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農林水産省

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森山農林水産大臣記者会見概要

日時 平成28年5月13日(金曜日)9時37分~9時58分 於:本省会見室
主な質疑事項
  • (大臣より)補正予算の閣議決定及び農地海岸の復旧工事の国の直轄代行について
  • (大臣より)熊本県への出張について
  • (大臣より)都市農業振興基本計画の策定について
  • (大臣より)豪州向け玄米輸出に係る植物検疫条件の合意について
  • 農林水産業の輸出力強化戦略について
  • 熊本地震関係について
  • 豪州向け玄米輸出に係る植物検疫条件の合意について
  • エコシティ宇都宮に係る栃木県からの補助金返還請求について
  • 生乳の指定団体制度について

 

大臣

私のほうから3点、御報告等がございます。1点目でございますが、先ほどの閣議で、補正予算が閣議決定をされました。今回の補正予算においては、熊本地震復旧等予備費を創設し、被災者の方々の事業再建、インフラ復旧等の支援を進めていくこととしております。被災をされた農林漁業者の方々への支援についても、9日に公表した支援策に加え、この予備費を活用して対応してまいります。具体的には、被災農業者向け経営体育成支援事業について、補助率の引上げや被災施設の撤去費用に対する助成のほか、被災した農林水産業の共同利用施設や卸売市場等の再建・修繕に対する支援、被災により作物転換する際の種子・種苗の購入、農作業委託等に対する支援、被災した畜産農家等の地域ぐるみでの営農再開、体質強化を進める取組に対する支援、農地・農業水利施設、山地等の復旧支援、水産荷さばき施設等の再建・修繕に対する支援などについて検討を行っており、できるだけ速やかにお示しできるように補正予算の早期成立に向けて全力を尽くしてまいります。また、本日、熊本県の知事より、九州農政局長に対しまして、被災した農地海岸7地区について、国の直轄代行による災害復旧事業の実施の要請書が提出をされ、要請のとおり直轄代行で実施する旨回答をいたしました。速やかに復旧工事に着手できるように、準備を進めてまいります。詳細はこの後、記者の皆様にお知らせいたします。引き続き、被害状況の更なる把握に努め、被災された農林漁業者の皆さんが、速やかに経営再開を図るとともに、創造的な復興にも資するように、対策の検討を進めてまいります。なお、今週15日、日曜日に、熊本へ出張をいたします。これまで2回の調査で回れなかった、阿蘇地方や益城町などの農林水産関係の被害状況を調査いたします。詳細は、この後プレスリリースさせていただきます。
2点目でございますが、本日の閣議におきまして、都市農業振興基本計画が閣議決定をされました。本計画は、平成27年4月に施行された都市農業振興基本法の規定に基づいて政府が新たに策定をするものであります。具体的には、都市農業の振興に関する施策についての基本的な方針を定め、都市農業の多様な機能の発揮を中心的な政策課題としています。また、都市農業の担い手及び都市農地の確保、都市農業振興施策の本格展開など、今後の施策の方向性を示しています。今後、本計画に沿って、土地利用規制等の措置を含めた法制度、都市農業の継続に必要な予算・税制上の措置についても検討を進めてまいります。
3点目でございますが、豪州向けのコメの輸出につきましては、これまで精米での輸出のみが認められておりましたが、今般、豪州との植物検疫協議の結果、輸出された玄米を豪州内で確実に精米することを条件に、玄米での輸出が可能となりました。本件は、一昨年の10月、私自身がTPP対策委員長であった折、自民党の議員団の団長として豪州、シドニーを訪問をし、日系企業と意見交換をした際にも東京マートの経営者の方から、どうしても、日本のおいしいコメをシドニーの人たちに食べさせたいんだと、そのためにはなんとか玄米での輸入が認められないか、というお話でございました。今回の合意によりまして豪州において精米したての美味しい日本産米を食べていただけるようになったことは大変喜ばしいことでございます。都市農業振興基本計画、豪州向け玄米輸出の両件につきましても、詳細はこの後、プレスリリースいたしますので、私からは以上でごさいます。

記者

昨日の政府の農林水産業輸出力強化ワーキンググループで、輸出拡大に向けた戦略の素案が発表されたんですけども、その素案に対する大臣の評価と今後その戦略、農業者の所得向上のためにどのように活用していきたいか、大臣の意見を伺えればと思います。

