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農林水産省

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森山農林水産大臣記者会見概要

日時 平成28年4月1日(金曜日)10時10分~10時37分 於:本省会見室
主な質疑事項
  • (大臣より)改正農協法等の施行について
  • (大臣より)静岡VF(ブイエフ)株式会社に対する業務改善措置命令の発出について
  • (大臣より)「食と農の景勝地」など日本食・食文化普及に関する新たな施策の創設
  • (大臣より)CLT(直交集成板)に関する建築基準の告示について
  • (大臣より)薬剤耐性対策アクションプランについて
  • (大臣より)福岡県及び熊本県への出張について
  • 改正農協法について
  • 生乳の指定団体制度について
  • 加工食品の原料原産地表示について
  • 農薬の品目別・地域別の取引価格について
  • JA准組合員の事業利用規制の在り方に関する調査について
  • 日豪EPAの影響について

 

大臣

おはようございます。本日は4月1日。新年度のスタートという節目の日であります。農林水産省でもこの後、入省式を開かせていただきますが、373名の新たな仲間を迎え入れ、農政新時代元年を新たな気持ちで元気よく切り拓いてまいりたいと考えております。こうした節目でございますので、本日は御報告事項が6点と多くなっていることをまずお許しをいただければと思います。
まず1点目でございます。本日から、「農業協同組合法等の一部を改正する等の法律」が施行をされます。今回の農協改革は、農協が農業者の協同組織であるという原点に立ち返って、地域農協が正組合員である農業者、特に地域農業をリードする担い手農業者と手を携えて、農業所得の向上に全力を挙げてもらうことが目的であります。この改革を契機として、農業者と農協の役職員が徹底した話し合いを行い、役員体制をどうするか、農産物の販売方式をどうするかなどを検討し、実践していただくことがもっとも重要なことであると考えております。また、農業委員会については、その主たる使命である農地利用の最適化をより良く果たせるように、農業委員会業務の重点化や農業委員の選出方法の変更、農地利用最適化推進委員の新設等を内容としております。この改正農業委員会法が現場でしっかり機能するためには、農業委員会が農地中間管理機構とも密接に連携しながら、農地利用の集積・集約化や耕作放棄地の発生防止・解消などを図るための活動に全力で取り組んでいただくことが重要であると考えております。農林水産省といたしましても、JAグループや農業委員会、担い手農業者の方々とも連携をとりながら、これらの制度の改革の趣旨に沿った取組を着実に推進をしてまいりたいと考えております。
2点目でございますが、昨年、静岡市中央卸売市場の卸売業者である静岡VF(ブイエフ)株式会社に対する検査を行ったところ、実在しない者との架空の取引が行われていることが確認をされました。このため、本日、同社に対し、卸売市場法に基づき、業務改善措置命令を発出しました。今後、開設者である静岡市と連携をし、卸売業務の適正化かつ健全な運営の確保に努めてまいりたいと考えております。詳細につきましては、この後、プレスリリースさせていただきます。
3点目でございます。本日、農林水産省は、官民一体となって、海外の日本食ブームを、より強力に日本産農林水産物の輸出拡大と農山漁村の所得向上に結びつける新たな施策を3つ創設いたします。1つ目は、拡大するインバウンド需要を、食の魅力を活用して農山漁村に呼び込むための「食と農の景勝地制度」です。2つ目は、海外の日本食レストランの料理人の方々の技能向上を図り、日本食・食文化のブランド力を高めるため「日本料理の調理技能認定制度」です。3つ目は、急増する日本食レストランを輸出の拠点として活用するため「日本産食材サポーター店認定制度」です。農林水産省としては、これらの取組を通じまして、世界各国において日本食や日本産食材のファンを増やし、輸出とインバウンドを一体的に推進をし、輸出目標1兆円の前倒しを目指してまいりたいと思います。詳細につきましては、この後、プレスリリースいたしますのでよろしくお願いいたします。
4点目でございます。昨日と本日付けで、CLT(直交集成板)に関する建築基準法に基づく告示が国土交通省から公布・施行されました。これまで皆さん御承知のとおり、CLTを構造部材として用いた建物を建てようとする場合には、国土交通大臣の個別認定を受ける必要がありましたが、これからは、建築基準に基づき、一般の建築物と同じようにCLT建築を設計することが可能になります。林業の成長産業化のための重要施策であるCLTの普及に向け、重要な一歩が踏み出されたと認識をしております。今後、国土交通省や関係団体とも連携をさせていただきまして、CLTの本格的な普及に努めてまいります。詳細につきましては、本日13時30分より事務方より説明をさせていただきます。
5点目でございます。薬剤耐性対策アクションプランについて御報告申し上げます。抗菌剤が効かなくなる薬剤耐性に対する国内アクションプランについては、昨年5月のWHOの決定を踏まえて、厚生労働省を中心に検討を進めてまいりました。農林水産省は、動物医薬分野等における対応を検討してきたところであります。3月30日に、内閣官房に設置された「国際的に脅威となる感染症対策推進チーム」において、我が国のアクションプランの案が取りまとめられました。近々開催される関係閣僚会議において正式に決定をされる予定であります。詳細につきましては、本日午後、内閣官房よりブリーフィングを行うことになっております。
6点目でございます。私は、今日これから、明日明後日にかけまして、福岡県及び熊本県へ出張いたします。農林水産物の輸出促進に積極的に取り組む卸売市場や、先進的な取組を行う農林水産現場等を視察させていただくとともに、農業関係者の皆さんとの意見交換を行いたいと考えております。詳細につきましては、この後、プレスリリースいたします。私からは以上でございます。

