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農林水産省

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山本農林水産大臣就任記者会見概要

日時 平成28年8月3日(水曜日)22時40分~23時50分 於:本省会見室
主な質疑事項
  • (大臣より)就任に当たっての挨拶
  • 大臣の就任について
  • 今後の農政の課題について
  • 農林水産物・食品の輸出促進について
  • 酪農・乳業について
  • 小泉農林部会長について
  • 農協改革について
  • TPPについて
  • 担い手対策について
  • 米政策について
  • 国営諫早湾干拓事業について
  • 熊本震災対応について
  • 森林・林業について

 

大臣

皆さん、農林水産大臣拝命いたしました、山本でございます。夜遅く、こんなに大勢お集まりありがとうございます。私は高知県という大変風光明媚な、山と川と海とまさに農林水産業メッカの土地でございます。そういうところで選挙区を頂いて、かつ、また生まれ育ちそして現在に至っておりますので、肌感覚で農山漁村というようなものと日常を接してきております。そういう私の存在の中から何かお役に立てる、国家に、農林水産業というものの行政の中でお役に立てることがあればというように念じております。私の田舎のアンテナショップが銀座にありまして、昨日、たまたま大臣を拝命をするという予測もしないときに行ってまいりました。私の高知県のショウガの作付けは日本一であります。そして、大体、県の産出額は額にして60億円と記憶しております。しかし、ここ2~3年で随分ショウガの加工商品が増えました。それを目の当たりにさせていただきまして、昨日は驚いたわけでございます。やっぱり地産地消、あるいは6次産業化、あるいは地方創生というものが、商品の数となって、例えば、カナダドライジンジャエールしかジンジャエールっていうのは口にすることがない時代もありましたが、私の田舎ではジンジャエールと称するものが6種類くらいあるわけでございまして、そんなことを考えてみましても、農林水産業、そして創意工夫する新産業、こういったものに成長する潜在能力が随分あるのではないかというように私は思っております。今後、TPPという大変大嵐の中に船が漕ぎ入れるわけでございますけれども、国連統計によると、生産額として世界10位の我が国が輸出額になりますと約60位というように、低迷でございます。これを一言で言うと、国内生産で生産量を全部消化できると、言ってしまえばそれまででございますけれども、しかし、その中に、恐らく輸出競争力がとんでもなくあるものがあるのではないかと、例えば美味しいおコメであったり、リンゴであったりするわけでありますし、和牛のお肉でもそうでございます。日本人の食味というのは大変卓越したものがありますし、日本食が世界中に受け入れられていることも、その証左であると考えるならば、私は日本の農業の輸出の競争力はすごい、それを育て上げるっていうことができれば、我々は相当なGDPの成長をも、獲得できるのではないかっていうように思っております。山本有二も、その、夢ある農業へのきっかけ作りっていうことに携わることができればと、こう考えておりますので、皆様方の御指導を是非よろしくお願い申し上げ、冒頭御挨拶とさせていただきます。どうも今日はありがとうございました。

記者

日本の農林水産業は今、様々な課題を抱えていると思うんですが、今日、夕方あった総理の会見では、大臣が改革派というふうに紹介されておりました。今まで外から御覧になっていて、今の日本の農林水産業は、何が問題で、どんな改革をすれば強くなるのか、そういったところの基本的な認識、改革の方向性ということのお考えをお聞かせください。

大臣

改革をしなければならないことは、私は明白だと思っております。それは産業として、持続可能かどうかという意味での岐路に立っているというように思います。例えば、農業就業者数が200万を切った、あるいは高知県で20年前の半分に農業者がなっている。そうすると、どんどんどんどん産業に従事する人が減る産業というのは、やがて無くなっていく産業といわれても過言じゃないでしょう。そうすると、靴を作る産業とわらじを作る産業とがあった場合、わらじが無くなっていくというのは誰も思ってるわけでありまして、そういう産業かというと、絶対にそうではないわけでありまして、毎日食するわけであります。食料がなかったら生きていけません。食料とエネルギーっていうのは大事なものです。そして、何万年もこの仕事ってのは継続されているわけでありまして、それが衰退産業だっていうのは、日本自体が何か間違っている、政治が間違っている、システムが間違っている、いうように捉えるべきだろうというふうに思っております。その意味で、私は今後、改革したり、あるいは産業が成長するものへの一つのきっかけを作るということが、総理から与えられたさっき言った改革派というその意味なのではないかなというように思っておりますので、そこは外せないところだろうというように思っております。

記者

輸出拡大策につきましては、先ほど大臣の基本的な認識っていうのを伺ったんですけども、個別具体的に、今後どのような展開をされていかれるのか、山本カラーといったものがあればなと。いかがでしょうか。

