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農林水産省

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山本農林水産大臣記者会見概要

日時 平成29年3月31日(金曜日)9時23分~9時46分 於:本省会見室
主な質疑事項
  • (大臣より)農林水産物・食品の輸出プロモーション組織の創設について
  • (大臣より)農家住宅「モデル地区」の決定について
  • 日本食品海外プロモーションセンターについて
  • 日EU・EPA交渉について
  • 文部科学省再就職あっせんについて
  • 改正農協法の施行から1年にあたって
  • 新南極海鯨類科学調査に対する反捕鯨団体の妨害行為について

 

大臣

本日は私から2点、御報告をさせていただきます。
1点目でございます。農林水産物・食品の輸出プロモーション組織の創設について発表いたします。昨年11月に決定いたしました、農業競争力強化プログラム、ここにおいて、農林水産物・食品のブランディングやプロモーション、輸出事業者へのサポート、これらを強化するために、農林水産物・食品の輸出促進にミッションを特化した、フランスにありますSOPEXAみたいなものを創設するというように申し上げました。これを踏まえまして、4月1日に日本貿易振興機構に日本食品海外プロモーションセンターを設置いたします。略称は、日本の食品、我が国の風土の素晴らしさに加え、食の道を世界に発信する思いを込めましてJFOODO(ジェイフード-)といたしました。これがシンボルでございます。JFOODOを率いるセンター長に、伊藤忠商事株式会社の会長で、一般社団法人日本貿易会の会長もお務めでございます、小林栄三様に御就任いただくこととしております。食品部門も含めまして、我が国を代表する総合商社で海外の現場で豊富な経験を積まれました小林センター長には、強力なリーダーシップを発揮いただきたいと期待しております。JFOODOは小林センター長の下に東京の本部、海外拠点、地域拠点、これを設けまして、外部人材を積極的に登用するところでございます。農林水産省としましては、経済産業省、ジェトロと連携しまして、JFOODOが速やかに活動できるようしっかり支援してまいりたいと考えております。
2点目でございます。農家住宅のモデル地区につきまして、2月に公募を行いました。外部有識者等による審査を行ってまいりましたが、この度、6地区を決定いたしましたので、公表いたします。まず、(北海道)旭川市、岩手県雫石町、群馬県川場村、山梨県北杜市、島根県安来市、高知県四万十町の6地区でございます。この6地区につきまして、今後、有識者の参加も得た農家住宅実践支援チームが現地に赴きまして、魅力的な農家住宅の整備に向けた構想づくりを支援してまいりたいと存じております。いずれの地区も、地域の特色を有するバラエティ豊かな提案がなされておりまして、若者や女性を中心とした次世代を担う優秀な農業後継者が、農村で誇りと自信を持って暮らしていけるような生活環境の実現につながることを期待しておるところでございます。詳細は、後ほど、プレスリリースいたします。本日、私からは以上でございます。

記者

2点伺います。まず1点目ですけれども、日本食品海外プロモーションセンターですけれども、ジェトロの他にも輸出機関がある中でですね、今回の設置の改めて狙いを伺いたく思います。今後どういう効果を期待されているのか、その辺りのお考えを伺えますでしょうか。

大臣

簡単に申し上げれば、世界の10位の農業生産を誇りながら、世界60位の輸出額というのは、私は少し異常であると。つまり国内市場への依存度が過度に強すぎているのではないか、あるいは、輸出を全く視野に入れていない行政の対応があったのではないかというような反省点から、いわば、全く外に向かっての当たり前にビジネスをしている方にここに存在感を示していただきながら、そうした問題点をまず洗い出しながら、そして実行に進めていくというように考えておりまして、まず、国内市場で当たり前だと思っております私どものサイドではない分野の人という形で選ばせていただくことに大変重い意味、そして、新たな試行的な第一歩を進むという先進的、改革的な意味があるのではないかとそういうように思っております。

記者

どういう効果をこう期待されているのかというのはありますか。今回の設置で。

大臣

簡単に言うと、輸出額が具体的に伸びていく。紙を何枚も書くのではなくて、りんご1つ、魚1匹、余分に売れると。日に日にそれが実感できるということを目指したいと、こう思っております。

記者

もう1点なんですけれども、日EUのEPA交渉についてですね、首席交渉官会合が来週ありますけれども、基本、自民党の議連でもですね、かなりTPP水準以上は飲めないとかなり強い意見が出ましたが、改めてどのように交渉を進めていくのかお考えを伺えますでしょうか。

