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農林水産省

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森山農林水産大臣記者会見概要

日時 平成28年4月26日(火曜日)9時01分~9時24分 於:本省会見室
主な質疑事項
  • (大臣より)熊本地震による災害に係る激甚災害の指定について
  • G7新潟農業大臣会合について
  • 生乳の指定団体制度について
  • 平成28年熊本地震について
  • TPP関連法案について
  • 産業競争力会議における議論について

 

大臣

おはようございます。私から熊本地震による災害に係る激甚災害の指定について申し上げます。昨日、平成28年熊本地震による災害が激甚災害に指定をされました。治山施設や漁港等の公共土木施設、農地、農業用施設、林道、農協等が所有する農林水産業共同利用施設の災害復旧事業について、国庫補助率のかさ上げが行われることになります。農林水産省としましては、農業土木や森林土木の技術職員を現地に派遣をし、災害査定等に向けた技術的助言を実施させていただき、また災害査定の前に復旧工事の着手が可能となる、査定前着工制度を周知したいと思います。関係自治体とも連携をさせていただいて、速やかな災害状況の全容の把握と、被災をした施設等の早期復旧に向けて全力で取り組んでまいります。私からの冒頭発言は以上でございます。

記者

先週末に新潟市で先進7カ国の農業大臣会合と、後、各国との2国間会談が行われましたが、一連の会合、会談を振り返って、どのように成果を評価されますでしょうか。

大臣

先週末、23日土曜日と24日日曜日にかけまして、G7新潟農業大臣会合を開催をできました。会合では、G7そして世界の食料安全保障の強化のための方策について充実した議論を行い、世界に向けた力強いメッセージを「新潟宣言」として採択・発出することができました。具体的には、農業を魅力あるものにして新規就農と女性の参画を促進するため、農村地域の活性化と農業者の所得の向上の双方を進めていく、技術開発を促進をし、農業における生産性の向上を図るとともに、食料供給システムの強化・改善を図ること、気候変動に対処して、持続可能な農林水産業を確立することの必要性について議論をいたしました。その結果、今回の会合では、我が国のほか、EUからも積極的な提案がありました。一つは女性・若者の活躍推進に向けた国際フォーラムの開催、農業分野の投資に関する国際フォーラムの開催、薬剤耐性、AMR等に対処するための獣医当局間の協力枠組の設置、農業分野の気候変動に関する研究のフォローアップイベントの開催、G7として4つの共同行動を実施することが合意をされました。また、会合では、東日本大震災の発生から5年が経過をしたことにも触れさせていただき、私から、日本産食品の輸入規制について、科学的根拠に基づいた更なる撤廃・緩和を要請をし、新潟宣言にもその旨が盛り込まれました。さらに、熊本地震について、G7として、被災された方々への心からの連帯の意を表明する旨が盛り込まれたところであります。今回の会合では、各国大臣との私的な人間関係の構築にも努めたところであり、今後、各国と緊密な連携を取りながら、農業分野における知恵などもお借りしながら、新たな国際環境の下でも、強くて豊かな農林水産業、美しく活力ある農山漁村を創り上げてまいりたいというふうに考えております。最後に、今般の会合を成功に導いた功労者である方々、事前に御準備をいただいた新潟県、新潟市の方々や70名のボランティアの方々、警備に昼夜を問わず携わっていただいた県警、第9管区海上保安本部の方々、温かい歓迎の心を示していただいた地元新潟の全ての方々に対し、心から感謝を申し上げる次第であります。以上でございます。

記者

改めて、お聞かせいただきたいんですけれども、3月の31日に規制改革会議の出した、生乳の指定団体制度の廃止の提言について、お聞かせください。まず一つ、廃止について、賛成なのか反対なのかというようなお立場というのを少しお聞きしたいなというのとですね、反対なとき、ごめんなさい、廃止あるいは改革になった時の影響について、どう見てらっしゃるのかという点です。それから、自民党農林部会もですね、反対の立場で検討されていると思うんですけれども、この先どう対応していくのか、というような、以上3点についてお聞かせいただければと思います。

