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農林水産省

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プレスリリース

「平成30年度 全国優良経営体表彰」の発表について

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平成30年10月17日
農林水産省
全国担い手育成総合支援協議会

農林水産省及び全国担い手育成総合支援協議会は、平成30年度全国優良経営体表彰の各賞(経営改善部門、生産技術革新部門、6次産業化部門、販売革新部門、担い手づくり部門)の受賞者を決定しました。

平成30年11月8日(木曜日)に開催される「第21回全国農業担い手サミットinやまがた」の全体会において、農林水産大臣賞受賞者の表彰式を行います。

1.全国優良経営体表彰の概要

農林水産省及び全国担い手育成総合支援協議会は、意欲と能力のある農業者の一層の経営発展を図るため、農業経営の改善や地域農業の振興・活性化に優れた功績を挙げた農業者を表彰しています。
このたび、経営改善、生産技術革新、6次産業化、販売革新、担い手づくりの各部門における、農林水産大臣賞、農林水産省経営局長賞及び全国担い手育成総合支援協議会会長賞が決定(計55事例)しました。
 

2.農林水産大臣賞の受賞者

経営改善部門

新潟県柏崎市 有限会社山波農場
代表取締役 山波 剛(やまなみ つよし)氏

 

作付面積:106.3ha(水稲103.3ha、そば2.0ha、野菜1.0ha) 

受賞のポイント

代表・剛氏の父が1985年に民間企業を退職して専業農家になった後、剛氏の就農を契機に92年法人化。地域の農地を守るという理念のもと、山間地で水稲を中心に経営を営み、長年にわたる努力により地域から多くの信頼を得た結果、集落の約7割の農地集約を実現。

2011年に剛氏が代表に就任後、独自の人材育成プログラム「作業別責任者制度」を導入。稲作の一連の作業を23工程に分けてそれぞれに責任者を設置。入社2年目から責任者に登用し、作業の段取りや人員配置、資材・機械の使用に関する計画の立案と責任を持たせる仕組みを確立。

定期的な社員との面談を通じて業績評価を実施。作業別責任者としての評価や技術、知識、協調性などを評価するとともに、代表から見た社員の長所や能力を発揮すべきことなどを互いに納得するまで話し合い、従業員のモチベーション向上とレベルアップを実現。

地権者の同意を得た上で、畔抜きによるほ場の大区画化を自社で施工し、作業の効率化とコスト低減を実施。水稲の生育状況をデータ化し、その結果を基に肥培管理を徹底することで、肥料・農薬の5割減栽培で単収540kg/10aを維持するなど、高い技術力と作業性を追求した経営改善を実践。

自社所有の重機を活用した冬場の除雪作業による中山間地域における年間雇用の確立をはじめ、農道や水路、農地の保全活動を請け負うなど、地域の環境保全や生産基盤の下支えにも大きく貢献。


石川県白山市 有限会社安井ファーム
代表取締役 安井 善成(やすい よしなり)氏 



作付面積:112ha(ブロッコリー59ha、水稲33ha、大豆15ha、その他野菜5ha)

受賞のポイント

基盤整備された大区画水田を利用した大規模水稲経営が営まれている地域において、いち早く水田経営の複合化に取り組み、規模拡大と通年雇用を展開。秋・冬期間の水田を活用してブロッコリーを栽培し、水田園芸による水田フル活用を実現。

地域において土地利用型農業が盛んで空き農地が無い中、秋・冬期間の水田を期間限定で借り受け、ブロッコリーの栽培を開始。水稲・麦・大豆と同様に省力・低コスト化を図るため、機械装備を整えたことで栽培面積を大幅に拡大(2003年:0.2ha、2009年: 40ha、2017年:59ha)。

湿田や積雪など悪条件の下、越冬・春・秋作の3作型で年間9か月ブロッコリーを出荷。複数の種苗メーカーから新品種を取り寄せて作型別の導入試験のほか、暗渠による排水対策を講じることで課題を克服し、安定出荷を実現。