大臣

第18回の日EUのEPA交渉が4月3日から5日まで東京で開催されることになりました。この交渉は、できる限り早期の大枠合意を目指すものでございまして、私どもも異論ありません。ただ、具体的には、農林水産省の関係の農林水産業をしっかり守っていくという我々の立場からするとですね、貿易や生産や流通実態を一つ一つ勘案していくということは当然でありますし、またその交渉の経過の中でどこにどういう影響があるかという、そういうことを1つずつ丁寧に配慮をしていかなきゃなりません。そうしたことを踏まえながら交渉に取り組んでいくという考え方に変わりはありません。また、これからでございますので、慎重にそうしたものを分析、検討しながら臨んでいきたいと思っております。

記者

文部科学省の天下りの問題の関連でお尋ねさしあげます。御案内の通り、昨日最終的な調査報告書が公表されておりまして、3人の事務次官が在任中に違法行為に関わっていたなどと認定をし、文部科学省としては過去最多の43人が処分されるということになりました。お尋ね2点あります。この調査報告への受け止めが1点、もう1点は、農水省では同様の案件があるかどうか、その認識、調査の現状についてお尋ねします。

大臣

合計62件の違法事案がございましたし、新たに、発覚後35件の新たな違反事案を発表されました。したがいまして、今回の天下り問題の調査結果というのは丁寧に調査されたというように思っております。私ども農林省としましても、この調査にあるように、予算とか権限を背景にして不必要な人材を押しつけるというようなこと、その他違反事案、違法事案、こういったことがないように努めるわけでございますが、今の現状について、自分自身での調査もさることながら、内閣人事局が全省庁に対して厳しい調査を実施していただいておるというように認識しております。この調査の結果を受けまして、さらに改善が図られるというように図っていきたいというように思っている次第でございます。

記者

明日4月1日で改正農協法が施行されて1年になります。これに対する受け止めをお願いします。

大臣

改正農協法、本当に新しい試み、そして農協も今までと違う生き方というものに踏み出していただいたというように思っております。その意味で、自主改革、まだまだ続いていくと思いますし、また、関係者と情報交換をする中で、やはり、農業所得が上がる、そして、新規の就労者、特に青年・女性が就労するということに関係者も大いに期待感を持っておりますので、我々も無理な要求というのではなくて、お互いがお互いを尊重しあいながら改革を進めていくということに対して、1年経過したことによって、私は明るい展望が開けているという実感を持っておる次第でございます。

記者

JFOODOに関してなんですけれども、センター長に伊藤忠の会長を迎えることですね、センター長以下の外部人材はまだ決まっていないと聞いているんですが、今後の見通しというか、予定、いつ頃実態として稼働できるのでしょうか。

大臣

まず、50名程度を配置するわけですが、センター長を決めたということは象徴的な話なのでありますけれども、この種のやり方で、私どもが懸念するのは一人だけシンボリックな人が来て、後は全部部外者だということにおいて、センター長の能力や識見を生かし切らんというところがございます。その意味でセンター長が指示、命令を出しやすい、あるいはセンター長とあうんの呼吸で仕事ができるというようなスタッフをまずそろえること。その後に実際に各省庁横断的に活動できる人、さらに現地の事情や日本の農産品をどこにどう売ればいいかという、そういう仕組みが分かる人(と)いうような順番で、センター長のこれまでの経験、能力、それを生かし切る配置をするための人材を今からセンター長と相談しながら決めていきたいというように思っております。

記者

先ほど大臣の方から農家住宅のですね、モデル地区が発表されましたが、改めて農家住宅のメリットをお話ししていただければなと思います。

大臣

まず、農業農村振興というのは、我々最も大事な日本の農業発展の基礎だろうというように思っております。これまで生産の手段、すなわちほ場整備だとか、土地改良における様々なその手法、全ては生産の効率化というものに着目したわけでございます。しかし、農村だとか、農業だとかいうのは、農家あっての農業であり農村でございます。その意味では居住を含めて、暮らし方を含めて、全てが私は農業農村の基盤ではないかというように思っております。それは北海道から沖縄まで産地ごと地域ごとにそれぞれの特徴や嗜好があるというように思っております。そんな意味でそれぞれ特徴的な居住形態、しかも、いわば都市と農村の中で、農村という地域資源を活かした形で住まいというものを考えていくというのは十分あり得るだろうと思います。簡単に申し上げますと、スイスアルプスの山間地域の農家のあの家は、木造で4階建て3階建てが普通でございますし、300年400年経った堅牢な住宅でございます。そして、そこには窓にはゼラニュウム、虫が入らないような意味でのゼラニュウム、あるいは芝生、あるいは大きな広葉樹というようなものが措置されておりまして、そのデカップリング、生産手段とは違う形での支援、景観支援というような観光資源というような位置づけがされているわけでございまして、こういうことを考えていきますと、公的役割の中に農家の住まい方というのも位置づけることができるのではないかと。例えば、広い敷地があれば、もし災害があってもそこで避難住宅もお世話いただけるだろうし、あるいは備蓄の穀物についても他の方よりもたくさん備蓄していただけるだろうし、あるいは都会では住めない広いお庭を持ったような方々は都市と農村の交流の拠点にもなっていただけるだろうし、あるいはその間にある集会所は農泊としての機能も出していただけるだろうし、あるいは新しい道の駅のそばで相互補完的な機能も出していただけるだろうし、様々なやはりその地区での新しい農業や農村のあり方を提案してもらうことができるだろうというように考えております。そんな意味で、管理規定が大事でございますし、また、一般的な普通の人が家を建てるという形でなくて、先ほど申し上げましたように、デカップリングなわけでございますので、ファイナンス等につきましても一つ長期的な目で考えるし、また、何世代もが一緒に住める、私が考えているのは、3世代が住むことができる産業というのはひょっとしたら農業だけかもしれないというように思っておりますので、そうしたことを遺憾なく如実に実現できる、そうした構想作りを進めていただきたいというように思っておりまして、私としましては、日本の農家の典型の姿がこの農家住宅になるまで、一つ皆様の御理解をいただきながら、景観という意味でもそして暮らし方という意味でも新しい提案になればというように思っております。

