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農林水産省

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山本農林水産大臣記者会見概要

日時 平成29年3月10日(金曜日)9時46分~10時07分 於:本省会見室
主な質疑事項
  • (大臣より)農業災害補償法の一部を改正する法律案の閣議決定について
  • (大臣より)農林水産省地震災害対策本部、原子力災害対策本部合同本部の開催について
  • 農業改革関連法の国会提出について
  • 諫早湾干拓の開門問題に関する和解協議について
  • 東日本大震災からの復興・創生に向けて
  • トランプ政権が市場開放を求める意見書をWTOに提出したことについて

 

大臣

本日、私から2点、御報告させていただきます。
まず、1点目。本日の閣議におきまして、農業災害補償法の一部を改正する法律案が閣議決定されました。この法案は、昨年11月に決定いたしました農業競争力強化プログラムに沿って、収入減少が農業経営に及ぼす影響を緩和するための収入保険制度の創設等を行うものでございます。この法案によりまして、農業経営の安定が図られるものと考えておりまして、今国会で成立できますよう、速やかな御審議をお願いしたいと、こう考えております。
2点目でございます。明日で、東日本大震災の発生から6年になります。本日午後17時50分頃でございますが、農林水産省の地震災害対策本部と原子力災害対策本部の合同本部を開催いたします。この合同本部では、現場の皆様の御苦労に思いを寄せながら、日本の将来を先導する地方創生のモデルとなるような復興・創生を成し遂げることができるように、農林水産省を挙げて取り組んでいくことを、改めて訓示をさせていただきたいと思っております。詳細は、この後、プレスリリースいたしますので、私からは以上でございます。

記者

幹事社から2点あります。1点目がですね、今回の閣議決定で農業改革関連法案8本全て閣議決定されたわけですけれども、今後、改めて国会でどのように理解を求めるのかということが1点と、2点目が諫早の干拓の訴訟に関してですね、一部報道で農林水産省が漁業者を説得するために想定問答を示したというようなことがありましたが、その事実関係とですね、こうした手法に対する大臣の受け止めをお願いします。

大臣

まず8本でありますが、農業競争力強化のプログラムに沿って作られたものでございます。いずれも全て農業改革にとって重要な法案だというように思っております。特に本日の農業災害補償法改正案、これは品目ごとのそういう限定された補償から家計全体の補償へ移行するということでございまして、いわば、世界の趨勢、特に2014年のアメリカの価格補償、農業リスク補償、こういったものと対応するべき世界のトレンドにも合致した話でございます。収入保険制度というのは、農業共済など既存の制度と異なりまして、品目枠にとらわれず、価格低下も含めた経営全体の収入減少を補填するということでございます。こうしたことによりまして、コメから収益性の高い野菜など新たな品目にチャレンジしたり、輸出など新たな販路の開拓に取り組みやすくなるわけでございます。自由な経営判断に基づいて、経営の発展に取り組む農業経営者を育成することができるというように考えておりまして、この制度を早期に導入し、そして成果を上げていきたいというように考えているところでございます。次に諫早の話でございます。まず、諫早についての報道がありました。3県の漁業団体に国が開門を求める漁業者を説得するための想定問答を示したということの報道でございます。諫早湾干拓(開門)問題につきましては、複数の訴訟が提起されております。現在、長崎地裁の訴訟指揮の下で、和解に向けた関係者の交渉が現実にきめ細かく行われているところでございます。このような和解協議の下での3県の漁業団体との交渉に係る内容を申し上げることは、漁業団体との交渉に支障を及ぼす等、交渉当事者としての地位を不当に害するおそれもございます。そうした意味でこうしたことに対する言及はできるだけ控えさせていただきたいというように思っている次第でございます。

記者

今ちょっと諫早の関係なんですけれども、大臣も今、御答弁されたように、説明をされない根拠として挙げてらっしゃるところをちょっと具体的に伺いたいんですけれども、交渉に支障を及ぼすおそれというのが1点ありますけど、そこはどのように具体的な支障を想定されているのでしょうか。あと、当事者としての地位を不当に害するおそれとは具体的に、どんな地位をどのように害するのか、それを想定されているのでしょう。具体的に教えてください。

大臣

まず、和解協議の下での3県の漁業団体との交渉に係る内容に触れざるを得なくなりますので、そうした支障があると思っておりまして、文書が存在しているか否かも含めて差し控えさせていただきたいと思っております。また、組織として3県漁業団体が御苦労されておるということにおいて、組織の中での、いわば合意を形成しつつあるところでございますので、そうした微妙な段階、微妙な組織の人たちとの対話の中に、私の発言が影響するということは本意ではないということでございます。