グローバルGAPの考え方をもとに、生産から販売までの工程管理を徹底。ITツールも活用し、圃場・作目別の収量・品質、栽培履歴、販売実績等の情報を全社員で記録・共有。

大手自動車会社で勤務した経験を持つ代表は、「社員を幸せにしなければお客様の満足(幸せ)は実現しない」と考え、秀品率や収穫率などの目標に対する達成度を客観的に評価し、賞与として還元。定期的にデータをもとに結果を振り返り、課題を抽出して栽培管理や作業方法を改善。


愛知県丹羽郡大口町 服部農園有限会社
代表取締役 服部 忠(はっとり ただし)氏 


作付面積:114.0ha(水稲72.9ha、大麦36.8ha、ブロッコリー2.5ha、キャベツ1.7ha、野菜苗0.1ha)

受賞のポイント

急速に都市化が進む地域において、町内の担い手への農地集積の約半分を担う農業法人。年々減少する農地と農業者に危機感を抱き、「100年企業を育てる」ことを経営目標に定め、将来に渡り農業が産業として地域に根付くよう尽力。

水稲を中心に大麦や露地野菜、野菜苗を生産することで、労働の平準化や収入期間を延長することで、リスク分散と経営の安定化を確立。直販を販売方法の柱とし、農地の地主にコアなファンになってもらうほか、展示会に出展して飲食店や小売店などの新たな取引先を開拓。

マーケットリサーチにより顧客が望む品種(10品種)や農法(無農薬・減農薬栽培)で米をオーダーメイドで生産したり、経営スタイルに賛同する企業と取引することで価格決定権を持った販売を展開し、相場に左右されない経営を確立。

マネジメント・ゲーム研修の開催や人材育成セミナーの受講など、人材育成に注力。決算報告を従業員と共有し、利益の一部を賞与で還元することで経営意識を醸成と従業員のやる気を引き出し、作業効率の向上により休日の取得増加を実現。

2013年に忠氏の妻・都史子氏が経営陣に加わり、会社勤めの経験を活かすことで就業環境が一層改善。新設した精米工場を女性目線で設計したり、育児スペースの整備、子どもを連れて働ける場の提供など、女性が働きやすい環境を積極的に整備。
  

生産技術革新部門

宮城県大崎市 有限会社マルセンファーム
代表取締役 千葉 卓也(ちば たくや)氏



作付面積:36.1ha(施設トマト1.6ha、施設キク1.1ha、施設ホウレンソウ0.4ha、水稲33.0ha)

受賞のポイント

「とことん質を追求する」をモットーに、栽培が難しい高糖度トマトの「デリシャストマト」を柱に施設園芸を展開する2004年に設立された農業法人。従来の家族経営から規模拡大により雇用型経営へ転換し、従業員は20~30歳代が中心と活気に溢れた経営を展開。

施設内には環境制御モニターを設置し、温度、湿度、土壌水分等をリアルタイムに監視して病害虫発生の低減を図り、二酸化炭素の施用により光合成を促進。光合成から得られた糖類を適切に転流させて果実を充実させることで収量が3割向上(7.5t/10a(2014年)→9.9t/10a(2017年)。

非破壊法による光センサーの糖度計を導入して、より糖度が高いトマトを最上位の「極上デリシャス」として販売し、高級トマトジュースの「スカーレットティアーズ」とともに、経営の安定化に貢献。

観賞用キクは、トマト同様の環境制御により仏花を中心とした市場・産直への安定供給を実施。施設ホウレンソウは、夏季を中心とした作型で市場から高評価。水稲は、減農薬減化学肥料を基本とした環境に優しい栽培方法による食味を考慮した栽培を実施。

JGAPの認証を受け、販売のみならず従業員の生産管理体制の高度化を進めるとともに、経営理念やビジョンを研修等を通じて従業員に的確に伝える等、組織体制の改革を実践。

山形県尾花沢市
齊藤 寛(さいとう ひろし)・智実(ともみ)氏

 

