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農林水産省

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森山農林水産大臣記者会見概要

日時 平成28年8月2日(火曜日)10時45分~11時10分 於:本省会見室
主な質疑事項
  • (大臣より)平成27年度食料自給率等の公表について
  • (大臣より)飼料用米 多収日本一の応募結果について
  • 平成27年度食料自給率について
  • 福島県への出張について
  • 内閣改造について
  • 経済対策について

 

大臣

おはようございます。私の方から2点、報告がございます。1点目でございます。平成27年度の食料自給率がまとまりましたので、公表をしたいと思います。平成27年度のカロリーベースの食料自給率は、前年度と同率の39%となりました。これは、魚介類の国内生産量や自給率の高い米の消費が減少する一方で、小麦やてんさいの国内生産量が増加したことが主な要因ではないかと考えております。一方、生産額ベースの食料自給率は、前年度の64%から2ポイント増加して66%となりました。これは、野菜や牛肉の国内生産額が増加したことが主な要因ではないかと考えております。食料の安定供給を将来にわたって確保していくことは、国民に対する国家の最も基本的な責務であり、国内農業生産の増大を図り、食料自給率を維持向上させていくことは重要な課題であると考えております。このため、昨年3月に閣議決定をされた食料・農業・農村基本計画に基づき、平成37年度までにカロリーベースで45%、生産額ベースで73%という食料自給率目標の達成に向けて、引き続き、各種の施策を総合的かつ計画的に講じてまいりたいと考えております。
2点目でございます。飼料用米に取り組まれる農家の生産技術水準の向上を図るために、今年度、第一回飼料用米 多収日本一コンテストを開催をし、5月から農家の御参加を募ってまいりました。この度、全国から約450件の応募があったと報告を受けたところであります。現場の農家の方々の飼料用米栽培への関心の高さ、また、多収に向けての高い生産意欲が多くの御応募に結びついたと考えています。以前伺った岩手県の畜産農家は、高品質の豚肉生産のため、多収栽培によってタンパク質含量を高くした飼料用米を使っておられました。このように安定した飼料用米の多収技術は、実需の要望に照らしても重要であると考えております。多収日本一はこの秋の収穫量で競われ、コンテストの応募者の方々は、収穫に向け、肥培管理に更なる工夫・御努力を重ねていると思いますけれども、これが秋に結実されることを期待をしているところであります。以上2点でございますが、この後、プレスリリースいたしますので、私からは以上の報告といたします。以上でございます。

記者

冒頭、大臣から言及のあった食料自給率についてなんですが、前年度と同率でカロリーベースで39%ということで、これは主食の米が減る中で、下げ止まりと見るべきなのか、伸び悩んでいると見るべきなのか、そこを大臣どのように評価されているか、お考えをお聞かせください。あわせて、この指標は大臣御存知のとおり、大臣の所でも盛んなですね、例えば野菜とか畜産、こういったもの一例ですけど、国内で頑張っていいものたくさん作っても、なかなかこの自給率という指標の寄与度というのは限定的だと思います。米国とか諸外国でも使われてないと聞いておりまして、食料自給率を政策目標に据える意義について、改めてお聞かせください。

