ホーム > 報道・広報 > 報道発表資料 > 融雪の遅れ、低温等を踏まえた当面の農作業に関する技術指導通知の発出について


ここから本文です。

プレスリリース

平成24年4月13日

農林水産省

融雪の遅れ、低温等を踏まえた当面の農作業に関する技術指導通知の発出について

北日本では昨年12月から3月まで平均気温が低く、月最深積雪が平年を上回った所が多かったこと等から、各地域で春先の農作業の遅れや農作物の生育遅れが生じています。さらに、4月3日から4日にかけての暴風により、農作物や営農施設に被害が生じています。
このため、当面の農作業を円滑化し、農作物等への影響軽減を図るため、地方農政局等を通じて、適切な技術指導が行われるよう、通知を発出しました。

気象庁が4月2日に報道発表した「3月の天候」では、北日本では昨年12月以降4か月連続で月平均気温が低くなったこと、3月上旬は東日本太平洋側で記録的に日照時間が少なかったこと、月最深積雪が北日本を中心に平年を上回った所が多かったとされており、農業現場においては、各地域で春先の農作業の遅れや農作物の生育遅れが生じているところです。
  さらに、4月3日から4日にかけての暴風により、西日本から東日本の各地域においては、農作物やパイプハウス等の営農施設に被害が生じており、今後の農作業や農作物の生産への影響が懸念されています。
こうした状況を踏まえ、当面の農作業を可能な限り円滑に進め、農作物等への影響軽減を図るため、「平成24年農業技術の基本指針」(平成24年3月6日農林水産省ホームページ公表(http://www.maff.go.jp/j/kanbo/kihyo03/gityo/g_kihon_sisin/sisin24.html))、
「融雪等に伴う農作物等の被害防止技術対策に係る留意事項について」(平成24年3月15日付け23生産第6059号生産局長通知)、「暴風に伴う農作物等の被害防止に向けた技術指導の徹底について」(平成24年4月3日付け24生産第31号生産局長通知)を踏まえつつ、特に下記事項について十分留意の上、指導の徹底をお願いします。

水稲

1育苗
 (1)  大雪や強風により倒壊や被覆資材が破損した育苗ハウスは、ハウス資材の供給状況等に応じて、可能な限り早急に修復し、適期に育苗作業が行えるよう努めてください。
ただし、育苗ハウスの修復や融雪の遅れにより播種作業が遅れる場合は、浸種等の作業を計画的に遅らせてください。また、田植え作業が遅れることが見込まれる場合は、田植え晩限を考慮して、田植え予定日を設定し、その日から逆算して種子予措や播種日を調整してください。その際、播種時期を遅らせた場合は、育苗期間の気温が高くなり、苗の生育が早まることに留意してください。
 (2)   遅植えの場合には、出穂の遅延による登熟不良が懸念されるため、出穂期を早めるために、中苗及び成苗の利用が有効です。特に、田植え時期が晩限付近となる場合には、中苗の利用を推奨します。また、田植えが大幅に遅延すると茎数が減少することから、田植えの遅延が想定される場合は、密植による茎数確保を図るため、苗を多めに準備してください。
 (3)  浸種水温が低い場合には発芽不良を起こし、催芽が不揃いとなる場合があることから、浸種期間中は時々水温を確認し、10~15℃の水温を確保してください。特に、浸種初日の水温が重要であることから、適正な水温の確保に努めてください。なお、飼料用稲専用品種には、浸漬時の水温が低い場合や浸漬時間が長い場合に種子が再び休眠に入るものがあることから、水温と時間に注意し、水温10℃であれば6日間、15℃であれば4日間程度としてください。
 (4)  育苗期間中の急激な温度変化や乾燥・過湿による急激な環境変化は、ムレ苗や苗立枯病の発生が懸念されるので、気象条件に注意し、適正な生育環境が確保されるよう努めてください。
育苗期間中に低温となる場合は、夜温が10℃以下にならないよう、寒冷紗等による被覆や育苗ハウスのサイドビニールをしっかり閉じる等の保温対策を行ってください。特に、育苗ハウスが損壊し、簡易な補修により育苗を行っている場合は、気温の変化に注意して適切な保温対策を行ってください。なお、飼料用稲専用品種には、低温に弱いものがあるため、4月中に育苗する際には、ハウス内での育苗が望まれます。
一方、育苗を遅らせた場合には、高温で経過しやすいため、苗の生育が早まり徒長苗や老化苗となりやすいことに加え、苗ヤケや水分不足による葉巻き等が発生する場合があることから、育苗ハウスのこまめな開閉や十分な灌水等を行い、適正な温度管理と水管理に努めてください。   

2本田の準備
融雪が遅れる地域においては、必要に応じ排水溝を掘るなどして田面水の排除を徹底し、可能な限りほ場を乾かしてから耕起を行ってください。

1雪腐病対策
 (1)融雪が遅れ、積雪期間が長くなると雪腐病が発生しやすくなるため、融雪促進剤の散布により融雪を促進させるとともに、融雪水を早期に排水し、雪腐病の発生軽減に努めてください。なお、融雪水が停滞しやすいほ場では、排水溝の設置等の適切な排水対策を行ってください。
 (2)融雪後は、麦の生育状況、土壌の状態等に留意し、適宜追肥を行うなど生育の促進を図るとともに、特に、茎数が不足する場合は、窒素施肥量を多くし、茎数確保に努めてください。
 (3)雪腐病の発生状況を的確に把握の上、甚大な被害になることが予測される場合や、融雪の遅れにより春まき小麦の播種時期が大幅に遅れる場合は、大豆やそばなどの他作物への転換が可能か検討してください。

