このページの本文へ移動

農林水産省

メニュー

山本農林水産大臣記者会見概要

日時 平成29年7月7日(金曜日)10時57分~11時16分 於:本省会見室
主な質疑事項
  • 日EU・EPAの大枠合意について
  • 東京都知事の面会について
  • 九州地方の豪雨について

 

大臣

どうぞ。

記者

改めて、日EUの大枠合意したEPAのいい成果をよろしくお願いします。

大臣

大枠合意に対する農林大臣の受け止めということで申し上げます。昨日、日EU両首脳間で日EU・EPAが大枠合意に至ったところでございます。農林水産省といたしましては、平成25年の交渉開始以来、我が国農林水産業の再生産を確保するため、そのセンシティビティに十分配慮し、粘り強く交渉に取り組んできたところでございます。その結果、米は関税削減・撤廃等からの除外を確保したほか、麦・乳製品の国家貿易制度を維持し、砂糖の糖価調整制度や豚肉の差額関税制度も維持し、その他品目も関税割当やセーフガードなどの有効な措置を獲得することができました。農林水産業の再生産が引き続き可能となる国境措置が確保できたと考えているところでございます。乳製品のうち、ソフト系チーズにつきましては、意欲ある酪農家の生産拡大の取組に水を差さぬように、関税撤廃を回避して関税割当に留め、枠の数量を国産の生産拡大と両立できるものにいたしました。また、脱脂粉乳・バターにつきましては国家貿易制度を維持し、限定的な民間貿易による関税割当枠を設定するに留めることができました。豚肉・牛肉につきましては、長期の関税削減期間と輸入急増に対するセーフガードを確保したところでございます。林産物につきましては、構造用集成材等につきまして関税撤廃するものの、長期の撤廃期間を確保したところでございます。また、EU側の関税につきましては、輸出重点品目である牛肉、お茶、水産物などを含め、ほとんどの品目で即時撤廃を獲得することができました。今回の大枠合意で、我が国農林水産業は新たな国際環境に入ることとなりますけれども、農林水産省といたしましては、我が国の農林水産業の国際競争力を強化し、輸出産業への成長を目指した強い農林水産業の構築のため、交渉で獲得した措置と合わせて万全の対策を講じてまいる所存でございます。以上でございます。

記者

今後の国内対策なんですが、具体的なスケジュール感とかがあれば。また政府の方で総合対策本部を作られるという話ですが、こちらの方のスケジュール感もお願いします。

大臣

今回の大枠合意で、我が国農林水産業は新たな国際環境に入ることとなります。農林水産省といたしましては、我が国の農林水産業の国際競争力を強化し、輸出産業への成長を目指した強い農林水産業を構築するため、交渉で獲得した措置と合わせて、万全の対策を講ずる構えでございます。総理からやがて石原大臣に御指示があり、石原大臣から私に指示があるというように伺っております。具体的には、以下の項目に沿って検討してまいりたいと思っております。第一に、総合的なTPP関連政策大綱に盛り込まれております体質強化対策につきまして、これまでの実績の検証等を踏まえた所要の見直しを行った上で、必要な施策を実施することでございます。また、経営安定対策、牛・豚マルキン等につきましては、日EU・EPAの大枠合意の内容、TPPの状況等を踏まえて必要な検討を加えることとしております。第二に、EUの競争力が強いチーズを中心とする乳製品につきまして、日本産チーズ等の競争力を高めるために、原料乳の低コスト・高品質化の取組の強化をいたします。また加工段階におけるコストの低減と品質の向上、さらにはブランド化等を推進することとしております。第三に、EUの競争力が強い構造用集成材等の木材製品につきましては、日本産の競争力を高めるため、加工施設の効率化、競争力のある製品への転換、効率的な林業経営が実現できる地域における原木供給の低コスト化等を推進することとしております。第四に、パスタ・お菓子でございますが、国境措置の整合性確保及び国産原料作物の安定供給の観点から、必要な措置を講ずることとしております。第五番目に日EU・EPAで獲得できました、EU側の関税撤廃等を最大限に活かして、EU向け農林水産品・食品輸出の拡大を推進するために、豚肉、鶏肉、鶏卵、乳製品といった畜産物、加工食品等の輸出条件の改善、国内の環境整備を図ること。また、乳製品、木材製品等、農林水産物の必要な国内外での消費拡大対策も含めまして、強い農林水産業構築のための方策について、幅広く検討することとしております。日EU・EPAの大枠合意による新たな国際環境の下でも、強くて豊かな農林水産業、美しく活力ある農山漁村を創り上げていけますように、政府一体となって取り組んでまいりたいというように考えるところでございます。以上でございます。

記者

九州の豪雨で大雨の被害が出てますけれども、農林水産関係での今の被害の状況。把握されている範囲で教えていただきたいのと、今後、何か支援とかですね、今検討していることがあれば教えてください。

大臣

特に今日も降っているようでございますが、台風第3号や梅雨前線、この被害にあった九州を中心とした被害の皆さんに心からお見舞いを申し上げます。特に農作物への冠水、農業用ハウスの倒壊、林地や林道の崩壊等の被害が発生していると報告を受けております。人命救助が最優先でございます。したがいまして、道路等の崩壊箇所、あるいは道路の警戒、そういったことが次の順番ではないかというように思います。道路が通れるようになりましてから、各地域の農業被害等の額の算定へと進むわけでございますので、関係自治体と連携して、被害状況をできるだけ速やかに把握してまいりたいというように考えているところでございます。