大臣

まず、カロリーベースの自給率については、先ほども申し上げましたとおり魚介類の国内生産量や食料自給率の高い米の消費が減少したということだと思います。魚介類の場合はやはり天候とかいろんなことに左右されますので、やむを得ない面があるかなと思いますが、やはり、米の消費についてはですね、まだ、努力をする必要があります。伸びしろがあるんだと考えています。また、小麦やてんさいの国内生産が増加したことが主な要因となって前年度と同率の39%となったところであります。これはまあ、ある意味評価ができるのではないかなというふうに思っております。それと、生産額ベースで申し上げますと、魚介類とか米とかというところはどちらかというと横ばいだったと思いますけれども、また、非常に堅調にですね、推移してきているのかなと思います。また、国内生産額が大きい野菜や牛肉の価格が上昇したということでありますが、特にこの野菜の場合の天候によって左右される面があるもんですから、そこのところがなかなか予測が難しいわけでありますが、牛肉についてはやはり品質が評価をされてきているのではないかと、また少し品不足の状況の状態があるときもありましたので、そういうことではないかなというふうに思っております。いずれにいたしましても、食料の自給率をどう向上させていくかということは非常に大事な課題だと思いますので、今後も、昨年の3月に決定をされております、37年度までにカロリーベースで45%、生産額ベースで73%を目標としているわけでありますから、食料消費から農業生産に至る各般の取組をですね、進めていくということが大事なことではないかなというふうに考えております。いくらか基本的な計画に基づいてですね、具体的には国内外での国産農産物の消費拡大や、食育の推進ということが一つ大事ではないかなと思っておりますし、また、飼料用米の推進や消費者ニーズに対応した麦、大豆の生産をどう拡大していくかと、また、優良農地の確保や担い手の育成の推進といった各種の施策を総合的かつ計画的に講ずることによって食料自給率の向上を図っていきたいと考えておりまして、食料自給率がしっかり向上していくということは、各種政策がうまくいっているということにつながるのだという気持ちで頑張らなきゃいけないんではないかと考えています。

記者

2点目なんですが、大臣、7月の30、31日と福島県の方、視察行かれていると思いますが、御自身の目で見た現状と課題、今後の農政にどのように活かすおつもりなのか、考えをお聞かせください。

大臣

7月30日及び31日にですね、福島県に出張をいたしまして、営農再開に向けて活躍をされている認定農家の皆さんを訪問をさせていただきまして、直接御意見や御要望を伺うとともに、農業、水産業の生産現場の調査、女性農業者の皆さんとの座談会を行わせていただきました。具体的には、楢葉町で、営農再開に向けて繁殖牛5頭の飼養実証に取り組まれている繁殖農家の方と、初妊牛6頭を導入されまして、飼養実証に取り組まれている酪農家の方と意見交換をさせていただきました。いずれもまだ通勤をされてですね、飼育に頑張っておられるところでありますが、1日も早く御自宅に戻って、頑張りたいというお話を伺いましたし、一つ大変興味深かったのは、やはりあの被災の時に農家の皆さんにとって、やっぱり家畜との別れというのは親子の別れみたいに、やっぱり悲しい、厳しいものなんだなということを改めて思いましたけれども、酪農家の方の話ではですね、牛舎の中にいた牛はですね、内部被曝はなかったというふうにおっしゃってました。大学で調べたんだけれども、なかったと。内部被曝がないということは、牛舎の中にですね、例えば倉庫の中に飼料等があったら、全頭処分をする必要もなかったのではないかと、こういうことは今後に活かして欲しいというお話でございまして、大変興味深く聞かせていただきました。こういうことはしっかり検証して、今後二度とあってはなりませんけれども、お役に立てるように後世のためにそういうデータを取っておくということは大事なことだなというふうに思いました。また、南相馬市ではですね、水稲、ナタネ、花き、大豆の生産に取り組まれておられる、地域農業を支える営農法人の設立を目指してですね、おられる農家の方々と意見交換をさせていただきました。非常に意欲的にやっておられまして、花等についてはもうすでに出荷が始まっておりますが、大豆の畑を見させていただきましたけれども、非常に発育の状況もいい感じでございましたので、できるだけ早く本格的な営農再開に向けて頑張っていただきたいなというふうに思いますし、また、営農法人を作って頑張ろうと意欲を持っておられますので、我々としてもしっかりしたお支えができるように、さらに政策の説明等をさせていただくということが大事なことではないかなというふうに思ったところであります。あと、新小名浜魚類市場を見させていただきまして、短時間にですね、被爆の量を測るような機械設備がありまして、入荷した魚をまずそこで調べて、そして、間違いが無ければ市場に流していくという仕組みを取っておられますけれども、30分ぐらいでですね、だいたい魚類別に検査ができるようでありますので、これだと消費者の皆さんも安心していただけるんだなというふうに思ったところでございます。あと、もう少し近海のものをどうするかという課題は残っておりますけれども、ヒラメがですね、解禁をされたことを大変喜んでおられました。