大臣

まず新潟(正しくは熊本)地震みたいな災害があったときに指定団体制度というのが、どういう役割を果たしたかは、よく皆さんも御理解をいただいていると思います。あれだけの大きな地震でありましたが、廃乳を最小限に食い止めることができましたし、熊本市内に、熊本県内における乳業工場が停止のやむなきに至っても、廃乳をせずに指定団体間でですね、うまく調整がついた、ということが非常に特徴的なことだろうと思います。ご存じの通り、生乳は、毎日生産をされた上に、液体で非常に腐敗しやすいという特徴を持っております。また、酪農家にしてみると価格の高い飲用向けに売りたいんですけども、そうばかりはいきませんので、どうしてもそこは調整をして価格が低い乳製品向けについて、適切な調整が行われないと生乳廃棄といった事態を招きかねないというのが特徴的なことであろうと思います。このため、現在の指定団体制度が果たしている、地域の酪農家を代表して乳業メーカーとの対等な価格交渉をどう行っていくか、効率的な集送乳を行うことによるコストの削減、酪農家というのは、交通条件のいいとこだけでやってるわけではありませんので、そういうことが一つあるんだろうと思います。また、飲用乳向けの製品向けをどう調整するかということ等によってですね、消費者の皆さんへ牛乳・乳製品の安定的供給を図るといった機能は非常に重要であるというふうに考えております。こうした機能が損なわれれば、乳価の低下や集乳コストの増加等により、酪農経営の悪化が懸念をされていると考えます。いずれにいたしましても農林水産省としては、今後も消費者ニーズに的確に応えつつ、酪農家の所得の向上につながるように、経費削減や集送乳の効率化による更なる合理化などに向けた見直しを行いつつ、指定団体制度が有する重要な機能が適切に発揮され、指定団体制度が有する機能が十分に発揮されなければなりませんし、我が国酪農が長期的に発展をし、酪農家が安心して経営を持続できるように対応していくということが大事なことだと考えております。また、党においても、現在の指定団体制度の中での改めるべきことがあるのではないかという角度から議論が行われておりまして、その一環として適正な価格で乳価を決めるという仕組みの一つとして、入札制度をとってみてはどうかということの提案があって、先日北海道においてそういうことも行われたところでございます。ですから、私は指定団体制度が果たしている機能というのはなんとしても維持しないとですね、大変なことになるなというふうに思っておりまして、EUも、EUの場合は割当制度だったんですが、それを廃止いたしましたけれども、えらいことになってしまいまして、また、元に戻っております。それはどの期間、どうなるのかはちょっと定かではありませんが、この制度は非常によく考えて、制度の改革をしないとですね、結果的には消費者の皆さんに御迷惑をかけてしまうということにつながりますので、そういうことがないように、改めるべきは改めていくという姿勢は大事でありますけれども、やはりこの指定団体制度の持っている機能は維持させていただくということは、譲れないのだろうと思います。

記者

熊本地震に関してお伺いしますが、昨日、熊本県の副知事がいらして、特にため池の被害を心配されていましたけども、大臣のため池の被害に対する現状の認識をいただけますか。

大臣

熊本地震につきましては、ニュースを見るたびに一番気にしておりましたのは、NHKニュースにおいて、4月16日の早朝に、西原村の大切畑の池が決壊した、という報道がなされましたので、ここはかなり貯水量の大きいため池でございますので、下流に大変なことになるんではないかということを大変心配をいたしました。そこでまず私どもの職員の中にも専門家がおりますし、また農研機構の専門家も一緒に行っていただいてですね、熊本県も御一緒にですね、まず現場を見るということが、大事なことだということで対応をいたしました。その結果、堤体(ていたい)と洪水吐(こうずいばけ)のひび割れが確認をされたところでございますし、また、昨日の副知事のお話を聞きますと、断層との関係も非常に気にしておられるようでございますので、まだ断層があることは確認はされておりませんけれども、御指摘でございますから、そういうことを含めて、しっかりした対応をしていかなきゃなりませんし、基本的にはこれは県が管理をされるため池ではありますが、農林水産省としても、できるだけ技術的な御協力を申し上げて対応に間違い無きを期していきたいというふうに考えておりますが、一応ここは排水をいたしましたので、今、ほとんど貯水量はゼロという状況でございます。写真を見ますと少し溜まっているように見えるんですが、これは取水口より下の量でございますから、そこはあまり気にしなくていいのだと思います。

記者

その関連なんですけども、一部テレビが決壊という報道がされまして、結果的には違ったわけなんですけども、それで、地元の住民の方がかなり不安な思いをされたと思いますが、こういう災害時はこういうことも起こりがちですけども、それに対しての大臣の所感をお聞かせいただけますか。

大臣

ため池につきましては、やはり、耐震対応というのをもうちょっと急いでやらなきゃいけないなというところが一つございますし、また、貯水量の多いため池の下流に今回の場合は、大切畑のため池はそうなんですけども、住宅があるようなところについては、ため池と自分たちの生活の安全性との関係というのをよく周知徹底するようにですね、さらにやらなきゃいけないと思います。県でやっていただいていると思いますけども、そのことを我々もしっかりと、今後、各都道府県に対してもお願いをしていこうと思っています。

記者

熊本地震の関係で2点お伺いします。昨日、副知事からの要望の中で地震のために出荷が遅れたり、廃棄されたりした農林水産物に対する特別な支援を求める文言がありましたけれども、まずはこれに対してどのような御対応を考えてらっしゃるのか、お聞かせいただけますか。