記者

チーズの国内対策について話があったと思うんですけれども、それは補給金10.56円を積み増すという認識でよろしいでしょうか。

大臣

それも検討の一つでございます。その他にも様々、多角的な検討を行っております。

記者

あと、パスタや菓子類については、パスタはマークアップ、菓子は糖価調整制度で菓子にも調整金を課するという認識でよろしいですか。

大臣

パスタですか。

記者

パスタは小麦のマークアップによって下げるというような。

大臣

はい。

記者

EPAなんですけれども、今回の合意が来週のTPP11に与える影響といいますか、市場開放を更に認められることはないかということについて、お考えをお聞かせください。

大臣

直ちにTPPに何らか影響があるというよりも、TPP11の皆さんに一つの大きな勇気付けになったのではないかというように思っております。他の協定の内容が直接中身に影響を受けるということを想定しているわけではありません。TPPにつきまして、今後の選択肢につきまして、7月12日から14日に日本で開催される首席交渉官会合で本格的に検討される予定になっております。いずれにしましても、各国と緊密に連携し、TPPの早期発効に向けて議論を主導していく考え方を政府はとっております。日米経済関係につきまして、4月に麻生副総理、ペンス副大統領の間で、日米経済対話が始動したところでもございまして、まずはこの麻生・ペンス会談に日米はよっているわけでございますけれども、日米につきましてもさらに好影響になるものというように考えているところでございます。

記者

先ほどEPAの関連でチーズの補給金の話とかマークアップの話が出てましたけれども、いずれも実際取り組むとすると財源が必要となってくると思うんですけれども、その辺の見通しというのある程度立っているんですか。

大臣

来年の当初予算につきましては8月末まで交渉を財政当局と担当部局でしていくということでございます。麻生大臣とはこの問題について政治家として大臣同士としてできるだけ国内の農家の競争力強化、これをお願いしたいという要請に対して、了解しましたという御返事がありました。それが具体的額にどのように反映するかはわかりませんが、そのつもりで財務省も対応していただいているという認識をしております。

記者

EPAのですね、影響試算についてお伺いしますけれども、昨日は検討されるというふうなお話でしたけれども、TPPの時も出されてますけれども、大体時期的なものは、出すとしたらいつぐらいをお考えでしょうか。

大臣

大枠合意において、米について関税削減、撤廃等からの除外を確保いたしました。麦・乳製品の国家貿易制度、糖価調整制度、豚肉の差額関税制度といった基本制度の維持、関税割当(や)セーフガードの有効な確保を獲得しました。農林水産業の再生産が引き続き可能となる国境措置を確保できたと考えております。今回の大枠合意で、我が国の農林水産業は新たな国際環境に入ることとなりました。農林水産省としましては、我が国の農林水産業の国際競争力を強化し、輸出産業への成長を目指した強い農林水産業の構築のため、交渉で獲得した措置と合わせて、万全の対策を講じることとしております。影響試算を行うかどうかにつきまして、今後、政府全体の方針に沿って検討するということになっておりまして、この影響試算については、関係省庁で事務方及び大臣同士で更に議論を深めていきたいというように思っております。その結果具体的試算をするかどうかについてもそこに委ねられておりますので、もう少し検討を待たなければなりません。ただ、国境措置を確保できたと考えておりますし、対策も講じているということになりますと、あえてしないという判断もありますし、また、TPPの時と同じようにやっていくという考え方もあろうと、両方あろうというように思っております。

記者

昨日の大臣の発言の中では、まだ農家の方に不安が残っているというふうな認識を示されましたけれども、それでも試算はしなくともいいという判断があり得るとお考えでしょうか。

大臣

まず、輸入量は増えます。増えたという前提の枠は取っておりません。ですから、輸入量においては大体2万トンから始まるので、現在の輸入量より少し下だろうというように思います。16年かけて3万1千トンですから、倍にはなるわけではありません。したがって、直接ソフト系チーズを作っておられる工房の皆さんが明日何か影響があるというわけではありません。そうしました中で対策を打ちます。対策はむしろコスト減になっていくわけでございまして、横浜の港に着くまでには輸送賃が相手国はかかるわけでございまして、こちらは国内物流というコストでございます。そんな意味におきまして、具体的に考えていけば、対策がジャストミートすれば私はさほど影響がないという結論になった場合に、影響試算として逆にプラスの影響試算を出してみても仕方がないんではないかなというところもありますので、国内対策が不十分という意味での影響試算とするならば、私はなんらかきちっと対策が打たれれば影響試算はないものというように考えております。

記者

もう一点だけ。チーズについてはそうかもしれませんが、例えば豚肉だとですね、TPPと同様で従量税部分が480円くらいから50円に大きく下がりますけれども、これについては農家の方からもまだ不安の声は聞こえてくると思いますけれども、これについてもどのようにお考えなんでしょうか。

大臣

セーフガードありますし、マルキンも検討しておりますし、また、我々としましては国内の豚肉のブランド化を進めておりますし、国内消費というのは国内産志向に段々なってきているという考え方もあります。ですから細かく、養豚農家については細かく対策を講じさせていただきまして、その上で不安を払拭していきたいというように思っていますので、ここは譲ることのないしっかりしたことをやっていこうというように思っております。

報道官

よろしいでしょうか。

記者

この後、小池都知事との会談が予定されているかと思うんですが、お話、どんな内容になりそうでしょうか。

大臣

あくまで想像ですけれども、時間は大体30分以内とされております。昨今、小池都知事の発言をお聞きしておりますと、豊洲市場と築地市場、そういったもののこれからの方針についての御相談じゃないかなというように思っておりますので、それをお聞きした上で回答がすぐにできるものとできないものがあると思います。それからもう一つは市場法の改正の速度、こういったもののお話に来られるのではないかなと想像しております。それ以上のことはわかりませんので、今考えていることを申し上げるだけのことに留まるだろうというように思っております。

記者

会談のご希望は小池都知事の方から。

大臣

そうです。

報道官

よろしいでしょうか。それではこれで終わります。

以上