大臣

既に私は、養殖漁業の懇話会の顧問をさせていただいて、任意に参加する民間団体、北海道から九州までの方々の輸出のありようを見させてもらっております。その中には、鹿児島県東町の鰤王という漁業組合の長元組合長もいるわけでありますが、その人たちの悩みというものを聞いて、一つ私がどうしてもここで輸出を促進するためにやらなきゃならんことがあるなと思うのは、厚労省との調整をさしてもらわなきゃならんというように思っております。一つは、輸出証明を厚労省は神戸でしかできないような仕組みを作っておりました。これは、どう考えたって、神戸だけに輸出産品を、水産物を集めて、しかも、水産物ってのは生ものが多いわけでありまして、そこへ、1ヶ月も滞留させるっていうのは、とんでもないことをやるというなことは、やっぱり輸出障害になるわけであります。そういうことからして、各県の保健所にしました。しかし、今度また、保健所がですね、いちいち魚一匹一匹についての衛生証明を出せというようなことをやられるとですね、これまた話にならんわけでありまして、海域のその清潔度、清貧度だとか、人体の影響度だとかいうのを、それを調べるだけで、全部の魚について証明ができるというようなことをしてもらわないとですね、はっきりいって輸出なんかできるわけがありません。そして、フグの養殖業者、ここはフグが養殖をすると毒がないわけであります。天然のフグは毒があるわけでありますが、まず、毒があるかないかというところが、一つポイントでございまして、佐賀県は水産試験所で毒がないということの証明をほぼやっているわけでございます。また、ロシアへフグを輸出するときに、厚労省が衛生証明を出したわけでありますが、厚労省の衛生証明を一つ取るために、1万円の産品を輸出するのに、10万円かかるわけであります。現実にこういうことで、日本の農産物が輸出することが可能かどうかということを考えたとき、私はそういうことを規制緩和していったり、略していったり、人体に、衛生に危険がないということを証明しつつ、輸出が自由にできるというようなことを促進していくことを、ちょっと、今までの認識からやっていきたいなと、こう思っております。

記者

指定団体制度の関連なんですけれども、6月に閣議決定した政府の規制改革実施計画は、現状を評価・検証した上で、制度の是非や補給金の交付対象のあり方を含めた検討をして、秋に結論を得るということで、規制改革会議が、一時は制度の廃止の提言をしていた問題なんですけれども、制度の機能について大臣が今、どのような認識をお持ちで、どのような姿勢でこれから対応していくことを考えているのかということをお伺いしたいと思います。すいません、あと、一点だけ。現時点でもし改革が必要だと思われる点があれば、お聞かせください。

大臣

まず、私は生産農家、乳牛の生産農家の悩み、あるいは乳業の加工している乳業業者との関係にふれたことが地元でございました。そのときに指定団体が一律に高い牛乳、高価な牛乳を売っているというだけで、いわば生産者に対する賦課金を高くしようというような行動に出ました。指定団体のこうした一律基準による、事情を加味しないこの行動について、少し疑問がございました。しかし、業者の言い分をちゃんと聞いてくれて、それ以降それほどのいわば、乳業業者に対する出費については、強制しませんでした。ですから、現場現場をきちんと見て、それで判断していただければ、私は今のいわゆる指定生乳団体については、誤解を解けていくのではないかなというように理解をしております。ただ、まだまだこれについては、誤解やまた是正についての要望が合っていると認識していますので、そういう多くの声を生産者、あるいは乳業者から聞きながら、検討していくってことは大事だろうというように思っております。

記者

重ねてになってしまうんですけども、熊本地震の際はですね、被災地で指定団体が広域の生乳流通の調整することによって、廃棄を最小限に止めることがですね、そういった機能の重要性っていうのを改めて再認識されているという状況でもあるんですけれども、そういった機能については。

大臣

この機能は、確かに他に変わりうる団体の想定がなかなか難しいので、私は今のところ、存続を基本に考えていくということが大事かなというように思っております。

記者

一点だけお伺いしたいんですけれども、大臣就任に当たりまして、安倍総理から何か特別な指示というようなものがあったんでございましょうか。

大臣

特別な指示というより一般的な指示しかありません。産業として捉えているし、経済成長の核と捉えているというような主旨の話ですから、TPPも含めて、日本の農業が新産業化、IoTを活用して、新しく生き返っていくっていうそういう、卵、シーズやニーズがあるというような意識のことを聞いております。

記者

二点お尋ねしたいんですけども、一点目が自民党の方のですね、小泉農林部会長が部会長になって、昨年の秋以降、現場を回られたり、発信をされていらっしゃいますが、あの方がどういうこれからポジションになるかということはさて置いてですね、端から見てらっしゃって、小泉さんのスタンスというのをどのように御評価されていますか。

大臣

彼は若くて、その時代のつかみがいい、だから人気があるという評価をしてますし、今度の参議院選挙でも2箇所くらいで彼の演説を聞くことができましたし、生の声と、実際に彼がその現場で主張してることってのは、大枠において間違いじゃないと、そういう私は好感を持って捉えております。ただ、もっと具体的にいうと、農林中金という金融機関に対して、非常に懐疑的な意識で臨んでおられるということなので、一度よくお話を聞いて、どの部分がどう懐疑的なのかということは是非お聞かせいただきたいというように思っております。金融破綻のときの過剰貸付、そしてデフォルトしたときに能美さんという方がおいでまして、そのときに角道さんという理事長でございました。能美、角道のコンビで、再生ができたわけでありまして、あのときの私はファンドとしての、この機能ってのは優れたものだろうというように評価をしておりました。よそのいろんな内外のファンドの中でも、優秀な成績を収めていた。実際、多く毀損した資本金を回収して、あまりある利益を上げたわけですから、その意味で私は、いい人だなと。舛添厚労大臣のときにGPIFの審議会に、能美さんを、私は逆に推薦したというようなこともありました。そういうようなことからすると、どこを疑問視して、何を考えていらっしゃるかということをよく小泉さんと話し合いをして、その中でいろんなことをお互いが出し合える知恵を出して、改革すべきは改革したいというように思っています。

