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プレスリリース

平成27年7月14日

農林水産省

「平成27年 病害虫発生予報第4号」の発表について

向こう1か月の主要な病害虫の発生予察情報については、次のとおりです。

  • 気温が高く、降雨が多い梅雨の時期は、作物の病害が発生しやすくなります。天候の推移に留意し、ほ場の観察をきめ細かく行い、適時適切な防除を実施してください。
  • 全国の病害虫の発生動向としては、イネいもち病、斑点米カメムシ類、ナシ黒星病、ブドウべと病、チャ炭そ病の発生が多いと予想されています。各都道府県の防除指針に基づき、適時適切な防除を実施してください。

気象・環境

〇西日本の太平洋側など、梅雨前線が停滞し、降水量が多くなると予報される地域では、降雨による病害の発生が懸念されます。また、梅雨入り後、平年と比較して、東北及び北陸の一部を除き、全国的に日照時間が少なくなっており、今後も、この状態は継続することが見込まれていることから、作物が軟弱徒長気味となり、病害の影響を受けやすくなっています。

〇気象庁の向こう1か月の予報(7月9日付け)でも、降水量は全国的に多く、日照時間は少ないと予想されていることから、天候の推移に留意するとともに、ほ場の観察をきめ細かく行い、都道府県が発表する病害虫の発生情報で、防除適期を確認するなど、適切な防除を実施してください。

〇また、同庁の発表(7月10日付け)は、エルニーニョ現象が続いており、今後、冬にかけて続く可能性が高いとも報じています。今後は、冷夏や多雨、日照不足が懸念されることから、病害虫の発生に十分注意してください。

〇これらのことについて、農林水産省は日照不足及び長雨並びに今夏の台風による農作物等の被害防止に向けて通知を発出し、注意を呼びかけています。
(参考)平成27年7月13日プレスリリース「日照不足及び長雨並びに夏台風の接近及び通過に伴う農作物等の被害の防止に向けた技術指導の徹底について」
http://www.maff.go.jp/j/press/seisan/saigai/150713.html

水稲

水稲で発生が「多い」・「やや多い」と予想される病害虫及び地域

作物名 病害虫 発生が「多い」地域 発生が「やや多い」地域
水稲 いもち病 北陸、四国、九州 北東北、関東、近畿、中国
縞葉枯病 関東 近畿、中国、四国
紋枯病 東北 北陸、東海、中国
セジロウンカ   南関東、近畿、南九州
ツマグロヨコバイ   北陸、東海、四国、南九州
ニカメイガ   南関東、中国
斑点米カメムシ類 東北、北陸 関東、東海、近畿、中国、四国
ヒメトビウンカ   近畿、中国、四国

注)表中の「地域」については、その地域全域で病害虫の発生がみられるものではありません。

〇多くの地域で、イネいもち病の発生が「多い」又は「やや多い」と予想されており、7月10日現在で、4県が本病の注意報を発表しています。天候不順により、稲が長時間濡れている場合や軟弱徒長気味に生育している場合は、本病が発生しやすいことから、本田の観察をきめ細かく行い、発生初期からの防除に努めてください。

〇今後も、日照不足、長雨や低温が続くことが予想されるため、天候の推移に十分に留意し、適時適切な防除を実施してください。

平成27年7月10日現在のイネいもち病注意報発表状況

〇多くの地域で、斑点米カメムシ類の発生が「多い」又は「やや多い」と予想されており、7月10日現在で、8県が本病の注意報を発表しています。本害虫は夏季に活動が活発になり、水田に侵入して出穂期の穂を加害します。本田をよく観察し、都道府県から発表される発生予察情報に基づき、適時適切な防除を実施してください。

平成27年7月10日現在の斑点米カメムシ類の注意報発表状況

〇イネ紋枯病は、高温多湿で発生が助長されます。また、昨年に本病が多発した地域では、本年も多発する可能性があるため、注意が必要です。本病は病勢が少しずつ進展しますが、発生が確認され次第、適時適切な薬剤防除を行ってください。