記者

2点お伺いいたします。まず1点目、改正農協法の関係なんですけれども、大臣の方から今、いろいろ、農水省の対応をお話しされましたが、特にですね、お伺いしたいのは、准組合員の扱い、事業利用規制についてですね、今後、5年間の調査期間に入るということになっているんですが、その調査はどのように進められていくのか、今のところの大臣のお考えを教えていただければと思います。

大臣

農協は、あくまでも農業者の協同組織であり、正組合員である農業者のメリットを拡大することが最優先であると考えております。したがって、准組合員へのサービスに主眼を置いて、正組合員である農業者へのサービスが疎かになってはならないと考えています。一方で、過疎化、高齢化等が進行する農村社会において、農協が、事実上、地域のインフラとしての側面を持っていることも事実であります。こうした状況を背景として、准組合員の利用規制について議論がされてきたところでありますが、これまで規制がなかったこともありまして、正組合員と准組合員の利用実態が把握できていないということが1つあると思います。また、今回の農協法による農業所得向上の成果を見極める必要があるということから、5年間の調査を行った上で決定するということになっております。このため、これから様々な調査を行っていくこととなりますが、まず、本年度はですね、准組合員の事業利用規制の在り方に関する調査といたしまして、本年度予算で1千5百万円を計上しております。この調査事業においては、5年間実施する調査の1年目として、農協の正・准組合員別の事業利用量の把握方法を確立するとともに、生活インフラへのアクセスについてアンケート調査を行い、どのような場合に不便や苦労を感じるのかを明らかにすることを予定をしているところであります。そういう形でまず今年はやらせていただきたいと思います。

記者

2点目ですけれども、昨日、規制改革会議の農業ワーキンググループで、生乳の取引に関してですね、指定団体制度の廃止って提言が出されたんですけれども、これに関して大臣の御所感を改めてお願いいたします。

大臣

昨日の規制改革会議農業ワーキンググループにおいて、指定団体とそれ以外の取引を生産者が選択できるように、補給金を含めたイコールフッティングを前提とした競争条件を整備するため、現行の指定団体制度を廃止するといった意見がまとめられたというふうに承知をしております。しかしながら、皆さん御承知の通り、生乳はですね、毎日生産をされる上に、液体で腐敗しやすいといった特性を持っておりますし、価格が高い飲用牛乳向けと価格が低い乳製品向けについて、適切な調整がなされないと生乳廃棄といった事態を招きかねない、といった特性があります。このため、現在の指定団体制度が果たしている地域の酪農家を代表して乳業メーカーとの対等な価格交渉、また、効率的な集送乳を行うことによるコストの削減、飲用牛乳向けと乳製品向けの調整すること等による安定供給を図るといった、この機能は非常に私は重要であると思っております。ですから、また昨年10月の生乳取引のあり方検討会の報告を受けまして、指定団体の合理化や生乳流通の効率化を計画的に進めるように指導しているところでもあります。農林水産省といたしましては、ワーキンググループの意見をよく分析した上で、指定団体の果たしている機能が損なわれないように、慎重に対応していきたいと考えているところでございます。