記者

先ほど、もう一点なんですけれど、官邸の会見でですね、零細農家でも、ちょっと手を加えれば、成長の波に乗れるという御主旨の発言をされておられましたけれど、この役所も例えば、経産省と局長級の人事交流をする、ちょっとずつ変わってきていると思うんですけれど、とはいっても、予算に限りがある中ですね、どういう手の加え方があるのかというところ、構想とか思いつきで結構ですので。

大臣

僕も手探りなんですけど、日本全国のゴマの生産って、たぶん100億円もないと思うんですよ。ゴマですね。それはサントリーのセサミンという名前を付けた商品一本でですね、40億円の売上げなんですね。そうすると、セサミンの原料をどこで求めてるかわかりませんけれど、ゴマ農家が、もしセサミンを作ったならば、40億円の収入がある農家ができるわけですから、私はその点だけでも夢があるし、むしろその技術、生産をする、ゴマを生産するってのはサントリーの畑でも、ゴマ農家の畑でも、恐らくゴマの品質はそんなに変わりないんじゃないかなと思います。それが加工されて、流通して、販売する。特にこの販売でブランド化してる、安心感だとか販売方法だとか、あるいは信用力だとか、ここで全然違ってくるだろうというように思ってますので、その意味でのお手伝いってのは、役所でも、あるいは団体でもいろんなことができるんじゃないかなというように想像してますので、そういう意味で、零細農家でもとんでもない大きな収益を得られる面白い産業だというように捉えてやっていきたいなと思っています。

記者

農地政策のことにちょっとお伺いしたいんですけども、国の方は、農地の8割を担い手に集積していくということで、目標掲げてますけれども、例えば、農地中間管理機構とか、あるいは農業委員会も今年の4月から新しい制度が施行されてますけれども、期待するところというか、どういう役割を必要かっていうところ、御認識があればお願いします。

大臣

中間管理機構の存在とか機能性だとかいうのは、抽象的、一般的には私は是とします。絶対必要だろうと思います。しかし、地域地域で、いろんな現象が起こっておりまして、例えば、私の高知県土佐市っていうところで、中間管理機構が、Iターン、定住若者の農業定住者に紹介した農地っていうのが水がなかった、不整形地であった、こんなことばっかりで、その人は1か月いて、長野県へ移り住んで、長野県では水があり整形地だったと。こういうことなんですね。土地改良が進んでいる県と進んでいない中四国農政局管内というようなことだけでも全然違う対応なんですね。ですから、それからすると、私は全国一律にいろんなことは申し上げられないんで、もし、不整形地でも良いし、そういうことでも、収益が上がるようなことで紹介ができる中間管理機構っていうのがあるならば、そらそうだし、従来の農業で水がない不整形地だっていうままじゃ、どうにもならんので、例えばここに構造改善の予算が入って、更にブラッシュアップできる中間管理機構みたいにやりかえないと、使いもんならんという場所もあるなというのが、今、現実の感想です。

記者

TPPの関係で伺いたいんですが、これから承認迎える中で、少なからず農家は不安という気持ちが残っていると思いますが、そういった気持ちにまず、どのように向き合っていかれたいか、お考えをお願いします。

大臣

これはもう、恐怖感の方が先に立ってましてですね。明日スーパーの陳列の中で、自分が作っているニラがどっかから来て100円が50円になったらどうしようっていう、そんなイメージがありますので、これをですね、来ないぞとTPPを合意して、承認しておって、絶対来ないぞということは言えないんでですね、この恐怖感をどう取り除くかというのは、今まだ僕もまだ思案中なんですが、やっぱり、作付けの時の作物を選ぶ時のリスク。こういったものを営農指導。それから、天候リスクを誰かが取ってあげる。それからマーケットリスク。こういった価格変動のある市場ですから、これまた、TPPで価格変動した場合には誰かが半分リスクを取ってあげる。というような、制度仕組みというのはちょっと考える必要があんのかなあと。当面。落ち着くまで。また、産業の鉄則として、言わば効率の悪い産業をいつまでも残すと、これまたしんどいことになりますから、そういうものを制度作ったときに、スクラップアンドビルドで、新しい産業への転換っていうものも促進しなきゃいけません。この判断が難しいんですよ。ただね、私のイメージでは、アメリカって国はグーグルにしても、あアマゾンにしても、アップルにしてもマイクロソフトにしても、たかだか戦後できた会社が上場企業のトップリーダーなんですね。日本もその、東証に上場しているところは、やっぱり重厚長大産業がまだまだメインなので、やっぱり産業のあり方というものとの比較や変化で、私は変わってくるのかなあというように思っておったりするんですが、答えとしては恐怖感を取るための、ヘッジする政策というのは、工夫次第であるように、というように思いますので、検討させていただきたいと思います。

記者

追加ですいません。今、秋までにTPPの中長期対策を取りまとめるとなってますけれども、そうなれば、じゃあ新しい対策も考えていくっていう。

大臣

そうですね、価格安定政策みたいなことはどうしても考えなきゃいかんのでしょうね。

記者

官邸での会見でもこちらの会見でも、生産額が世界で10位にも関わらず輸出額が60位というお話をされましたが、昨日、森山前大臣が、食料自給率ですね、カロリーベースで6年横ばいの39パーセント、それで、なおかつ、2025年の達成目標も50パーセントから、45パーセントに下げるというような、お話をされましたが、そのTPPの攻めの農業で輸出促進をしていくというその、目標があるというのは分かるんですが、一方で、輸入の分も増加していますし、食料自給率もなかなか上がらないというこの状況を、TPPに反対する、農業関係者も、全国的に広まっていると、先の参議院選でもその傾向がみられたと思うんですが、どのように取り組んでいらっしゃるのか。