大臣

このワーキンググループは石原大臣が座長になりまして、私と官房長官が副座長として参加をさせていただきまして、2月から10回にわたりまして、それぞれの分野の専門の方々からの御意見や団体の御意見を聞きまして、昨日、農林水産業の輸出力強化戦略を取りまとめたところでございます。この戦略におきましては、民間の取組を側面支援するための7つのアクションとして、戦略的販売を進める、既存の規制を見直して国内の卸売市場を輸出拠点とするなど、スピード感をもって進めるべき新たな取組を盛り込んでおります。また、海外展開を考える農林漁業者や食品事業者に向けての2つのメッセージとして、国・地域別の農林水産物・食品の輸出拡大戦略と品目別の輸出力強化に向けた対応方向を提示したところでございます。さらに、具体的な施策ごとに、いつ、何を行うかなどを明記した工程表を策定をしたところであります。この輸出力強化戦略により、これからの輸出促進の礎ができたと考えております。この戦略に基づきまして、関係省庁・関係団体と協力をして、輸出に取り組む農林漁業者や関係する民間事業者、更には各産地の方々の取組を積極的に支援をするとともに、相手国の輸入規制の撤廃・緩和等、輸出環境の整備に取り組んでまいりたいと考えております。このことによって、農家の皆さんや水産業の皆さんの所得の向上にもつなげていければと考えているところであります。

記者

熊本地震の関係なんですけども、被災地ではちょうど田植えのシーズンを迎えているのかなと思いますけれども、水田営農の再開の見通しとですね、今後のちょっと対応について、ちょっとお聞かせいただけますか。

大臣

熊本県では、田植えの時期を迎える中にありまして、被害状況を把握するために、私自身も2回にわたりまして現地の調査を行ってまいりました。基本的に私は農家の皆さんの農作業の中で田植えというのはやはり特別な農作業だろうと思っておりますので、ここはしっかり農家の皆さんの気持ちに答えるということが大事なことだと思っております。地域によりましては、用水の確保が出来なかったり、田んぼに水を張ることができずに、水稲の作付が困難となっている可能性があります。このような地域においては、大豆やそばといった他の品目への転換などにより、所得を確保していただくことがまず重要なことだと考えております。このため、5日付けで、熊本県、JA熊本中央会、九州農政局の三者で水田営農再開連絡会議を設置をさせていただきまして、地域農業再生協議会ごとに営農対策会議を開催をし、水田や農業用機械等の被害状況の確認、農業者の作付転換の意向確認を進めております。16日には、本省から穀物課長を現地に派遣をさせていただきたいと思いますし、17日からは、本省と九州農政局の担当者が手分けをいたしまして、熊本県内、45全ての地域農業再生協議会を訪ねさせていただきまして、現地の取組をサポートさせていただきたいと考えております。私自身も、15日の日に南阿蘇村、益城町に伺い、更なる状況の把握に努めさせていただきたいと思っておりますが、引き続き、熊本県と連携しながら、農家の方々が営農が継続できるように、最大限の支援を行ってまいりたいと考えているところでございます。

記者

もう一点ありまして、具体的な水稲の作付面積なんですけども、どれぐらい再開可能になりそうなのかということを聞きたいのですが。

大臣

27年度の熊本県における水稲作付面積は、約44,000haでありました。現在、国、県、地元が連携をいたしまして、被害がほとんどない水田がどれぐらいあるか、応急復旧により水稲の作付が可能な水田がどれぐらいあるか、大豆等の作付に転換する水田がどれぐらいあるか、それぞれの調査を、今、進めているところでございます。作付ができない水田の面積が最小限となり、米農家の所得が確保できるように、各地へ派遣をする支援チームや水田営農再開連絡会議などを通じまして、最大限の支援を行ってまいりたいと考えておりますので、今まだ具体的にどれぐらいという数字が積み上がっているわけではありませんが、そこの確定に向けて、今申し上げたような努力を続けていくということでございます。

記者

明日で熊本地震の発災から1ヶ月になりますけれども、これまでの農水省の対応についての大臣の自己評価をお聞かせいただけますか。

大臣

農水省といたしましては、地震発生直後には、被災された皆様に対する食料支援を主にやってまいりました。17日から19日までは3日間はカップ麺など、カロリーを重視したですね、食品を提供してまいりました。20日から22日までは缶詰やレトルト食品などバリエーションを増やした食品を、また23日から25日までは、おかずとなる食品や子供・高齢者向けの食品を中心として、これまで約260万食以上の食料の提供をプッシュ型という形で行ってまいりました。知事からも一定の御評価はいただいたところでございまして、食料支援としてはまあまあ農水省としては役割を果たせたのではないかと考えております。引き続き、まだ、避難しておられる方がおられますから、ここは熊本県と連携をさせていただいて、我々もできるだけのお手伝いをさせていただきたいと考えています。