大臣

今のスキームとしてもなかなか非常に難しいところでありますが、いずれにいたしましても、農家の皆さんが再生産に意欲を持って取り組んでいただけるように、できるだけの対応をさせていただきたいと考えております。

記者

今のスキームではやはり、その直接の支援というのは難しい。

大臣

直接の支援というのはなかなか、例えば、野菜の出荷がいくら減ったからそれを補填するとかですね、そういう角度では非常に難しいのだろうと思いますが、しかし、再生産に意欲を持って取り組んでいただけるために、何ができるかということは真剣に考えたいと思います。

記者

もう一点、これまでにですね、食料供給なんですが、205万食予定ですと供給されたということになると思うんですが、今後の供給支援の見通しというのは立っているんでしょうか。

大臣

食料供給につきましては、私どもの方が責任を持って対応するということになっておりましたので、一番心配をいたしましたのは、食料は集めることは何とかなるという気持ちはあったんですけども、集めたものをどう被災者の方々の所までお届けするかというのは現地の交通事情もこれあり、大変心配をいたしましたが、担当局長を熊本に派遣をいたしまして、対応をいたしましたので、いくらかそこはうまく品物は流れたのではないかなというふうに考えております。今後は被災者のニーズにあったものをですね、供給をさせていただきたいと考えておりまして、今日は大体パックご飯とか、レトルト食品など、9万食くらいをですね、発送する予定でおります。少しずつニーズが変わってきておりますので、そのこともよく把握しながら対応をしていきたいというふうに考えております。

記者

それは、その9万食は今日で、また、明日以降の計画についてはまだこれから。

大臣

そうですね、ニーズがどうなってくるかですね。とりあえず鳥栖にプールができるように対応していきたいと思います。

記者

与野党の国対の話合いの中でですね、TPPの法案の今国会での承認の見送りというのが今日正式に決まりそうなところなんですが、この点についての御所感をお願いします。

大臣

TPPの協定及び関連法案につきましては、早期の承認・成立をお願いをする立場でありますので、引き続き、TPP特別委員会での御審議をお願いをする立場に変わりはありません。いずれにしても、農林水産省としては、国会で十分な御審議の上、承認・成立いただけるように、内閣官房を含めて他の各省とともに、真摯な対応をさせていただきたいと考えています。

記者

あと、熊本のことなんですが、熊本副知事もおっしゃってたんですけど、いわゆる種まきのシーズンなどが迫っていると思いますけど、かといってまだ地震が起きている、復旧のタイミングといわゆる種まき、田植えのタイミングのところが非常に難しいと思います、そのあたりをどのようにお考えでしょうか。

大臣

穀物課長を今日現地に派遣をしております。ですから、水との関係もあるんですけども、田植えをできる田がどれくらいあるか、コメは無理だけれども、大豆なら何とかなるとか、いろんなことがあるんだろうと思いますが、そこのところの判断をですね、しっかりやらせていただきたいと思います。何かを作っていただくということは、まず、大事なことでございますので、それは一番、コメを皆さん頑張ってきておられますけども、正直なところ全てそうはいかないだろうと思いますので、そこの調整もしっかりやらせていただいて、農家の皆さん、あるいは農協をはじめ関係団体の皆さんとの調整をですね、進めさせていただきたいと考えています。

報道官

他にございませんか。

記者

話は変わりますが、昨日の産業競争力会議で、農水省が農地中間管理機構の利用を促すために実績を上げた都道府県への助成強化に乗り出すという説明がありました。現在の検討状況と、てこ入れ策の狙いについて聞かせてもらえればと。

大臣

昨日の産業競争力会議・実行実現点検会合においてですね、農地中間管理機構の活用促進のためのインセンティブについて議論をされたことは承知をしております。担い手への農地利用の集積・集約化を進めていくためには、全都道府県で農地中間管理機構を早期に軌道に乗せることが必要だと考えています。このため、昨年、官邸の農林水産業・地域の活力創造本部において機構を軌道に乗せるための方策が決定をされ、各都道府県・機構の抜本的な意識改革と真剣な取組を促すために実績を積み上げた県について各般の施策について配慮する仕組みを検討するとされたところであります。機構の平成27年度の実績は、5月に公表する予定でありますが、実績公表後に配分をする一定の事業から、配分に当たってメリハリをつけたいと考えております。具体的な仕組みについては、今後、速やかに決定をしていく考えであります。どうしてもですね、やっぱり県によって濃淡があるもんですから、そこのところも各都道府県に御理解をいただけるように我々も努力をしなきゃなりませんが、なかなかそこは非常に難しいところがあります。

報道官

他によろしいでしょうか。以上で会見を終了いたします。

以上