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農林水産省

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齋藤農林水産大臣就任記者会見概要

日時 平成29年8月3日(木曜日)22時08分~22時57分 於:本省会見室
主な質疑事項
  • (大臣より)就任に当たっての挨拶
  • 就任の所感について
  • 日EU・EPAの大枠合意について
  • 農地政策について
  • 農協改革について
  • TPPについて
  • 米政策について
  • 国営諫早湾干拓事業について
  • 森林・林業について
  • 今後の水産政策について
  • 農産物輸出の課題について
  • 牛肉のセーフガードについて
  • 先端技術の導入について
  • 災害対策について

 

大臣

みなさんこんばんは。このたび、農林水産大臣を拝命いたしました衆議院議員の齋藤健です。どうぞよろしくお願い申し上げます。官邸での会見の時も申し上げましたけれどもこれまで安倍政権におきましては農政改革を、構造改革を、一つの大きな柱として精力的に取り組んでまいったわけであります。その心はこれからの日本、大きく人口減っていく中で、食べる人間が減るわけですから、農業が大変な状況にこれから立ち入ったらなと、そうなる前に構造改革を進めてそれを乗り越えていかなくちゃならない。そういう発想で農業を成長産業化していくということで様々な改革に取り組んでまいりました。御案内のように米の生産調整の見直し、これもいよいよ来年産米から国による配分をやめるということになりましたし、それから、先の通常国会で生乳改革法通りましたけども、生乳改革ですね、これも聞くところによると50年振りに取り組みました。それから私は自民党の農林部会長時代に取り組んでおりましたけれども農協改革を60年振りに取り組んでこの曲がり角をどうやって曲がっていくかという発想で構造改革を安倍政権はやってまいりました。また、その間、通商問題も大変盛り上がりまして御案内のようにTPPですとか、最大の自由貿易を推進しているオーストラリアとの経済連携協定、あるいはつい先般大枠合意しましたEUとの経済連携協定ですね、こういうものも立て続けに日本の成長戦略の一環として取り組んできたわけであります。通商交渉につきましては農業に影響がでるということでTPP・日豪の対策も含めながらその影響も最小限に食い止めて再生産可能となるようにそういう努力をしてきたわけであります。いずれにいたしましても大きな曲がり角である日本の農業をですね、なんとかですね持続可能なようにして将来展望のもてる成長産業としていくために努力をしてきたわけであります。一方そうはいっても地域の中で行われている農業、家族でやっていてそれによってかろうじて地域が維持できてる農業、これもですね、地域の崩壊を防ぐ観点からしっかり下支えをしていかなくてはいけないということでこれも直接支払制度の創設ですとか努力をしてきたわけであります。そういう様々な農政改革に2年間農林部会長として、またその後2年間副大臣として携わってきたわけであります。いよいよ今度は大臣として農政改革にですね引き続き取り組むようになったわけであります。制度的対応ですとか法律的対応というのは、かなりできてきたのではないかと思いますが、やはりその制度をですねうまく活用していただける、その現場への説明なり浸透というものが大きな課題となっていると思いますので、まず、その曲がり角だという意識の共有そういう様々な制度をどう活用してつながっていくか、そういうことが実際使われて現場が動くようにあらゆる段階のみなさんと協力しながら進めていくというのが今置かれた農水省の状況なのかなと思っておりますので、そういう方向での努力をしていきたいなと思っております。またどちらかというと農業ばっかりに注目がいってて、水産業とか林業というものもですね、これから対策を打っていかなくてはならない。これらも同じように曲がり角に来ていることと思いますので、水産業、林業につきましても、そのポテンシャルが最大限いかせるような改革というものをこれから進めていかなくてはいけないなと、このように思っております。さきほど官邸での話、繰り返しになりますけど是非そういう曲がり角においては新しい発想、若い人の発想なんて重要だと思ってますので、先ほど幹部の方への挨拶の時にですね、是非、直接課長さんですとか課長補佐さんですとかそういう若い人たちと私も意見交換したい。どんどん色んなアイディアを見つけて欲しいという話をしました。私自身は当選回数も少ないぺーぺーでありますので、よくですね、フットワークよくみなさんの間を走り回って共通認識を得ながら前へ進んでいくよう努力していきたいというようにと思っているところでございます。私のほうからは以上ございます。どうぞよろしくお願いします。

