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農林水産省

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森山農林水産大臣退任記者会見概要

日時 平成28年8月3日(水曜日)14時02分~14時25分 於:本省会見室
主な質疑事項
  • (大臣より)退任にあたって
  • 在任中の所感について
  • チェックオフ制度について
  • JA改革について
  • 指定団体制度について

 

大臣

皆さんこんにちは。ただいまの臨時閣議で辞表を提出をしてまいりました。300余日の農林水産大臣としての任務でありましたが、多くの職員の皆さんに支えられて、また関係団体の皆さんの御指導もいただきながら楽しく任務を遂行できたことは大変ありがたいことだったと思います。あと、大臣がやがて任命されると思いますけれども、後顧の憂い無く大臣として農林水産省を去ることができますことも大変感謝を申し上げているところであります。皆さん御承知のとおり、私は昨年の10月の7日の日に大臣を拝命をいたしました。その2日前がTPPの大筋合意がなされた日でございましたので、大臣に就任と同時に保秘義務のかかった交渉でございましたから、国民の皆さんにTPPの合意内容をしっかりとお伝えをするということが、最も大事なことだと思い、職員の皆さんと一緒になって国民の皆さんへの説明に努力をしてまいりました。また、TPP政策大綱をまとめさせていただき、それに基づいて総理から補正予算のご指示もございましたので、TPP対応を含めた補正予算を編成し成立をさせ、予算の配分をさせていただきました。TPPにつきましては、多くの国民の皆さんに正しく理解が進んでいるように思いますけれども、まだ一部、国民の皆さんの中には誤解に基づく御批判もあることも承知をしておりますから、今後とも国民の皆さんへ丁寧な説明を重ねていくということは大事なことなのではないかなというふうに考えております。
また、あってはならないことでございましたけれども、熊本地震が発生をいたしました。我々はまず食料の供給をするということが任務でございましたので、直ちに局長を中心とする対策本部を熊本に作らせていただいて、食料の供給に努力をしてきたところでありますが、多くの食料関係業界の御理解と御協力もいただき、また、民間の輸送関係の企業の御協力もいただき、自衛隊の御協力もいただいてなんとか食料を供給をするというところは役割が果たせたのではないかと考えております。また、現場の視察も何回かさせていただきましたけれども、最初は正直に申し上げて、私もこの現場は本当に復旧できるんだろうかなと思う現状でありましたが、今までの長い経験を農林水産省は持っておりますので、今までの経験を活かしてやれば大丈夫だと、そのことをしっかりと認識することができましたし、多くの被災者の皆さんや土地改良区の理事長をはじめ、多くの皆さん、農協の皆さん等々よく御説明を申し上げて復旧に取り組んでまいりました。耕作できない面積がどれくらいになるのかということを大変案じておりましたが、水がどうしても間に合わないところは、水稲から大豆や麦に代えていただく対応を取っていただいて、100㏊から300㏊ぐらいで不耕作地は収まるのではないかというところまでこぎ着けることができました。また、職員の皆さんも本当によく頑張ってくれたと思っています。協議会を回りながらいろいろ御説明を申し上げて積極的に地域のいろんな会議に出席をさせていただいて努力をしてきた成果であったと思いますが、私は最後に熊本をお邪魔をさせていただいて、多くの農家の皆さんや漁業者の皆さんが再生産に意欲を持って取り組んでおられること、大変ありがたいことだったと思いますし、力強く思いました。今後とも、農水省としてできるだけのお支えをしていくということが、大事なことだろうというふうに考えております。
大臣を去るに当たりまして少し気がかりなのは、東日本大震災でございます。今、自分たちが住んでいた村に戻れる地域が少し広がりつつあります。そこに戻っていただいて、どう営農を再開をしていただくのかということが大変大事な課題でもあります。しかし、5年が経過をしておりますから、お互いに5歳年を取ったことになります。現場の皆さんが高齢化されたことに非常に御心配をしておられますし、また、若い人たちが離農していくのではないかという御心配があることも気になるところでありますが、東日本大震災の復旧・復興というのはやはり農業者の皆さんや水産業を営んでおられる皆さんが再生産に意欲を持って取り組んでいただくようになって初めて復興がなしえたということになるのだろうと思いますので、このことは引き続きみんなで努力をしなければならない課題なのではないか、そう考えております。
また、農政新時代の初年度でございましたから、農政新時代とはどういう時代を目指しているのか等々についてもかなりキャラバンをやらせていただいて、多くの皆さんに御参加をいただきました。また、私も現地の意見交換会に何回か出席をさせていただきました。今後は攻めの農林水産業の実現に向けて頑張らなければならないことはそのとおりであります。特に農林水産物・食品の輸出拡大をさらに図っていくということが、大事なことだなというふうに思っております。また、中間管理機構を活用した農地の蓄積・集約化ということもさらに進めていかなければなりません。最も大事なことは米政策を推進をしていくということだと思っています。30年度から制度が変わりますけれども、しかし今、一番大事な助走の期間でして、おかげさまで飼料米等への転作が順調に進んでおりますので、このまま平成30年度を越えて31年、32年という形で需要と供給のバランスの取れた主食米の生産というものができるようにしていくということが米政策にとっては大事なことなのではないかなというふうに思っておりますが、助走期間としての期間、しっかりした対応をできたのではないかとそう思っております。我々が目指しますのは、水田フル活用という理念でございますから、そこがぶれることのないように頑張っていくということが大事なことだなというふうに考えております。
また、私が大臣に就任させていただいて農林水産業の団体の皆さんとの懇談会を定期的に開かせていただくということを申し上げ、何回か開かせていただきました。事が起きてから議論をするのではなくて、お互いにどういう問題があるのか、お互いに将来にどういう不安があるのか等々について前向きな議論ができたことは大変ありがたいことだったと思います。やはり、第一次産業に関係をする団体の皆さんとの意思疎通ということは非常に大事なことだと思っております。それぞれの立場を考えながら絶え間なく前進をしていくということが大事なことであろうというふうに思っております。
また、国際案件につきましては、G7の農業大臣会議を新潟で開催をさせていただき、議長を務めさせていただくという栄に浴しましたこと、大変ありがたいことだったと思っております。また、新潟宣言を採択をしていただき、農村地域の活性化、食料供給のシステムの強化改善、持続可能な農林水産業の確立等G7として合意ができて宣言が採択をできたことは非常に意義があったと思っています。また、G20で閣僚コミュニケを採択をできまして、我々からはイノベーションやバリュチェーンの推進等について意見を申し上げたところでありますが、そのことが採択されたということも大変意義のあることだったと思っております。
また、第190回の通常国会におきましては、漁業経営に関する保証制度の改善のための漁船損害等補償法及び漁業災害補償法の一部を改正する法律案が成立をいたしまして、全国的な枠組みの中で安心をしていただける制度ができるということは大変意義のある法律が成立できたと考えています。また、森林法等の一部を改正する法律の成立をみましたことも日本の今後の林業、そしてどう森林を守り、発展させていくかという視点からも大事な法律が成立ができたと思っています。また、予算関係では平成27年度の補正予算として農林水産関係で4,008億円、平成28年度の当初予算として2兆3,000億円、また平成28年度の第一次補正として熊本地震の災害復旧予備費の創設ができましたし、また、昨日の閣議において平成28年度第二次補正についての方向付けができましたことも大変意義があったなあというふうに考えております。
以上、300日をざっと振り返って申し上げたところでありますが、記者の皆さんにも何かと大変お世話になりました。いろんな角度から農林水産業の事について報道を賜りましたこと、この場を借りて厚く御礼を申し上げます。私からは以上でございます。