記者

改めて食料自給率なんですけども、6年連続同じ数字、伸び悩んでいるこの現状に率直にどう感じてらっしゃいますか。

大臣

率直に申し上げて、なかなか難しいもんだなと思います。ただ、食料自給率のところは、農家の皆さんだけの努力でも、なかなかなりませんので、多くの国民の皆さんの御理解をいただいて、食育の中でどうお互いが研鑽を積むかということも大事なことだなというふうに思っておりまして、今年4月から食育のことも我々農水省で所管をさせていただくことになりましたので、今後はそういう食育の中でも食料の自給率向上に向けての努力をしなければいけないなというふうに考えております。一つは、その、やはり、自給率が100%を超える(正しくは、100%に近い)ような状況であるご飯をどうするのかというところがですね、一番大事な課題だなと思っております。

記者

続けて食料自給率の関係で伺いますが、金額ベースで野菜や畜産物の価格が上がってたというところが上げの要素になっていると思うんですけど、ただこれらの品目、生産基盤自体がやっぱり弱っているという課題もあると思うんです。その中でやはり生産量っていうのをどう維持していくかということが今後の課題となると思いますが、改めて大臣、生産基盤を強化していくことに対して具体的にどのように取り組みたいかお聞かせください。

大臣

生産基盤をどう拡充していくかというのは非常に大事な課題だと思っておりますが、これはTPP関連予算でも産地パワーアップ事業とか、あるいは畜産クラスターとかいうところで、今、補正予算を組み実施してまいりました。また、今も今年の補正予算に向けて努力をしているところでありますが、そういうところでしっかり生産基盤を確立をしていくということは大事なことだなと思っています。それとこれ野菜の分野はですね、本当に変わってきたなと思いますのは、大型のハウスでですね、かなりの栽培ができるようになってまいりましたし、また、米どころでもですね、秋田県などは県が単費で大型ハウスの予算を組んでですね、やはり、米だけではなくて、野菜もしっかり作れるような農業を頑張ろうという意気込みが見れるということは大変ありがたいことだなというふうに思っております。

記者

自給率の関係で、米の消費について伺いたいんですけども、まだ、伸びしろがあると大臣おっしゃってましたが、高齢化で人口が減少する中で、食生活も変わってきていると思うのですが、どういうふうにしたら、伸ばしていけるかと考えておられるか、具体的に教えてください。

大臣

おいしい米を作ることには国も、また各県も大変努力をして、非常においしい米ができるようになってきていると思います。ただ、お米の持っている栄養要素と言いますか、そういう物が十分に活かされた精米になっているのかというと、そこは少し工夫がいるんではないかなというふうに思っておりまして、例えばですね、今、実験も進めておりますけれども、花粉症に効くお米とかですね、高圧で玄米の栄養分を米の中に押し込む技術とかですね、そういうものが結実してきますと、私は市場では評価を受けるのではないかなというふうに思っています。ですから、米の需要拡大に向けた面をですね、今後しっかりやっていくということは大事なことではないかなというふうに思います。おそらくですね、おにぎりという分野がずいぶん広がってきたことでもですね、米の消費がなんとか減少を止めた一つの要因だったんだろうと思います。そういうことを今からいろいろ考えていくということは大事なことではないかなというふうに思っています。それと、米粉ももうちょっとですね、頑張れる分野ではないかなというふうに思っています。

報道官

他にございませんか。

記者

明日、内閣改造が行われて、第3次安倍改造内閣が一区切りを迎えるんですけれども、昨年の10月に農林水産大臣に就任されて、TPPの大筋合意の直後ということで、農業者の方から不安の声に対しては真摯に御対応されたりだとか、熊本地震に関しては現場のほうに何度も足を運ばれて、創造的な復興に努められてきたと思うんですけれども、農林水産大臣として第3次安倍改造内閣を支えてこられた10ヶ月間ぐらいの御所感をお願いします。