作付面積:5.1ha(スイカ4.3ha、水稲0.6ha、スイカ苗0.2ha)

受賞のポイント

重量野菜で機械化が難しいスイカで、「省力化・効率化」と「経営規模拡大」を両輪とし、「地域の発展をなくして、自身の発展なし」をモットーに、新技術を積極的に導入した独自の発想による作業効率の改善などを実践。親子で地域の基幹作物であるスイカの高品質・安定生産を実施。寛氏は地域農業のリーダー、智実氏は地域の若手生産者として活躍。

これまで、蔓を土から遮断することで病害抑制するための全面マルチ栽培をはじめとして、追肥をむらなく効率的に行うため、灌水チューブを利用した液肥による追肥などの新技術をいち早く導入。

高い技術力が求められる育苗を自ら行い、周辺農家に良質なスイカ苗を販売することで収益性を向上。

多大な労働力を要する重量野菜であるスイカの選果作業の負担軽減のため、回転式の選別機を独自に開発。選果や箱詰め作業に要する労働時間の2割低減や労働強度の低減を実現。

経営規模を拡大する中で、的確にほ場や経営の状況を把握するため、山形県と連携したICTを活用した農業管理システムの導入の他、取引先や消費者のニーズ等を踏まえて国際水準GAPの取得を検討している等、地域に先駆けた取組を展開。


福岡県小郡市 株式会社RUSH FARM
代表取締役 永利 侑次(ながとし ゆうじ) 氏



作付面積:7.2ha(水菜1.7ha、チンゲンサイ0.3ha、キュウリ0.2ha、リーフレタス5ha)

受賞のポイント

1992年、義理の兄とともにビニールハウス28棟から施設園芸を開始。2009年に後継者就農、2012年に法人化。大幅な規模拡大を実施し、現在ではビニールハウスを150棟(小郡市110棟、佐賀県上峰町40棟)まで増設。

野菜の生育状況、作業内容、収穫量、販売状況に係るデータをクラウドに集約させることで、「ほ場管理」「雇用管理」「生産販売管理」が可能となるシステム「Agryell(アグリエール)」を独自開発。ほ場の状態に合わせてデータ抽出が可能であるため、各ほ場の状態把握が容易。また、ほ場を選択すると作業が自動表示され、従業員は指示を仰ぐ必要もなく作業が可能。

「タスク管理」「販売管理」には既存のシステムを活用し、責任者が従業員ごとに1日の作業を設定し、従業員が作業の確認や終了した作業の入力を行うことで、指示・報告などの手間を省略。システムの活用により社内の情報共有の簡易化や栽培管理の効率化、栽培計画の精度向上、労働生産性向上を実現。

2017年、コマツナ部門を分社化し、同社の取締役である後継者(息子)が代表取締役に就任。経営者として資質向上を図り、将来の円滑な経営継承に注力。また、販路の拡大に向け専門の営業職を配置するなど従業員の特性を生かした人員配置を実践。

女性の感性を活かすために、代表者の妻が6次産業化部門として独自ブランドを立ち上げ。国産完熟ライムを仕入れて開発した商品「ゴールデンライム胡椒」は、佐賀県上峰町のふるさと納税の返礼品として人気を博しており、都内大手デパートの販売会へも出品。


 

6次産業化部門

山形県天童市 株式会社やまがたさくらんぼファーム
代表取締役 矢萩 美智(やはぎ よしとも)氏

 

作付面積:6.0ha(さくらんぼ3.8ha、もも0.7ha、りんご0.5ha、ぶどう0.5ha、西洋なし0.5ha)

受賞のポイント

さくらんぼを中心に西洋なし、ももなどを栽培する観光果樹園を基盤とした農業法人。加温ハウスの設置や晩生品種の導入により、さくらんぼの収穫期間の長期化を図り、規模拡大と売上高の増加を実現。

