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農林水産省

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山本農林水産大臣記者会見概要

日時 平成29年8月1日(火曜日)10時43分~11時05分 於:本省会見室
主な質疑事項
  • 冷凍牛肉の関税緊急措置の発動について
  • 大臣就任1年について
  • 内閣改造について
  • 農業競争力強化支援法の施行にあたって

 

大臣

私からはありません。

記者

2つ質問させていただきます。1問目は今日から発動になりましたセーフガードの件なんですけれども、もうこれまでもいわれている話ではありますので、アメリカの当然その反発ですとか、それから例の3か月ごとという基準をですね、1年単位とか、見直しを要求してくることが予想されるわけですけれども、改めてその可能性とかですね、御所見を聞かせていただきますでしょうか。

大臣

まず、先週28日、冷凍牛肉の緊急措置の発動に関してパーデュー農務長官が声明を発表したことは承知をしております。アメリカに対しては、先週来、本制度創設の経緯、あるいは仕組み等について説明を行っているところでございますが、引き続き丁寧に説明し理解を求めていく考え方でございます。また、セーフガードの見直しについてでございます。具体的な考え方やスケジュールがあるのか、あるいは来年度の税制改正要望で改正することがあるのか(と)いうことでございますが、牛肉の関税緊急措置というのは、関税暫定措置法の規定に基づきまして、輸入量が発動基準を超えた場合に自動的に発動する仕組みとなっております。国際約束の結果をルール通りに実行するものでありまして、政府の裁量の余地はないことから、今回の発動にあたりましては粛々と対応することとしておりまして、農林水産省としましては、本制度の見直しを決めたという事実はございません。なお、28日金曜日の閣議後記者会見では、我が国が合意した国際協定の中にも様々な仕組みのセーフガードがあること、そしてそれぞれ厳しい国際交渉の結果であること、またウルグアイ・ラウンドの合意に基づく現行の関税緊急措置とそれ以外のセーフガードとの比較では、様々な評価があり得ること、ということを一般論として申し上げたところでございます。また、TPP協定が発効した場合には、これによりまして、牛肉に関する関税の緊急措置を適用しない条項が盛り込まれていることを一つの事実として御紹介したところでございました。そういうことでございまして、当面、何か法改正をするという用意はございません。

記者

今のお話ですと、日本の言い分としますと、平たく言いますとTPPに改めて参加して欲しいというトーンになると思いますし、アメリカの方にですね。逆にアメリカの側から見ると、だから二国間交渉をしないとだめなんだという言い分も考えられると思いますけれども、そこについてはどのように思いますでしょうか。

大臣

我が国としては、現在の制度・仕組み、WTOにあります緊急措置の発動について、引き続き丁寧に説明し理解を求めるということが今のところの態度であります。

記者

2番目の質問ですけれども、大臣間もなく就任1年ということでですね、今日からたまたまですけれど、農業競争力強化支援法も施行になりましたけれども、その他の諸々も踏まえてですね、改めて御感想といいますか、意気込みといいますか、お聞かせいただけますでしょうか。

大臣

1年間振り返りまして、課題の意識や問題点についてはだんだんと明らかになってきたというように思っておりますが、まずは、農林漁業者の所得向上の実現が何より優先されるべきものでございまして、農林水産業をさらなる成長産業化を図るための改革に全力で取り組んで行かなければなりません。昨年11月の御指摘の農業競争力強化プログラムを策定しまして、関連8法案が成立できました。また、この8法案に基づいて農業者がしっかり所得向上に向けて経営努力をしていただければというように思っております。このほか、1年間を通して私が常に頭の中に置きましたのは輸出でございます。この輸出(額)は7,500億円を超えましたが、過去最高ではありますけれども、前年同期比で5.8%でございます。言わば1兆円の目標からするとまだまだ足りません。そうした意味でさらにここについては努力を必要としているというように思っております。また、日EU・EPA交渉については、ギリギリの交渉の中で、大枠合意ということで、農林水産業の再生産が引き続き可能となる国境措置が確保できたのではないかというように思っております。もとより、全ての改革が必要でございますが、特にこれからの農林水産業、特に若者の参入を促すための長期的な努力が欠かせられないものというように思っております。1年間を振り返りまして緒に就いたというように思っておりますが、なお努力が必要だろうというように考えているところでございます。

