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農林水産省

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プレスリリース

「平成27年度トウモロコシ生育等実態調査」の結果について

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平成29年3月22日
農林水産省
農林水産省は、遺伝子組換えトウモロコシによる生物多様性への影響を評価する際に活用する情報の充実を図るため、平成25年度から、輸入された飼料用トウモロコシの流通時のこぼれ落ちに由来すると考えられる個体の生育等の実態を調査してきました。
平成27年度の調査では、輸入港の周辺で1個体が生育していましたが、自生しているもの(生育地点において世代を代えながら繁殖を繰り返した結果として生育しているもの)ではないと考えられました。
今後は、引き続き、トウモロコシの輸入、流通等の動向を把握し、流通時の子実のこぼれ落ちやそれに由来する個体の生育の程度に影響を与え得る状況の変化があった場合は、改めて調査の必要性を検討します。

1. 調査の趣旨及び経緯

我が国では、遺伝子組換え農作物等について、その系統ごとにカルタヘナ法(注)等に基づき、食品や飼料としての安全性及び生物多様性への影響(運搬時にこぼれ落ちた種子が生物多様性に及ぼす影響を含みます。)について科学的な評価を行い、問題がないと判断された場合に初めて、食品や飼料としての使用、栽培、加工、保管、運搬、廃棄等を承認しています。
これまでに承認された遺伝子組換え農作物については、現在、バラを除き国内での商業栽培は行われていませんが、飼料用や製油用、加工食品の原料として、こぼれ落ちた際に発芽可能な種子の形態で、セイヨウナタネ、ダイズ、トウモロコシ及びワタが大量に輸入されています。
農林水産省は、これらの農作物について、遺伝子組換え農作物による我が国の生物多様性への影響を懸念する声にも応えつつ、承認した遺伝子組換え農作物により生物多様性への影響が生じていないかを確認するため、また、遺伝子組換え農作物による生物多様性への影響を評価する際に活用する情報の充実を図るため、流通時にこぼれ落ちた種子に由来すると考えられる個体の生育状況等を調査してきたところです。
これらの4作物のうちトウモロコシについては、種子の形態で輸入されるもののうち最も多くの割合(約3分の2)を占める飼料用途のものを対象に、平成25年度から平成27年度までの3年間、調査を行いました。

(注)遺伝子組換え生物等の使用等の規制による生物の多様性の確保に関する法律(平成15年法律第97号)

2. 平成27年度の調査結果

調査の方法

平成26年度と同様に、平成27年8月上旬から10月上旬までの間、飼料用トウモロコシが輸入される7港の周辺(荷揚げ地点から半径5km以内)と、荷揚げ地点から内陸部に立地する飼料工場(3施設)への運搬経路において、トウモロコシの子実のこぼれ落ち及びそれに由来すると考えられる個体の生育の有無を調査しました。

調査の結果

輸入港の周辺では、7港中6港(計130地点)でトウモロコシの子実がこぼれ落ちていました。また、7港中1港で1個体が生育していました。
当該生育地点では、平成26年度にはトウモロコシが生育しておらず、また、子実がこぼれ落ちてもいなかったことから、生育していた個体は、平成26年度の調査以降にこぼれ落ちた子実が発芽・生育したものであり、自生しているもの(生育地点において世代を代えながら繁殖を繰り返した結果として生育しているもの)ではないと考えられました。
飼料用トウモロコシの荷揚げ地点から内陸部に立地する飼料工場への運搬経路では、3経路全て(計31地点)でトウモロコシの子実がこぼれ落ちていましたが、3経路全てで個体は生育していませんでした。

3. 3か年の調査結果のまとめ

平成25年度は、輸入港の周辺については荷揚げサイロ等が立地している約1~2.5kmの地域、内陸部に立地する飼料工場への運搬経路については合計180kmを調査しました。平成26年度及び平成27年度は、輸入港の周辺については荷揚げ地点から半径5km以内の地域、内陸部に立地する飼料工場への運搬経路については合計238kmに、より対象地域を広げた上で調査しました。
その結果、トウモロコシの子実がこぼれ落ちていた地点数は、平成25年度が20地点、平成26年度が172地点、平成27年度が161地点でした。また、生育していた個体数は、平成25年度が1個体、平成26年度が0個体、平成27年度が1個体でした。
子実がこぼれ落ちていた地点数に比べ、生育していた個体数は少数でした。また、生育していた個体数が限定されており、かつ、これらの個体の生育地点が異なっていたことから、生育していた個体は、それぞれ、流通時にこぼれ落ちた子実が発芽・生育したものであり、自生しているものではないと考えられました。

トウモロコシについては、我が国ではトウモロコシ及びそれと交雑可能な近縁野生種の自生の報告はなく、また、自然条件下で自生する(世代を代えながら生育と繰り返す)ことは難しいことが文献等により知られています(参考:トウモロコシの宿主情報)。
3年間の調査で得られた結果は、流通時にトウモロコシの子実がこぼれ落ち、当該子実が発芽・生育することはあり得るが、こぼれ落ちた子実のうち生育するものはごく一部であること、また、自生する可能性は低いことを示すものであり、「トウモロコシは自然条件下で自生することは難しい」という、これまでの知見に沿うものと考えられました。

4. 今後の対応

今後は、引き続き、トウモロコシの輸入、流通等の動向を把握し、流通時の子実のこぼれ落ちやそれに由来する個体の生育の程度に影響を与え得る状況の変化があった場合は、改めて調査の必要性を検討します。

参考

平成26年3月26日付けプレスリリース「飼料用トウモロコシの流通・加工実態調査」の結果について
   http://www.maff.go.jp/j/press/syouan/nouan/140326.html
平成27年6月18日付けプレスリリース「平成26年度トウモロコシ生育等実態調査」の結果について
   http://www.maff.go.jp/j/press/syouan/nouan/150618.html
トウモロコシの宿主情報
   http://www.maff.go.jp/j/syouan/nouan/carta/tetuduki/index.html#1-1
セイヨウナタネ、ダイズ、トウモロコシ及びワタに関する調査結果
   http://www.maff.go.jp/j/syouan/nouan/carta/torikumi/index.html#2

<添付資料>
「平成27年度トウモロコシ生育等実態調査」の結果について(PDF : 1,833KB)

お問合せ先

消費・安全局農産安全管理課

担当者:組換え体企画班 吉尾、太田
代表:03-3502-8111(内線4510)
ダイヤルイン:03-6744-2102
FAX番号:03-3580-8592

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