2赤かび病の防除
赤かび病防除は、適期を逃さず行うことが重要であり、小麦、六条大麦では開花始めから開花期までの間、二条大麦では穂揃い期の10日後頃が散布適期です。今年は、低温により例年より出穂・開花が遅れたり、不斉一となることが予想されるので、ほ場の見回り等により適期防除に努めてください。

野菜

1定植
苗の定植に当たっては、今後の低温等の情報に十分留意するとともに、無理な定植作業は行わず、適切な土壌水分になるのを待って、速やかに定植が行われるよう、準備に努めてください。
   
2育苗
育苗については、外気温が低い時期には施設内が多湿となり、病害が発生する場合があるため、晴天日に短時間の換気をするなど、低温障害を受けないよう留意しながら換気を行うとともに、病害が発生した場合には、速やかに防除を実施してください。
   
3栽培管理
発芽又は定植後の幼苗期は、不織布等の被覆資材の利用等により地温の上昇に努めてください。

てん菜・ばれいしょ

1排水対策
豪雪により融雪が遅れると見込まれる地域においては、除雪や融雪促進剤の散布等により、は種・植付作業が早期に開始できるよう積極的な融雪の促進を図るとともに、融雪水が停滞しやすいほ場では排水溝の設置や深耕・心土破砕等を実施し、適切な排水対策に努めてください。

2育苗・種いも管理
 (1) てん菜については、出芽後は過剰なかん水を避け、ハウス内が高温にならないよう温度管理と換気に留意し、健苗育成に努めてください。
  なお、融雪の遅れにより育苗期間が伸びる場合は、かん水を控え低温育苗を行う等徒長防止に努めてください。また、徒長した苗については、定植5~7日前に葉身の2分の1程度を目安に切除し、新葉の伸長・切断面の治癒を図った苗を使用してください。    

 (2) ばれいしょについては、初期生育の促進を図るため、十分な浴光育芽を行ってください。浴光育芽にあたっては、高温障害や凍結害を受けないよう適切な温度管理に注意してください。
  なお、融雪の遅れにより浴光育芽処理期間が伸びる場合は、倉庫等の冷暗所で管理し、種いもの乾燥を防ぐとともに著しい芽の伸長を抑制してください。

3は種・植付作業
 (1) てん菜については、適温適性で管理された健苗を用い、ほ場が乾燥化した後、地域の適期(4~5月)内での早期移植を行い、十分な生育期間を確保してください。直播についても、ほ場乾燥後、地域の適期(4~5月)内での早期播種に努めてください。   
  また、欠株や障害等の発生に備えた補植用苗の育苗を行うとともに、欠株等が発生した場合、早期に補植を実施してください。
 (2) ばれいしょについては、浴光育芽処理した種いもを使用し、初期生育の促進及び生育の斉一化を図るとともに、地域の適期(4~5月)内での早期植付けを行い、十分な生育期間を確保してください。ただし、過湿土壌条件での無理な植付作業は、種いもの腐敗や発芽率の低下等に繋がるので避けてください。

 なたね

1雪腐病対策
融雪が遅れ、積雪期間が長くなると雪腐病が発生しやすくなるため、融雪促進剤の散布により融雪を促進させるとともに、融雪水を早期に排水し、雪腐病の発生軽減に努めてください。なお、融雪水が停滞しやすいほ場では、排水溝の設置等適切な排水対策を行ってください。
なお、なたねの雪腐病の防除に有効な薬剤の農薬取締法に基づく登録がないことから、雪腐病の発生状況を的確に把握の上、甚大な被害になることが予測される場合は、大豆などの他作物への転換が可能か検討してください。

 飼料作物

1トウモロコシ等の播種準備
豪雪により融雪が遅れると見込まれる地域では、播種作業が適期に開始できるよう、融雪促進剤を散布し、融雪を積極的に促進してください。
2牧草の雪腐病対策
牧草地等においては積雪期間が長いこと等により雪腐病の被害が大きくなることから、融雪促進剤散布による融雪促進や、プラウによる溝きり等によりほ場の排水対策を行ってください。なお、雪腐病の発生等により牧草の再生が悪い場合は、追播も検討してください。 

お問い合わせ先

生産局農産部農業環境対策課
担当者:及川、上北、田代(全般)
代表:03-3502-8111(内線4772)
ダイヤルイン:03-3502-5951
FAX:03-3502-0869

生産局農産部穀物課
担当者:内田、高松、中田(水稲、麦)
代表:03-3502-8111(内線4846)
ダイヤルイン:03-3502-5965
FAX:03-6744-2523

生産局農産部園芸作物課
担当者:土佐、中村(野菜)
代表:03-3502-8111(内線4821)
ダイヤルイン:03-6738-7423
FAX:03-3593-2608

生産局農産部地域作物課
担当者:大西、高橋(てん菜、ばれいしょ、なたね)
代表:03-3502-8111(内線4843)
ダイヤルイン:03-3502-5963
FAX:03-3593-2608

生産局畜産部畜産振興課草地整備推進室
担当者:丹菊、早坂(飼料作物)
代表:03-3502-8111(内線4916)
ダイヤルイン:03-3502-5993
FAX:03-3502-8294

Adobe Readerのダウンロードページへ

PDF形式のファイルをご覧いただく場合には、Adobe Readerが必要です。Adobe Readerをお持ちでない方は、バナーのリンク先からダウンロードしてください。

ページトップへ

農林水産省案内

リンク集


アクセス・地図