記者

今の2番目の輸出増加の所なんですけれども、7,500億円から1兆円、かなり飛躍的に伸ばすにはですね、欧米とか、東南アジアに加えて欧米へももっと増やすやり方ですとか、あるいは高付加価値のものをやる、あるいは逆に価格をもっと引き下げて物流費も低めて、増やすやり方とかいろんな考え方あると思いますけれども、大臣は。

大臣

就任会見で申し上げましたとおり、EU市場のニーズ、消費者のニーズを踏まえて、オランダがトマトというところに特化して次世代ハウスを作られて、いわば加温だけのシステムでない巨大な生産工場を作っていったということ、あるいは水産タンパク資源の供給のためにノルウェーがサケの養殖に踏み込んで餌とか海水とかそういう環境を整えることによって、食味のいいサケを世界に供給できたとか、あるいはオーストリアの林産物、1兆円でございます。輸出額1兆円、小さい国でありますけれども、そうした努力、高性能機械、我が国も様々導入しておりますが、ほとんどがオーストリアというような製造元が、というようなことを考えました時に、さあ、まだこれからなすべきこと、足らざる所というようなことが明らかになりますので、水産においても林産においても農業においても輸出ということを考えた時に、いろんな工夫をしていかなければならんというように思っています。

記者

セーフガードの関連なんですが、今回冷凍牛肉にセーフガードが発動されるという影響で、冷蔵牛肉の方の輸入が急増するような可能性、また、冷蔵牛肉の方にもセーフガードが発動されるような可能性というのはどのようにお考えでしょうか。

大臣

第2四半期の世界全体からの冷蔵牛肉の発動基準数量、現在15万2,456トン、平成14年・15年度平均となっておりまして、今年度の第1四半期までの輸入数量との差は8万3,630トンでございます。この差は今年度の第2四半期に前年度同期比で140%の輸入が行われなければ到達しない数量でございます。近年の冷蔵牛肉の輸入量、冷凍牛肉と冷蔵牛肉の価格差、あるいは用途、あるいは調達先との契約等の状況を踏まえますと第2四半期にこの差を超える水準で冷蔵牛肉の輸入が行われることはちょっと想定し難いところでございます。農林水産省としましては、今後とも通常以上の冷蔵への切り替えが行われているかを適切に把握するため、輸入業者等との情報共有を密にするとともに、関係省庁とも連携の上で輸入量等の情報をきめ細かな提供に努め、計画的な輸入を促してまいりたいと考えておりまして、当面、冷蔵がセーフガード発動の量に達することはないというように思っています。

記者

質問の冷蔵牛肉へのその切り替えの可能性というのはどうでしょうか。代替として。

大臣

まずは用途、外食産業に対するものではないということと、価格差というのがあります。それから中国との買い競いというそういう場面でもありません。その意味において、緊急にこれが、冷蔵が増えるということではありませんし、冷蔵牛肉につきましても、大体こうした、いわば輸入の促進要件が、ある程度変化すればなだらかな水準に戻るだろうというように思ってます。

記者

先ほどの就任一年の振り返りの中でですね、EPA交渉などの成果がある一方ですね、就任直後には強行採決の発言などで、野党の批判も受けましたけれども、そのあたりも含めて、この間今村大臣、復興大臣も辞められたりしてますし、発言についての振り返りもお願いしたいと思うんですけれども。

大臣

TPPのいわば批准についての国会の折に、大変不適切な言動をいたしました。その意味を込めて反省しながらやってきた1年でございました。ただそれひたすらでございます。

記者

すいません、セーフガードの関係でアメリカ側にも既に説明を始めておられるということだったんですけれども、アメリカ側のすでに反応といいますかね、そういったところがどういったものであって、今後さらにどういうふうにしていくかそのあたりお聞かせください。

大臣

パーデュー農務長官の御発言もこれありでございますけれども、先週、佐々江駐米大使を含む政府関係者がパーデュー農務長官との間で意見交換は行いました。そうしたことについて必ずしも納得をいただいたわけではありませんが、今後、麻生財務大臣等の日米経済対話の場を活用して議論していく方向というように言及されておりますので、そういったことの中から、いわば理解が深まっていくだろうというように期待をしているところでございます。

