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農林水産省

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山本農林水産大臣記者会見概要

日時 平成29年2月10日(金曜日)10時10分~10時35分 於:本省会見室
主な質疑事項
  • (大臣より)農業競争力強化支援法案等の閣議決定について
  • (大臣より)平成28年農林水産物・食品の輸出実績について
  • (大臣より)フラワーバレンタインについて
  • 日米首脳会談について
  • 平成28年農林水産物・食品の輸出実績について
  • 輸入米の入札結果について
  • 農業競争力強化支援法案について

 

大臣

私のほうから3点ございます。
1点目でございますが、本日の閣議におきまして、農業競争力強化支援法案、農業機械化促進法を廃止する等の法律案及び主要農作物種子法を廃止する法律案、これらが閣議決定されました。これら3法案は、良質で低廉な農業資材の供給と農産物の流通・加工の合理化を実現するため、国が講ずべき施策や事業者の自主的な判断による事業再編等の取組を促進するための支援措置等を講ずるものでございます。農林水産省といたしましては、これら3法案により農業の競争力の強化が更に促進されるものと考えておりまして、今国会で成立できますよう、速やかな御審議をお願いしたいと考えております。
次に2点目でございます。(平成)28年の農林水産物・食品の輸出実績の御報告でございます。総額は7,503億円、前年比で0.7%の増加でございます。4年連続で増加いたしました。鉱工業品を含めた我が国の輸出総額、これが7.4%の減少でございます。前年を農産物等が上回ることができたということは、画期的なことであり、オールジャパンでの取組の成果が出たというように考えております。品目別にみてまいりますと、農産物は、和食人気等により、ほぼ全ての品目が増加をいたしておりまして、特に、米、牛肉、ぶどう、いちご等は2割以上の伸びが見られておりまして、合計で3.7%増加となりました。水産物は、ホタテ貝、まぐろ等の水揚量の減少等によりまして合計で4.2%の減少となっておりますが、貝柱調製品等で伸びが見られるなどでございまして、輸出品目の裾野が逆に広がっているというように考えております。今後とも、1兆円目標の達成に向けまして、政府を挙げて輸出拡大の支援をしてまいります。詳細は、この後、プレスリリースいたします。
次に3点目でございます。来週の2月14日火曜日が、バレンタインデーでございますが、花き業界では、この日に合わせまして、大切な方に花を贈るフラワーバレンタインの取組を行っております。この取組は、本年で7年目を迎えておりまして、この日に花を贈る方々も増えてきてまいりました。私も家内に花をプレゼントすることにしております。こうした取組を続けていくことで、花がより身近なものとなり、需要の拡大につながることを期待しております。私からは以上でございます。

記者

幹事社から2点伺います。現地時間の今日、日米首脳会談があります。アメリカの畜産団体はですね、トランプ大統領に対して、日米のFTA協議の早期開始を求める書簡を送っています。改めてですね、JA全中の奥野会長などは警戒感を示す中で、その焦点になる二国間交渉への大臣のお考えをまず伺いたいと思います。改めてですね、トランプ大統領との日米首脳会談がどういうものになって欲しいのか、そのお考えをうかがえれば。

大臣

まず、アメリカの農業団体から大統領に書簡が送られたことについては、私の立場でコメントするわけにはまいりません。トランプ政権の貿易政策につきましては、引き続き注目をしているわけでございますが、まだこれからであろうというように思っております。それから、日米の首脳会談でどうなるかというような点でございますが、これは現時点で何ら決まっておりません。また、御指摘のトランプ政権の貿易政策につきましては、まだまだこれから閣僚人事の承認が進んでいくという段階でございまして、体制が整うにしたがって具体化されていくというように思いますけれども、現時点では米国の方針を予断することはなかなか難しいと考えております。以上です。

記者

輸出の結果が今回出ましたけれども、前年より微増ということでした。政府が掲げる1兆円の目標達成に向けて、今後どういった対策が必要か、大臣のお考えを聞かせてください。

