章シュヴァリエ、栃木県文化功労者などを受賞。食文化への貢献度が高い。県以外の地域の食・農・観光の連携への取り組みにも携わる。

北沢正和さん
職人館[長野県]
北沢正和さん
そば
新聞のエッセイ連載、テレビ出演を通じ山里の農林業生産者、地域食材での料理を紹介。また、イベントにより世界に向けて長野県産の食材の紹介・活性化を図る。

中道(なかみち) 博さん
モリエール[北海道]
中道(なかみち) 博さん
フランス料理
ミシュラン北海道版で三ツ星を取得。国際的評価を得て、北海道のフランス料理、食材の良さを伝える。テレビで料理マスターズの活動を紹介し、認知度向上に寄与。

森 義文(よしふみ)さん
カハラ[大阪府]
森 義文(よしふみ)さん
その他
現代の名工受賞、黄綬褒章受章。テレビ・雑誌などに多数登場。なにわ野菜を継承する農家との交流で地域活性化に導く。日本食文化の海外への発信にも貢献。



平成28年度ブロンズ賞受賞者

岩本光治(こうじ)さん
虎屋 壷中庵(こちゅうあん)[徳島県]
岩本光治(こうじ)さん
日本料理
嵐山吉兆(きっちょう)で、湯木貞一氏の料理哲学を学ぶ。食材のある地方に都会から人を集めたいと地元・徳島県の田舎で開店。地域の食材のアピールに努める。

北村竜二さん
ラ・グランターブル・ドゥ・キタムラ[愛知県]
北村竜二さん
フランス料理
フレンチ最高のスイスの三ツ星レストランで、副料理長を務めた。13年間のヨーロッパでの経験を生かし、新鮮な東海地方の地物の食材を使った料理を提供する。

高橋義弘さん
瓢亭(ひょうてい)[京都府]
高橋義弘さん
日本料理
京都老舗料亭「京・南禅寺畔 瓢亭」の十五代目。代々の味を守りつつ、郷土に根ざした京料理を探求。海外シェフの厨房研修など日本料理の国際的な発展を図る。

高村宏樹さん
日本料理 たかむら[秋田県]
高村宏樹さん
日本料理
東京で江戸料理を学び、故郷で秋田食材を取り入れた江戸料理を発信し続ける。独自のギフトブランドを立ち上げ、秋田食材を使った商品を県外に広める。

手島純也(てしまじゅんや)さん
HOTEL DE YOSHINO[和歌山県]
手島純也(てしまじゅんや)さん
フランス料理
フランス古典料理の高い技術を身につけ、農水畜産物や自然の野禽獣を用いて和歌山の風土を体感できるような料理を作る。和歌山のジビエの流通、普及に貢献。



取材・文/細川潤子




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