このページの本文へ移動

農林水産省

メニュー

森山農林水産大臣記者会見概要

日時 平成27年12月25日(金曜日) 10時55分~11時12分 於:本省会見室
主な質疑事項
  • (大臣より)就任からこれまでの所感について
  • TPP協定の経済効果分析等について

大臣

少し遅れてしまって申し訳ありません。冒頭、発言をお許しをいただきたいと思います。本日は、平成27年最後の記者会見となりますので、就任からこれまでの所感について、一言申し上げます。本年10月、環太平洋パートナーシップ協定交渉が大筋合意に至った直後に農林水産大臣に就任をし、約3か月が経ちました。この間、記者の皆様方にも御理解と御協力をいただき、ありがとうございました。この3か月間、現場の懸念と不安を払拭し、更には将来への意欲を後押しできるようにするための枠組みづくりを最優先に取り組んでまいりました。これまで、TPP交渉結果やその国内への影響について丁寧に説明をするために、機会あるごとに私自身が現場に足を運ぶことを心掛けてまいりました。北は北海道から南は長崎まで、公務で訪れたとこだけでも13都道府県(正しくは、都道県)になりますし、3か月間で国内約4分の1を回りました。また、農林水産省としても、ブロック別・品目別の地方説明会を46回開催するなど、可能な限り現場の声に耳を傾けてまいりました。こうした現場の声にしっかり応えるものとして、11月末には、与党の御提言もいただきまして、政府として「総合的なTPP関連政策大綱」を取りまとめることができました。また、今月18日には、政策大綱に掲げられた体質強化対策について、補正予算が閣議決定をされ、昨日24日には、平成28年度当初予算が決定をされたところであります。これにより、新たな国際環境に対応するための準備を行い、農林水産業に携わる方々の将来への意欲を後押しするような予算を確保するということが大事なことだと考えております。農業農村整備事業について、補正と当初と合わせて4,810億円と対前年度と比べますと1,222億円の増を確保することができました。バラマキだという批判を受けることのない執行体制に、心していかなければならないと思っております。水田活用の直接支払交付金について、3,078億円を確保ができました。また、強い農業づくり交付金等の施設整備や畜産クラスター事業等、畜産・酪農の競争力の強化のための予算が確保できました。輸出促進のための体質強化や検疫体制の強化、また、農山漁村の振興のための新たな交付金制度の創設、鳥獣害被害防止対策の推進、林業の成長産業化のための次世代林業基盤づくり交付金の充実、水産日本の復活のための浜の担い手・地域活性化対策のための予算を確保したところであります。さらに、ロシアの200海里水域におけるさけ・ます流し網漁業に係る緊急対策として100億円を確保するなど、最善の予算を確保することができたのではないかと考えております。来年は「農政新時代」元年であります。農政の新しい時代を迎えたということを現場の皆さんと一緒に実感できるよう、政策大綱に掲げられた施策を着実に実行していくとともに、一日も早い予算の成立に向けて努力をし、これまで進めてきた攻めの農林水産業に向けた施策を更に前に進め、「強くて豊かな農林水産業」と「美しく活力ある農山漁村」に向け、引き続き、全力で取り組んでまいりたいと考えております。ここで少し御理解をいただいておきたいことがあります。TPP関連対策の予算として、農林水産省は3,122億円と申し上げております。政府はTPP関連政策大綱実現に向けた施策の予算として、3,403億円と発表しているところでありますが、現場の皆さんから、ちょっと耳にいたしますのは、農林水産省が言うことと政府が言うことに数字の差があるじゃないかという御疑問が、国民の皆さんにおありになるようでありますので、少し整理をしておかなければならないと思いますが、政府全体として取り組みますのは、3,403億円であります。そのうち、攻めの農林水産業への転換、いわゆる体質強化対策として、農林水産省の予算として3,122億円ということでございます。あと、TPPの活用促進、TPPを通じた強い経済の実現、対日直接投資促進等のところに280億円の予算が計上してございますので、それを足しますと3,403(億)円となりますので、そういうことであることを、皆さんは既に御承知だと思いますけども、今後はよく分けてですね、説明をするように努めたいと考えておりますので、その点よろしくお願いを申し上げておきます。冒頭の発言は、私からは以上でございます。

記者

TPPの関連で2問質問させていただきます。1問は、昨日公表されました影響試算の関係、農林水産分野のところについてです。前提としてですね、価格に関しては、影響あるところについては関税削減相当分、あるいは、ないところについては2分の1とかですね、そういう前提を置かれています。あるいは、生産量については、対策の効果があるということから不変であるという前提です。この前提のですね、なぜ妥当と判断されたのか、その理由について教えてください。もう1問がですね、TPP、今、先ほど農政新時代のお話がありましたけれども、年が明けるとですね、自民党の方でもPTが立ち上がりまして、検討課題として積み残っていた対策の議論が始まります。農水省としてですね、政府の方にも同じものが入っておるわけですけれども、どういう体制で検討を進めていかれるかということについて、お話をお願いします。