大臣

僕は両立しうるテーマだというように思います。例えば、原油について考えれば、原油は輸入してます。日本で生産してません。しかし、備蓄も十分にするという体制もとっております。また、産油国がコンスタントに原油を供給してくれるっていう安心感もあります。そんな意味で、貿易と自給率、いうようなことを考えた時に、私は、両立しえて然るべき話ではないかなというように思っております。特に石破さんがよく農業について言われることは、北朝鮮は食料自給率、カロリーでも額でも100パーセントだと、これは紛れもない事実ですからね、北朝鮮は。それを考えた場合に、100を目指すということの意味がどこまであるのかというと、それはあまりないと、いうように考えていくならば、自由貿易で、お互いウィンウィンの関係を取り得るというような考え方というのは、交易っていうのは、そもそもそういうことなので、その意味での、各地域地域の特性を活かしながら、お互いがウィンウィンの関係や、昔の、神話にある海彦幸彦の神話じゃないけれども、お互いが仲良くしながら、交換していくことによるメリットっていうものは、ものすごくあると思うんですよね。ですから、その意味における、保護主義や閉塞感ではなくて、改革開放の中で我々が勝ち取り得る安定というものはあり得るのではないかという意味で自給率っていうのは、評価として大事だし、それがゼロになるということの危険性は感じながら、それを安定的な推移で持ちこたえていくっていうことは、僕は大事なことだろうというよう思っています。

記者

国としては、国同士としては、そうだとは思うんですが、大臣の出身で選挙区の高知での、先の参議院選で、農政連が自民党の候補を推薦されなかったと思うんですけれども、山形でも、推進派の、自民党の候補を反対派の候補が破ったっていうような事例もありますし、その国と国でウィンウィンの関係が作れるとしても、個別の農家さんの先ほどから不安の話とかも出てましたけれども、どうやってその農家さんを守っていくのか、そして日本の食料自体も守りつつ、他国との良い関係を作っていくかというところだと思うのですけれども。

大臣

そこは永遠のテーマになるかもしれませんが、努力して、かつ、効率化している農家が、敗北していくような自由貿易主義っていうのは、僕はあり得ないような気がします。丁寧な生産や新しい味覚に基づいた品種改良によって、消費者が受け入れやすいものを作れば、消費者が求めるものを作れば、必ず私は、そこに価格がついてくるわけでありまして、輸入品がそんなに僕は優れたというように思ってません。特に自分の肌感覚で世界中回って、食事した時に一番おいしいのは日本に帰った時に感じるわけですから、その意味において、私は日本人の味覚の卓越性っていうものをヨーロッパで特に感じます。そう考えたときには、自由貿易に対して、懸念もありますし、期待も両方があっているのではないか。農家、先ほど言いました、農家がどうしてもTPPだとだめだよっていう、そういう判断は思い込んでる節もあります。団体の方も自分で農業やってる方ってのは少なくて、私どものところへ農政連の方おいでて議論しますけれど、たいがい団体専業の方でありまして、むしろ、単協の自分で農業やってる方はむしろ、大らかに構えて、自分の作ってるトマトはそんな安々と他に負けないぞっていう、そういうプライド持ってたりする人見ますと、私は、そう簡単に全部が、反対してるっていうようには思えないんです。実際の現場現場歩いて、例えば、春野農協なんかでは自民党一辺倒で、私が考えた個人演説会、農家の方や農協の方、ばっちり聞いてましたから。全部のことを一律にはそうは言えないっていう気がします。春野っていうのは、キュウリの作付けが見事でありまして、フルーツトマトっていうのは、好調ですので、そういう好調なところは、そんなに否定的なんかなという、私は肌感覚でそう考えております。

記者

農協のことについてお考えを伺いたいんですけれども、農業協同組合は言わば、農業振興、農業生産者のための組合だということではありますけれども、実際に他方では、地域のですね、暮らしを支えるための、高齢者福祉や、医療をですね、総合的な事業を展開してます。総合事業を通じて、地域にも貢献するという形で、現場の皆さん頑張っていらっしゃいますけれども、そこで、今の農協改革のこれからの方向ですけれども、大臣のお考えをですね、まず、農協についての御認識と今後の農協改革の進めていく方向について、お考えがあれば。是非お聞かせください。

大臣

まず、一般論ですが、昨年成立した改正農協法というのが、4月から施行されて、大体政府の考え方で、これ以上の法案か、何かしてくいくというつもりは、ないはずです。そうすると、ここでちょっと腰を落ち着けて、農協が、どういう役割で、今、どうすれば良いかっていうことを、社会的な役割を考えた場合に、私はものすごく重要なことがある。それは、かつて郵政改革で言われたように、田舎の中山間の非採算的なところの金融機関がなくなるよと。あるいは年金受給するところの便利な郵便局がなくなるよと同じことが言えて、ユニバーサルサービスとしての農協、この存在は私はでかいと思っています。これを一律に効率効率で大手の銀行と同じように、それぐらいの支店しか作らないというような農協ができたならば、私は農協じゃないような気がします。やっぱり、生産農家の味方をしてくれて、かつ、またそれ以外の方々にも農協のメリットを出してくれるっていう、そういう存在は私はユニバーサルサービスにつながるし、広く一般的な農業への信頼、これにつながってると思ってますので、私は、団体としては、これ以上何か政府が求めていくということは、そんなにないんだろうというように思っております。