記者

農家住宅、公募6件。6件あったということの受け止めはどのように評価されたんでしょうか。

大臣

お話を申し上げれば、すごく皆さん御理解いただくわけでございますが、記者さんたちの受け止めの中でまだ農家住宅というのは大きな記事にはなっておりません。しかし、小さな記事を見られて情報を取りに来られて手を挙げるっていう作業、つまり、非常にアンテナが高くて、さらにはそうしたものを今までの中から考えておいでだった市町村が手を挙げられたという認識をしておりまして、それぞれ進んだ、ある程度1歩踏み出した、住宅政策に踏み出した農村地域の市町村であるような気がします。今後、そのままでいいのか、さらに加えて何かやっていただけるのか、第三者機関も入れながら、お互いが新しい試みを共にしていくという姿にしたいと。6件につきましては、多いともいえないし、少ないともいえない。計画段階でございますので、今後の展開だろうというように思っております。

記者

創意工夫がある一方で、目標としているところの着地点が非常に見えにくいんですけども、大臣としては、何か政策として掲げている数値目標みたいなものはあるんでしょうか。

大臣

できればですね、今、主業農家というのが僕の認識では29万(戸)ぐらいございますが、その29万(戸)に主業農家の皆さん、その皆さんが大体農家住宅にお住まいなのではないかというようなところまで御支援させていただければというように思っておりまして、その意味では非常に長期的な話でございますし、多分、試行錯誤が相当出てくるだろうというようには思います。しかし、農村から都市へ人口が異常に、過度に移転いたしました。しかし、今後は私は都市から農村へ、過度な移動はないにしましても、こうしたことを通じて少しずつ出るよりも入るほうが多くなるというところを、グラフがクロスするところまで何とかこぎ着けたいというように思っているところでございます。

記者

天下りの件に戻って恐縮なんですが、農水省では同様の件は確認されているんですか。天下りの件に戻って恐縮なんですが、農水省では同様の件は確認されているんですか。

大臣

同様の件は確認しておりません。しかしながら、もし、万が一ということがございますので、事案に即しながら、内閣人事局に調査をさらに進めていただくように要請をいたしました。

記者

内閣人事局からはですね、スケジュールなり調査対象なりというのは通告はされているんですか。

大臣

これは、事前に準備したり対策を打ったりということがないように、むしろ聞かないし言わないというような手段でやっておられるようでございますので、その点は内閣人事局の主体性にお任せするという形が、むしろガラス張りに、逆になるだろうというように思っております。

記者

もう1点別の話なんですが、南極海の調査捕鯨について伺いたいのですが、去年の夏にですね、鯨類研究所とシーシェパードが妨害活動の停止について合意したんですが、今期も結局妨害活動が続けられる現状があったかと思うんです。それについての受け止めと、今後の対策など方針がありましたらお願いします。

大臣

この間報告をいただいた限りでは、妨害活動はあったにせよ、今までのような過激な手段ではなかったと。むしろ調査船団の速度の方が早かったり、前後したりするという、今までにはなかったシーシェパードの姿であったというように捉えておるわけでございまして、その意味におきましては、少しずつ体制、態度、環境もやや緩和的になっているような気がしております。

記者

今後ですね、何か新たな提訴とかですね、結局アメリカの裁判所の調停によって合意したんですが、実質的な妨害活動は止んでいないという現状があるかと思うんですが、何らかの対策はお考えではないんですか。

大臣

今後推移を見ながら、裁判所を通すということではなくて理解が得られる、そうした会合めいたものがあれば我々も臨みたいとは思ってはおりますが、今後、相手方の出方等も見ながら安全な調査ができるように、あくまでそうした安全面を考えながら対処していきたいと思っておりますので、今は具体的な措置というものは考えておりません。

報道官

他よろしいですか。以上で会見を終了いたします。

以上