記者

先ほど官邸での会見でもお話ありましたけれども新しいことにどんどんチャレンジしないとジリ貧になるという話ありましたけれども新しいことという中身についてはどのようなものをイメージされてるかというのをもう少しお聞かせくださいますでしょうか。

大臣

あのですね人口が減っていくということは胃袋の数が減るということでありますので。食べる人が減っていくわけでありますので同じようなことを続けていたら当然増えなくなっていくということであります。そうやって国内の人が減っていくのであればどうしたらいいかとういうと、大きく方向は2つしかありませんね。1つは国内のマーケットが縮小していくのであれば海外のマーケットに取りに行く。まあ輸出ですね。それからもう一つの方向というのは、生産面だけではなくて、流通加工に出て行ってそっちの付加価値を生産面が取り込む。この2つの方向がですね、胃袋の数が減っていくということに対応するための大きな方法でありまして、もちろんその間コストを下げなければいけないとか、少しでも大規模にしたら良いんじゃないかありますけれども、基本的には今申し上げた二つの方向で対応していくということ以外に方法がないのではないかと思っています。1つは輸出につきまして様々な取組が行われております。今まで輸出ということに意識が向いていなかったものですから取組は私はあまりなされてこなかったのではないですけれども、ハードの施設の整備ですとかそれからJフード皆さんも御存知なんですけどソフト面での御支援、相手国の検疫について交渉でその検疫を日本のものにしていけるように交渉していると、こういう方向で努力が始まってます。
6次産業化は色んなアイディアでてますので、私申し上げてるように現場で色んなアイディアがあると思いますので是非、色んな努力をしていただいて、日本の消費者は美味しくて新鮮で安全な物であれば私はまだまだ国産のものを買ってくれる、そういう余地が大きいのではとないかなと思っておりますので消費者に直接訴えかけるようなそういうものを努力して開発していくというのは一つの方向だと思います。

記者

30年産から生産調整が廃止されると生産者にシグナルを送らないといけないと思うのですが、シグナルとは市場だと思うんですね。市場が、現物市場のちゃんとしたものがないですけど、先物市場というのがあるんですけれども、そういう市場について大臣はどういう認識を持たれてますかね。

大臣

まずあの先物市場につきましては御案内のように堂島のほうから本上場の申請がありまして、ただあの皆で議論すると、残念ながら思ったほど利用者の伸びがないという現実でありまして今回そういう意味でいうと堂島商品取引所からの本上場の認可申請は一応あったんですけれども彼らの方で取り下げてやはり試験上場を再々延長という方向で検討がなされていると聞いておりますので、そういう実際の動きというのものがもっとめざましくなるほどこれだけ市場があるならばというのはこれから本上場するのであれば必要になってくるのだろうと私は思っております。それからマーケットですね、そのお米のマーケット、いろんなマーケット、実際には相対もあると思うんですけど、一足飛びにそういう大きなマーケットを作るという状況にはいっていないと思いますが、大事なことはやはり需要に応じた生産というものができなければマーケットもなにもないわけでありますので、これから、国による生産量の配分を来年度以降、国によるものはやめるということになってくる中でいろんな再生協議会というものを作って需要をそれぞれ判断して生産していくという仕組み、戦略作物をどのくらい作るかとか、そういうのを進めていって需要減に入るかもしれない。私1番大事だなと思いますのは4年間やってきて思いましたのは国の生産調整がなくなることによる不安をお持ちの農家の人も多いと思うのですけれども、一方で毎年毎年国が配分する生産量というのは毎年減っていっちゃいまね。どこかで自分の農家に割り当てられる一つ一つの農家にお米の量が毎年減ってるんですよ。そうするとこの制度はどこかで行き詰まる。こんなのだったらやっていけないとなるか、もう守らないとなって米が暴落する。どこかで行き詰まるので、行き詰まる前にうまくソフトランディングしていかなきゃいけない。そういう思いは皆で共有できたらいいなと思っておりましてその上でどういう、きめ細かく需要を予測できるような情報提供ですとか。それから戦略作物にシフトする。お手伝いさせていただく。そういうことを考えて最後はですね、需要に応じてそれぞれが道筋をつけていく以外に方法はないかなと思います。