記者

個別の問題で恐縮なんですが、長崎県での諫早湾の干拓事業についてです。現在、潮受堤防の排水門の開門を巡って、司法判断がされてまして、国の方が相反する義務を持っていて、再協議を行うということですが、それについて現時点の御認識があられれば、解決に向けた対応についてお聞かせください。

大臣

複数の訴訟があって、開門派と閉門派と分かれておられて、裁判所もなかなか苦労されてるようで、判決書きがなかなか難しいだろうと私も思います。その意味において、和解勧告をするのは、そこで論点整理にもなるし、そして具体的な訴訟という現場以外の森羅万象を加えた解決方法っていうのも模索できるだろうというように考えて、それで結局、国の農業経営の発展に向けた基金、これについては関心を寄せてもらっているっていう認識をしてます。ですから、この基金でできること、できないこと、こういったものが明らかになっていけば、ノリの生産業者、漁業者の方々も納得をしていただける方も大勢いるやに想像してます。そんなことを考えながら、また、国会が始まる前に、現地を訪れてみたいなというように思っております。

記者

これまでの質問の中で、大臣が答弁の中で価格変動というような言葉を出したと思うんですけど、価格変動ということで、価格変動リスクをヘッジするという意味で、米の先物なんてのがあるんですけれども、米の先物に有用性を訴える声があるんですけど、大臣はどういうふうなお考えかっていうのをお聞かせください。

大臣

一般論で言えばね、それは資本主義のマーケットですから、現物だけやってるより先物があった方がヘッジできるっていうそういう考え方は、コモディティっていうシカゴ・マーカンタイルだけでなくて、これは一般論としてあり得る話だろうというように思います。ただ、米の先物に手を出す人っていうのは、よっぽど専門家じゃないとこれは手を出せません。それで恐らく、主婦や一般の投資家にこれを勧奨してどんどん参入させると、大やけどする人がいっぱい出てくるだろうというように思います。そこをどう考えるかっていうところで、専門性の届出制度だとか、多少クローズした分野の中での話にしていった方が、私は今のところは安全かなと、金融商品の取引の観点からすればですね、そんなふうな感じはしてます。

記者

熊本地震についてお伺いいたします。現地の農林水産物被害は1.4百億円を超えて、まだまだ志半ばと思いますけど、大臣、これについての御認識と現地への視察などお考えがありましたら教えていただけますか。

大臣

私も南阿蘇の道路について拝見に行きましたし、知事さんからの陳情も幾つかいただいたことがありまして、現地へ6月13日行ってまいりました。その感想を申しますと、大変な農業地域であるという認識をしております。また、産出するものも特徴的なものもございまして、ニンニクだとか、ショウガだとか、熊本ならではのものもたくさんあるわけでありまして、そんな意味で、大事な農業地域だというように思っておりますが、この被害額が特に多くて、水稲栽培、これについての農家が意欲を失ってるというようなことをお聞きさしていただきますと、やっぱり、早期に、断層があったりしてもうこれ二度と使いものにならないほ場だとかいうようなことがある農家に対する支援、こういったものが細かくやられないとならないもんですから、農林省が国としてやるのもいいんですが、早く被災した市町村が元気になって、そういったものまでフォローできる体制を作っていただければ、国は市町村への援助ってのはかなりできてくるのではないかというように思ってますので、早い復興というより、現地の正常化に向けての期待をしているわけであります。これも、熊本へ少しお邪魔して、現地を見ながら考えていければ、特に知事さんが、農業の詳しい人だもんですから、これに対しては非常に期待をしておるところでございます。

記者

米政策について聞きたいんですけれども、30年産からですね、いわゆる生産調整の見直しということで、国による生産数量目標の配分をやめて、産地の自主的な生産調整に移行しましょうというような改革になってますけれども、これをどうしていくべきかですね、大臣のお考えがあれば教えてください。

大臣

方向付けはもう決まっているわけですから、私がとやかく言うつもりもありません。しかし、コメが自由競争、市場原理、こういったものに委ねられるということは、もう否めない事実でございます。しかし、これだけに任せていいのかという歴史的な認識が、コメに対する愛情深い農家の方々のことを考えますと、昔は貨幣と、紙幣と同じ値打ちがして土佐24万石だとか、加賀百万石だとか、まさしくそのGDPの指標になったわけでありますから、そんなふうな大事なコメをですね、一刀両断に全部マーケットメカニズムでどうぞということに対しては多少僕も躊躇があります。だけど、現実に私の、早場米しか売れないとされた高知県産のコメがですね、今や金賞を取る、例年金賞を取っているというコメ作りの方々の例を見ますとですね、努力次第だなと。そして科学的分析があったならば、金賞って確実なんだなという私は意識になっております。例えばサンゴの粉を肥料の中に混ぜるとかものすごい工夫をしている農家の集団があります。そんな風なことを考えたときに、もし、直接支払制度で何作っても同じだよと、同じ値段しか、同じ収入しかないよというのと、マーケットメカニズムで高いコメはなんぼでも高くなるというところに創意工夫があり得るとするならば、私は今創意工夫をしている人が多いんじゃないかなと思います。その食味はですね、本当においしいもんですから、たった10キロのスーパーにおいた袋がですね、飛ぶように売れていって、スーパーが開店するときにディスカウントをするとですね、そっからコメはですね、ディスカウントされるくらいだったら置かないって、生産者の方が強いんですよ。全部引き上げちゃった。チラシに安売りしてたら。というようなコメも高知県であるわけですから、私はそれからするとですね、おもしろい時代がコメも来たなと感心してんです。だからその推移をちょっと見てみたいなっていう、そんな感じですね。全国的に。

