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プレスリリース

平成24年9月12日

農林水産省

「平成23年度遺伝子組換え植物実態調査」の結果について

  1.  農林水産省は、平成18年度から、遺伝子組換え植物がその生育範囲を拡大したり、遺伝子組換え植物に組み込まれている遺伝子が交雑可能な近縁種に広がったりしていないかどうかを知るために、輸入港の周辺地域において遺伝子組換えセイヨウナタネの生育状況や、その近縁種(カラシナ、在来ナタネ)との交雑状況を調査しています。平成21年度からは、ダイズ及びその近縁種(ツルマメ)についても対象に追加し、調査しています。
  2. 平成23年度の調査では、ナタネ類については、平成22年度までと同様、遺伝子組換え体の生育範囲の拡大は見られませんでした。また遺伝子組換えダイズとツルマメの交雑体は見られませんでした。
  3. 農林水産省は、今後、平成21年度から平成23年度までの3ヵ年分の調査結果をとりまとめて公表する予定です。

調査の背景・趣旨 

1.我が国では、遺伝子組換え農作物の輸入や流通に先立ち、「遺伝子組換え生物等の使用等の規制による生物の多様性の確保に関する法律」(平成15年法律第97号。以下「カルタヘナ法」という。)等に基づいて、植物の品種ごとに、生物多様性への影響や食品飼料としての安全性を、科学的に評価しています。

2.農林水産省では、これまで遺伝子組換えセイヨウナタネや遺伝子組換えダイズについて、運搬時にこぼれ落ちて生育しても、生物多様性への影響はないと評価して、輸入や流通を認めています。さらに、カルタヘナ法に則り、承認の際に予想されなかった生物多様性への影響が生じていないかどうかを調べるため、また、遺伝子組換え植物の生物多様性への影響を懸念する声に応えるため、平成18年度からセイヨウナタネの輸入実績のある12の輸入港の周辺地域で、遺伝子組換えセイヨウナタネの生育状況や、その近縁種(カラシナ、在来ナタネ)との交雑状況を調査しています。

3.平成20年度までの3ヵ年の調査では、各年の遺伝子組換えセイヨウナタネの生育はほぼ同じ場所に限られ、また、遺伝子組換えセイヨウナタネと交雑可能な近縁種であるカラシナ又は在来ナタネとの交雑体は発見されませんでしたが、経年的変化を観察するため、引き続き調査が必要と判断しました。

4.平成21年度からは、ナタネ類について調査対象港を12から18に増やし、それぞれの港の周辺において、ナタネ類が生育している地域を最大で45 地点選定し、各地点から8個体を上限に植物体を採取し、形態的特徴により種を同定し除草剤耐性タンパク質の有無を検査しています。また、調査対象に追加したダイズとツルマメについては、ダイズの生態的特徴と我が国の気候を考慮し、こぼれ落ちによるダイズの生育個体数は少ないと考えられたことから、ダイズの輸入実績のある10の輸入港の周辺において、ダイズ及びツルマメが生育している地域を最大で4地点選定し、各地点から8個体を上限に植物体を採取し、形態的特徴により種を同定し除草剤耐性タンパク質の有無を検査しています。

調査結果

  平成23年度の調査の結果の概要は、次のとおりです。

1.ナタネ類について

(1)予定していたセイヨウナタネの輸入港等18港のうち、1港については、東日本大震災の影響のため調査できませんでした。調査した17の輸入港のうち16港の周辺地域で、セイヨウナタネを含むナタネ類が生育していました。このうち、組み換えられた遺伝子を持つセイヨウナタネは8港の周辺地域で生育していました。(輸入港名やナタネ類の生育地域などの詳細については、添付資料(「平成23年度遺伝子組換え植物実態調査」の結果について)7~12頁をご覧下さい。)

(2)採取した個体のうち4個体の形態がナタネ類のそれぞれ有する形態的特徴と完全には一致しなかったことから、それら個体の種を同定できませんでした。これら4個体についても、遺伝子組換えセイヨウナタネとカラシナ又は在来ナタネとの交雑体かどうかを調べるため、組換え遺伝子に由来する除草剤耐性タンパク質の有無を検査しました。その結果、これら4個体からは除草剤耐性タンパク質が検出されませんでした。

(3)計画していた採取個体数より少ない個体しか生育していなかった地点があったことから、採取できたナタネ類は、上記の4個体を除き、計1753個体でした。平成22年度までの調査と同様に、組み換えられた遺伝子を持つカラシナ又は在来ナタネは見られませんでした。また、採取した個体のうち組み換えられた遺伝子を持つセイヨウナタネは108個体(採取したセイヨウナタネの21%)で、それぞれ1種類の除草剤耐性遺伝子を持っていました。

 

 

採取個体数

うち組み換えられた

遺伝子を持つ個体数

セイヨウナタネ

514

108

カラシナ

938

0

在来ナタネ

301

0

合計

1753

108

 

 

 

2.ダイズ及びツルマメについて

(1)予定していたダイズの輸入港10港を調査した結果、3港の周辺地域で、ダイズ又はツルマメが生育していました。このうち組み換えられた遺伝子を持つダイズが生育していたのは1港の周辺地域でした。(輸入港名やダイズ及びツルマメの生育地域などの詳細については、添付資料(「平成23年度遺伝子組換え植物実態調査」の結果について)13~15頁をご覧下さい。)

(2)計画していた採取個体数よりも少ない個体しか生育していなかった地点があったことから、採取できたダイズ又はツルマメは計21個体でした。平成21及び平成22年度の調査と同様に、ツルマメと遺伝子組換えダイズとの交雑体は見られませんでした。また、採取した個体のうち、組み換えられた遺伝子を持つダイズは4個体(採取したダイズの44%)で、それぞれ1種類の除草剤耐性遺伝子を持っていました。

 

 

採取個体数

うち組み換えられた

遺伝子を持つ個体数

ダイズ

9

4

ツルマメ

12

0

合計

21

4

 

今後の対応

農林水産省は、平成20 年度までの調査や、環境省が実施する調査の結果(※)も参考にし、平成21年度から平成23年度までの調査結果を総合的に解析する予定です。

 ※ 平成15年度及び平成16年度環境省請負業務「遺伝子組換え生物(ナタネ)による影響監視調査」報告書並びに平成17年度~平成23年度環境省請負業務「遺伝子組換え生物による影響監視調査」報告書

参考

平成18年度から平成22年度までの遺伝子組換え植物実態調査の結果については、以下に掲載しています。

http://www.maff.go.jp/j/syouan/nouan/carta/torikumi/index.html#2

 

<添付資料>(添付ファイルは別ウィンドウで開きます。)

お問い合わせ先

消費・安全局農産安全管理課
担当者:組換え体管理指導班 吉尾、勝田
代表:03-3502-8111(内線4510)
ダイヤルイン:03-6744-2102
FAX:03-3580-8592

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