記者

森林・林業組合の政策について、方向性何か、お考えをお聞かせください。

大臣

これも既に農林省の方からもにじみ出してきている政策だと思いますが、林業につきましても、林業経営者のやる気のある経営者にですね、集約をしていく、集積をしていくということが非常に重要な政策だろうと思いますけれども、それでも立ち行かなくなったケースには、自治体がですね、管理できるようにしていくと。成長産業にすると共に森林管理を両立させていくという意味ではですね、意欲ある森林経営者のみでは対応できないものについてどう手当をしていくかということで、幸いなことに本年の税制改正におきまして、念願でありました森林環境税に結論を得ると、そういうはっきりした書き方になっていますので、その財源の中でですね、どういう対応策をしていくのが、最も効率的かということをですね、これから詰めていくことになろうかと思います。これだけ森林資源が豊かな国ですので、うまい仕組みを作っていけばですね、私は伸ばしていく余地は大きいのじゃないかと思っていますけれども、まずは年末に向けての作業に傾注していきたいと思います。

記者

酪農に関してお伺いいたします。日EU・EPAの大枠合意のチーズの影響に関しまして、酪農界では大きな心配の声が出ています。また、畜安法改正による制度がどう機能するのか、これにも酪農家から強い不安や懸念の声が出ております。そんな中で、政府は今週にも行うといっております、日EU・EPAの対策に関してなんですが、酪農界も不安払拭のためにどのような対策を取られるのか考えをお聞かせください。

大臣

私は副大臣として、日EUの交渉はですね、リアルタイムで相伴にあずかっていたわけでありますけれども、当初、EUの主張というのは、非常に厳しいものでありまして、ほとんど国境措置なき関税撤廃みたいな、ソフトチーズに関してですけど、そういうようなところから始まりまして、何とか関税割当制度に持ち込んで、なおかつその関税の枠、関割の枠をですね、できるだけ小さくすると、そういう方向で努力をしてきました。それで結論をですね、皆さん御案内のように、現在の輸入量であります2万トンというものをですね、出発点の関割にしまして、15年かけて中の税率を0にしていくということなんですけど、長期の撤廃期間を設けたということと、その枠自体が当初のEUの膨大な要求から比べてですね、現実の輸入量ということになったので、それでは交渉で獲得した措置をですね、よく理解をしていただくということが、不安払拭の第一歩だろうとこういうふうに思います。さはさりながらですね、対策につきましても、中身について、今申し上げることはできませんけれども、そういう経営の安定のための対策は、当然盛り込んでいかなくては、15年と少しずつ下がるとはいってもですね、経営安定のための対策というものは、皆さんの不安を払拭するためにですね、やっていかなくちゃいけないと思っていますし、同時に先ほど官邸でも申し上げましたけど、EUではマーケット、関税がですね、農産物ほとんど撤廃されておりますので、日本の農産物にとりましてもですね、これチャンスであります。チーズはですね、私なんかは輸出の可能性が高いと思っていますので、前向きの対策をですね、大胆に盛り組むものができればいいなと思っています。併せて、相手のある話ではありますけれども、乳製品含めてですね、検疫の交渉もしていかなくてはいけないんで、これについては、EUの交渉とは別ものではあるんですけれども、今、日本側が要求されているデータみたいなものは全部、EUに提供いたしまして、これからEUが日本に来て現地調査したり、それがその後調整をすると、そこまで来ていますので、出来るだけ早く、この検疫問題をクリアをして、そして前向きな対策をかませてですね、そして意欲ある人にEUへの輸出にチャレンジしてもらいたいなと思っております。

記者

国営諫早湾干拓事業の開門調査問題に対する取組姿勢とですね、歴代農相就任されると必ず長崎、佐賀を訪れてらっしゃるんですが、先ほどのフットワーク軽くという言葉がありますけれども、長崎、佐賀を訪れる御予定があるのかどうか教えてください。

大臣

農林水産省の今のスタンスは御案内のとおりだと思いますので、4月の長崎地裁の開門せずの判決ですね、してはならないという判決を受けまして、本件をめぐるいろいろな経緯、これを考えた上でですね、諫早湾周辺の農業者や地域の方々の抱える不安をまず払拭して、漁業者の思いである、有明海の再生を速やかに進めるために、国としても開門しないという方針の下で、開門によらない基金、これによる和解をですね、目指す、これが最良の道なんだろうということで、前大臣のときにですね、決断をして、その方策、考え方をお示しをしたところであります。まだまだ各訴訟があるものですから、こういう訴訟に適切に対応しながらですね、問題の解決に向けて、関係者の理解、御協力が得られますよう、様々な機会を捉えて真摯に努力をしていくということに今の時点で私がですね、申し上げる、今のことに尽きるというふうに思います。行くか行かないかについては、今、訴訟要件の審理も随分ありますので、そういう状況を見ながらですね、慎重に検討していきたいなと思っています。今日就任で、今日なので。

