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プレスリリース

気候変動に関する政府間パネル(IPCC)「土地関係特別報告書」の公表(第50回総会の結果)について

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令和元年8月9日
農林水産省
気候変動に関する政府間パネル(IPCC)第50回総会が、8月2日(金曜日)から7日(水曜日)にかけて、ジュネーブ(スイス)において開催されました。今次総会では、土地関係特別報告書の政策決定者向け要約(SPM)が承認されるとともに、報告書本編が受諾されました。

1.本報告書のとりまとめの背景

IPCCは、2016年4月11日~13日にケニヤ・ナイロビで開催された第43回IPCC総会において、「気候変動と土地:気候変動、砂漠化、土地の劣化、持続可能な土地管理、食料安全保障及び陸域生態系における温室効果ガスフラックスに関するIPCC特別報告書」(以下、「土地関係特別報告書」という。)土地関係特別報告書を作成することを決定しました。これを受けて、作成された報告書が、今次総会において承認・受諾されました。
本報告書は陸の生態系から排出・吸収される温室効果ガスの量に関する最新の知見と、気候への適応及び緩和、砂漠化・土壌劣化防止と食料安全保障に資する持続可能な土地管理に関する科学的知見を示すことを目的としています。

2.本報告書の概要

SPMの概要は別紙を参照してください。
また、報告書本編の構成は以下のとおりです。

【報告書本編】
第1章:構成と背景
第2章:陸面・気候相互作用
第3章:砂漠化
第4章:土地の劣化
第5章:食料安全保障
第6章:砂漠化、土地の劣化、食料安全保障及び温室効果ガスフラックスの間でのインターリンケージ:シナジー、トレードオフ及び統合的な対応の選択肢
第7章:リスク管理と持続可能な開発に関する意思決定

3.IPCC第50回総会について

(1)開催日及び場所
日程 令和元年8月2日(金曜日)から7日(水曜日)までの6日間
場所 ジュネーブ(スイス)
(2)出席者
各国政府の代表、世界気象機関(WMO)、国連環境計画(UNEP)、気候変動枠組条約(UNFCCC)等の国際機関等の関係者が出席しました。我が国からは、文部科学省、農林水産省、経済産業省、環境省などから計13名出席しました。

4.当省としての今後の対策の検討

本報告書においては、当省に関連する分野が、以下のように評価されており、これら内容を踏まえ、今後、農林水産業分野における政策等への反映を検討してまいります。

(SPMの仮訳)
〇農業、林業及びその他土地利用(AFOLU)は、2007~2016年の世界全体の人為的活動に起因する正味のCO2排出量の約13%、メタン(CH4)の約44%、及び一酸化二窒素(N2O)の約82%を占め、温室効果ガスの人為起源の総排出量の約23%に相当した。また、グローバルフードシステム(※)における、食料生産・製造の前後に行われる活動に関連する排出量が含まれた場合、その排出量は人為起源の正味の温室効果ガスの総排出量の21~37%を占めると推定される。
〇SSP2のシナリオ(平均的なシナリオ)では、世界全体の作物及び経済モデルにより、気候変動によって2050年までに穀物価格が7.6%(中央値、範囲は1~23%)増加し、食料価格の上昇並びに食料不安及び飢餓のリスクをもたらすと予測されている。
〇農業における気候変動の適応及び緩和に貢献する技術は、土壌の有機物を増やすこと、土壌浸食のコントロール、肥料管理の改善、水田管理等の作物管理の改善、既存の耐性種の利用及び耐暑・耐干ばつのための育種などがある。畜産については、草地管理の改善、家畜排せつ物管理の改善、高品質飼料の利用、改良種の利用及び家畜の育種がある。
〇食料システム全体にわたって運用される政策(食品ロス及び廃棄物を削減する政策や、食生活の選択に影響を与える政策を含む)は、より持続可能な土地利用管理、食料安全保障の強化及び低排出シナリオを可能とする。
〇森林経営及び土壌管理を含む持続可能な土地管理は、緩和及び適応に貢献し得る。土地劣化を削減し進行を逆転させることは、費用対効果の高い、長期にわたる便益を地域社会に直ちにもたらし、気候変動の適応及び緩和への副次的便益(コベネフィット)を伴っていくつかの持続可能な開発目標(SDGs)を支え得る。
〇森林減少・森林劣化を減らすことは、温室効果ガス排出を低下させ、その低下の可能性は4億~58億CO2トン/年と推定される。
〇持続可能な森林経営は、森林の炭素蓄積量を維持し高めることができ、木を伐採し木材製品として利用することで、森林が吸収した炭素が木材製品に移行し維持される。木材製品は、炭素を長期間貯蔵し、エネルギー集約型の材料を代替し、他のセクターの排出を低減する。

グローバルフードシステムは、本報告書では、「食料の生産、加工、流通、調理及び消費に関連するすべての要素(環境、人々、投入資源、プロセス、インフラ、組織等)及び活動、並びに世界レベルにおける社会経済的及び環境面の成果を含む、これらの活動の成果」と定義されています。

関連リンク

環境省プレスリリース
https://www.env.go.jp/press/107068.html(外部リンク)

<添付資料>
(別紙)土地関係特別報告書 政策決定者向け要約(SPM)の概要(PDF : 359KB)

お問合せ先

(農業分野について)
大臣官房政策課環境政策室

担当者:長野、古田、多田羅
代表:03-3502-8111(内線3289)
ダイヤルイン:03-6744-2473
FAX番号:03-3591-6640

(森林分野について)
林野庁森林整備部森林利用課

担当者:長久、石内
代表:03-3502-8111(内線6213)
ダイヤルイン:03-3502-8240
FAX番号:03-3502-2887

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