記者

米政策に関連してなんですけれども、今飼料用米への転換を進めていますけれども、一方で補助金がふくれあがってですね、財政を圧迫するという面もあると思うんですけど、そのあたりはどのようにお考えでしょうか。

大臣

かつての大臣がそこを大変重要視してですね、去年の生産で42万トンございました。平成37年に110万トンの目標というものを掲げてますから、ここまではなかなかすぐにはまだまだ到達しないというところまでの財政的な合意を、財務省と予算合意をしていると、こう聞いておりますので、まだこの飼料用米への支援についての閣議決定、これの効果はまだまだ続くんだろうというように思っております。

記者

先ほど地震の話もありましたけれども、そういった地殻変動だけではなく、最近は気候変動が非常に大きくてですね、大雨だとか、様々な気象災害が多くなっております。そういった面で農業生産に対する生産リスクというのが非常に高まっている中で、農家さんへの補償って部分については、農業災害補償制度だとかですね、様々あると思います。そういったものについて、大臣はどのようにお考えなのかということと、もう一つ、災害だけではなく、価格変動リスクってものが非常に高まる中で、収入保険制度というものが、これが検討されているわけですが、それについて大臣のお考えとかをお聞きしたいと思っています。よろしくお願いします。

大臣

この異常気象については、本当に異常だから異常気象なのでありまして、その意味における共済の枠を越えた、そこまで補償できるかどうかっていう、そういう御質問かと思います。それについては、なかなかリスクマネージメントという保険の原理からするとですね、フォローしきらんところがあるだろうなというように思います。地震多発地域で地震保険が高いようにですね、その意味での異常気象の被害にあう農業地域というところに、収入保険をどこまでどう適応できるかについては簡単ではないという認識をしております。ただ、これをやらなければ、就労者の経営安定とか精神の安定は図れません。ですから、できるだけ私はこのリスクについては半分ヘッジするというような考え方で国は臨むべきだろうと。それは産業振興とかそういうこと以前に、農業の、あるいは農地、あるいは農村の多面的機能だとかそういう観点から出捐(しゅつえん)しても合理性があるものではないかなというように思っております。

記者

高知に関係する質問を2点させていただきたいんですけれども、まずさっきから農林大臣御自身、農林水産業のメッカという話も冒頭ございました。農林従事者の割合も多い高知県民の期待も大きいと思うんですけれども、こうした期待にどのように応えていきたいかというのが一点。もう一点が、これもお話の中で高知の様々な地名と野菜などのお話を今されておりましたけれども、それだけの実際ご覧になってきて、自信と誇りを山本大臣御自身、高知の農業について持ってらっしゃるとは思うんですけども、高知県自体も産業振興計画、一次産業を核として進めておりますが、こうした高知の農業というのを御自身の体験、経験も踏まえまして、どのように今後の活動に活かしていきたいかというのもお聞かせください。

大臣

まず、すごい変化を遂げてます。室戸岬に遠洋漁業の拠点として、室戸岬に遠洋漁業の船が100隻以上マグロ船があったわけですが、今1杯もありません。1隻もありません。また、カツオの一本釣りについては、大変我々誇りに思っているわけで、カツオのたたきってのは全国にとどろいたわけでありますが、これについても魚価が安定しません。特にカツオについては、生産も安定せず、魚価も安定せず、近海沿岸物については非常に不安定です。なかなかこれをどう守っていくかということは、漁船漁業の、明日、岸(全漁連会長)さんもおいででございますけれども、船のリース事業だとかいうような工夫をされているように伺ってますけれども、やっぱりそういうような何か工夫がないと難しいなって気がいたしております。高知で一つのトレンドというか、新しい息吹が芽生えているのは、九州に近い方で、例えば大月町、宿毛湾、こういった所でマグロの養殖については活発になってきております。これは成功しつつあります。ですから、養殖などに徐々に変化していっているのではないか、先ほどの御質問に異常気象ってありましたが、黒潮の流れが変化してますので、ずいぶんこのことにおける漁師さんの普通の経験則だけで取っているところは非常に経営として困難になってきております。それが一つの水産のメッカという高知の現状で、今後の対策としては、作る漁業とか、それから種苗関係のイノベーションだとか、そういった高価な魚種で頑張っていくような新しい考え方で臨みたいとこう思っております。それから、野菜については高知県というのは一日の長がありまして、マイナー作物、ナス、キュウリ、ピーマン、オクラ、シシトウ等々そういうマイナー野菜については非常に作付が多いわけであります。これは統計がありません。農林統計がありません。ですから、作戦を立てにくい作物を作っているという農家の姿がございます。ですからこれは市場に出してみての価格っていう、その日暮らしみたいになりますので、ですからその意味における高知県の農業の脆弱性の特徴を感じております。中四国農政局の管内でもほ場整備の普及率というのは非常に低くて、さっき言いましたように不整形地が多いし、水の確保っていうのも難しいような農地が多いわけでありまして、この意味でのハンディキャップ、これはもういかんともしがたいわけでありまして、そういうものを遅ればせながらやっていくことができたらすごいことになるなと、高知ってのはいい技術者がいっぱいいまして、品種改良も個人でずいぶんできていて、春野に雨森さんという農家があります。この人は県会議長までやりましたけど、いまだに80越えてナスの品種改良をやってて、それが大当たりになる。(単為)結果なすといって、交配しなくて、鉢やそういうものを使わなくて、もうただ植えてるだけでナスが出来上がっちゃうというようなことを考える画期的な人がいます。こういうようなイノベーションの多い農家があるわけで、他方で、こういったものに期待したいし、ハードの面でそこを支えれば、私はオランダに近いものができるのではないか、特に農林水産省のモデル事業で四万十町にオランダ型の軒高ハウスを作ってもらいました。これの成功例をモデルに、正にしながら、隣接地展開というものができれば、トマトだけではなくて、いろんなものへの展開ができるだろうというように思います。高知県でなく広く一般に日本の農業は長時間労働、家族労働、そしていわばリスクに弱いという、そういう特徴を秘めておりますので、これを一つづつ産業化していく、IoTでいろんな形で効率化していく、一番不得意な販売、こういったところでのクリアをできれば、私は知事が言っている産業振興ってのは、ずいぶん飛躍するんじゃないかなというように期待しております。