野菜・花き

野菜・花きで発生が「多い」・「やや多い」と予想される病害虫及び地域

作物名  病害虫   発生が「多い」地域  発生が「やや多い」地域
野菜共通  アブラムシ類  東北、南関東  甲信、北陸、近畿、中国
 コナガ  東北  南関東、甲信、南九州
 ハスモンヨトウ    南九州
ねぎ  さび病  北関東  北東北、四国
 ネギアザミウマ  北東北、関東、北九州  北陸、東海、近畿
レタス  菌核病    甲信
きゅうり  うどんこ病    中国
 灰色かび病  中国  
 べと病   北東北、近畿、中国、四国
トマト  疫病    北九州
 灰色かび病    東海、中国、九州
すいか  オオタバコガ    北陸
きく  白さび病    東海、近畿
 アブラムシ類  東海  

注)表中の「地域」については、その地域全域で病害虫の発生がみられるものではありません。

<野菜共通>

〇アブラムシ類の発生は、きゅうり、トマト、なす、さといも等で多いと予想されます。本害虫は、作物を加害するほか、多くの植物ウイルス病を媒介することが知られています。発生密度が高くなってからでは防除が困難となるため、ほ場の観察をきめ細かく行い、発生初期に防除を実施してください。

<ねぎ>

〇ネギアザミウマの発生は、多くの地域で「多い」又は「やや多い」と予想されます。本害虫は発生密度が高くなってからでは防除が困難となるため、ほ場の観察をきめ細かく行い、発生初期に防除を実施してください。

果樹・茶

果樹・茶で発生が「多い」・「やや多い」と予想される病害虫及び地域

作物名 病害虫 発生が「多い」地域 発生が「やや多い」地域
果樹共通 果樹カメムシ類   甲信、北陸、東海、近畿、四国、南九州
シンクイムシ類 東北、中国 関東、甲信、北陸、東海
おうとう ハダニ類   甲信
かんきつ かいよう病 四国 東海、南九州
そうか病 南関東、東海、四国  
ミカンハダニ 南関東、近畿 東海、四国、北九州
なし 黒星病 東北、東海、近畿、中国、九州 関東、甲信、北陸
黒斑病   北陸、近畿
ハマキムシ類   中国
ハダニ類 東北 北関東、北陸、東海、中国
ぶどう べと病 近畿、九州 北東北、東海、四国
ハマキムシ類   中国
もも せん孔細菌病 南東北、東海 甲信、北陸、近畿、中国、四国
ハダニ類   甲信 、近畿
りんご 斑点落葉病   甲信 、近畿
ハダニ類 東北 北陸
炭そ病 九州 南関東、東海
カンザワハダニ 近畿 東海
チャノコカクモンハマキ   南関東、東海、近畿
チャハマキ 近畿 東海

注)表中の「地域」については、その地域全域で病害虫の発生がみられるものではありません。

<果樹共通>

〇果樹カメムシ類は、餌を求めて移動し、果樹園にも飛来します。園内の観察をきめ細かく行い、本虫の飛来が認められた場合には、飛来初期からの防除を実施してください。

〇モモシンクイガやナシヒメシンクイなどのシンクイムシ類の発生が多くの地域で「多い」又は「やや多い」と予想されます。都道府県が発表する発生予察情報を参考に、地域ごとの防除基準に従って防除を実施してください。 

 <なし>

〇ナシ黒星病の発生は、多くの地域で「多い」又は「やや多い」と予想されています。本病は、降雨が続くと発生しやすくなるため、天候の推移に注意し、農薬の散布間隔が空きすぎないように、降雨の合間に薬剤を散布してください

<もも>

〇モモせん孔細菌病は、降雨と強風により発生が助長されるので、梅雨の時期は注意が必要です。天候の推移に留意し、適期に薬剤防除を実施してください。また、病斑がある枝や葉は伝染源となるため、見つけ次第除去して、園外の土中に埋める等適切に処分してください。

<ぶどう>

〇ブドウべと病の発生は、降雨により発生が助長されるので、梅雨の時期は注意が必要です。天候の推移に注意し、適期に薬剤防除を実施してください。

<キウイフルーツ>

〇キウイフルーツかいよう病は、早期発見、早期防除に努め、感染樹を発見した際には、適切に発症部位の除去等を行うことが必要です。ほ場の観察をきめ細かく行い、適時適切な防除を実施してください。