生食用さくらんぼの商品ロスを無くすため加工・販売に着手。多額の設備投資や食品衛生のリスクを回避するため、1次加工は地元の業者に委託。ジュースやゼリー、焼き肉のタレ、ドレッシング、リキュールをはじめ多種多様な商品を直売店で販売。

2015年には飲食部門を立ち上げ、直営のカフェでソフトクリームやフルーツソースに果実を組み合わせたパフェ、サンデーを提供。カフェの設置にあたっては、中古のプレハブで営業を開始して軌道に乗ることを確認してから補助事業を活用して設備投資を実施。また、飲食業の経験を持つ女性職員を採用して運営。加工部門とカフェ部門の統合した運営により、高収益を確保。

農業者の高齢化が進む中、優良農地を後生に残すよう積極的に農地を受託。経営効率の向上のため、地域の若手農業者と協力しながら農地の面的集積を推進。

従業員とその家族の幸せを追求し、それを通じて顧客満足度を高めることを経営理念に掲げ、労働時間を年単位で調整する変形労働時間制の導入や女性従業員に配慮した施設を整備するなど、就業環境の改善を積極的に推進。


滋賀県高島市 有限会社宝牧場
代表取締役 田原 哲也(たわら てつや)氏



経営規模:肉用牛(肥育)1,177頭、肉用牛(繁殖)73頭、酪農(経産牛)292頭、養豚100頭

受賞のポイント

肉用牛肥育・繁殖、酪農、養豚と複数畜種の生産部門を擁する同社は、ソフトクリームやパン等の製造・販売、焼き肉レストランと精肉販売を担うグループ会社との一体的な経営により、6次産業化の取組を展開。

肉用牛の繁殖経営から規模拡大を進め、1995年、酪農の開始にあわせて法人化。グループ会社による乳製品の加工・販売も同時に開始。宝牧場の敷地内で同牧場で生産した牛乳・肉を使用した乳製品やパン、精肉等を加工・販売するほか、一部加工品を近隣の観光施設、コンビニ等でも販売。

自家育成した子牛を肉用肥育や酪農に用いることで経費を削減。出荷できない初乳を豚に給与して「ミルク豚」としてブランド化を図るなど、肉用牛・酪農・養豚それぞれの生産を的確に関連付けた経営を展開。

飼料には地元農業者と連携して、稲WCS(稲発酵粗飼料)や飼料用米を積極的に活用。堆肥を圃場に還元するなど循環型農業を実践し、地元農業者と共存共栄できる経営を実践。

女性の雇用を率先し、酪農部長をはじめ経営の中核を担うなど、女性の積極的な登用を実施。さらなる規模拡大を目指し、哺乳ロボット発情発見システム、分娩監視カメラなどのICT・IoT技術を導入することで、従業員の労働軽減も実現。また、外国人研修生を10年前から受け入れ、酪農経営における技能習得に貢献。


山口県山口市 有限会社船方総合農場
代表取締役 坂本 賢一(さかもと けんいち)氏



経営規模:乳用牛154頭、肥育牛71頭、水稲40.1ha(作業受託含む)、飼料作物25ha(採草放牧地含む)

受賞のポイント

1972年に法人設立後、酪農経営を中心に地域の農家と連携しながら規模拡大。「6次産業化=(1次×3次×2次)+「0円リゾート」」を提唱し、1次、2次、3次産業別にグループ内で別会社を設立。1次産業部分を担う同社の安全・安心な顔の見える農産物づくりを土台として、約30年前から6次産業化を実践。

船方農場グループでは、通常の1次(生産)→2次(加工)→3次(販売・サービス)ではなく、1次(生産)の次に「都市と農村の交流」(=0円リゾート)を行った後に2次(加工)に着手。商品を作る前に確実に購入してくれるファンを獲得したことが成功の秘訣。

第2次産業分野では、生乳を用いて製品を加工し、8,000軒に宅配。牛乳の宅配網に米等の農産品・農産物加工品も乗せて届けることで、顧客を拡大。

第3次産業分野では、バーベキューや乳搾り体験、喫茶、家畜とのふれあいなど消費者との交流部門を担当。2018年3月には大規模改修・改装したJR新山口駅に「Cafe & Bar PLATFARM」をオープンし、都市と農村をつなぐ活動の幅を拡大。

