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農林水産省

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𠮷川農林水産大臣記者会見概要

日時 平成30年12月28日(金曜日)10時49分~11時09分 於: 本省会見室
主な質疑事項
  • (大臣から)G20新潟農業大臣会合について
  • 就任からこれまでの所感
  • 国際捕鯨取締条約からの脱退について
  • 中国漁船の違法操業について
  • 農林漁業成長産業化ファンドについて
  • TPP11の発効について
  • 日ロ地先沖合漁業交渉について

 

大臣

  私から1点、報告がございます。来年はですね、我が国がG20の議長国でございます。その一環として私が議長となりまして、5月11から12日にかけまして、「G20新潟農業大臣会合」を開催を予定をいたしております。テーマでありますけども、「農業・食品分野の持続可能性に向けて:新たな課題とグッド・プラクティス」でありまして、このテーマの下で、人づくりや新技術の導入、フード・バリュー・チェーン、更には国連の持続可能な開発目標でありますSDGsの達成に向けた取組等について、各国大臣等との間で率直な意見交換を行うことで、実りある会合にしていきたいと考えております。詳細につきましては事務方にお尋ねをいただければと思います。私からは以上でございます。

記者

  3点ほど伺います。1点目なんですが、まず、今年最後の大臣の会見ということで、就任から3か月くらいですかね、この間あったこと、まだ、それまでにあったことも含めてですね、この1年を振り返っていただければと思います。

大臣

  就任をさせていただきまして、来年の2日でちょうど3か月ということになりまして、早いものだなということを率直に感じております。10月のですね、就任を拝命して以来ですね、本当に息をつく暇もないと言うとオーバーな表現かもしれませんけれども、喫緊の課題に全力で取り組んできたと思っておりまするけれども、特に頻発をしましたこの災害への対応に最優先で当たらせていただきました。また、臨時国会におきましては、70年ぶりの水産改革と言われました漁業法の改正法案や、あるいはまたGI法案も成立をさせていただきました。与野党通じて、大変御熱心に御議論をいただきまして、成立を見ることができたところでございます。
  一方でですね、先ほど申し上げました災害の復旧・復興というのは、まだ途上にあります。農林水産業の成長産業化、農山漁村の活性化に向けた課題も山積をいたしておりますので、来年年明け以降はですね、通常国会に農地バンクの見直しや国有林改革の法案の提出も予定をいたしておりますし、更にはスマート農業、農林水産物の輸出ですとか、先ほど私から申し上げました、議長を務めるG20の農業大臣会合などなど、様々な課題がございます。さらに商業捕鯨の再開もございます。そういった政策課題が目白押しだと、こう思っておりますので、更に緊張感を持って新しい年を迎えなければという、そういう思いでもございます。
  そしてまた、人口減少の加速もございますし、通商交渉関連でTPP11が12月30日に発効をいたします。そしてさらには日EU・EPAの発効なども見込まれておりますので、来年もですね、「強くて豊かな農林水産業」と「美しく活力ある農山漁村」の実現に向けて、私が先頭に立って、農林水産省一丸となって全力で取り組んでいく所存でもございます。どうぞよろしく御指導をお願いをいたしたいと思います。

記者

  2点目なんですが、IWC脱退の関連で、商業捕鯨の再開という方針は出されておりますが、まだ具体的なですね、枠などがはっきりしておりませんで、実際に商業捕鯨を担当されるような方からはですね、不安の声が出ていることも事実だと思います。脱退を決められてから大臣が公式でコメントされるのは初めてだと思いますので、IWC脱退について、その辺り含めてコメントいただければと思います。

大臣

  IWCのこの脱退に関しましてはですね、我が国は、科学的根拠に基づいて水産資源を持続的に利用するとの基本姿勢の下で、商業捕鯨を再開することとして、国際捕鯨取締条約から脱退することといたしました。来年7月からですね、商業捕鯨の再開に向けてしっかりと準備を進めていかなければなりませんし、国民の皆様、さらには関係国に対しましてもですね、引き続き丁寧にこの事につきましては説明をしていかなければならないのではないかと、こう思っております。
  鯨につきましてはですね、他の水産資源と同様でありまして、科学的根拠に基づいて持続的に利用をしていくべきものと考えているところでもございますので、この鯨の利用というのは、文化の多様性の観点から尊重されるべきだと、私自身も考えております。更に申し上げますと、来年7月から我が国が行うこの商業捕鯨に関しましては、我が国の領海及び排他的経済水域において、国際法に従うとともにですね、鯨の資源に悪影響を与えないように、IWCで採択をされた方式により算出された捕獲枠の範囲内で行うことを考えております。
  またIWCにはオブザーバーとして参加するなどですね、これからもこの国際機関と連携をしながら、科学的知見に基づく鯨の資源管理に貢献をしていくつもりでもございます。水産資源の持続的な利用という我が国のこの立場をですね、共有する国々との連携も更に強化をしていくことといたしております。私からIWCに関連して、以上申し上げさせていただきました。