記者

続けて、セーフガードについてですけれども、先ほど冒頭で、仕組みの見直しは当面考えておられないということでしたが、前回の会見の時は、増加量を見る機会について3か月、もう少し長くみてもいいのかなというお考えもおっしゃられてましたけれど、その辺大臣としての期間についてのお考えについてというのは現時点で。

大臣

セーフガード様々な場面でありまして、WTOの世界でもありますし、EPAの世界でもあります、TPPの世界でもあります。そういうところを踏まえて、それぞれが、相手国と重要な外交交渉や条約を結ばれるということでございますので、一概にこれが正しいというものはありませんが、アメリカがそうしたものを望んでおられるならば、いくつかの選択肢が今後ともあるだろうというように思いますし、それに対しては柔軟に対応したいというようにこっちも思っております。

記者

大臣御自身としては、今の仕組みについてはどういう。

大臣

これは、今の仕組みが厳然とある以上、しかもWTOでございますので、これについて私が異論を挟むわけにはいきません。ただ、こうした誤解がないようにするために、更に一層相手国とのルールというものをおさらいしながら、今回のような誤解のないように徹底的に話合いを詰めたいというところでございます。

報道官

他にございますか。

記者

もうすぐ内閣改造といわれてますけれども、大臣としては留任などの既に打診されていたりするんでしょうか。

大臣

いや、一切ありません。

記者

牛肉のセーフガードに関してなんですけれども、今日発動に当たるので改めて影響についてお聞かせいただきたいのと、あとは影響すぐには出ないということであれば、年内、来年の3月までセーフガード続くと思うんですけれども、その間中ずっと影響が出ないという考えなのか、どこかのタイミングで影響が出てくるのかお聞かせください。

大臣

まず、消費者への影響という意味では、まず全輸入牛肉の2割でございます。そして大宗を占める米国産牛肉について見ますと、輸入単価は過去3年平均と比較しましてもかなり低くなっております。50%の課税後価格でも38.5%の課税時の過去3年平均、これを下回るというように見込まれております。これらを考えますと、国内の外食事業者への影響は限定的というように考えております。今後、外食事業者の経営に及ぶ影響を含めまして、輸入牛肉の価格動向等を継続的に注視していく必要があるというように思っております。急激に輸入されましたので関係輸入業者ともこうした影響についてさらに話合いを進めて国内影響ができるだけないようにという心構えで臨むところでございます。

報道官

他にございますか。

記者

冒頭の質問にも少しなんですが、農業競争力支援法、今日、施行日を迎えられたということで、生産資材の価格引下げとか、流通の合理化に向けた農業改革の目玉になってくると思うんですか、今後、法律の施行に当たって、こういうところに力を入れていきたいという部分があれば教えてください。

大臣

非常に勉強になったのは、チーズ農家を訪ねました時に、特に、北海道鶴居村における武藤さんという夢牧場で約70頭の飼育をされておられる人が、家族経営で御夫妻と息子さんでときどきお嫁さん、3.5人の実力で頑張っておいで(の)ところが、次に飼養頭数を倍増したい、70頭×2。それで、3.5人で大丈夫ですかと聞きましたときに、搾乳ロボット、これがすごく進化していると、それで充分にいけると、むしろ労働負担が軽減されるという話聞きまして、目から鱗というか、やっぱりそういう時代が来たんじゃないかなというように思います。出来るだけ我々も新しい感覚で農業を見ていかなきゃなりませんし、ビックデータやその他で、災害からもひょっとしたら守れる時代が来るのかもしれないというように思ってますので、イノベーション、これに期待したいし、先ほども申し上げましたように、林業機械でも他国の方が優れているとかいう話を聞きますとがっかりしちゃいますし、私の田舎にあるオランダ型の次世代農業のハウスもオランダから直輸入しないとハウスの形ができないというようなこともありまして、我々が考える以上にやることがいっぱいあったということを今思っておりますんで、そうしたことを一つずつ片付けていきたいなというように思います。

報道官

よろしいでしょうか。これで会見終わります。

以上