記者

プッシュ型についてはどんなふうに評価されてますか。

大臣

やはり、プッシュ型、ああいう大きな被害だとですね、やっぱりプッシュ型というやり方はいいと思います。これは一つ大事な教訓として残しておく必要があるなと思います。それと東日本大震災を通じてどこにどういう食品のメーカーがあるかということが、きちっと分かるようになっておりますので、そこの御理解、御協力というのもいただけるようになってきておりますので、こういうことはやはり常時よく連携をしておくということが大事なことだなあというふうに思っておりまして、その点では、東日本大震災の教訓が生かされてきていると思いますので、今回熊本の地震がもうちょっとおさまりましたら、そういうことを次にどう引き継いでいくかということも我々としてはやっておかなきゃいけないことだろうと思います。

記者

冒頭に発表のあった豪州への玄米輸出なんですけども、海外へのコメ輸出枠を増やそうと今しているところだと思うんですが、今回のことというのはどういうふうなインパクトや意義があるとお考えでしょうか。

大臣

一番わかりやすいのはですね、シンガポールと香港なんですけども、シンガポールと香港は玄米で輸出をして現地で精米をして供給できるようになりましたから、やはり日本のコメの味の違いということに皆さん気づいていただいて、非常に輸出が伸びてきておりますので、この方向は正しいと思います。できるだけそういう国々の御理解をいただくということは大事なことだと思っておりますが、豪州は非常にそういう意味では厳格で厳しい国でありますけども、豪州で一定の御理解をいただけたということは、非常によかったと思っておりまして、交渉では職員にも大変苦労がありましたけども、いい形で御理解をいただけたと考えています。

記者

エコシティ宇都宮の補助金問題、栃木県の方から、国に対して補助金の返還請求が出てると思うのですが、国の方としてはこれに応じない方針ということでよろしいんでしょうか。あと、その根拠、応じないとすればその根拠、県としては返還がない場合は法的措置も辞さないというような意向を示しているんですが、その辺についてはどのようにお考えになっているのか、以上3点についてよろしくお願いします。

大臣

4月の26日付けでですね、栃木県知事から関東農政局長に対し、栃木県から国へ返還した補助金相当額の返還要求、いわゆる、不当利得返還要求がありました。関東農政局は12日付けで栃木県の要求には理由がないため受け入れられない旨、回答をしております。国としては、栃木県から国への補助金相当額の返還は、国が栃木県に補助金を交付する際に附した条件等に基づくもので、法的根拠があると考えておりますので、栃木県の対応を注視してまいりたいと考えております。

記者

最悪の場合、国と県が争うような事態も想定されるんですが、そのへんについてはどのようにお考えでしょうか。

大臣

国が栃木県に補助金、いわゆるバイオマス環づくり交付金を交付する際に附したですね、条件等ということについてですね、これ栃木県の御理解をいただきたいということでございます。それに尽きると思います。国と県が裁判で争うとかという話ではないのだろうと思っております。そのことに御理解をいただくということが大事なことではないかと考えています。

記者

規制改革会議のですね、答申作成、ヤマ場だという一部報道もございます。そういった中で指定生乳団体のですね、廃止について、与野党でもですね、反対の声が上がっております。月内に結論という話がありますけども、農水省内、省外ですね、調整はどうなっているのか、あと大臣の手応え、このあたり伺いたいと思います。

大臣

10日の日に開催された規制改革会議の終了後に行われた記者会見ですね、岡議長から「今月中に規制改革会議を開催をして、できればそこで答申を取りまとめたい」との発言があったというふうに承知をしておりまして、その調整状況については、当省から、農林水産省として申し上げる立場にはありませんが、何回も御説明をしてきておりますけれども、皆さんも御理解いただいてると思いますが、生乳は、毎日生産をされる上に、液体で腐敗しやすい、価格が高い飲料用向け牛乳と価格が少し低い乳製品向けについて、適切な調整がなされないと生乳廃棄といったような事態を招きかねないといった特性があるわけでございますから、このため、現在の指定団体制度が果たしている、地域の酪農家を代表して乳業メーカーとの対等な価格交渉を行う、効率的な集送乳を行うことによるコストの削減、飲用牛乳と製品向けを調整することによる消費者への牛乳乳製品の安定供給といった機能は非常に重要であると考えております。生産者や乳業メーカーなど幅広い関係者の意向を十分に踏まえた検討が必要であるというふうに考えております。農林水産省としては、こうした関係者の意向も踏まえて、今後、消費者ニーズに適確に応えつつ、酪農家の所得向上につながるように、経費削減や集送乳の効率化による更なる合理化などに向けた見直しを行いつつ、指定団体制度が有する重要な機能が適切に発揮され、我が国酪農が長期的に発展をし、酪農家が安心して経営を持続できるよう対応していくという考え方でございまして、当初からこの考え方でございます。

報道官

この後国会がございますので、このあたりでよろしいでしょうか。それでは以上で会見を終了します。

以上