記者

水産行政についてお伺いしたいと思います。今年の4月に水産基本計画閣議決定しまして、7月にはかなり大胆な水産庁人事もありました。かなり構造改革に本気で取り組まれるのかなというふうな認識をしているのですが、今後の水産行政、先ほども大臣おっしゃったような構造改革、どのように進めていくのか、大きな方向性とですね、その中で農協改革をしたように漁協改革あるいは漁業法に手を入れていくのかというところも含めてお伺いできないでしょうか。

大臣

4月にですね、水産基本計画、おっしゃるように閣議決定されたわけでありますが、そこでのですね、施策の方向性というものは、当然生産性の向上とそれから所得が増大しないといけませんから、生産性の向上、所得増大によって、漁業の成長産業化、これ農業と同じ事柄なんですけど、それと、漁業特有の資源管理の高度化というものがですね、大きな政策の方向性として示されているわけであります。数量管理などですね、資源管理の充実も強力に進めていかなくてはいけないと思いますし、漁業の成長産業化っていうものもですね、これから強力に進めていかなきゃいけないと思っておりまして、関係法律の見直しを含めてですね、これからきちんと検討を行うということになっているわけでありますので、沖合、遠洋、沿岸、養殖と、多岐に渡っていますので、今の時点でどうということではなくて、まず丁寧に検討していきたいと思っています。

記者

話は少し戻るのですが、先ほど米の話が出たんですが、それに関連しまして、飼料用米、エサ米の政策が現在進められておりますが、一方で米生産者の中には補助金の財源の確保の問題等、政策の継続性に不安を持ってらっしゃる方もいらっしゃいます。実需者の方からは米の確保に苦心されてる方もいらっしゃいます。そういった方の声を大臣としてどのように受け止めていらっしゃるのかということと、飼料用米の今後の政策の方向性をお願いします。

大臣

飼料用米の政策を持ち出したときの私は、確か農林部会長だったと思います。それで、大議論した記憶があります。それで日本の人口が減っていってお米の需要が毎年どんどん減っていくという中で、一方で水田も維持をしていかなくてはいけない。なぜなら、いつ何時ですね、温暖化もしてますし、世界の人口が爆発的に増えているわけでありますので食糧に不安が生じるということが、将来起こり得ないとは誰も言えないわけでありまして、その時には、やはり水田がきちんと確保されていなければ我々の小屋の上が飢えるということになるわけでありますので、お米の需要が減っても水田をできるだけ維持していこうと思えば食べる人が減るわけですから食べるお米じゃない食べないお米を使わなくちゃいけない。それで水田を維持していくしか方法はないんですね。ですからそういう意味で言うとお米の消費が減る中で水田を維持しようと思ったら飼料として活用するお米を作る以外にですね、水田を維持していく方法が、もちろん麦とかありますけれども、方法はないと。そういう方法しかないのであればそのために必要な予算は不退転で確保していくというのが農林省の今の方針でありまして、数字もでてますけど、110万トンエサ米を作るためには1,600億円もの予算が必要だということでありますので、その確保については、農林省総力をあげてやっていくということなので、それをやらなければ、水田が維持できないということでありますので、農林省の政策のトッププライオリティーとして、その財源の確保に努めていく。それと、当時の議論を思い出しますとエサ米にしても、貯蔵する施設がないとか、物流がないとか色々ありましたけれども、走りながら、一つ一つ解決をしていく以外に、だからやめるということにはならないので、走りながらですね、一つ一つ皆様の不安を解消していくということに尽きるのではないかと思います。

記者

先ほど大臣が農業改革のですね、制度面ではある程度進んで、今後浸透の段階だとおっしゃられたと思うんですけれども、一方でこの夏ですね、JAグループの中でどちらかというとこう改革に慎重な方が会長になられたりするという段階に来てると思うんですが、そういうちょっと、JAグループなんかのそういう揺り戻しみたいなものに対しての御認識をお伺いしたいんですけれども。

大臣

まだ就任もしていない段階で、コメントするのはちょっと気が引けるんですけども、ただ、法律の改正が既にされておりますし、全農の場合は自己改革できておりますし、それから農協改革の進捗状況を、今朝報道もありましたけれども、我々もちゃんと見させてもらうということでありますので、着々とさっき申し上げたように、制度とか大きな枠組に基づいて進んできてると思うので、あとは繰り返しになりますけれども、みんなで頭を揃えて何とか今の状況からより先が見えやすい状況に変えていこうと、みんなの気持ちが一つになるように、新しい会長とも努力をしていきたいと思います。

