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プレスリリース

平成23年5月27日

農林水産省

台風第2号の接近及び通過に伴う農作物等の被害防止に向けた技術指導の徹底について

猛烈な台風2号が日本列島に接近しており、大雨や強風のおそれがあります。

このため、農林水産省は、本日、台風による農作物被害防止に向けて、地方農政局等を通じて、各都道府県に対し各管内の気象や作物の生育状況等に応じた適切な技術指導が行われるよう、通知を発出しました。

共通事項

  1. 台風が接近、通過する地域にあっては、都道府県、普及指導センター、農協など関係機関の連携体制を整備し、気象庁の台風情報を基に地域に雨、風等どのような影響があるか把握しつつ、地域の品目や生育ステージに応じた対応を速やかに現場に徹底すること。
  2. 事故防止の観点から、台風接近後におけるほ場の見回り等については、気象情報を
    十分に確認し、大雨や強風がおさまってから行うこと。
  3. 局地的な大雨が予想される地域においては、ほ場の冠浸水のおそれがあることから、速やかな排水に備えること。特に、これまで冠浸水したことのあるほ場や地域については、重点的に対応を進めること。
    排水ポンプの融通等についても積極的に進めること。なお、各農政局土地改良技術事務所で、冠浸水したほ場の排水対策に活用できる災害応急用ポンプの貸出を行っているので、活用されたい。
  4. 台風通過後の対策として、適時適切な防除を心がけること。特に、都道府県病害虫防除所から発表される発生予察情報に基づき適期防除に努めること。
    なお、薬剤を使用する際には、ポジティブリスト制度への対応を念頭に農薬の使用基準を遵守し、周辺への飛散低減対策を講ずるとともに、適時適切な散布に心がけること。
  5. 特に、震災の被災地域では、排水機能は低下しているところのほか、土砂災害のおそれが高まっている地域などもあることから、作業の安全を第一としつつ対応を進めること。

水稲 

1 事前の対策

事前に排水路の詰まり等の点検・補修を行い、冠浸水時の速やかな排水に備えること。

2 被害拡大防止のための対策

(1)浸水、冠水被害を受けたほ場では、速やかな排水に努めること。
(2)潮風害を受けた場合には、できる限り速やかに散水により除塩を実施すること。

麦類

1 事前の対策

成熟期を迎えたものは、早期収穫を実施した上で、早急に共同乾燥調製施設において一定水準まで半乾燥(子実水分17%程度以下)を行うことにより、貯留段階における品質低下の回避に努めること。

2 事後の対策

(1)浸水、冠水被害を受けたほ場では、速やかな排水に努めること。
(2)倒伏や赤かび病等が発生しているほ場は、健全なほ場と分けて収穫・乾燥調製を行うことにより品質確保に特に留意すること。また、乾燥調製施設の荷受け時においても穂発芽や赤かび病のチェックを入念に行い、被害粒が確認された場合には別に乾燥調製を行い、健全粒との仕分けを徹底すること。

なお、福島第一原子力発電所の周辺地域においては、土壌の付着した麦の混入防止の観点からも、倒伏したほ場と健全な圃場を分けて収穫・乾燥調製を行うよう徹底すること。

園芸作物全般

1 事前の対策

(1)台風が接近する前に施設やほ場周辺の点検、排水路の清掃を行うこと。
(2)温室、育苗・集荷施設等については、強風に備えて、取り付け金具の緊張、抑えひもによる固定、妻面の補強等の暴風対策に努めるとともに、飛来物による損傷を防止するために施設周辺の清掃、防風網の設置等に努めること。
(3)排水が速やかに行われるよう施設周辺の集排水路の点検、清掃を行うこと。
(4)潮風害が予想される地域においては、除塩のための水源を確保しておくこと。

2 被害拡大防止のための対策

(1)台風が通過した後は、速やかに施設、機器の点検を行い、補修や修理が必要な場合には適切な処置を行うこと。
(2)台風通過後の急激な気温の上昇に注意し、施設内の適切な温湿度管理に努めること。
(3)ほ場や施設が冠水した場合は、排水ポンプや溝切り等によりできる限り速やかに排水を行うこと。
(4)潮風害を受けた場合には、できる限り速やかに散水により除塩すること。また、 肥料が流亡した場合は、 土壌分析を実施し、 適正量を施用すること。

 

野菜

1 事前の対策

(1)ほ場内の早期排水対策として、あらかじめ溝切り、畦立て等の管理作業に努めること。また、台風による風害・潮風害のおそれのある場合には、べたがけ資材の利用等により被害回避に努めること。
(2)定植後の幼苗期は、支柱等により倒伏を防止すること。支柱やネットを設置している作物は、確実に固定されているか確認し、必要に応じて補強しておくこと。
(3)播種や定植を予定している場合は、台風の通過前の作業を避け、通過後に行うこと。

2 被害拡大防止のための対策

(1)冠水や浸水等を受けたほ場においては、速やかな排水に努めること。また、土寄せ、追肥、液肥の葉面散布等により生育の回復に努めるとともに、病害虫の発生を防止するため、折損した茎葉の除去と適切な薬剤散布を行うこと。
(2)果菜類では、根傷みによる草勢低下を防ぐため、摘果や若どりにより着果負担を軽減すること。
(3)生育初期において被害を受けた場合には、予備苗による植替えや再は種を行い、被害の軽減に努めること。また、被害が著しい場合には、他の品種又は作物に転換することも検討すること。