記者

昨日自民党が全ての加工食品に対して、原料原産地表示の対象とするように決めたということなんですけれども、これについて大臣の御所感をお願いいたします。

大臣

昨日、自民党の骨太PTにおきまして、加工(食)品の原料原産地表示に関して、全ての加工(食)品について、実行可能な方法で表示するとの取りまとめの方向性が示されたということは承知をしております。加工食品の原料原産地表示につきましては、TPPの政策大綱におきまして、原料原産地表示について、実行可能性を確保しつつ、拡大に向けた検討を行う、と位置付けられております。このため、農林水産省といたしましては、食品表示制度を所管をする消費者庁とも共同で、加工食品の原料原産地表示制度に関する検討会を設置して検討を進めておりまして、昨日、第3回の会合を開かせていただいたところでありますが、昨日は、農林水産省から食品事業者に対する調査結果等を報告をさせていただきました。引き続き、消費者庁とも連携をさせていただきまして、関係業界や消費者等の幅広い御意見をお聞きしながら、党での議論も踏まえて、加工食品の原料原産地表示の拡大に向けた具体的な方策について検討を進めていきたいと考えております。

記者

先日、自民党の小泉農林部会長が農協のですね、農薬の価格について独自に調べて、一部公表するということがありました。農水省にも調べて欲しいと要請していたんですが、これについて御所感お願いします。

大臣

一昨日、今、御指摘のように、小泉農林部会長が各地の農薬の価格に関する資料を提出をされて、他の肥料とか機械を含めてこういう調査を進めて欲しいとの発言があったことは承知をしております。農業者が少しでも有利に、農業生産資材を調達できるようにするためには、JAのみならず、農業者が購入可能な販売店における農業生産資材の価格等に関する情報を幅広く知り、比較できるようにすることが重要なことではないかと考えております。価格の把握に当たっては、販売に携わる関係機関の御協力が不可欠であります。今後、どのようなやり方で進めるか等については、農薬や肥料、農業機械など各資材のメーカーや農協系統、商系の販売者等ともよく相談をしながら、適切に進めてまいりたいというふうに思っております。いろいろ商慣行があったりいたしましてね、なかなか一概に比べることができるかなというところもあります。何かやっぱり分戻しみたいな制度を取ってるところもあったりするもんですから、そこが表に出てきてる数字と、実際、量によっての分戻しがあったときの価格とどうなのかなというのは、よく調査をしないと分からないんじゃないかなと思ってます。

記者

繰り返しで確認なんですけど、じゃあ、調べるとしたらJAだけでなく他のホームセンターも含めて。

大臣

ええ、他の選択も含めて調べさせていただくことがいいのではないかなと思っております。

記者

先ほどの組合員の利用調査について、確認なんですけども、どのようなときに不便を感じるかという調査はですね、准組合員をちゃんときちっと対象にしてアンケートを行うという理解でよろしいんでしょうか。といいますのは、一部でですね、正組合員等についての農協等に対する意向について調査をするけれども、准組合員を対象にする調査はしないというような現場での理解が出てて、非常に不安に思っていることが聞きますとですね、ですから、今日改めて大臣に伺いたいと思ってきたんですけれども、先ほどの理解は准組合員に対してしっかりと農協の事業について、もし、あるとすればどんなことに不便を感じるかとかですね、そういうふうにあることがなくなればというような、そういった観点でしっかりと聞くという理解でよろしいんでしょうか。

大臣

まず、組合員の正組合員と准組合員別の事業利用を把握をしなければなりませんので、そして、例えば生活インフラへのアクセスについてのアンケート調査を行うということでございますので、そのときにどういうような不便や苦労を感じるかということを明らかにしていきたいということでございますから、これは、正組合員、准組合員を問わず、調査をさせていただくということになるのだろうと思います。

記者

指定団体の関係なんですけども、先ほど、大臣、安定供給機能は重要だと思っているとおっしゃったんですけども、提言を御覧になってですね、安定供給機能が果たされるというふうに思われますか。