大臣

輸出拡大のためには、今のままではまだまだ十分ではないと考えておりまして、平成31年の輸出目標1兆円、これにつきましては昨年5月に発表した、農林水産業の輸出力強化戦略、これに掲げた施策をさらに進めなきゃならんというように思っております。海外市場のニーズの把握、需要の掘り起こしに向けたプロモーション、あるいは、国内の農林漁業者、食品事業者の販路開拓のための相談体制の強化や、商談会出展等の支援、さらには農林水産物輸出インフラ整備プログラムに基づくハード面・ソフト面のインフラ整備の推進、そしてコールドチェーンの整備など、生産物を海外に運ぶ物流の高度化への支援、また、輸出先国・地域の輸入規制の緩和・撤廃交渉、そういったことなどの輸出環境の整備、そういったものがまだまだこれからでございまして、その意味においては、一つ一つ今まで遅れたところを取り返すという段階じゃないかというように思っております。

記者

年頭の会見では、大臣が中国へのコメ輸出にも意欲を示しておられましたけれども、その辺りの取組というのはどのように。

大臣

中国の程永華大使も理解を示していただきまして、また、日中国交回復40周年という今年に当たる様々なイベント、この中にも日本農産物の輸出、あるいは、日中両国の農産物貿易の更なる促進、そういったものを取り上げていただくように要請をいたしまして、またそれに対しては非常に暖かい御返事をいただいております。今後具体的にはまだなっておりませんが、そうしたものを捉えて、コメの輸出が拡大できるように頑張りたいと思っております。

記者

もう1点すみません。話は変わりますが、また先日SBS米の入札があったんですけれども、調整金の廃止から4回目となって、さらに米国産米が値下がりという結果になっておりますが、これへの受け止めをお願いします。

大臣

8日水曜日に5回目のSBS入札を行いましたところ、契約予定数量3万トンであったのに対し、12,369トンという実績でございます。これらが落札されました。政府売渡価格につきましては、一般米全体の平均で1キログラム当たり164円でございます。しかし、この米国産中粒種が連続して最安値ということを更新したわけでございます。この点について、様々な評価があることは承知しておりますけれども、この落札価格というものは、非常に乱高下するものでございますし、また、要因が複雑多岐でございますので、一概に何が原因ということは言えません。例えば米国産中粒種におきましては、第1回9月7日は168円、現在2月8日が142円、逆に短粒種につきましては、前回第4回1月25日は316円でありまして、今回が187円、いわば需給について様々、皆さん買う方々も売る方々も思惑がありますので、私どもで一刀両断にこれが原因というわけではありませんが、できるだけ円滑なSBS米の消化が行われることを期待しております。

記者

輸出の話に戻るんですが、今一度、平成31年1兆円目標のですね、見通しをお聞かせいただきたいのですが。可能性として実現できる、実現の可能性強いと思ってらっしゃるのか、なかなか厳しいと思ってらっしゃるのか。その水産物の漁獲等のですね、不調が続いてますし、なかなか為替の面等でもですね、この後も状況が好転する可能性が高いとも言えない。そういう中で果たして1兆円目標を達成できるのか、その辺りの見通しを教えてください。

大臣

今のところ上昇しているというところでございますが、1兆円まで今の歩みではなかなかというのは、今のところそうであろうと思います。しかし、私が体感する様々な海外の方からのお話や、現実に輸出している方々の話を聞きますと、どこかで飛躍的な伸びを示すような要因がなくはないというように思います。例えば、昨日新潟の県議会の方々が数名いらっしゃいまして、ロシアとの貿易について議論されておりましたけれども、意外にロシアに輸出できるかもしれない。あるいはロシアで非常に安価な農産物について輸入できるかもしれないというような新しい議論がございました。また、中国の豚肉の消費、あるいは大豆・トウモロコシ等について考えていきますと、消費がぐんぐん伸びているということでもございます。そういうような国際環境の中で、世界の食料市場というのは今後逼迫感が必ず起こってくるだろうというように考えております。そして、具体的な品目を見ますと、お米が21%の増でありますし、牛肉は23%、ブドウに至っては50.4%伸びているわけでございまして、さらに日本食というものがオリンピック関係者の往来やさらに日本の再発見、あるいはインバウンドが2000万人を超えて、2千数百万人に達して、かつ、また、ゴールデンルート以外にも入ってこられているという、日本に対する理解が進めば進むほど日本食が海外でもニーズが高くなってくるというようなことでもございますので、決して諦めずに1兆円を目指したいというように思っております。