記者

ちょっと分からないのですけど、漁業団体の地位を不当に害するというのは、どのように害する。

大臣

その、具体的にあまり申し上げることが不当に害することになるのではないかとおそれておりますので、つとにおわかりのことと思いますので、これ以上は申し上げません。

記者

すいません追加で、開門派の原告団ですけれども、実際に求釈明を出して、和解協議の公平さが疑われるというふうに主張されています。地元では混迷も、新聞もですね、朝日新聞だけではなくて、報じており、混迷が深まっています。そういう意味でも説明責任を果たすべきではないかと思うんですけれども、そこはどのようにお考えですか。

大臣

和解協議の場での説明責任は積極的に果たしたいと思っております。訴訟指揮の下での和解協議でございますので、恐れ入りますけれども、訴訟指揮に従って裁判所の目的が達せられるように我々も関係者として努力をさせていただくということでございます。

記者

その説明責任なんですけれども、ちょっと、私が思うにはですけれども、和解協議というのはそもそも開門を命じる確定判決があって、それとは異なる結論を出すものだと思います。そのためには、地域が民主的に行う議論と結論というのが、僕は大前提にあると思っていて、しかも100億円というのは税金です。そういう意味で、やはり説明責任、その交渉プロセスというのは、透明性が図られるべきだと思いますけれども、そこは大臣は改めて、その説明責任についてどのように大臣は考えてらっしゃいますか。

大臣

私はあくまで裁判の一環だと考えております。裁判が。裁判ですから。裁判の原告と被告がいるわけです。漁業団体は原告でも被告でもありません。しかし、求意見というものを求められて、基金について管理をするべき漁業団体が、どうですかと裁判所から問われているわけです。そうした意味では原告でも被告でもないけれども、そうした者に準じる当事者であるということは確かに位置づけられることであろうというように思っております。開門に代わる基金ですから。それを長崎地裁が考えろと、我々にも言い、そして関係者にも言っているわけですから、その影響がないように、特に和解協議に影響がないようにできるだけそうした裁判所の意図、訴訟指揮に従いたいと、こう思っております。

記者

仮に基金案が成立して100億円というのは税金ですよね。そこの税金との兼ね合いの説明責任はどう思いますか。

大臣

それは和解協議で説明すべき話でありまして、何度も言いますけれども、訴訟の中での話をさせていただいておりますので、我々のこの考え方の下に国の仕組みとして、裁判所の中で折り合いをつけるというそういう枠の中ですから、あまり私がとやかく言う話ではないというように思っています。

記者

話は変わりますが、アメリカのトランプ政権が、農産物と自動車の市場開放を求める意見書をWTOに提出したという報道がありました。これへの受け止めとですね、岸田外務大臣が今朝の大臣会見で、4月の日米経済対話に向け、今週中に関係省庁の次官級の職員をアメリカに派遣して、調整を始めるという話をされました。農水省の対応はどうなるか、併せてお聞かせください。

大臣

トランプ政権のWTOへの提出については、まだ十分に検討を行っておりません。また、4月の第1回会合が予定されております日米経済対話でございますが、これはあくまで、私どもに、農林省に伝わっておりますことは、麻生副総理とペンス副大統領の下で第1に経済政策、第2にインフラ投資やエネルギー分野での協力、第3に貿易投資ルールについて議論するということとされています。経済対話の具体的な構成内容について、まだ各方面、特に外務省からはスケジュール等知らされてないということでございますし、中身についてもまだ御報告をいただいておりません

記者

話は変わりますけれども、冒頭の震災の話に戻りますが、明日で6年目を迎えるに当たって、被災地全体では農業の復興ということが進んできてますけれども、やはり福島に課題があります。そういった課題を踏まえて、今後の対応方針について、大臣の考えを改めて聞かせてもらえればと。