大臣

大臣に就任をいたしましたとき、総理からの御指示は、やはり現場の皆さんの気持ちに寄り添ってですね、いろんな政策をしっかりやるようにという御指示でございましたので、特にTPPにつきましては保秘義務のかかった交渉でございましたから、国民の皆さんに途中経過をお知らせすることがかなわなかったということもありまして、非常に御心配な面も国民の皆さんの中にあったと思います。ここはしっかり説明をさせていただくということで、努力をしてまいりました。もうそれで大丈夫だと言われると、まだまだ御説明を続けていかなきゃならないところもあるなというのは思っておりますが、大方の皆さんが、ああ、なるほどTPPというのはこういうものなんだなという御理解はいただけつつあるのではないかと、それは今回の参議院選挙における政策の関心事の中でもTPPというところは、非常にもう、ポイントが低くなってきておりますので、我々はできるだけまだ説明をしなきゃいけませんが、そのことが大事だったんではないかなと思います。それと、熊本の震災の時に思いましたのは、できることはスピーディーにするということはですね、非常に大事なことだなと思っておりましたし、またそのような気持ちで対応してまいりました。これは農水省だけで食料の供給などはできるわけではなくて、民間の輸送関係の方々、あるいは自衛隊の方々としっかりと連携させていただいて一定の役割が果たせたのではないかなというふうに思います。それと、やはりできるだけ多く現場に足を運んでですね、説明をしたり、御要望を聞くということは大事なことだと思いました。一つ具体的な話をしますとですね、ちょうど地震があって、割れ目になっているような田畑を見ますとですね、これ本当に復興できるのかなと思います。私もそれが大変気になったもんですから、本当にやれるんだろうかといいますと、農水省は長い歴史を持っておりますから、今まで、例えば中越地震の時はこんな状況だったんですけど、復旧・復興させましたらこんなに変わりましたとかという写真があったもんですから、そういうものを持ってですね、土地改良区の理事長さんの所を回ったりいたしましたので、おそらく最初現場を見られた時にはみんな、ああ、これはもう我々の所の農地は使えなくなるな、水田は使えなくなるなという気持ちだったと思いますけども、そういう写真も見ていただいて、これはまた営農できるなという気持ちに変わっていただいたんじゃないかなと思っております。そういうことをやらせていただいたということが少しは皆さんの安心につながったのではないかなというふうに思っております。

報道官

他にございませんか。

記者

政府の取りまとめる経済対策ですが、農水省としてまず、具体的に何を取り組んでいきたいか教えていただけますか。

大臣

未来への投資を加速するためにですね、7月の12日に総理からの御指示がありましたので、経済対策については、検討を進めてまいりました。本日、午後に予定をされております臨時閣議でおそらく決定をされるのではないかと思っておりますが、農林水産関係の経済対策につきましては、21世紀型のインフラの整備として、農林水産業の輸出力の強化、中山間地域の農業所得の向上、農林水産分野におけるイノベーションの推進を図ることを重点として取り組ませていただきたいと思いますし、総合的なTPP関連政策大綱等に基づく施策も着実に実施していきたいということが一つございます。また、経済リスクに備えた資金繰り支援としては、農林漁業者の資金繰りに支障が無いようにですね、万全の支援体制を取ってまいりたいと考えております。さらに、災害復旧、防災・安全対策の加速としては、熊本地震や東日本大震災からの復旧・復興の加速化、防災・減災の取組の加速化を図るということが大事なことだと思っておりますし、これらを通じまして、農林水産物の輸出促進、農林水産業の競争力強化等に向けた未来への投資を加速してまいりたいと考えております。

報道官

よろしいでしょうか。それでは以上で会見を終了いたします。

以上