記者

今の農協改革についてですけれども、農協改革一つのJAグループの目標としてですね、金融事業も含めた総合事業をきちっと維持して、地域、農業だけではなくてですね、地域の生活を維持していこうというそういう形でもって、改革を進めていこうというふうに考えているようですけれども、そういった農協の総合事業についてですね、大臣の期待なり、御評価なり、あるいは課題なり、何かありましたら是非。

大臣

今、実際にですね、それぞれ農協が地域においてですね、その地域の必要不可欠なハードインフラ、ソフトインフラとして、機能しているという現実はよく分かっているわけであります。ただ、問題はですね、これからですね、金融の情勢がどういうふうになるかもわからないというようなこともあるし、これは私がっていうよりも、多くの方が言っていることであるわけですけれども、准組合の人、これ前の大臣もおしゃっていたと思うんですけれども、准組合の人はどんどんと増えていくと、それで金融でですね、経済事業で赤字のものをですね、金融事業の黒字で埋め合わせていくというのがですね、准組合の人がどんどん増えてくると、どこまで許容されるかという問題も別途あるわけでありますので、ですから私は、自己改革でできるだけやるべきだと思いますし、こないだの農協改革の趣旨も別に金融事業を代理店化しなさいと言っているわけではありませんで、それぞれの判断でもうちょっとっていうことがあれば出来る仕組みを作ろうということで、そこに関しては仕組み作りには我々ははっぱをかけていますけれども、個々についてですね、おまえはこうしろ、あそこはこうしろということはですね、申し上げていないということでありますので、状況変化の中でそれぞれ御判断いただくというそういう制度となっております。

記者

TPPについてお聞きします。アメリカが離脱を表明して11か国での協議が始まっていると思います。11か国の中には、内容を見直したい国もあるようですけれども、そのあたりも含めて改めてTPP11に対する考え方を教えていただけますでしょうか。

大臣

一番いいのはですね、アメリカがもう一回加わってくれるというのが一番いいだろうと思いますので、今、TPP11で行われている議論も、アメリカが復帰するということをですね、妨げないような形で議論を進めていく。これを私は正しい方向だろうと思っています。その中で、こないだ箱根で決まったことです。次のAPECまでの間にですね、どこまで11か国でTPP11について、方針が決めれるかということをこれから精力的に議論していくということでありますので、私どもとしては政府の一員ですから、政府全体のそういうことの中でですね、見守っていきたいというふうに思っています。各国いろいろ事情があるので大変難しい交渉になると思います。日本は日本の事情がありますし、そういうものはですね、これから詰めた議論をしていく中で、どういう展開になっていくかということをきちんと見ていきたいなと思います。

記者

ロボットですとか、AIですとか、IoT、今もこれまでもいろいろと強調されて、実際にはなかなか普及が一部を除いてしないとか、10㏊を超えたら生産性向上がほとんど変わらないとか、一年に1回くらいしか使わないのに、ウン百万円もする。いろいろと課題は挙がっていることかと思いますが、改めてですね、そういった先端の農業、先端機器といったらいいんでしょうか、導入促進についてどのような認識か、あるいはまた課題についてどのようにお考えでしたか。

大臣

そうですね、技術開発全てそうなんですけれど、技術の中身によるんだろうと思いますね、やっぱり、AIみたいなものが進展する中でですね、気候条件、肥料条件どういうような生育条件なのか、なんていうのを綿密に分析できるようになると。ということは、農業のコスト削減、あるいは収入アップに極めて大きな威力を発揮すると思いますよね。そしてシステムが開発されればそんなに大きなお金でもないような気がしますから、だから一概に技術全体が金かかって実装化できないということでもないと思いますので、いろんなものが今、雨後の筍のように行われてますので、そういうものはよく見ながらですね、実装できるものに力を入れていくという、抽象的ですけども、尽きるんじゃないかなと。今お金かかっているからやめちゃうということではなくて、いろんな試みを今していくというのが、今いろんな技術が起こってきているときに大事なことなんじゃないかなと思いますけれども。もちろん1つ1つ精査はする必要はありますけれどもね。

