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プレスリリース

平成25年9月24日

農林水産省

「平成24年度遺伝子組換え植物実態調査」の結果について

  (1)農林水産省は、平成18年度から、遺伝子組換え植物の生育状況や、遺伝子組換え植物に組み込まれている遺伝子が交雑可能な近縁種に広がったりしていないかどうかを知るために、輸入港の周辺地域において、遺伝子組換えセイヨウナタネの生育状況や、その近縁種(カラシナ、在来ナタネ)との交雑状況を調査しています。平成21年度からは、ダイズ及びその近縁種(ツルマメ)についても対象に追加し、調査しています。

(2)平成24年度の調査では、

(ア)遺伝子組換えセイヨウナタネの生育場所は、主に植栽帯等の幹線道路沿いであり、平成23年度までの生育範囲内に留まっていました。また、近縁種であるカラシナ及び在来ナタネとの交雑は見られませんでした。

(イ)ダイズについては、平成23年度までと同様に、遺伝子組換え体か否かに関わらず、あまり生育していませんでした。また、遺伝子組換えダイズと近縁種であるツルマメとの交雑は見られませんでした。

(3)ナタネ類、ダイズ及びツルマメとも、経年的な変化を見るため、今後も継続して調査を行います。

1.調査の趣旨及び背景

  1. 我が国では、遺伝子組換え農作物の輸入や流通に先立ち、遺伝子組換え生物等の使用等の規制による生物の多様性の確保に関する法律(平成15年法律第97号。以下「カルタヘナ法」という。)等に基づいて、生物多様性への影響や、食品・飼料としての安全性を科学的に評価しています。
  2. 農林水産省では、これまで遺伝子組換えセイヨウナタネや遺伝子組換えダイズについて、運搬時にこぼれ落ちて生育しても、生物多様性への影響はないと評価して、輸入や流通を認めています。さらに、カルタヘナ法に則り、承認の際に予想されなかった生物多様性への影響が生じていないかどうかを調べるため、また、遺伝子組換え植物の生物多様性への影響を懸念する声に応えるために、平成18年度からセイヨウナタネの輸入実績のある12の輸入港の周辺地域で、遺伝子組換えセイヨウナタネの生育状況や、その近縁種(カラシナ、在来ナタネ)との交雑状況を調査しています。また、平成21年度からはナタネが混入する可能性のある飼料用トウモロコシの輸入港の周辺地域でも調査しています。
  3. 平成23年度までの調査では、調査対象地域における各年の遺伝子組換えセイヨウナタネの生育は、その多くが幹線道路沿いの歩道や中央分離帯などの植栽帯、舗装道路の隙間等であり、また、遺伝子組換えセイヨウナタネと交雑可能な近縁種であるカラシナ又は在来ナタネとの交雑体は発見されませんでした。
  4. また、平成21年度より調査対象に追加したダイズ及びツルマメについては、遺伝子組換えダイズの生育数は毎年5個体以下と少なく、遺伝子組換えダイズとツルマメとの交雑体は発見されませんでした。

2.調査方法

  1.ナタネ類について

セイヨウナタネの輸入実績港12港に飼料用トウモロコシの輸入港3港を加えた15港を調査対象港とし、それぞれの港の周辺において、ナタネ類が生育している群落を最大で45地点選定し、各地点から8個体を上限に植物体を採取し、形態的特徴により種を同定し除草剤耐性タンパク質の有無を検査しました。

2.ダイズ及びツルマメについて

ダイズの生態的特徴と我が国の気候及び平成23年度までの調査結果を考慮し、こぼれ落ちによるダイズの生育個体数は少ないと考えられたことから、平成23年度までと同様にダイズの輸入実績港10港を調査対象港として、それぞれの港の周辺において生育している群落を最大で4地点選定し、各地点から8個体を上限に植物体を採取し、形態的特徴により種を同定し除草剤耐性タンパク質の有無を検査しました。

3.調査結果

  平成24年度の調査結果の概要は、次のとおりです。

1.ナタネ類について

(1)調査した15港の周辺地域の全てで、セイヨウナタネを含むナタネ類が生育していました。このうち、組み換えられた遺伝子を持つセイヨウナタネは7港の周辺地域で生育していました。(輸入港名やナタネ類の生育地域などの詳細については、添付資料(「平成24年度遺伝子組換え植物実態調査」の結果について)7~12頁を御覧ください。)

(2)計画していた採取個体数より少ない個体しか生育していなかった群落があったことから、採取できたナタネ類は計1393個体でした。平成23年度までの調査と同様に、組み換えられた遺伝子を持つカラシナ又は在来ナタネは見られませんでした。また、採取した個体のうち組み換えられた遺伝子を持つセイヨウナタネは131個体(採取したセイヨウナタネの34%)で、128個体は1種類の除草剤耐性遺伝子を持ち、3個体は2種類の除草剤耐性遺伝子を持っていました。遺伝子組換えセイヨウナタネの生育は、主に植栽帯等の幹線道路沿いであり、平成23年度までの生育範囲内に留まっていました。

 

採取個体数

うち組み換えられた

遺伝子を持つ個体数

セイヨウナタネ

382

131

カラシナ

823

0

在来ナタネ

188

0

合計

1393

131

 

2.ダイズ及びツルマメについて

(1)調査した10港の周辺地域のうち、3港の周辺地域で、ダイズ又はツルマメが生育していました。このうち組み換えられた遺伝子を持つダイズが生育していたのは1港の周辺地域でした。(輸入港名やダイズ及びツルマメの生育地域などの詳細については、添付資料(「平成24年度遺伝子組換え植物実態調査」の結果について)13~15頁を御覧ください。)

(2)ダイズ及びツルマメとも、生育群落数は平成23年度までと同様に少なく、計画していた採取個体数よりも少ない個体しか生育していなかった群落があったことから、採取できたダイズ又はツルマメは計24個体でした。平成23年度までの調査と同様に、ツルマメと遺伝子組換えダイズとの交雑体は見られませんでした。また、採取した個体のうち、組み換えられた遺伝子を持つダイズは3個体(採取したダイズの33%)で、それぞれ1種類の除草剤耐性遺伝子を持っていました。

 

採取個体数

うち組み換えられた

遺伝子を持つ個体数

ダイズ

9

3

ツルマメ

15

0

合計

24

3

4.今後の対応

  ナタネ類、ダイズ及びツルマメとも、遺伝子組換え体の個体数、生育範囲及び近縁種との交雑個体の有無について、経年的な変化を見るため、環境省で実施している調査(*)等の結果も参考にしながら、今後も継続して調査を行います。

 *平成15年度及び16年度環境省請負業務「遺伝子組換え生物(ナタネ)による影響監視調査」報告書並びに平成17年度~平成24年度環境省請負業務「遺伝子組換え生物による影響監視調査」報告書

参考

平成18年度から平成23年度までの遺伝子組換え植物実態調査の結果については、以下に掲載しています。

http://www.maff.go.jp/j/syouan/nouan/carta/torikumi/index.html#2

 


 

<添付資料>(添付ファイルは別ウィンドウで開きます。)

お問い合わせ先

消費・安全局農産安全管理課
担当者:組換え体管理指導班 吉尾、勝田
代表:03-3502-8111(内線4510)
ダイヤルイン:03-6744-2102
FAX:03-3580-8592

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