 

果樹

1 事前の対策

(1)強風に備えて事前に防風網や果樹棚支柱の点検・補修を行っておくこと。また、倒伏しやすい樹体は支柱により補強すること。
(2)収穫期を迎えるびわ、うめ等については、収穫可能な果実をできる限り収穫しておくこと。その際、農薬使用基準(散布から収穫までの経過日数)に留意すること。
(3)排水が速やかに行われるよう園地周辺の集排水路の点検、清掃を行うこと。

2 被害拡大防止のための対策

(1)被害程度に応じて、折損した枝の修復や被害果の摘み取りを実施し、生育の回復に努めること。強風による倒伏や枝裂けが起こった場合には適切な処置を行うこと。
(2)落果した果実については、農薬使用基準に留意し、必要に応じて低温保管、選別の徹底、早期出荷等に努めること。また落葉した場合は、日焼けや樹脂病等の発生に注意し、被害程度に応じて摘果や白塗剤の塗布等を行うこと。

花き                           

1 事前の対策

(1)露地栽培の草丈の低い花きについては、寒冷紗等で被覆し、草丈が高く支柱を立てている花きについては、支柱の点検・補強を行い、風害に備えること。

2 被害拡大防止のための対策

(1)冠水又は浸水の被害を受けたほ場においては、速やかな排水に努めるとともに、倒伏した株を早急に立て起こし、茎や花穂の曲がりを防止すること。
(2)折れた茎葉の除去、適切な薬剤散布等により、病害の発生抑制に努めること。
(3)天候が回復した後、被覆資材、支柱、防虫ネット等の栽培施設や資材の点検及び修復を行うこと。特にキク等の栽培に係る電照・補光関連施設(電球、タイマー等)については、速やかに作動状況の点検を行うこと。

畑作物・特産物

1 事前の対策

冠水や浸水の予想されるほ場において、作物の性質やほ場の状況に応じて、冠水又は浸水後の排水対策が速やかに行われるよう、溝切り等の対策を講じること。
茶については、摘採期を迎えている場合には、可能な限り、台風が近づく前に摘採を行うこと。

2 被害拡大防止のための対策

(1)潮風害を受けた場合には、できる限り速やかに散水により除塩すること。
(2)かんしょ・ばれいしょについては、ほ場が冠浸水した場合、塊茎腐敗を起こすので、速やかに排水すること。
(3)さとうきびについては、台風の通過後、表土の流出により根浮き等が見られることがあるので、この場合、速やかに土で被覆すること。また、塩害が懸念される場合は、スプリンクラー等のかん水施設を活用し、葉面の除塩に努めること。   
(4)茶については、著しい被害を受けた新芽は、速やかに刈り取りを行うこと。また、潮風害が懸念される場合、散水等による速やかな除塩に努めること。    天候が回復した後、防霜ファン、茶工場等の施設や資材の点検及び修復を行うとともに、傾斜地茶園の場合は、排水溝、石垣、法面等の点検及び修復を行うこと。

畜産

1 事前の対策

(1)畜産施設については、損傷、倒壊等を避けるため、必要に応じて補修を行うこと。
(2)大雨による畜産施設への浸水の恐れがある場合、明渠の施工等により排水に努めること。また、畜舎への浸水等により家畜への被害が生じる恐れがある場合には、事前に避難場所を確認し、状況に応じて家畜を避難させる等の適切な処置を行うこと。
(3)各地域において、あらかじめ停電や断水等の対応を確認し、被災時には自家発電機による搾乳や生乳冷却等について、早急に対応できるよう努めること。

2 被害拡大防止のための対策

(1)飼料作物
冠水や浸水等の被害を受けたほ場においては、速やかな排水に努めること。
(2)家畜
 ア天候が回復した後、直ちに畜産施設内及びその周辺の排水を行うこと。また、土砂が流入した場合には、再度の土砂流入等の事故に十分注意しつつ、土砂を除去すること。
イ家畜防疫対策要綱(平成11年4月12日付け農林水産省畜産局長通知)に基づき、必要に応じて立入検査の実施、消毒等の適切な発生予防措置の実施に努めるとともに、家畜伝染病予防法(昭和26年法律第166号)に基づく飼養衛生管理基準に沿った衛生管理を徹底すること。
ウ養分の低下した飼料作物や品質の低下した濃厚飼料の給与をする場合にあっては、栄養価、嗜好性等にも配慮し、家畜の生産性が低下することのないよう注意すること。

 

お問い合わせ先

生産局農業生産支援課
担当者:安岡、上北、清水(本件全般)
代表:03-3502-8111(内線4824)
ダイヤルイン:03-3502-5959
FAX:03-6744-2523

生産局畜産部畜産振興課草地整備推進室
担当者:相田、早坂(飼料作物)
代表:03-3502-8111(内線4925)
ダイヤルイン:03-6744-2399
FAX:03-3580-0078

生産局生産流通振興課
担当者:大西、佐藤(作物(飼料作物除く))
代表:03-3502-8111(内線4893)
ダイヤルイン:03-3501-1649
FAX:03-3593-2608

生産局畜産部畜産企画課
担当者:西端、丸山(家畜の対策に関すること)
代表:03-3502-8111(内線4893)
ダイヤルイン:03-3501-1083
FAX:03-3501-1386

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