記者

農産物の輸出の促進ということを掲げておられました。着実に増えてはきてはいますけれども、やはりどうしても政府が掲げている目標というところにはまだほど遠いという状況続いております。今、何が課題で、それをどのようにこう変えていくべきだと思います。

大臣

それぞれ品目によっていろんな需要が違うと思います。ホタテがどうだとかですね、いろいろあると思います。ただ私はですね、確かに1兆円目標というものについては、楽観的になったり、あれ、ちょっと滞ったなと、そういう状況があると思うんですけれども、ただ、まだこれからよく見なくちゃいけないんですけれども、この1月から5月までのですね、5か月間でどれだけ輸出が1年前と比べて伸びたかで見てますと、例えば牛肉は6割増えてるんですね。いちごも6割増えてるんですね。お茶も3割増えてるんですね。1年間でですよ。もちろんそれぞれ発射台が低いが低いから伸びが多く出るというのはあるんですけれども、そういうですね、動きも今までどちらかというと水産物と加工品じゃないかって、ずいぶん批判されていたんですが、いよいよ我々が考えている本丸の所の動きがね、出て来たかなと。まだわかりません、これよく見なきゃ。ただやっぱり牛肉とかいちごとかお茶というのはまだまだいけると思いますので、努力をしていくということは非常に重要じゃないかと思います。

記者

8月から冷凍牛肉のセーフガードの件で、発動の仕組みの見直しというのは今どのように考えてらっしゃるのか。

大臣

あのですね、まず、この制度はですね、出発点を大事にしなくてはいけないと思いますけど。厳しい交渉の末にですね、約束をしたんですよ。譲許税率50%を38.5%に下げる代わりにですよ、セーフガードこういう仕組みでというのを約束したんですよ。そしてそれに基づいて日本政府は法改正して、今、関税、暫定税率法ですか、自動的にそれが発動される仕組みになってるわけですよね。ですからこの約束したことを後から変わるということになると、今後約束することに対しての信頼性というものがなくなってしまうという重大な問題を実ははらむ可能性があるわけですよ。国と国の約束ですからね。だから、アメリカ側から何とかしてくれと言ってくるのはわからないですけれども、今の時点では、よくよくこういう制度でこういう経緯でこういう約束になっているんですと、そして1年経てば、また戻るんですと、そういうことをですね、よくよく議論し合うことが大事なんじゃないかなと思っています。

記者

初入閣ですけれども、今まで副大臣をされていて、大臣になった御自身だからこそできることはどういうことだとお考えでしょうか。

大臣

大臣になったら急に何でもできるようになるということはないと思うので、副大臣時も大臣とか自民党農林の関係の人とか、公明の農林の関係の人とか、それから業界団体の皆さんと話し合って、そしてこの辺でとやってきたわけでありますので、そのやり方が大臣になったからといって急にできるということではないので、大臣になったら急に何かできるようになるという、そういう実感はあまりないんですけれども、ただですね、責任の重さみたいなもの、すごく感じますね。つまりみんなで合意とって実行しますと、大臣がその責任者ですという時代からですね、今は自分が最後、結果についても、責任というものがあるわけですから、単にまとめるっていうことだけではなくて、それによって日本の農業はどうなるかとか、交渉がどうなるかとか、そういうものについての重さっていうのを今すごく実感をしています。それからもう一つあるのは、やっぱりさっきも申し上げたんですが、若い人とどんどん議論したいと、そのときは大臣の方が若い人たちは言い甲斐があるというか、やり甲斐があるというか、かもしれないので、そういうところが違うなと思いますけれどもね。いずれにしても、すごい重い責任を感じますね。

記者

大臣、人となりの部分に関連してですが、経産省の御出身ということはなかなか農業の世界ではいろんな見方がなされることだなと思うんですけれど、以前副大臣の時代の時に講演でですね、部会長やられたときに砂糖の年末の単価の決め方が極めてこうウエットだったというようなことをおっしゃっておられたことを記憶しておるんですが、外部の所から入ってこられて、今の農業の世界は変わってきたところがあるのかどうかというところの大臣ならではの視点を教えていただきたいんですが。

