特集1 緑茶(4)
日本茶インストラクターに聞いた 緑茶のおいしい淹れ方
緑茶をおいしく飲むには、そのお茶に合った最適な淹れ方をしましょう。香りと味、栄養成分を引き出せます。
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緑茶を淹れるための茶器一式。茶筒、急須、ティースプーン、湯のみ、茶たくの他、お盆、ふきん、タイマーも用意するとよい。 |
お湯の温度によって味が変わる
緑茶は産地や製造方法によってさまざまな種類があるように、淹れ方にもさまざまな方法があります。せっかくよいお茶を用意しても、そのお茶に合わない淹れ方をしてしまっては、味や香りを存分に味わえません。お茶ごとに適したお湯の温度や浸出時間でいただきましょう。
お茶の味をきちんと出すために、お湯は沸騰させたものを冷まして使います。また、水は軟水が適しています。日本の水道水は軟水ですが、ペットボトルの水を使うときは、硬度を確認して選ぶといいでしょう。
茶葉にはいろいろな成分が含まれていて、お湯の温度によって出てくる成分の量が変わってきます。
うまみの成分であるテアニンなどのアミノ酸は50度以上の低い温度でも出てきますが、渋み、苦みの成分であるカテキンやカフェインは、80度以上の高い温度で出てきます。そのため、うまみを引き出したいときは、80度より低いお湯で淹れるといいでしょう。テアニンにはリラックス効果があり、また、カテキンは、抗酸化作用があるので生活習慣病の予防に役立つといわれています。さらにカテキンには殺菌作用もあるので、食後のお茶は口臭予防や、口腔内の衛生にもなります。また、カフェインは、やる気を出したり、眠気を覚ます働きがあります。お茶にはビタミンCも含まれているので、風邪予防にもおすすめです。
二煎目以降は味の違いを楽しむ
一煎目はお湯を冷まして淹れることで、うまみの多いお茶を味わえます。
二煎目以降はお湯の温度を上げ、時間を半分ほどにして淹れると渋み、苦みのあるお茶を味わえます。その違いを楽しんでみてはいかがでしょうか。
100ミリリットル容量の湯のみ、280ミリリットルの急須を例にご紹介します。
緑茶は産地や製造方法によってさまざまな種類があるように、淹れ方にもさまざまな方法があります。せっかくよいお茶を用意しても、そのお茶に合わない淹れ方をしてしまっては、味や香りを存分に味わえません。お茶ごとに適したお湯の温度や浸出時間でいただきましょう。
お茶の味をきちんと出すために、お湯は沸騰させたものを冷まして使います。また、水は軟水が適しています。日本の水道水は軟水ですが、ペットボトルの水を使うときは、硬度を確認して選ぶといいでしょう。
茶葉にはいろいろな成分が含まれていて、お湯の温度によって出てくる成分の量が変わってきます。
うまみの成分であるテアニンなどのアミノ酸は50度以上の低い温度でも出てきますが、渋み、苦みの成分であるカテキンやカフェインは、80度以上の高い温度で出てきます。そのため、うまみを引き出したいときは、80度より低いお湯で淹れるといいでしょう。テアニンにはリラックス効果があり、また、カテキンは、抗酸化作用があるので生活習慣病の予防に役立つといわれています。さらにカテキンには殺菌作用もあるので、食後のお茶は口臭予防や、口腔内の衛生にもなります。また、カフェインは、やる気を出したり、眠気を覚ます働きがあります。お茶にはビタミンCも含まれているので、風邪予防にもおすすめです。
二煎目以降は味の違いを楽しむ
一煎目はお湯を冷まして淹れることで、うまみの多いお茶を味わえます。
二煎目以降はお湯の温度を上げ、時間を半分ほどにして淹れると渋み、苦みのあるお茶を味わえます。その違いを楽しんでみてはいかがでしょうか。
100ミリリットル容量の湯のみ、280ミリリットルの急須を例にご紹介します。
[深蒸し煎茶の淹れ方]
お湯は一度沸騰させて保温しておく。人数分の湯のみに八分目ほどお湯を注ぎ、湯冷ましする。湯のみを温め、お湯の量を計る意味も。 | |
深蒸し煎茶を急須に入れる。茶葉の量は、一人あたり、ティースプーン約1杯(2~3グラム)が目安。 | |
湯のみのお湯をゆっくり急須に注ぎ、蓋をして葉が開くまで30秒~1分待つ。70~80度が適温。 | |
それぞれの湯のみに少量ずつ注ぐ「廻(まわ)し注(つ)ぎ」をする。最終的に均等な量と濃さになるように、何度か注ぎ分ける。 | |
急須のお茶は最後の一滴まで注ぐ。急須を軽くたたいて茶葉を中央に置き、蓋をずらしておくと蒸れずに二煎目もおいしく淹れられる。 |
安藤茂美さん 日本茶インストラクター協会埼玉県支部 支部長、株式会社長峰園川越札の辻店店長。埼玉県で、お茶をテーマにした食育や講習会など、日本茶の普及を行っている。 |
冷茶用のボトルも発売されている。ガラス機器メーカーのハリオ「フィルターインボトル (750ミリリットル)」。 |
冷茶のすすめ 最近人気が高まっている冷茶は、簡単においしく淹れられます。好みに合わせて淹れ方を選んでみましょう。 お湯を使う場合は、急須に通常の1.5倍の茶葉を入れ、1分程お湯で浸出させた後、氷の入ったグラスに注ぐと完成です。涼しげな氷と鮮やかな緑、爽やかな渋みと苦みでお客様にお出しするのにもおすすめです。 水を使う場合は2つの方法があります。一つ目は急須を使う方法で、うまみが凝縮された味を味わえます。通常の量の茶葉を入れて水(冷水)を入れ、5分~10分待って淹れます。ゆったりとしたい気分の時におすすめです。 二つ目はボトルを使って一度にたくさん作る方法です。約1リットルのボトルに10~15グラムの茶葉と容量分の水を入れ、冷蔵庫で4~6時間冷やします。水分補給にもよく、子どもにも飲みやすいさわやかな味になります。 |
取材・文/相川いずみ