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プレスリリース

平成26年11月21日

農林水産省

「平成25年度遺伝子組換え植物実態調査」の結果について

(1) 農林水産省は、遺伝子組換え植物の生育状況や遺伝子組換え植物に組み込まれている遺伝子が交雑可能な近縁種に広がっていないかを把握するため、セイヨウナタネやダイズの輸入港の周辺地域において、遺伝子組換えセイヨウナタネや遺伝子組換えダイズの生育状況や、その近縁種(カラシナや在来ナタネ又はツルマメ)との交雑状況を調査しています。

(2)平成25年度の調査では、これまでの調査結果と同様、主に輸送時にこぼれ落ちた種子に由来すると考えられる遺伝子組換えセイヨウナタネ及び遺伝子組換えダイズの生育が確認されましたが、その生育範囲の拡大及び近縁種との交雑は確認されませんでした。

(3)ナタネ類、ダイズ及びツルマメとも、経年的な変化を見るため、今後も継続して調査を行います。

1.調査の目的及び背景

  1.我が国では、遺伝子組換え農作物の食品や飼料としての輸入や流通に先立ち、遺伝子組換え生物等の使用等の規制による生物の多様性の確保に関する法律(平成15年法律第97号。以下「カルタヘナ法」という。)等に基づいて、生物多様性への影響や、食品・飼料としての安全性を科学的に評価しています。

2.農林水産省は、運搬時にこぼれ落ちて生育しても生物多様性への影響はないと評価した遺伝子組換えセイヨウナタネや遺伝子組換えダイズに限り、輸入や流通を認めています。また、カルタヘナ法に則り、承認の際に予想されなかった生物多様性への影響が生じていないかどうかを調べるため、さらに、遺伝子組換え植物の生物多様性への影響を懸念する声に応えるため、平成18年度から、セイヨウナタネの輸入実績のある12の輸入港の周辺地域で、遺伝子組換えセイヨウナタネの生育状況や、その近縁種(カラシナ、在来ナタネ)との交雑状況を調査しています。

3.平成21年度からは、セイヨウナタネが意図せず混入する可能性のある飼料用トウモロコシの輸入実績のある3の輸入港の周辺地域も調査対象に追加しました。また、ダイズの輸入実績のある10の輸入港の周辺地域で、遺伝子組換えダイズの生育状況やその近縁種であるツルマメとの交雑状況を調査しています。

4.平成24年度までの調査では、調査対象地域における各年の遺伝子組換えセイヨウナタネの生育は、その多くが幹線道路沿いの歩道や中央分離帯などの植栽帯、舗装道路の隙間等であり、また、遺伝子組換えセイヨウナタネと交雑可能な近縁種であるカラシナ又は在来ナタネとの交雑体は発見されませんでした。遺伝子組換えダイズの生育も同様に幹線道路沿いの植栽帯等で確認されましたが、その数は少なく、遺伝子組換えダイズとツルマメとの交雑体は発見されませんでした。

2.調査方法

  1.ナタネ類について

セイヨウナタネの輸入実績港12港に飼料用トウモロコシの輸入実績港3港を加えた15港を調査対象港とし、それぞれの港の周辺においてナタネ類が生育している群落を最大で45地点選定し、各地点から8個体を上限に植物体を採取し、形態的特徴により種を同定し、組み換えられた遺伝子を持つかどうかをタンパク質レベル及び遺伝子レベルの検査で確認しました。

2.ダイズ及びツルマメについて

ダイズの輸入実績港10港を調査対象港とし、それぞれの港の周辺においてダイズ又はツルマメが生育している群落を最大で4地点選定し、各地点から8個体を上限に植物体を採取し、形態的特徴により種を同定し、組み換えられた遺伝子を持つかどうかをタンパク質レベル及び遺伝子レベルの検査で確認しました。

(ダイズの生態的特徴と我が国の気候及び平成24年度までの調査結果を考慮し、ナタネ類と比べて選定する群落数を少なくしています。)

3.調査結果

  1.ナタネ類について

(1)調査した15港の周辺地域のうち14港でセイヨウナタネを含むナタネ類が生育していました。このうち、組み換えられた遺伝子を持つセイヨウナタネは9港の周辺地域で生育していました。(輸入港名やナタネ類の生育地域などの詳細については、添付資料(「平成25年度遺伝子組換え植物実態調査」の結果について)6~10頁を御覧ください。)

(2)採取したナタネ類は計1,473個体でした。平成24年度までの調査と同様に、組み換えられた遺伝子を持つカラシナ又は在来ナタネは見られませんでした。また、採取した個体のうち組み換えられた遺伝子を持つセイヨウナタネは126個体(採取したセイヨウナタネの31%)で、それぞれ1種類の除草剤耐性遺伝子を持っていました。遺伝子組換えセイヨウナタネの生育場所は幹線道路沿いの植栽帯等でした。直近5箇年の調査結果から、遺伝子組換えセイヨウナタネの生育状況に変化は認められませんでした。

ナタネ類 採取個体数 除草剤耐性遺伝子を持っていた個体数
セイヨウナタネ

403

126

カラシナ

880

0

在来ナタネ

190

0

合計

1,473

126

 

2.ダイズ及びツルマメについて

(1)調査した10港の周辺地域のうち、4港の周辺地域で、ダイズ又はツルマメが生育していました。このうち組み換えられた遺伝子を持つダイズが生育していたのは2港の周辺地域でした。(輸入港名やダイズ及びツルマメの生育地域などの詳細については、添付資料(「平成25年度遺伝子組換え植物実態調査」の結果について)11~13頁を御覧ください。)

(2)ダイズ及びツルマメとも、生育群落数は平成24年度までと同様に少なく、採取したダイズ又はツルマメは計27個体でした。平成24年度までの調査と同様に、組み換えられた遺伝子を持つツルマメは見られませんでした。また、採取した個体のうち、組み換えられた遺伝子を持つダイズは11個体(採取したダイズの92%)で、それぞれ1種類の除草剤耐性遺伝子を持っていました。遺伝子組換えダイズの生育場所は幹線道路沿いの植栽帯等でした。直近5箇年の調査結果から、遺伝子組換えダイズの生育状況に変化は認められませんでした。

 

ダイズ又はツルマメ 採取個体数 除草剤耐性遺伝子を持っていた個体数
ダイズ

12

11

ツルマメ

15

0

合計

27

11

 

4.今後の対応

遺伝子組換え農作物が我が国の生物多様性に及ぼす影響に係る科学的知見を一層充実させるため、環境省で実施している調査(*)等の結果も参考にしながら、遺伝子組換えセイヨウナタネ及びダイズの個体数、生育範囲及びそれらの近縁種との交雑体数の経年的な変化を今後も継続して調査する予定です。

  *平成15年度及び16年度環境省請負業務「遺伝子組換え生物(ナタネ)による影響監視調査」報告書並びに平成17年度~平成24年度環境省請負業務「遺伝子組換え生物による影響監視調査」報告書

 参考

平成18年度から平成24年度までの遺伝子組換え植物実態調査の結果については、以下に掲載しています。

http://www.maff.go.jp/j/syouan/nouan/carta/torikumi/index.html#2


 

<添付資料>(添付ファイルは別ウィンドウで開きます。)

お問い合わせ先

消費・安全局農産安全管理課
担当者:組換え体管理指導班 吉田、山川
代表:03-3502-8111(内線4510)
ダイヤルイン:03-6744-2102
FAX:03-3580-8592

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