記者

昨年10月の就任から300余日ということで、今、大臣から冒頭御紹介あったとおり、精力的に現場を回られてですね、この様々な農林水産業の諸課題に取り組まれた一方で、力を入れてこられたTPPの承認案とか関連法案、生乳の流通改革等々ですね、着地してない案件もあると思うのですが、この辺もあって、達成感と道半ば感ってのが両方あるのではないかっていうふうに推察するんですが、そこの御所感をお願いいたします。

大臣

達成感の方が大変強いものでございます。おっしゃるとおり、今からやっていかなきゃならないこともありますが、緒についたということでは、非常にありがたいことだったと思っておりますし、あとは、TPP等については、次の国会でですね、結論を出していかなければならないと考えておりますので、一国会議員として、微力を尽くしていきたいと思っています。

記者

党に戻られて、どのような御要職に就かれるかわかりませんけども、今後、農林水産業に対して、どのような活動をされていかれるのでしょうか。

大臣

農林水産業につきまして、どのような活動をするかということを一口で申し上げますとですね、やはり、農家の皆さんの所得をどう増やしていくかということが、一番の大事なことであろうというふうに思っております。 <

報道官

他に。

記者

TPPに関連して、チェックオフ制度のですね、先生御自身で、去年、答弁されたと思うんですけども、今後、先生がどう関わっていくのかということと、次の大臣にどのように進めてもらいたいのかということそのへんお聞かせください。

大臣

チェックオフ制度につきましては、今、調査をしておりますので、9月をめどに一つの方向付けがなされると思いますが、これやっぱり業界団体の皆さんが、どう取り組まれるのかということが一番大事なことだと思っております。私はやはり、自分たちで作ったものを、より評価をしてもらう売り方というのを考えるということが、チェックオフの中で一番大事な課題だと思いますので、どの団体からでもいいから、実現に向けて、頑張っていかなければいけないというふうに思いますし、次の大臣にもしっかりと引き継ぎをさせていただきたいと思っています。

