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農林水産省

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山本農林水産大臣記者会見概要

日時 平成29年7月28日(金曜日)10時45分~11時00分 於:本省会見室
主な質疑事項
  • (大臣より)冷凍牛肉の関税緊急措置の発動について
  • (大臣より)日EU・EPA大枠合意に関する説明動画について
  • 冷凍牛肉の関税緊急措置の発動について
  • 防衛大臣の辞任について

 

大臣

まず、私から2点、御報告がございます。
1点目でございます。輸入牛肉の関税緊急措置に関しまして、先ほど、財務省から公表されました貿易統計におきまして、本年度第1四半期の冷凍牛肉の輸入量の数値が確定しました。法定の発動基準数量を超過した旨の報告がございました。この結果、関税暫定措置法の規定に基づき、8月1日から来年3月末まで、一部の国からの冷凍牛肉について、関税率が現行の38.5%から50%に戻されることとなります。適用対象となりますのは、我が国との間でEPAが発効していない国、具体的には米国、カナダ、ニュージーランド等からの輸入冷凍牛肉でございます。この関税緊急措置は、ウルグアイ・ラウンド農業合意の際に、WTO協定で認められました50%の関税水準から、関係国との協議の結果、38.5%まで関税率を引き下げることの代償としてパッケージで導入されたものでございます。この措置は、発動に先立って政府の調査・決定が必要な、いわゆる一般セーフガードとは異なります。客観的な数量要件を満たせば、政府の裁量の余地なく自動的に発動する仕組みでございます。今般の発動の対象となる冷凍牛肉は、全輸入牛肉の約2割にとどまること等から、一般消費者への影響は限定的と考えておりますが、農林水産省といたしましても、牛肉の価格動向の調査等、適切に対応してまいる考えでございます。また、今回の発動の経緯や制度の趣旨等につきましては、外務省等関係省庁とも連携の上、米国等の主要関心国に丁寧に説明を行っていく考えでございます。この後、プレスリリースいたしまして、事務方からブリーフィングさせますので、詳細はそちらでお尋ねください。第2点目でございます。日EU・EPAの大枠合意につきまして、農林水産分野の合意内容等を説明する動画を作成いたしました。本日公表いたします。この動画は、それぞれの分野を担当する幹部職員から、説明資料を使いまして、大枠合意の内容等を説明する分野別の動画となっております。本日から、当省ウェブサイトで御視聴いただくことが可能でございます。この動画をより多くの方々に見ていただくことで、現場の御理解が進むことを期待してるところでございます。本日私からは以上でございます。

記者

牛肉の関税緊急措置についてですが、いわゆるウルグアイ・ラウンドで決まった手続であるという理解をしておりますけれども、これからアメリカとの日米経済対話等控えておりますけれど、こちらにまずどういう影響があると大臣としてはお考えであるかというところをお尋ねします。

大臣

これは、ウルグアイ・ラウンドでの取決めでございますし、牛肉のこの措置について、全体として世界中が共有した認識と我々は考えているところでございます。譲許水準50%から38.5%まで削減したということの代償として、輸入急増に対する実効性の高い歯止めという意味でのセーフガード、パッケージとなっているわけでございます。これについては、全世界、WTOに関わる方々の共通認識とはいえ、実際に38.5から50に上がることにおける、いわば生産者、あるいは輸出業者、あるいはその関連の方々に少し衝撃を与えるものではないかというように考えております。したがいまして、我が国として、何か政府の裁量でできることがあるならば、それを採るべきという説もありましょうけれども、オートマチックに関税暫定措置法の法律の中で決められたことでございますので、何度も言いますけれども、裁量の余地がありません。ということはしっかりと、誤解のないようにこうしたことによる関税の引き上げによる損失を被るであろう方々、関係者に丁寧に説明するということがまず、我が国で採り得るべき、また、採らなければならない必要な措置であろうというように思っております。したがいまして、関連省庁がこぞって関係者に今週から、しっかり説明に足を運んでいるというところでございます。

記者

法的に問題がないのはその通りだと思います。それを承知した上でちょっと議論といいますか、議論をさせていただきたいのですけれど、いわゆる、ウルグアイ・ラウンド、95年に発効してからですね、この手続きというのは基本的に2000年までの緊急避難的な措置であったというのが私の認識でありましてですね、その後、いわゆるドーハ・ラウンドというのが全くもって漂流しておりますので、95年から20数年のものが今に続いているという認識なんですけれども、その間農業というのは、体質というのは、牛肉業界も変わってきておると思いますけれど、法的に問題はないといっても、その辺の農業が変わってきている中でこれが続くことというのはいかがなものかという議論もあるのですが、その辺はいかがでしょうか。