大臣

あのですね、まず、経済産業省時代はいろんな産業界の人とお付き合いしましたね、私自身電力の課長もやりましたし、石油もやりましたし、交渉では自動車業界とお付き合いしましたし、それからかつて機械情報産業局というのがありまして、総合家電メーカーとか、それからIT企業とか情報産業とかいろんな産業界の人とお付き合いが、今でもあるわけでありますけれども、農林の世界に入って一番強く感じたのではですね、やっぱり農業という産業と農業政策というものの距離がすごく近いんだと。つまり、農業政策によって本当に農家とかね、それから農業に政策がすごく大きな影響を与えると。距離が近いという言い方がいいのかどうかわかりませんが。もちろん産業界に対する政策でも影響はもちろんあるわけですけれども、農業は本当に農政がこう向いたらみんなこう向いちゃう。こう向いたらこう向いちゃう。そういう近さを感じる。逆にいうと、その砂糖のね話、さとうきびの話で言えばね、それだけ近いから当時交付金単価がちょっと違うだけで大変な影響出るみたいなね。ですから、そういう政策が重いというのはというのかな、ちょっと分からないけれども、例えばちょっとぐらい政策変わったって、自動車会社はびくともしませんね。だけど、農家には多大な影響が出る。だからそういう政策の影響力というのが、そういうものの大きさをこっちに来て強く感じましたよね。一方で、当時から言っているんですけれども、まだまだ日本の農業は伸びしろがあるなと。輸出含めて。まだまだやりようがあるんじゃないかと。これだけいいものをですね、作れる力を持っているんだから、もっと活かせるんじゃないかなというのも同時に感じましたね。ですからそういう力を発揮できるように環境整備をしたり、当事者の意識というかやる気というかそういうものがもっともっと出てくるといけるなと、本当に思いますよね。皆さんもアメリカ行っていちごを食べてもらえば、いかに日本のいちごがおいしいか一発でわかりますし、アメリカ行ってメロン食べれば一発でわかりますよね。日本のチーズも北海道行ってカマンベールチーズ食べて、フランスの一流のもの食べたってそんなに差はないよね。やれるというのも感じましたね。これほどやれると思える産業が経産省にあるかというと、もう皆伸び切っちゃってて、むしろ農業の方が可能性あるなっていうぐらい当時思いましたし、今でも変わらないですね。

報道官

他にございませんか。

記者

2点ほど伺いたいんですけれども、まず1点目は農地政策に関することなんですけれども、担い手の農地の集積が8割という目標を掲げていらっしゃるかと思うんですけれども、こちらの目標に向けてですね、達成に向けて今後必要になってくる施策であるとか、取組はどのようなものがあるのかということをお聞かせ願いたいです。2点目なんですけれども、その中で農業委員会に期待すること、役割ですとかいうことがございましたらお聞かせください。

大臣

これは既に農業委員会の改革をですね、農協改革と同時に進めてきていて、適正化委員というものが新しくですね導入されてきたわけであります。それから中間管理機構も併せてできてきているわけでありますので、これらの制度を活用してどこまでやれるかということに尽きるだろうと、私は思っています。中間管理機構についてもですね、進捗状況についていろんな見方、御意見あるし、地域によってばらばらの面もあるんですけれども。ただ、よくよく考えていただきたいのは、じゃあこれ以上に集積のための制度というものがあるかということを考えますと、やっぱりこの制度を使いながら至らない点もしあれば、直しながらやっていくと。間に準公的機関が入ってくれるというのは非常に大きいと思いますので、何とかこれをうまく機能させていく、それによって集積を進め、担い手への集約を進めていくという、この方向を地道に努力していくことだと思います。このほかに何か目の覚めるような手があるわけじゃないと思いますので、さっきいったようにせっかくいい制度ができつつあるので、微修正ならいくらでもしますけれども、これを活かしていくということになると思いますね。

記者

先ほどちょっと質問に関連するんですが、通産省の御出身ということで、今、安倍政権の中でも、今自由貿易の促進とかですね、今経済優先ということで、通産省での御経験されている方、非常に重用されているという印象があると思うんですけれども、それが悪いとかいうわけではないんですけれども、今回そういう意味で御自身の御経験がこれまでの農業分野でのキャリアに、やっぱり期待されているというふうに、どういう所が期待されているとお考えかということと、一方で、さっきおっしゃったようにやはり貿易交渉でも農業と経産省とかなりやっぱり立ち位置が違うところがあると思うので、正に農業担当の大臣として、やはりそこは一線を何か守るべきものがあるとお考えなのか、その辺をお聞かせください。あと、もう一点すいません、官邸での御発言で職員にはっぱをかけたいという言い方されていましたけど、やっぱり今の取組でも不十分だというふうに考えていることがおありなのかというか。その2つをお聞かせください。