記者

水産に限った話になってしまうんですが、在任期間中、最も達成感のあった取組、あとは逆に、最も課題意識を残して終わっていく取組、この2つをそれぞれ挙げていただきたいんですけれども。

大臣

やはり、気がかりなのは、東日本大震災からどう農林水産業を立ち上げていくかということだと思います。水産業の方は、かなり前進をしてきました。また、放射能の問題でも、かなり進んできておりますが、達成感と言われても、なかなか申し上げることはそう多くはありませんけれども、農林水産業、水産業、どちらか、農林水産業に従事しておられる人たちが、再生産意欲を更に高めていただくということが大事なことだなと、やはり強く思います。

記者

JAグループとの関係なんですけれども、信頼関係、いろいろと改革がありましたけれども、信頼回復できたかどうか、また、今、党や政府が進めている農協改革、これは違和感等はないでしょうか。いかがでしょうか。

大臣

農協改革は、私も関わってきた問題でありますが、その中で、例えば、全農をどういうふうに改革していくかということも、議論をいたしました。これはあくまでも協同組合でございますから、主体的におやりいただくということが大事なことだと思いますし、そのために我々はどういう情報を提供していくのか、どういう将来像を語っていくのかということが、大事なことではないかなというふうに思っております。また、資材等の問題につきましても、これやっぱり、農家の所得を増やすという意味では、資材が安くなければならないわけですけれども、ただ、なかなかこれ一概に、Aという国と日本と比べられるかというと、それぞれ土壌が違ったり、生産の仕方も違いますので、非常に比べにくい面はありますが、その中でも、もう少しやり方があるのではないのかなというところは正直なところでございます。ただ、我々が忘れてはいけないのは、やはり、協同組合という組織でございますから、一人一票ずつ持っている組織でございますから、そこはやはり、その組合が、主体的に物事を考え、進めるということが大事なことだと思いますし、役所が命令をするという次元の話ではない、またそういうことは誰も考えていないんだろうと思いますので、農業団体の方もですね、主体的に取り組んでいただきたいと思いますが、それぞれ農協でもいろんな取組が始まっております。ただ、農協によってやはり、私も全国を回ってみてですね、温度差はあるなというのは、正直なところでございますので、先例的なものをしっかり横展開をしていくということも大事なことではないかなというふうに考えています。

報道官

他にございませんか。

記者

これからまた秋に向けてという意味で、指定団体制度の改革の話もあるんですけれども、これまで、大臣は制度と団体の果たす役割や機能の重要性というのを強調されておりますけれども、秋に向けて、後任の大臣にですね、どのような対応を望まれるのかということと、自身として党に戻られてどのように係わっていくかということをお伺いしたいのですが。

大臣

指定団体制度は、度々申し上げてまいりましたが、指定団体制度が果たしている機能というのは、なんとしても維持をしなければならないと思っています。その中で、指定団体そのものを地域によっては、もう少し改革をできるところがあるのではないか、そのことが酪農家の利益に繋がっていくのではないかと思えるところもあると考えております。そういうところは、しっかりとですね、効率的にやっていただくようにお願いをしなければならないと思っておりますが、ただ、間違ってはいけないのは、指定団体制度が果たしている機能が損なわれるような改革といいますか、制度を変えていくということだけは、間違ってはいけない、そう思っております。党に戻りまして、どういう役割を果たすかということでございますが、自民党の一国会議員として、微力を尽くすということでございます。

記者

今の質問に関連するんですけれども、指定団体制度やTPP対策ですとか、秋に重要課題が待っているわけ、議論があるわけなんですけども、次の大臣ですとか、農水省に対する注文があればお願いしたいのと、あと、もう一問すいません、先ほど成果をたくさん挙げられましたけども、特に一番何が成果とお考えなのかお願いします。

大臣

新しい大臣に私が望むことはありません。新しい大臣のお考えでおやりいただくということが、大事なことだと思っています。また、職員の皆さんは、よくやっていただいていると思っておりますので、特別、職員の皆さんに望むこともありません。特に何かとおっしゃるとですね、大したことができたわけではありませんが、ただ、23の都道県を回らせていただいてですね、27回ほど地方に出張させていただけたということが、一番経験としてはありがたいことでございました。その中でいろんな良いものも見ましたし、また、少し気になるところもありました。こういうところを今からしっかり、私と一緒に見た職員がいるわけですから、この人たちが問題意識を持って、頑張っていただけるのではないかなと思っております。

報道官

他にございませんか。よろしいですか。それでは、以上で会見を終了します。

以上