記者

TPPなんですけれども、臨時国会で審議になると思うんですけども、先の通常国会ではですね、政府答弁ですとか、情報開示をめぐって、野党が反発して、結局成立しなかったという経緯があるんですけども、大臣はTPP交渉には関わってこられなかったんじゃないかと思うんですけども、どういうふうに答弁ですとか国会に臨むか、答弁に不安がないかという点も含めて。

大臣

それはもう不安ばかりです。交渉してないんだから。自分が交渉担当してない。ただ、米国通商代表部行って、何人かと会談したことはあります。交渉途中で。しかし、合意に至った経緯、それが成功だか不成功だかという評価がいくつもありますけれども、私としては国会決議に基づいて大体合意ができているという評価をしていますので、野党さんがかなり厳しい質問をされるというわけですけども、野党が知っているぐらいのことは、私も知りうるのではないかというように思っておりまして、当時交渉に当たった澁谷さんなんかともまたゆっくり話を聞いてみたいなというようには思ってますが、不安は、新米大臣ですから、もちろん不安はあります。しかし、国際的な協定合意をしてほったらかしじゃどうしようもありませんから、私も全力を挙げて承認に向かって努力していきたいと思っています。

記者

大臣は農業大学校や農業高校の一貫校創設を政策に掲げられていますが、今現在農業者の高齢化等が著しい中で、若者の新規就農等に対してどのような政策を打って行かれたらいいと思っていますでしょうか。

大臣

そういう発想をしたのはニュージーランドに行って、普通のお店やさんや普通の市民に聞いて、この国では一番頭の良い子供は農業大学に行くんだという話を聞いて感激しました。やっぱり農業が輸出競争力があったり、強い国というのは私は優秀な人がそこに産業の中に携わってないと難しいかなと、こう思っています。日本は優秀な人、います。しかし、次の世代に優秀な人を送れるかどうか疑問です。ですからその意味で私は何かきっかけがないかと思って自分なりに探しました。そうしたら農業高校というのがありました。農業高校の定数の約半分以上が女性です。女性というのは、女性活躍の社会ですし、我々が想像しないような農産物の加工、パティシエだといかいろんな意味での私は付加価値を付けられる人達が多いだろうというように思います。この人達の就労が殆ど無い訳ですから、その人達に就労できるように農林省は何をやっているのと聞いたら、これは学校ですから文部省の所管ですといって、じゃあ文部省を呼んだら文部省は実技なんかやってないし、農家にも送ってないし何にもしてないと私はそう思いました。ですから、徹底的にここを農業に従事する職業教育に変化することができれば、私はその子達も生き生きした人生を送れるし、またそこに私は大学校だとか専門学校の大学化というのを文部省が打ち出していますから、そういったものへの相乗りということの実現があれば、今の県営の農業大学校なんかもひょっとしたら普通の大学並の資格を与えられたり、あるいは留学生がそこに来て立派に、日本の農業の研修制度とか実習制度ではなくて、本当の本格的に日本で農学を勉強してくれる人がいっぱい来る可能性もあるのではないかというように期待してまして、私は一貫教育、一貫学校をつくるというようなこと、夢を持っている何人かの学校を知ってますので、そういうことを考えると何かやって手伝いたいなっていうのをこっちから思っています。