記者

逆に今回伸び率が過去3年は2ケタで伸びていたのが、今年はそうではないようなんですけど、そういうふうになった、伸びが鈍化した最大の理由はどこにあるとお考えですか。

大臣

為替の関係が一番大きいのだろうと思います。全体として、鉱工業製品を含めますとマイナスの7(%)というのは相当ちょっと厳しい数字であったわけでございますが、そのところでプラスというわけですから、もしこれが鉱工業製品含めて伸び率0であったとするならば、もっと伸びているのでないかなというように思っておりまして、もし、仮にでございますけれども、10%ぐらい伸びてくれればさらにホップステップジャンプといけるように楽観しているところでございます。

記者

今の輸出の関係なんですが、TPPの関係でですね、それが発効すれば農産物の関税が撤廃されたり、削減されるというのはあったんで、輸出してる業者さんとかが期待する声もあったと思います。トランプさんが離脱ということになって見通せなくなったので、こういったことは今後輸出する上で期待していた分がしぼむということになってしまうのかなという気もするんですが、この辺大臣はどのようにお考えでしょうか。

大臣

アメリカ経済が堅調に成長する限りにおいては、輸出はこちらも北米に対しては堅調に伸びていくだろうというように、米国に輸出する向きは私は確かなものだと。特に緑茶については、数字的には少ないんですけど、確実に伸びておりまして、1945年以前、戦前における商いも相当数あったいうように、ベースがあるようでございまして、そんなことを考えていきますと、TPPにおけるアメリカの可能性が薄くなったといえども、北米については、私は輸出は確実に上がってきている。そして、世界経済がマイナスでなくて成長できれば、私はこの輸出というのは案外我々の悲観論を消すぐらいの勢いをつけてくれるのではないかなというように思っております。先ほど申し上げましたように、香港を中心にアジア諸国、あるいはシンガポール中心にアジア諸国というような手を具体的に今後も考えていきたいと思っておりますし、各県の県知事さんも大変それに期待をしていただいておりますので、アンテナショップ的な各地方が東京にアンテナショップを設けるのと同じような形でアジアの拠点都市にそうしたものができないかなという計画段階でございますが、検討しておりまして、そんな意味でも私は不可能でないというように思っております。

報道官

他ございませんか。

記者

日米の関係なんですけれども、改めて首脳会談をですね、率直に大臣としてどういうふうにこう見ていかれたいのかというか、その期待感なり、何か思いがあればお願いしたいんですけれども。

大臣

期待感は、安倍総理との関係はかなり世界の首脳の中では、第1位の親密な関係を築くだろうというように思っております。親密な関係を築いた上で、それほど我々が悲観する、今悲観しているようなことが将来も悲観のまま続くかなというように思っておりまして、安倍総理が、私は必ず新しい枠組みについて米国と基本的な合意ができていただけるんじゃないかなというように思っております。あくまで期待感でございますが、今後、安倍総理が帰国されますと予算委員会等でその報告があろうと思いますので、それに私も大いなる期待をかけているところでございます。

記者

特段その農業に関しては、そのトランプさんのその政策まだ見えてきませんけども、特段その懸念みたいなもの、今のところはありませんでしょうか。その、全中の奥野さんは懸念を示されていたんですけれども。