大臣

提言はイコールフッティングでやれということでございますから、これは皆さん御承知のように、以前は各県にあったんですけども、各県ではなかなか調整がしづらくなりましたので、今ブロック別に作ってきているわけでありますから、そういう歴史的なこともよく回顧しながら、検証してみることが大事ではないかなというふうに思っています。いいとこ取りだけをするような仕組みにしては、もう、この制度は壊れてしまいますので、そこは全て同じような条件でおやりいただくということが大事なことだろうと思います。

記者

生乳の取引の関係で、最初の大臣の話にありました、今後は慎重にいろいろ検討していきたいと、慎重に対応していきたいという話があったんですが、制度廃止すべきだという提言そのものについては、それは制度を残すべきだというお考えでしょうか、それとも、変えていくという。

大臣

制度で担保されている機能がどうしてもはずせないものがありますので、そこはきちっと守っていかないとですね、先ほど申し上げましたとおり、毎日絞らなきゃあなりませんので、毎日絞る、そして、衛生上の管理も非常に難しい、過去にもいろんな事故が起きてしまってる歴史もありますから、そういうことにならないようにしなきゃならんということもありますので、それと例えば、牛乳の需要期というのはちょっと違いますのでね、夏休み冬休みになると学校の給食用のやつががくっと減りますし、非常にばらつきもありますから、しかしばらつきがあるからといって絞らないわけにいきませんので、絞ったやつをどう加工するか、生乳で出すかという調整機能というのは非常に大事な機能だと思いますので、そういうことがしっかり生かされていくということが大事なことだなと思っております。補給金はそういうルールをしっかり守ってイコールフッティングでできるとすれば、そこは別に規制をするということではないのだろうなというふうに思います。

報道官

他にございませんか。

記者

つまり、ある程度イコールフッティングに持っていくのは、ある程度仕方がない、やはり、今の機能、その中でも活かすということを模索していくということでよろしいですか。

大臣

そう、機能はどんなことがあっても活かさないと酪農そのものが成り立たなくなりますから、また国民の皆様への乳製品、牛乳の供給というのがかないませんので、そこはしっかりやらなきゃいかんと思います。

記者

確か一週間前の会見で大臣は変わるべきところは変わらなきゃならない部分もあるとおっしゃったと思いますが、変わるべきところというのはどういったところ。

大臣

変わるべきところというのは、例えば、今は指定管理団体が確か10グループだったと思いますが、本当にそれだけ必要なのかというところはあると思います。そしてまた、酪農家の手取りを考えますと何段階かで手数料が取られているというところもありますし、そういうところはもっと合理化できないのかなというところは、しっかり議論をしていく必要があるんだろうと思います。酪農家の皆さんの所得の向上につながるようにしなきゃならんと思いますし、それがその酪農家の皆さんが作っておられる団体なんですから、そこは自分たちでよく議論をしていただくということが大事なことなのだろうなというふうに思っています。

記者

あと1つ。提言の一番最後の方でバターを、緊急輸入された輸入バターをですね、しっかりちゃんと末端に行き渡るように監視していく制度が書かれていたんですけど、それについてはいかがでしょうか。

大臣

そこはしっかりやらせていただかなければならないと思っておりますし、数量的に足りないことはないと思ってるんですけど、足りないという話もありますし、それは用意したバターの供給の仕方にも少し問題があったのかなと思いますが、もう少しパン屋さんとかあるいはケーキ屋さん向けのロットのものをですね、しっかり出していくということも大事なことだろうなというふうに思います。

記者

今日からですね、日豪EPAの関税率が3年目ということで少しだけ下がるんですけども、例えば牛肉でいうとこれまでのEPAの影響とですね、今後の価格の影響の見通しを、大臣の見方をお願いします。

大臣

今まで下がってきたときのデータを見ておりますけれども、あまり影響はないように思います。価格にはさほど大きな影響は与えていないなというふうに思っております。関税が下がったから輸入が増えたということにもなってないように思います。

記者

その影響を与えていないというのは、理由としてはどのようなことですか。

大臣

国内の需要が少し国産向けへの需要が強くなってきてるというところも一つあるのかなというふうにも思いますし、もうちょっと長期で見てみないとわからないところもあるんじゃないかと思いますが、今のところはそんな感じがいたします。

報道官

他に、よろしいでしょうか。以上で会見を終了します。

以上