このページの本文へ移動

農林水産省

メニュー

プレスリリース

「平成26年度及び平成27年度ワタの生育実態等調査」の結果について

  • 印刷
平成29年2月14日
農林水産省
農林水産省は、遺伝子組換えワタによる生物多様性への影響を評価する際に活用する情報の充実を図るため、平成26年度及び平成27年度の2年間、飼料や製油の加工施設等における、輸入されたワタの種子の流通実態や流通時のこぼれ落ちに由来すると考えられる個体の生育実態等を調査し、その結果を取りまとめました。
今回行った調査のうち、加工施設等の敷地の周辺及び運搬経路におけるワタの生育実態については、経年的な変化を見るため、平成28年度も引き続き調査を実施しています。

1.調査の趣旨

我が国では、遺伝子組換え農作物等について、その系統ごとにカルタヘナ法(注1)等に基づき、食品・飼料としての安全性や生物多様性への影響(運搬時にこぼれ落ちた種子が生物多様性に及ぼす影響を含みます。)について科学的な評価を行い、問題がないと判断された場合に初めて、食品や飼料としての使用、栽培、加工、保管、運搬、廃棄等を承認しています。
これまでに承認された遺伝子組換え農作物については、現在、バラを除き国内での商業栽培は行われていませんが、飼料用や製油用、加工食品の原料として、こぼれ落ちた際に発芽可能な種子の形態で、セイヨウナタネ、ダイズ、トウモロコシ及びワタが大量に輸入されています。
農林水産省は、これまでに、セイヨウナタネ、ダイズ及びトウモロコシについて、遺伝子組換え農作物による我が国の生物多様性への影響を懸念する声にも応えつつ、承認した遺伝子組換え農作物により生物多様性への影響が生じていないかを確認するため、また、遺伝子組換え農作物による生物多様性への影響を評価する際に活用する情報の充実を図るため、流通時にこぼれ落ちた種子に由来すると考えられる個体の生育状況等を調査してきたところです。
今般、ワタについても、飼料用や製油用として大量に輸入されていることから、これらの輸入されたワタの種子の流通実態を把握するとともに、当該実態を踏まえて選定した飼料や製油の加工施設等において、
・加工施設等への運搬中や加工施設等での作業中にこぼれ落ちが生じていないか、
・これらのこぼれ落ちに由来すると考えられるワタの個体が生育していないか
等の実態を調査しました。

(注1)遺伝子組換え生物等の使用等の規制による生物の多様性の確保に関する法律(平成15年法律第97号)

2.ワタ種子の流通実態(事前調査)

調査の目的・内容

飼料用や製油用として輸入されたワタの種子の管理状況や、流通時のこぼれ落ちに由来すると考えられるワタの個体の生育実態の調査に先立ち、対象施設や対象地域を選定するための基礎情報として、平成26年に、統計資料及び関係者からの聞き取りにより、ワタの種子の流通実態(輸入量、流通経路、運搬時の形態等)を調査しました。

結果

輸入された飼料用のワタの種子は営業倉庫(注2)を経由して飼料工場へ、製油用のワタの種子は港湾から直接製油工場へ、主に密閉されたコンテナ又はフレキシブルコンテナバッグ(ばら積みの貨物を入れるための袋状の容器)で運搬されていました。ただし、一部の地域の営業倉庫では、飼料工場へバルク車(ばら積みの貨物運搬用のトラック)で運搬されていました。
これらのことから、ワタの種子の運搬中にこぼれ落ちが生じ得るのは、バルク車で運搬される経路に限定されると考えられました。
また、荷口が開封される営業倉庫、飼料工場及び製油工場では、作業中にこぼれ落ちたワタの種子が風等により飛散し、敷地内から周辺へ逸出する可能性が考えられました。

(注2)倉庫業法(昭和31年法律第121号)第3条に基づく登録を受けた者(倉庫業者)が、営業に使用する倉庫。

3.ワタ種子のこぼれ落ち等の有無及び管理状況

調査の内容

飼料用や製油用として輸入されたワタの種子を使用する営業倉庫(3施設)、飼料工場(3施設)及び製油工場(1施設)の計7施設において、ワタの種子の管理状況(作業工程、清掃の有無等)並びに当該施設の敷地内におけるワタの種子のこぼれ落ち及び個体の生育の有無を調査しました。施設の敷地内におけるワタの種子の管理状況やこぼれ落ちの程度は、年次により大きな差は生じないと考えられたため、調査は、平成26年度のみ実施しました。

結果・考察

対象施設では、いずれの施設においても、少なくとも5年以上の間、ワタの種子を使用していた実績がありました。また、いずれの施設においても、ワタの種子のこぼれ落ちが生ずる作業工程は限定されており、作業場所では作業後に清掃が行われ、敷地内全体では定期的に清掃や除草が行われていました。
7施設中5施設の敷地内で、荷口の開封及び詰替えを行う作業場所の周りにワタの種子のこぼれ落ちが生じていました。また、7施設中1施設の敷地内で4個体の生育が発見されましたが、当該施設では年に3回除草が行われているため、当該個体が翌年まで生育し続けることはないと考えられました。

4.ワタの生育実態

調査の内容

平成26年度及び平成27年度の2年間、ワタの種子の管理状況を調査した7施設の敷地の周辺(半径500 m以内)と、ワタの種子のバルク車での運搬を確認した、営業倉庫から飼料工場への1経路において、ワタの個体の生育の有無を調査しました。

結果・考察

平成26年度は7施設中1施設の敷地の周辺で1個体、平成27年度は7施設中3施設の敷地の周辺で計4個体の生育が発見されました。両年とも、運搬経路では個体の生育は発見されませんでした。
生育していた個体は数個体と限定されており、かつ、平成26年度と平成27年度とで生育地点は異なっていたことから、これらの個体は、施設の敷地内から逸出した種子が発芽・生育したものであり、自生しているもの(生育地点において世代を代えながら繁殖を繰り返した結果として生育しているもの)ではないと考えられました。

5.今後の対応

農林水産省は、加工施設等の敷地の周辺及び運搬経路におけるワタの生育実態については、経年的な変化を見るため、平成28年度も引き続き調査を実施しています。

<添付資料>
「平成26年度及び平成27年度ワタの生育実態等調査」の結果について(PDF : 564KB)

お問合せ先

消費・安全局農産安全管理課

担当者:組換え体企画班 吉尾、太田
代表:03-3502-8111(内線4510)
ダイヤルイン:03-6744-2102
FAX番号:03-3580-8592

PDF形式のファイルをご覧いただく場合には、Adobe Readerが必要です。
Adobe Readerをお持ちでない方は、バナーのリンク先からダウンロードしてください。

Get Adobe Reader