〇キウイフルーツかいよう病菌は、風雨で広がり、生育に好適な温度は10度から20度程度とされていますが、32度以上の高温で多くの菌が死滅するとの報告があります。気象庁の発表によると、西日本では、向こう1か月の間、平年より降雨が多く、気温が低くなると予想されており、本病菌が生育する好適な気候条件となることから、本病のまん延防止に努めてください。

〇他の地域においても、今後、エルニーニョ現象の影響や天候不順により、冷涼で雨が続く場合には、本病の多発に注意が必要です。

<茶>

〇チャ炭そ病は、九州で発生が多いと予想されます。梅雨の時期に発生しやすく、新芽の生育初期が薬剤防除適期になります。園内の観察をきめ細かく行い、本病の発生状況に応じて、適期に薬剤防除を実施してください。

都道府県が発表した警報、注意報及び特殊報

平成27年6月23日以降、都道府県が発表している警報、注意報及び特殊報は、以下のとおりです。

警報

重要な病害虫が大発生することが予測され、かつ、早急に防除措置を講ずる必要がある場合に発表します。

注意報

警報を発表するほどではないものの、重要な病害虫が多発することが予測され、かつ、早めに防除措置を講じる必要がある場合に発表します。 

発表月日 都道府県名 対象作物名 対象病害虫名
6月23日 宮城県 なし ナシ黒星病
6月23日 京都府 水稲(早生) 斑点米カメムシ類
6月23日 大分県 早期水稲 イネいもち病(葉いもち)
6月24日 富山県 水稲 斑点米カメムシ類(アカヒゲホソミドリカスミカメ等)
6月29日 奈良県 かんきつ類 ミカンハダニ
6月30日 岩手県 ねぎ ネギアザミウマ、ネギハモグリバエ
6月30日 福島県 水稲 斑点米カメムシ類
6月30日 福井県 水稲 斑点米カメムシ類
6月30日 香川県 いちご イチゴうどんこ病
7月1日 新潟県 水稲 斑点米カメムシ類(アカヒゲホソミドリカスミカメ、アカスジカスミカメ、オオトゲシラホシカメムシ)
7月1日 高知県 水稲 イネいもち病(葉いもち、穂いもち)
7月3日 宮城県 水稲 斑点米カメムシ類(アカスジカスミカメ)
7月3日 愛知県 なし 黒星病
7月8日 大分県 普通期水稲 イネいもち病(葉いもち)
7月8日 石川県 水稲 斑点米カメムシ類(アカスジカスミカメ、アカヒゲホソミドリカスミカメ、トゲシラホシカメムシ、オオトゲシラホシカメムシ等)
7月9日 山形県 水稲 斑点米カメムシ類(アカスジカスミカメ、アカヒゲホソミドリカスミカメ、オオトゲシラホシカメムシ)
7月9日 埼玉県 水稲 イネいもち病(葉いもち、穂いもち)
7月9日 佐賀県 なし ナシ黒星病
7月9日 佐賀県 ぶどう ブドウべと病
7月9日 佐賀県 ぶどう ブドウ黒とう病

特殊報

新たな病害虫を発見した場合及び重要な病害虫の発生消長に特異な現象が認められた場合に発表します。

発表月日 都道府県名 対象作物名 対象病害虫名
6月23日 宮城県 れんげ アルファルファタコゾウムシ
6月26日 京都府 とうがらし トウガラシえそ輪点病
7月3日 岐阜県 うめ ウメ輪紋病
7月9日 栃木県 いちご ミカンコナカイガラムシ
7月13日 和歌山県 にんじん ニンジン斑点細菌病

病害虫防除に関する留意事項

一般

露地栽培

施設栽培

用語解説

地域

発生量(程度)

(平年値は過去10 年間の平均)

平成27年度発表予定日

第 5号: 7月28日(火曜日)

第 6号: 8月18日(火曜日)

第 7号: 9月18日(金曜日)

第 8号:10月20日(火曜日)

第 9号:11月24日(火曜日)

第10号:平成28年2月23日(火曜日)

(参考)これまでの発表

第 1号: 4月21日(火曜日)

第 2号: 5月19日(火曜日)

第 3号: 6月23日(火曜日)

お問い合わせ先

消費・安全局植物防疫課
担当者:防除班 春日井、石部
代表:03-3502-8111(内線4562)
ダイヤルイン:03-3502-3382
FAX:03-3502-3386

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