生産量と消費量のバランスが崩れれば全ての面に問題が生じるとの考えの下、1次産業を担う同社がグループ会社と密に情報交換・連携を図り、生産活動を展開。


販売革新部門

山形県南陽市 株式会社黒澤ファーム
代表取締役 黒澤 信彦(くろさわ のぶひこ)氏



作付面積:水稲18ha

受賞のポイント

「地域の核となる会社であり続ける」ことを経営理念の一つに掲げ、地域の稲作の担い手として自ら規模拡大を図るとともに、地域の約50ha分の米を仕入れて販売。独自の販売チャネルで高価格帯で販売し、地域農業の振興に貢献。

25年前から直接販売に乗り出し、土作りに重点を置いた独自の栽培技術により有機栽培・特別栽培を実践。コンクールで金賞を受賞したことを契機に高級料亭との取引や高級ホテルのレストランとの契約栽培、高級スーパーへの販売につながり、高価格帯のブランド米としての地位を確立。

地域の農地・環境保全活動を主な目的として、地域の農家13軒と「おりはた環境保全協議会」を設立。活動を行うなかで、メンバーが生産した独自の生産販売基準をクリアした米を同社がプレミアムを付けて買い取り、地域ブランド米「鶴の恩返し(おりはた米)」として販売。また、生き物調査や水路整備など集落での環境保全活動や地元小学校での農業体験活動といった食農教育などにより地域に貢献。

自社ホームページや大手通販会社、百貨店など多様な販売チャネルを開拓。複数の生産者グループを組織し、品種や価格など品揃えを広げた上で、取引先と協議しながらカタログ販売の企画を進めるなど、販路開拓に尽力。国内流通に加え、香港・シンガポール等への輸出も実施。

2017年には精米部門では国内初となるJGAP Advance(現ASIA GAP ver.1)認証を取得。社員全員での話合いや研修を行い、異物混入防止対策の強化などを徹底。


群馬県太田市 有限会社フジウ21
代表取締役 藤生 史郎(ふじう しろう) 氏



作付面積:30.2ha(ダイコン16.0ha、ハクサイ7.0ha、ニンジン3.0ha、ネギ2.0ha、キュウリ1.0ha、ナタマメ0.7ha、ナス0.5ha)

受賞のポイント

家族で営んでいた養蚕・露地野菜(根菜)の経営から露地野菜専作の経営に転換したことを契機に、2005年に法人化。いち早く市場向けから加工業者向けの契約販売に切り替え、実需者からの需要に応えるため根菜類に加え、葉菜類、果菜類など多品目化に取り組む。

経営の中心は、総菜用途向けのダイコン生産と一次加工品の出荷。自社生産品が手薄になる時期には、青森、静岡、鹿児島などの生産者と連携し、産地リレー体制を構築することで1年を通して契約先に一次加工品を安定して出荷ができる独自の体制を構築。年間売上が2年前と比べ25%向上するなど、経営発展に貢献。

協力関係にある各産地の生産者には、自身の知見を活かしながら生産技術指導を実施。要望に応じて加工用果菜類の導入アドバイスも行うなど、提携先の生産物の品質安定と経営発展にも尽力。自社、他産地、実需者と三方良しの関係を構築。

契約先が加工処理しやすいように、要望に応じて一次加工や保冷処理を行い出荷。作物を要望に応じて栽培するなど、綿密な対応により契約先との信頼関係を構築。

作業合理化のために過度な機械化はせず、人力による作業と機械化した場合の効率を比較検討し、適正に判断。労働環境整備に関しても、従業員の適正や自主性を重んじるとともに、勤務時間内で作業が終わるように配慮。


徳島県小松島市 有限会社樫山農園
代表取締役 樫山 直樹(かしやま なおき)氏



作付面積:84.6ha(水稲57.0ha、大豆13.0ha、もち麦13.0ha、コマツナ0.8ha、トマト0.7ha、菌床シイタケ0.1ha)