大臣

まず、法律でありますので、議会のあるところといたしましては、これは自動的に失効するような例文がない以上、存続するわけでございます。そして、我々としましては、TPP12カ国の発効した場合にはTPP協定第2章付録Bの1第B節8項、これによって、牛肉に関する関税の緊急措置を適用しないという条項が盛り込まれております。つまり、通常であれば、米国も含めて合意をしたわけでございまして、その流れの中でTPPが発効するわけでございますので、そうした意味では、我々としては、順当にこの問題は御質問のように解決できておったという認識だったんです。TPPが発効しないということになりましたんで、異例の措置が今回現れたとこういうことです。

記者

セーフガードで関連なんですけれども、今回4月5月の輸入量を見ると、6月で同じようなペースで増えれば、発動するというふうにある程度見通せたと思うんですけれども、農水省はある程度、その辺牛肉の需給も見る立場ですけれども、その辺発動に至るまでに何か農水省として業界等への呼びかけとか対応をされてきたのかどうかということを教えてください。

大臣

すぐれてこの発動基準の取り方は四半期ごとになるわけです。そうすると年に4回あるわけでございまして、その意味で、予測してもあっという間にその時期が来てしまうということになるわけでございます。日豪でEPAがございますけれども、これは年に1回であります。そうするとそういう予測とそして警告みたいなことも十分可能であろうというように思いますが、このWTOのこの50%課税につきましては、なかなかそうした我が国での警告、あるいは対話ということが十分取れなかったということは制度仕組み上致し方ない面があるし、また事実でございます。

記者

追加で、過去の発動もだいたい4月から6月の3か月で発動されていて、その後は積み上がっていくので、見る期間が長くなるわけですけれども、そういう意味ではけっこう変動が大きい中で3か月だけの数値で発動するという仕組みに課題があるようにも見えるんですが、その辺御認識はいかがですか。

大臣

できれば、もうちょっと長いスパンで見ていきたいということは、それは緊急措置でございますので、しかも異例の措置でございますので、影響が強いということもありまして、やはり私としましても、おっしゃるように少し長いスパンで考えられればよりいいのかなというようには思っております。しかし、これは法律ですから。

記者

そうすると今後その辺、先ほど日経さんが現状どうですかという話もありましたけれども、まずセーフガードの仕組み自体の、今後も必要かということと併せて、現状のセーフガードの仕組みについても今後検討の余地はあるというふうなことですか。

大臣

私はあると、私はあると。実際TPP12では、これは適応されないということになっておったわけでございます。

記者

この仕組み自体も今後見直しをしていくお考えはおありですか。

大臣

そこは今後の検討、WTOの皆さんとも話をして理解が得られればやっていきたいと思っています。

記者

違う話で恐縮なんですが、稲田防衛相が辞任の意向を示しています。内閣の一員としての受け止めと、内閣改造直前の辞任の政権への影響というのは。特に水産庁は北朝鮮のミサイルとか不審船とかの対策でいろいろ防衛省と連携しなければいけない部分があると思うんですが、この緊迫する状況の中でトップが空席になるということへの懸念はあるでしょうか。

大臣

こうした同僚大臣の辞任というのは残念なことでございます。そしてまた北朝鮮のミサイル、特にEEZへの着弾というようなことを考えますと、危機管理面において対応するということが必要であろうと。特にこの時期絶対におろそかにしてはならん問題だというように考えております。この点におきましては、内閣全体でしっかり取り組むということとともに、早急に稲田大臣の後任あるいは兼任の皆さんに頑張っていただきたいというように思っております。

報道官

他にございますか。

記者

牛肉の話に戻るんですけれども、セーフガードの発動で国内市場なんですが、国内産ですとか、他の輸入物について価格面への影響は出ると思っていらっしゃいますか。

大臣

先ほども申し上げましたとおり、全体輸入量の2割でございます。2割の中に冷凍ということでございますので、なおかつ業務用のお肉であるということでございますので、一般消費者へ直ちに何らか困った状態になるというようには考えておりませんが、限定的とはいえ影響がないとはいえないわけでございますので、そうした点、特に家計への影響等しっかり注視しながら影響がないようにしていきたいと思っておりますし、何より貿易相手国との友好関係、それは大事でございます。今後我が国の肉類の輸入が支障があるようなことになりませんように、しっかりとそこは確保するという観点で、友好を維持するための措置、現在におきましては、米国に丁寧に説明していくということを農林省も外務省も関係省庁一丸となってやっていこうという決意でございます。

記者

先週からもう米国にも説明をしているとのことですけれども、米国側のですね、反応、受け止めというのはいかがでしょうか。

大臣

それぞれあろうと思いますが、相手国の反応を私の方からあえて詳細に述べる立場にありませんので。しかし、我々の誠意、真意は届いたのかなと、今現在は思っておりますが、まだ限られた相手でございますので、更に徹底して説明をしたいというように思っております。

報道官

よろしいでしょうか。ではこれで会見を終わります。

以上