大臣

まず、6年目でございます。被災地の皆様の復旧・復興に向けた御努力に対し敬意を表させていただきます。発災以来被災地の復旧・復興の中で農林省分野でございますが、約8割の農地で作付けが可能となりました。また、ほぼ全ての漁港の陸揚げ機能が回復をいたしました。インフラ復旧には一定の見通しがつくところまで来たという実感でございます。原発事故の発生した福島県、ここではコメの作付けの再開、森林・林業の実証事業の実施、試験操業の拡大、こうした復興は着実に進展しているわけでございます。その意味で引き続き営農再開支援策、風評被害対策、こうしたものを講じていかなければならないというように考えております。また、本年度から始まりました復興・創生期間におきましては、私も復興大臣たれという御命令もございます。あの大震災の困難な日々を胸に刻みながら、10年間の復興期間の総仕上げに向けて復興・創生に取り組んでいく所存でございます。さらに避難されておられる方々が営農に向けた努力というものに対する支援というのは、具体的に福島におきましては、被災12市町村の認定農業者、500名以上でございますが、戸別訪問して要望を調査、支援策、これを説明しておりますし、また被災12市町村における営農再開に必要な機械・施設・家畜等の導入、この支援も考えております。また、今年の29年(度)予算では、生産から流通販売に至るまで、風評払拭を総合的に支援するための予算も措置したところでございまして、ともかく、被災地が普通の生活を取り戻すまで、たゆみない努力を重ねていきたいと思っております。

記者

先ほどの諫早湾の関係に質問戻ります。農水省が作成していた想定の問答集ですけれども、この内容について、作成を大臣御自身が指示をされたり、もしくはそのできたものについて了承をされたということはございますか。

大臣

それも含めて、訴訟の中で明らかにすべき話だと思っておりますので、答えを差し控えさせてください。

記者

大臣、関連ですが、我々の紙面でも紹介させていただいてますけれども、地元の漁業者の方からはですね、漁業者をバカにした農水省のやり方だと、こんな無理な理屈をつけないとだめな基金案なら捨て去った方がいいと、決着を押しつけている、などというですね、想定問答を示したことへの批判が噴出しています。識者の方からも、不適切であったのではないかという指摘も出ていると。それを作ったことに加え、報道が出た後の、今、正に大臣、あまり御説明いただいてませんが、農水省全体の、その説明をですね、拒んでいるその姿勢についても不満が出ていると、実際にこの地元の不満が噴出してしまっていることへの責任、信頼感を損ねているということへの責任についてはいかがお考えですか。

大臣

まず、漁業団体の皆さんが基金を活用して有明海の再生をされると、そのことにおいて、干拓事業との調和が図られるという意味において、漁業者の方々の意向というのは非常に大事です。その組織内の議論を積み重ねていただいている現段階だろうというように思っております。この基金の受け入れについての御判断、これは我々も本当に固唾を飲んで、どのようになるかということを注視させていただいているところでございまして、この、国が提案させていただいた基金につきましては、まず福岡漁連、あるいは熊本漁連、佐賀漁連、それぞれ微妙にニュアンスの違う結論をいただいているというような認識をしております。今後、こうした認識が、全体の合意、あるいは和解というところまで、私は大分進んできたのではないかという評価をしておりまして、訴訟指揮の下にこれまで全員が合意に向けた段取りをつけて、早く正常化しようと、そして有明海も海が再生できるということにつなげていこうという、そういう尊い気持ちが続いていくことを願うならば、私の方では何も申し上げることは、今の段階ではできないと、こう思っている次第でございます。

記者

大臣、その官僚の皆さんが作った想定問答集そのものが問題になっているわけですから、そこについて、役所を束ねる政治家のお立場としての御発言をお伺いしたいんで、そこのところで、それこそその官僚の皆さんが作られたね、想定問答を読まれちゃったら意味がないんですよ。

大臣

あくまで一般論で申し上げますが、例えどうあれ、私は責任を取る立場です。そして一般論で、国の農林省という役所が行うそうした行動については、私に直接了解があろうがなかろうが、それはある程度皆さんにやっていただく、そういう組織でございます。そして、私はそれを信頼して、行政運営に当たっておりますから、その意味において私が責任を取る立場であろうということは間違いありません。しかし、この件に関しては、先ほど申し上げましたように、あくまで、裁判、訴訟指揮の下にある話の経過の中ですから、どうぞ一つこれ以上のコメントは差し控えさせていただきたいということを御理解ください。

記者

地元の皆さんの信頼を今、失いつつあるということに関して、組織のトップのお立場としては、今、どうお考えなんですか。御責任に関しては。

大臣

地元の皆さんの信頼が失われているかどうかについての、まだ私は、そうしたお話については直接伺ってはおりませんが、ともかく、団体の皆さんが様々な角度から協議をされているということでございますので、それをしっかり見守っていきたいと思っております。

報道官

この後、用事がありますので、以上で会見を終了します。

以上