記者

  3点目なんですが、昨日ですね、菅官房長官が水産庁の職員を乗せて中国船が逃走した件についてコメントをされてますけれども、この事案について悪質性がですね、あるような感じがありますので、できれば積極的に広報すべき事案だったんじゃないかと思うんですけれども、その辺り大臣御所見いかがでしょうか。

大臣

  これはもう既に報道されました11月5日の件だと思いますけれども、水産庁の漁業取締船が活動中にですね、そのような事案が発生したのは承知をいたしております。農林水産省といたしましては、この取締職員の安全性をですね、十分留意をしつつ、海上保安庁とも連携をして対応に当たったと、この認識をいたしております。本件につきましては極めて悪質な事案だと、私もこう思っておりますので、中国に対しましてもですね、外交ルートを通じてしっかりと申し入れを行っているところでもございます。

記者

  公表されなかったのは何故なんでしょうか。

大臣

  あえてですね、公表しなかったということではないと思いまするけれども、通常のですね、漁業取締活動について個別のですね、事案については公表していないところでもございますので、今回もそういったことに基づいて対外的に公表するものとは考えてこなかったということだろうと思います。

記者

  今後も変わらないんでしょうか、今回きちんと公表する。

大臣

  その事象事象によってですね、公表する、しないということに私はなるのではないかと思いまするけれども、取締活動というのは個別の事案ていうのが最も大切な部分だと思っておりますので、相手もあることでもございますので慎重にですね、そういったことをこれからも対応方に当たっては検討しなければならないだろうなと、こう思います。

記者

  今日のですね、一部の報道で先ほどの違法操業の中国漁船の件なんですが、いわゆるその中国漁船がですね、大群でいて、それに危険性を感じたから、その乗り込んで行ったら中国船から撤退したっていうような報道なんですけれども、昨日ちょっとこちらの11月5日の事案について説明していただいたときは、危険性がなかったというふうに水産庁の方から説明をしていただいてですね、その辺りの認識をちょっともう一度お伺いしたいのですが。

大臣

  乗組員のですね、その件に関しましてはですね、職務として違法漁船の取締りに取り組むことは最も重要だと私も考えております。で、同時にですね、職員の安全確保も重要であると認識をいたしておりますので、そういった観点で、しっかりと行われたと思っておりますし、これからも必要な対応を行っていかなければならないと思っております。当時の具体的な状況につきましてはですね、これは全て捜査に関わるものであろうかと思いますので、私の方からはですね、具体的な事に対しましてはお答えを控えさせていただきたいと思いますが、水産庁の職員のですね、安全性は確保されていたと認識をいたしております。

記者

  関連してなんですけど、先ほど何か「非常に悪質」っていうふうに大臣仰ったんですが、どういう点を捉えて非常に悪質ということを仰ってるんでしょうか。

大臣

  え。

記者

  非常に悪質とさっき仰ったので、どういうところが悪質というふうに捉えられてるのかということを伺いたいです。

大臣

  具体的に、私今申し上げましたけれども、捜査に関わることでございますので、その点についてはですね、お答えは差し控えさせていただきたいと思います。ただ、更に先ほど申し上げましたけれども、そういった捜査上におきましてはですね、水産庁職員の安全性がいかに確保されているかということも重要でありますので、今回は確保されていたと、そういう認識をさせていただいております。

報道官

  ほかにございますか。

記者

  別の分野なんですけれども、今、国が関わるファンドのようなもののあり方が少し議論になってますけれども、農林水産省でも6次産業化を目指す成長産業化支援機構、A-FIVEっていうんですかね、っていう組織があって、これまでも支援の取組をしてきておられるかと思うんですが、十分な実績が挙がっていないというふうな指摘もあります。来年度に向けて、あり方の見直し等考えておられるんでしょうか。その辺の御所見をお聞かせください。