受賞のポイント

高糖度トマトを中心に、水稲、麦・大豆、コマツナ、菌床シイタケを生産する農業法人。先代社長が先端技術を駆使してトマト栽培を始めた後、離農する農家から農地を引き受けながら、作目と規模を拡大して複合経営を実現。

引き受けた圃場で湛水性が悪い場合は、麦・大豆を栽培したり、ハウスを建設してコマツナを栽培。トマトの残渣は水稲の堆肥に、シイタケの廃菌床はコマツナの堆肥に用いるなど関連付けた栽培を展開。

高糖度トマトでは、いち早く糖度センサーがついたカメラ式選別ラインを導入し、糖度別に3階級の独自規格を設けることで差別化を図って販売。価格帯を複数設けることで消費者や外食産業のニーズに対応。

現社長による積極的な営業により、東南アジアなどの海外や国内の大都市圏への販路を拡大。最上位の高糖度トマトは「珊瑚樹(さんごじゅ)」としてブランドを確立。

農地中間管理機構を活用しながら、県東部4市にわたって条件を問わずに農地を引き受けることで、「田んぼのかけこみ寺」として地域農業の維持・発展に貢献。規模拡大の一方でICT技術を積極的に取り入れ、経営の合理化を徹底。


担い手づくり部門(ア)

山形県西村山郡大江町
渡辺 誠一(わたなべ せいいち)氏

 

作付面積:10.3ha(すもも4.1ha(出荷用2.5ha、育成園1.5ha、苗木0.1ha)、水稲4.5ha、大豆1.0ha、りんご0.2ha、西洋なし0.2ha、もも0.1ha、そば0.1ha、しいたけ0.1ha)

受賞のポイント

「日本一のすもも農家」になることを目標に、栽培を通じた地域貢献や担い手育成による農地の保全と地域活性化を実践。すももの他に桃やりんごの果樹や水稲・椎茸を栽培し、農作物の通年出荷を実現。

すももにおいては、晩生を中心に14以上の新品種系統を育成しブランド化を図るなどして、他のすもも産地との差別化を実現。また、雪害に強く、早期に多収が可能で作業性に優れた樹形「主幹形仕立て」を自ら開発し、管内において広く導入。

地域農家の高齢化により、地域だけでは農地の維持や農業の発展は難しいと考え、渡辺氏が中心となり農家自らが県内外から新規就農希望者を受入れて組織的に育成する「大江町就農研修生受入協議会(OSINの会)」を2013年に設立(渡辺氏が会長)。

協議会は、12軒の農家が独立就農を見据えた様々な作物の栽培管理研修を2年間実施することに加え、研修生・独立就農者自らが研修テーマを設定する勉強会を定期的に開催。

研修終了後の独立就農を後押しするため、渡辺氏が大江町に働きかけて新規就農者が利用できる住居や共同利用機械・施設を整備することで、協議会の研修生19名のうち17名が就農(うち大江町に就農した11名全員が県外出身者)。周辺市町村に新規就農者の受入協議会が発足するなど、担い手育成・定着の手法としてモデルとなっている。


福井県三方中郡若狭町 有限会社かみなか農楽舎
取締役 下嶋 幸夫(しもじま ゆきお)氏

 

作付面積:45ha(水稲(主食用米22.5ha、醸造用米2.6ha、飼料用米10.2ha)、大麦4.3ha、そば3.7ha、その他1.4ha)

受賞のポイント

「都市からの若者の就職定住を促進し、集落を活性化すること」を大きな目標とし、農業後継者の確保と地域活性化の実現を目指す農業法人として、町・地元農家・民間企業の共同出資により、2001年に設立した農業法人。就農定住研修事業、インターンシップ事業、体験学習事業、農業生産事業、直販事業の5つの事業を実施。