記者

農林水産業、林の部分についても一言何か、林業の成長産業化ですとか、木材利用促進と、何か一言だけコメントいただけるとありがたいのですが。

大臣

私は高知県の佐川町の堀見町長という人とこんな夢を持っています。高知県の中でも仁淀川流域の森林というのは非常に伝統的に深い山が多くて、木材の生長にも適した山ばかりであります。そこが森林集積というのが密なものですから、何度も投資をしても効率が良い訳です。尾根林道を作ることによって、集材の効率は著しくヨーロッパ型にできるというように思っております。こんなことを考えながら、機械化そして若者雇用、さらにコスト低減、さらには中国・アジアというマーケットがやがて市民生活が向上することによって住宅建設に入ります。その時において我が国の森林資源というのはアジアの住宅の内装材だとか、相当なものに使われる可能性があります。地方の港というのは木材の輸出港に変貌する可能性が大いにあります。既にニュージーランドの米松だとかニュージーランド松だとか、そんな木材は板にしか使えませんけれども、日本における杉、檜というのはかなり値打ちのある住宅に使えますから、その意味でのアジアへの展開、オーストリアがEUを相手にしていると同じことをアジアを相手に日本かできる可能性が大いにあるということで、私は林については期待を持っておりますし、CLTももちろんそうでありますし、さらにはもう少し、バイオマス発電の仕組みを変えて、間伐材でそのまま生木で放り込んでそれで温度管理と熱効率をもっと取ることができるようになれば、冬のハウス栽培だとかあるいは病院や介護施設へのお湯の配給とかいろんな形でエネルギーとして使えるのではないかなと。バイオマス発電の中山間における林の活用というのは相当、私は上手くいくのではないかなというように思っております。

記者

漁業の分野でこれから改革をしていかないといけないと思うのですけれども、そこら辺のどういったところにポイントがあるというのと、もう一つ輸出で国内の体制の話をされたんですけれども、世界的には持続性だとかですね、いろんな認証が出て、オリンピックも調達行為もかなり厳しくなっているのですけれども、そこら辺についてはどういうふうにお考えですか。

大臣

かなり資源管理についてはナーバスな意見が、危機的な感覚でお話になる学者の先生や一般の識者が多くなっています。それだけ漁業資源、水産資源というのは枯渇する可能性は大いにあります。土佐清水とか黒潮町佐賀とかそこの漁労長に聞いてもフィリピン沖の産卵地域がおかしいというようなことをよく聞きます。資源管理についての農林省が危機感がないとはいいませんが、何か漁労長の肌感覚と違うことに私はちょっと恐怖感を持っておりますので、それについては調べてみたいなというように思っております。漁業のおかれている位置というのは、だんだんだんだん厳しくなっています。この厳しいというのは魚価が低迷しているということに何より象徴されてまして、養殖をしても沿岸で天然物を獲りましても油代が出てこない、餌代が出てこないというようなマーケットリスクになりつつあるし、それが慢性化してます。これを打ち破る方法というのはそう簡単ではありません。しかし、現実に何度も言いますが、鰤王の東町だとかあるいはフグの養殖に携わっている方々が安定的に供給し、収益上げていられるというようなことから考えますと私はある程度変化をしつつも、資源管理を行いつつ魚価を安定させる方法、特に輸出なんかでかなり好調な実績を積んでいるところからそれを学んで行きたいというように思っております。

記者

輸出の振興というところで、これまでも顧問として塩崎大臣のところを訪れたりとか厚労省と調整しているところで骨をおって来られたと思うのですけれども、大臣に就任されてから目指すべきスタンスとして一つ挙げるとしたらどういったものかなと。

大臣

輸出を簡単にするといっても、商社に簡便に任せて済むというような段階ではないというように思います。特に漁業資源というのは、生食でいく、つまり生魚がメインになるような気がしてます。加工品じゃないとすると日持ちがしませんし、ストックとしての商品としての扱いが非常に難しい。冷凍技術を売る方も買う方も持っていないとこれは商品に値打ちがなくなります。そんな意味では、ヨーロッパ型HACCP、日本型HACCP、加工流通までトレースしつつ味の管理までできあがるというようなシステムはどうやってできるのかなと。それは養殖業者や販売業者と一緒に考えていくべき話だろうと思いますので、今後とも養殖の方々と勉強会をしていきたいと思っています。

記者

一連の農協改革の中で、今、非常に経済事業に焦点が当たってますが、ここについては、大臣は今の段階でどうお考えでしょうか。

大臣

経済事業というと、6次産業化のエクイティの出資だとか、そんなことですか。

記者

それも含みますが、どちらかといえば資材の価格ですとか、全農の組織のあり方などについてです。

大臣

昨日も全農さんと榊原さん、経団連、会われたようですし、そういうお互いが工夫して資材価格を低減さしていく、コスト低減による収益の、いわば、獲得というような考え方は、それは筋だろうというようには思います。ただどこまでも0に近づくわけにはいきません。要は相場観っていうのがあるわけですから、そこまで到達するとですね、それ以外に収益の道を見つけていくっていうのは、もっと別なところに問題がもっとあるのではないか、例えばAIだとかIoTだとかビックデータだとか、そういうものもあり得るし、現実に生産者の直販所を見るとですね、最近は携帯電話、iphoneとメールでお宅のナスは10袋売れた、また10袋持ってこいっていうようなことが全国で、もうすでに若者の農家はやっているわけですから、そういったことをもっと進めるためにどうするべきか、もっとIoTの社会資本をどうやったらもっと拡散して、大勢の人たちが参加できるかというようなことのインフラを農林水産省が率先して作るというようなことも含めて産業界と、経団連とさらに詳しくやっていく必要があります。やっぱり私としては、もう完全に新規産業だと、IT産業を越えたIoT産業だというような位置づけで進む分野があって全体を引っ張るというようなことを期待してます。

報道官

よろしいでしょうか。予定の時間が来ておりますので、以上で大臣就任会見終了します。

以上