大臣

懸念がないというわけではありません。しかし、まだ具体的に懸念の点が明らかになってきていないというように思っておりますので、巷間言われております、TPPに不満が、米国農業団体がいらっしゃるというのは聞いてるわけでございますが、かといって、こちらもでは譲りますというわけにもいきませんので、国益に沿って、センシティビティをしっかり交渉するということには変わりはありませんので、どんな枠組みでも日本の農業はしっかりと弱いものは守り、強いものは攻めるということでいきたいと思っております。

記者

大臣にお伺いしたいのは、今回閣議決定した農業競争力強化法案についてですが、強制力を伴わない法律なので、実効性をどう担保していくかと、競争力を強化するために。この法律が制定されてですね、数年後に定量的にどれだけ競争力が強化できるのかといったような見通しはあるんでしょうか。この2点お伺いします。

大臣

今まで以上にこの点における対話が進んでまいりました。私と全農の幹部の皆さんともそうでございますが、事務方同士でも対話や双方向のコミュニケーション、情報交換が進んでおります。そういった点では、私は期待をしているところでございます。それから、自主改革の中で、さらに検証ということでございますが、この対話の延長上でそうしたものが必ずあり得るということでございますので、何年目に検証という向きもありますけれども、私としましては、この対話の厚みをつけていけば、必ず農業所得向上の一つの大きなベースがしっかりできるだろうという期待をしているところでございます。

記者

追加なんですが、競争力強化法のほうで、5年に一度をめどに資材価格のチェック、取引形態のチェック等を行うとありますが、具体的に何%以下に下がらなかったらどうとか、そういうことというのは。

大臣

全くそれは考えておりません。対話をしてお互い努力できるところを努力するという、日々の積み上げという意味で、私は年限を限って何かするということ以上に日々の努力が大事だと、コミュニケーションが大事だというように思っております。

報道官

他よろしいでしょうか。

記者

その法案に関してなんですけれども、この法案によってですね、どういうふうな農業に変えていきたいという、その思いみたいなものを改めて伺えますでしょうか。その競争力強化。

大臣

これから農業というのはIoT、AI、さらに様々なイノベーションが起こりうる産業でもございます。そうした中で、従来型の肥料、飼料あるいは農薬、あるいは機械、いうようなことだけにとどまらず、私は新しい農業を求めるというようになってくるのではないか。例えば、農業就労者もそれほど労働力が十分ではないという時代が来ました。しかし、家で農作物の生育を瞬時にスマホで見れるみたいなことがすでに始まっておりますので、私としましては、こうした法案の審議や、あるいは成立を契機にしまして、農業がある一定程度、相当な意味で安くするとか高くするとかいうこと以外に、チャンスを握れる、情報を取得できるのではないかというように思っております。先日も日本ソフトウエア協会という通信会社の会合に出ますと、そこの上場会社100社のほぼ3割が農業に従事している。例えば、レーザーセンサーで糖度を測るというのは典型でございますが、農業の所得をこれによって糖度を極めて精緻に測ることによって、品質管理、そしてさらに高く売れる付加価値がついたということはもう明らかでございますので、そんな意味でもこの農産物の流通加工構造、これが外からも変わるし、内からも変わっていく、そういう契機になるだろうというように思っております。

報道官

他よろしいでしょうか。

記者

輸出のことでまずお尋ねします。農家とか農協に行きますとですね、なかなか輸出を単独でやるというのが難しいという事情があってですね、その点、全農が去年の秋に英国の食品卸を買収したりということがありますけど、全農に対する、その輸出の取組への期待感といいますか、その辺のところ、ちょっと大臣のお考えをお聞かせください。

大臣

昨日、農林中金の河野理事長と懇談いたしましたけれども、全農が海外のM&Aをしていただくようなリスクマネー、あるいは出資、あるいは融資みたいなそういう資金を用意しておられるようでございまして、今2社、全農が買収しましたけれども、さらに期待をしているというようにお伺いしております。いわば、全農も世界へ向けて1歩も2歩も踏み出す環境がファイナンス的にも整っているということを確信いたしましたので、その意味においては、私は今後期待をしているところでございます。

報道官

他よろしいでしょうか。以上で会見を終了します。

以上