大臣

  農林漁業成長産業化のこのファンドについてでありますけれども、このA-FIVEにつきましてはですね、本年11月末現在で、出資の決定が累計で135件、そして出資決定額は123.9億円と、このようになっているところでもございます。この農林漁業者を起点といたしました6次産業化等の支援を行う官民ファンドとしてですね、出資件数は多いと認識をいたしておりまするけれども、個々の案件の出資規模はですね、小規模に留まらざるを得ない面がありまして、長期の投資期間を、最長15年間ということでありますけれども、設定していることからですね、未だこの投資の回収フェーズには至っていないといった事情もありますので、29年度末でですね、累積の損失が54億円と、こうなっているところでもございます。いろいろな御指摘等々がございますけれども、そういったことには真摯に受け止めながらですね、引き続きこれらの取組を着実に進めていくことは重要なことであろうかと私もそのように思っております。

記者

  出資が必要なその農業法人等あろうかと思うんですけれども、その出資のかたちなどが、実態に合っていないからちょっと十分に活用されていないという面もあるのかもしれませんが、何らかの見直しは必要だと大臣はお考えでしょうか。

大臣

  農林水産省といたしましてはですね、A-FIVEのこの取組状況を今後とも注視をしながらですね、必要な指導等もしっかりと行っていきたいなと、こう思っております。
  訂正します。数字がですね、54億じゃなくて64億ということでございます。失礼しました。

記者

  来年度に向けて何らかの見直しをするという具体的なお考えは今のところないということでしょうか。

大臣

  今後ともそういったいろんなことを注視をして、しっかりと指導体制というものを行っ ていきたいと考えます。

報道官

  ほかによろしいですか。ちょっと時間の関係もあるので今手挙がった方で終わりにしたいと思います。

記者

  TPP11がですね、明後日発効するんですけれども、農家の不安もある一方で消費者にとってみると、既に先行してセールなども行われておりまして安く手に入る側面もあるんですけれども、大臣の受け止めを何か伺えれば。

大臣

  TPPは12月30日に発効をいたしますが、重要5品目を中心にですね、関税撤廃の例外をしっかり確保しております。農林水産業の再生産がですね、引き続き可能となる関税割当等のですね、有効な措置を獲得をいたしておりますので、TPP参加国へ輸出される日本の農林水産物の関税はですね、輸出重点品目である牛肉ですとか、お茶ですね、あるいは水産物などを含めて、全ての品目で関税撤廃を獲得をいたしております。また、農林漁業者の方々の不安や懸念にもしっかりと向き合ってですね、体質強化策に引き続き取り組んでいかなければなりませんし、取り組んでまいりますし、経営安定対策も重要な対策でもございますので、着実にこれを講じていく必要があるのではないかと、こう思っております。
  農林水産業は、私も何度も申し上げておりますけれども、国の基(もとい)でもございますので、夢や希望を持って、この輸出をはじめ新たな取組にチャレンジする農林漁業者をしっかりと応援をしていくということになろうかと、こう思っております。
  TPPの農林水産分野の若干メリットを申し上げますとですね、やはり高い品質を持つ我が国のこの農林水産物ですとか食品の輸出促進に繋がるという、私はメリットがあるものと考えておりますので、しっかりとですね、そういった面でもまた、支援策というものを講じていかなければという思いであります。

記者

  日ロ地先沖合漁業交渉なんですが、継続協議になっていると思うんですけれども、今月上旬の交渉で妥結しなかった理由と現在の進捗をお聞かせください。

大臣

  先般、12月3日からですね、7日まで開催をされましたこの「日ロ地先沖合漁業交渉」でありますけれども、来年の日ロ双方のですね、200海里水域における相手国漁船の漁獲割当などにつきまして協議をいたしましたけれども、ロシア側が我が国水域での漁獲割当の大幅増を求めてまいりましたために合意できなかったと存じておりまして、このことは誠に残念な結果だと思っております。
  今後の日程でありますけれども、ロシア側と調整している段階ではありますけれども、このような状況につきましては、漁業者に丁寧に説明をしなければなりません。そして理解もしていただかなければなりませんので、しっかりとこの説明をして今現在理解をいただいているところでもございます。引き続き、漁業者の理解をいただきながらですね、我が国にとりましてこの合理的な操業条件が確保できるように今後努めてまいりたいと思っております。

記者

  念のためですけれども、今現在はまだ交渉を再開していないという。

大臣

  まだです。日程的には何もまだ決まっておりません。

報道官

  よろしいですか。それでは今回は以上で終わりたいと思います。

大臣

  ありがとうございました。

以上