大臣

まず、私に何を期待されているのかというのは、期待している人に聞いてもらわないといけないんですけれども、自分なりに考えますとやっぱり先程来申し上げているように、日本の農業のあり方で、今までと同じやり方を続けていくというのはなかなかできなくなってきたなと。新しい発想なりですね、というのが必要になってきた。例えば輸出と、例えば6次産業化ということになってきたときに、違った発想を持った人がですね、やったらいいんじゃないかということで私とか小泉さんとかが投入をされてきているんじゃないかと思いますね。ですからそういう意味では、私なりに感じることをですね、皆さんに伝えていったりすることが逆に皆さんに合わせることよりも重要なんじゃないかなと思ってますので、あえて私は言いたいことを今までも言ってきたし、それが期待されているのかなというふうに思います。それからFTAの話とか、自由貿易の話ありましたけれども、私はですね、ナショナルセキュリティーといいますかね、やっぱり国民の人たちが飢えない、農業というのはやっぱり他の産業と違って重要度がなんていうか大きいというかね、思うんですね。ですから、自由貿易で農業がどうなっても自動車が売れればいいんだなんていうふうに思っている国民って、私あんまりいないんじゃないかと思うんですよね。やっぱり自由貿易の旗を振りながらも、しかし、農業はしっかりとですね、日本に根付いたものがあって、そして何かあってもですね、子供達や孫達が飢えないで済むというだけのものを持って欲しいというのがやっぱり国民もみんなそう思っているじゃないかと思っていますので、産業界の人だって、そう思っているんだろうと思いますね。ですから兼ね合いの問題ではないかと思います。はっぱをかけるというのは、これはまた最初の何を期待されているかということになると思うんです。やっぱり組織の風土が経済産業省とかと違うんですよね。明らかに。もっと若い人が自由に発言し、侃々諤々議論をするという風土が経済産業省にはあって、農業もこれから新しいことやったりしていかなくちゃいけないんだろうな。本当はそういう風土があるべきじゃないかと、ずっと思っていまして、ですから私は1年目にはですね、1週間に1回、昼飯の時間に1時間、その若い人に副大臣室に来てもらって、1週間に1回くらいのペースで、私から見た農林省とはどういうものかと、皆さん中にいるからわからないが、外から見るとこうだよという、説教を1時間やるというのをずっとやっていまして、そういう形でね、もっと若い人の発想のほうがむしろ新しい時代に適しているかもしれないし、もっと議論しようと。そしてぶつけてきてくれという風土をもう少し農林省にあってもいいんじゃないかと、そういう思いでさっき申し上げました。

記者

大臣就任おめでとうございます。6月末以来ですね、各地で豪雨災害が頻発しております。農業における災害対策に関する御見識と、併せて先の通常国会で改正農業災害補償法成立されましたけれども、今後そういったセーフティネットにですね、どう対応していただいていくかについて御見識を。

大臣

災害につきましては、先の福岡、大分、島根、4県などでですね、600億を超える農業被害が出てきているわけでありますので、これをまずですね、できるだけ早くですね、閣議決定をしていかなくちゃいけないというように思っていますが、福岡、大分、島根、秋田ですね、そして35道府県で600億を超える被害ですので、もちろん林地や林道を含めてですけれども、これは激甚災害をですね早急に指定をしていくということだろうと思いますし、この他の災害についても、私この4年間で本当に悲しいぐらいしょっちゅう災害対策をやっているわけですけれども、その中で迅速に対応するということもですね、出来つつあって、例えば査定前着工なんかもだんだん広まってきてというか、進んできたと思いますので、農水省としてできる限りのことをやっていくということに尽きるのだろうというように思います。収入保険についてはもうこれから制度設計がですね、進んでいくと思いますけれども、私はこれはすごくいい制度だと思うんですね。つまり、収入が9割よりへこんだ場合には9割まで戻してくれるということですので、何か新しいことにチャレンジしやすい気分になりますし、非常にセーフティネットとしては優れているんじゃないかなと思います。ただ、青色申告をしなくちゃいけないとかあるんで、これはやっていただかないと税金が入るわけでありますので、収入が確定できないなんていう状況でですね、税金まで入れるというのは、これは今度国民との関係で持たないと思いますので、制度設計はできるだけ使いやすいようにしていきたいと思いますけれども、いい制度なんで、きちんと手立てをしていきたいなというように思いますね。

報道官

他にございますか。よろしいでしょうか。ではこれで会見を終わります。

以上