就農定住研修事業では、町・地元集落・認定農業者の3者体制を組むことで、栽培技術等の生産段階から加工、販売実習、経営管理といった多角的な研修を実施し、即戦力となる人材を育成。研修中から農地・機械・住宅・世話人の準備を進めるとともに外部研修や地域の担い手との交流会を開催し、円滑な就農定住を支援。

また、研修終了者と後継者のいない認定農業者との法人設立や共同生産を行うなど円滑な経営継承に尽力。

これまでに26名の研修生が地元への就農定住を実現。機械レンタルや作業補助のほか、卒業生の生産物を買い付けて販売するなど、卒業後のサポートも充実。研修終了者の耕作面積は192haと町内の農地面積の1割超を達成。

同社の売上高も2015年6,344万円、2016年6,897万円、2017年7,058万円と年々増加。地域への就農定住者の教育・育成に貢献しながら、自らも地域農業の担い手としての経営発展を両立。


担い手づくり部門(イ)

岐阜県郡上市 美並地域農地集積推進チーム
代表 金子 聡(かねこ さとし)氏(ほか5名)

 

~ 美並町内の5地区を中心に、農地集積推進チームのコーディネート活動により、地区内の4つの集落営農法人への集積を展開~

 ○美並町内の水田面積167ha 集積面積54ha(うち機構活用面積54ha)
(代表例:根村地区 農地面積14ha 集積面積8ha(うち機構活用面積8ha))

地域の概況

美並町は、中山間地域に位置し水稲単作が中心の地帯。
農業者の高齢化が進展し、今後の農地管理が課題。
広い法面や狭小な面積に加え、湿田が多く、農業経営の安定化・規模拡大に当たっては、畦畔管理や水田の汎用化も課題。


受賞のポイント

農地集積推進チームは、市、JA、機構、農業委員会の関係者を構成員として市内の旧町域を対象にコーディネート活動を展開。
  ・本チームが中心となり、各地区において集落座談会等を実施(代表例:根村地区
   では、4年間で18回の会合)。
  ・農地所有者への全戸アンケート調査を通じて出し手の意向を把握するとともに、
   担い手との借受条件に係る調整を精力的に実施。
  ・本チームの仲介により、大型機械の導入に対する補助事業の活用、農地耕作条件
   改善事業を活用した暗渠排水の施工、畦畔へのカバープランツの導入を実施。

地区内の集落営農法人への集積を進めるとともに、法人が不在の地区においては、隣接地区の法人の参入を実現。
こうした取組を通じ、関係者全員の同意の下、地域を挙げて担い手の営農活動を支援する体制を確立。




3.表彰式

農林水産大臣賞の表彰式は、「第21回全国農業担い手サミットinやまがた」の全体会にて行います。

日時:平成30年11月8日(木曜日)13時30分~
会場:山形国際交流プラザ
所在地:山形県山形市平久保100

 

担い手サミットは、意欲ある農業者が一堂に会し、農業経営の現況や課題についての認識を深めるとともに、相互研鑽・交流を行うことを目的に、毎年度各県持ち回りで開催されています。
なお、「第21回全国農業担い手サミットinやまがた」の参加申込みは、既に終了しています。

4.留意事項

担い手サミットでの取材等の対応については、第21回全国農業担い手サミットinやまがた実行委員会事務局に御確認ください。
山形県農林水産部農業経営・担い手支援課
担当者:飯野
電話:023-630-2480
FAX:023-630-2558
E-mail:k74U68hT@pref.yamagata.jp

 

<添付資料>
平成30年度全国優良経営体表彰・受賞者一覧(敬称略)(PDF : 158KB)

お問合せ先

経営局経営政策課

担当者:経営育成グループ 大髙、渡邊(浩)、藤谷
代表:03-3502-8111(内線5134)
ダイヤルイン:03-6744-2143
FAX番号:03-3502-6007

全国担い手育成総合支援協議会事務局
(一般社団法人全国農業会議所農政・担い手対策部)

担当者:砂田、東郷、上野
電話:03-6910-1124

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