大臣

まず、生産額への影響を公表してきたところでありますけれども、今、お話のありましたように、TPPの大筋合意の内容やですね、「総合的なTPP関連政策大綱」に基づく政策対応を考慮して算出をいたしました。この結果、体質強化対策による生産コストの低減・品質向上や経営安定対策などの国内対策により、引き続き農家の再生産が確保され、国内生産量は維持されますけれども、関税削減等の影響で価格の低下は避けられないのではないかというふうに考えまして、「生産量×価格」で表します生産額は減少せざるを得ないのではないかというふうに見込んだところでございます。TPPの影響については、今後とも国内対策の効果を慎重に見極めていく必要がありますが、意欲のある農林漁業者が安心して経営に取り組めるようにすることにより確実に再生産が可能となるように、「政策大綱」に基づく施策を着実に推進をして、新たな国際環境の下でも、「強くて豊かな農林水産業」、「美しく活力ある農山漁村」を創り上げていくことができるのではないかというふうに考えております。御指摘のありました、なぜそれが正しいと思ったのかということでございますけれども、今、前提といたしましたことでも、輸出が伸びてまいりますと、また、生産量が増えてくるとか、いろんな変動要件はあると思いますが、確実なものとして見込んだということだと思います。それと、外国人の旅行者が増えてまいりますと、その人たちの消費というものも増えてくるということでございますから、それは、また、プラスの要素になるものだと思いますけども、そういうところは、今回は加味していないということでございます。確実なところを見込んだということだと御理解をいただければ、ありがたいと思います。それから、もう1点なんでしたっけ。

記者

年明け以降の検討課題としての積み残し。

大臣

年明け以降の検討課題は、党の方はPTを立ち上げていただいて、御協議をいただくということでございますので、大変ありがたいことだと思いますが、特に、輸出につきましてはですね、内閣官房の方に一つのPTが立ち上がってくると思っております。これは輸出全体の話でございますから、甘利大臣を中心にして、私も官房長官も入らせていただいて、そこで政府全体のことをしっかり議論をするということになってくるのだろうと思います。それと、党の農林水産業に関わることは、そこの中で吸収させていただきたいと思っています。

記者

1点だけ追加で、先ほどの試算のところで、おそらく、主に生産量を念頭におかれてお話されてると思うんですが、輸出や外国人のインバウンド等でプラスはあるだろうけど、確実なところをみたんだろうということは、関税の削減による輸入量の増加に伴う生産の減というのは、あまりないのではないかという御判断をされているという理解でよろしいんでしょうか。そうだとすれば、それはなぜなのでしょうか。

大臣

生産の減は1,300億から2,100億(円)ぐらいという、幅のあるところで見させていただきました。これも正直なところ、1,300なのか2,100なのか、ちょっと少し読みづらいところがありますけども、それぐらいはあるのではないかというふうに思っておりますが、今、申し上げたとおり、輸出が伸びたり、あるいは、インバウンドの効果が出てくるとですね、そこはまた、変動してくるのだろうというふうに思っておりますが、いずれにしても、堅い数字を見たということだと思います。

記者

今の話に関連して、大臣、御発言では、生産額の話をされたかと思うんですけれども、輸入量の増加に伴う生産量、これ減らないということ、その理由を、改めてちょっとお聞かせいただいてよろしいでしょうか。

大臣

生産量は減らないと思います。再生産にしっかり取り組むわけでございますから。それは、ですから、輸出が伸びてきますとですね、それはもっと伸びるんだろうと思いますね。今、日本人の胃袋を前提にものを考えておりますけれども、インバウンドがあって、訪日される方の、外国人の胃袋まで考えますとですね、生産量というのは、いくらか、今の数字は維持できるし、もっと増えてくるかもしれないという見方もできるんではないかなあというふうに思っています。

記者

今回の試算は、でも、そのインバウンドの話は含んでいない。

大臣

全然含んでいません。

記者

単純に考えると、輸入量が増えると生産量も減るんじゃないかと思うんですけれども、そこは再生産可能な施策をとるから大丈夫だということですか。

大臣

そうですね。そこは再生産をしっかりやってもらうということだと思います。

記者

試算の関係で、生産量やですね、農家の所得が維持されるという根拠として、競争力の強化や経営安定対策をしっかりやるということだと思うんですけど、そこにかかる費用がですね、やっぱり示されていないというのはちょっと、どのぐらいお金をかけて、そういうものが守られるのかというのを示された方がいいとかですね、思うんですが、どれくらいの経費がかかるということについては、今回、盛り込まれてないんですけど、その点についてはどういうふうに。

大臣

例えば、マルキン(養豚経営安定対策事業)制度にいたしますと、現実に、ほとんど今は発動されていないわけですね、ですから、ある意味、農家の皆さんの安心につながる政策になっているんだと思います。しかし、ここが、生産費が割り込むようなことがありますと、そこはしっかり補てんをしていかなければなりませんので、それは国だけが持つんではなくて、生産者の皆さんも拠出をしていただいているということでございますから、なかなか、そこは、見通しが立ちづらいところでございますし、それといろんな変動でですね、大きく変わってくると思います。例えば、トウモロコシの値段がどうなるかとかですね、為替がどうなるかとかですね、運賃がどうなるかとか、農家の努力でいかんともし難い要因でですね、生産費が大きく変動するということがありますので、そこは政策で担保するということだと思いますが、なかなか見通しづらいものですから、いくら予算がかかるということは、なかなか明確に申し上げることはできないところでありますけれども、制度が法制化するということでございますので、制度がしっかり動くように、一定の予算措置というのは必要になってくるんだろうと思います。

記者

また、試算関連ですけれども、これから、どういった対策をですね、どういった規模で打つかとかですね、後々ですね、対策の効果をですね、確認する上でも、対策を打たない場合のですね、試算をやった方が分かりやすいんじゃないかと思うんですけど、そういった試算をやる予定というのはあるんでしょうか。

大臣

対策を全くやらなかったときにどうなるかというのは、参考としては、やっぱり考えておかなきゃいけないんだろうと思います。

記者

やる予定というのは。

大臣

参考としては考えたいと思います。

記者

公表する予定とかはない。

大臣

今はよく検討してみたいと思います。

報道官

他にございませんか。よろしいですか。以上で会見を終了いたします。

以上