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プレスリリース

平成27年7月28日

農林水産省

「平成27年度 病害虫発生予報第5号(水稲特集)」の発表について

向こう1か月の水稲の主要な病害虫の発生予察情報については、次のとおりです。

  • 梅雨前線や台風の影響により降雨が続いた地域は、水稲が軟弱徒長するなど病害の影響を受けやすくなっているおそれがあります。ほ場の観察をきめ細かく行い、適時適切な防除を実施してください。
  • 全国の病害虫の発生動向としては、イネいもち病、斑点米カメムシ類、イネ紋枯病の発生が多いと予想されています。
  • 8月以降は、梅雨時期に飛来したウンカ類が増殖することから、発生動向に注意が必要です。各都道府県の発生予察情報に基づき、適時適切な防除を実施してください。 

気象・環境

〇九州、四国南部など梅雨前線が停滞し、降雨が多かった地域では、水稲が軟弱徒長気味となり、病害の影響を受けやすくなっているおそれがあります。水田をきめ細かく観察し、イネいもち病等の病害の発生に注意してください。

〇育苗箱施用剤を使用している場合は、効果が切れる時期ですので、残効期間に注意し、適宜、補完防除を実施してください。

〇気象庁の向こう1か月の予報(7月23日付け)では、気温は全国的に高いと予想されています。また、日照時間は北日本で少なく、東・西日本で平年並みか多いと予想されており、降水量は北日本で多く、東・西日本は平年並みかやや少ないと予想されています。今後も、天候の推移に留意するとともに、都道府県が発表する病害虫の発生情報を確認して、適時適切な防除を実施してください。

〇また、同庁の発表(7月10 日付け)は、エルニーニョ現象が続いており、今後、冬にかけて続く可能性が高いとも報じています。今後、冷夏や多雨、日照不足が懸念されることから、病害虫の発生に十分注意してください。

〇今後、天候の悪化や台風の接近が予想される場合には、農作物に生育不良、損傷、病害の発生による被害が発生することが懸念されるため、十分な対策が必要です。このことについて、農林水産省は、平成27年7月13日に通知を発出し、農作物等の被害の防止に向けた対策の実施を呼びかけています。
(参考)「日照不足及び長雨並びに夏台風の接近及び通過に伴う農作物等の被害の防止に向けた技術指導の徹底について」(7月13日付け農林水産省プレスリリース)
http://www.maff.go.jp/j/press/seisan/saigai/150713.html

水稲

水稲で発生が「多い」・「やや多い」と予想される病害虫及び地域

作物名 病害虫  発生が「多い」地域  発生が「やや多い」地域
 水稲  いもち病  関東、四国、九州  北海道、北東北、北陸、近畿、中国
 イネ縞葉枯病  関東  近畿、中国、四国
 イネ紋枯病  北東北  北陸、東海、近畿、中国
 セジロウンカ    南関東、近畿
 ツマグロヨコバイ    東海
 ニカメイガ  

南関東、北陸

 斑点米カメムシ類  東北、北陸、近畿、中国  関東、東海、四国
 ヒメトビウンカ  中国  北関東、近畿

 注)表中の「地域」については、その地域全域で発生がみられるものではありません。

<イネいもち病>

〇ほとんどの地域で、本病の発生が「多い」又は「やや多い」と予想されており、7月24日現在で、6県(延べ7件)が本病の注意報を発表しています。稲が濡れた状態が長時間続くと、本病の発生が助長されることから、まとまった降雨の後には、本田の観察をきめ細かく行い、発生初期からの防除に努めてください。

〇葉いもちから、穂いもちへの移行が懸念される場合は、穂ばらみ期及び穂揃い期の防除を基本とし、薬剤防除を実施してください。

 イネいもち病の注意報を発表した県、埼玉県、高知県、福岡県、佐賀県、大分県、宮崎県

<ヒメトビウンカ及び縞葉枯病>

〇現在、ヒメトビウンカの発生は中国の一部地域で「多い」、北関東及び近畿の一部地域で「やや多い」と予想されます。また、ヒメトビウンカが媒介する縞葉枯病の発生は関東の一部地域で「多い」、近畿、中国及び四国の一部地域で「やや多い」と予想されます。イネ縞葉枯病を保毒したヒメトビウンカの増加は、当年及び翌年の本病の多発につながることから、本虫の適時適切な防除を実施してください。

<イネ紋枯病>

〇本病は、高温多湿で発生が助長されます。また、昨年、本病が多発した地域では、本年も多発する可能性があるため、注意が必要です。

<セジロウンカ>

〇本虫は、梅雨の時期に海外から飛来して水稲に産卵し、次世代あるいは2世代後に急増して大きな被害をもたらします。

〇本年は、梅雨入り後に、九州を中心に、西日本から東日本の一部の地域で、本虫の飛来又は発生が確認されています。

〇今後、気温が高い傾向が続くと、さらに本虫の増殖が助長されることから、本田の見回りを実施するとともに、今後、都道府県等から発表される飛来情報に留意し、適時適切な防除に努めてください。

<トビイロウンカ>

〇トビイロウンカの発生は、「平年並」から「やや少ない」と予想されますが、本虫は梅雨の時期に海外から飛来して水稲に産卵し、その後、世代を繰り返して急激に密度が高くなることで、坪枯れ等の被害を起こすため、注意が必要です。

〇本年は、これまで、愛媛県、佐賀県、長崎県、熊本県、宮崎県、鹿児島県において、予察灯による調査で本虫の飛来が確認されています。また、愛知県及び島根県でも、本田のすくい取り調査で捕獲されています。これらの周辺の都道府県においても、同時期に本虫が飛来している可能性があることから、注意深く本田を観察し、早期発見に努めてください

〇本年は、早い時期から多発する可能性は低いと予想されますが、本虫は増殖率が高いため、収穫まで発生動向に注意が必要です。本虫の発生を確認した水田では、各都道府県の発生予察情報で防除適期及び要防除水準を確認し、適時適切な防除を実施してください。

トビイロウンカが確認された県、愛知県、島根県、愛媛県、佐賀県、長崎県、熊本県、宮崎県、鹿児島県

トビイロウンカの飛来日

都道府県名 飛来日
5月 6月 7月
愛媛県     9
佐賀県     13、22、23
長崎県   26 1
熊本県 22    
宮崎県     2、3、5、7
鹿児島県   9、15、26、28 1、2、3、4、5、6、7

<コブノメイガ>

〇本虫の発生は、「平年並」から「やや少ない」と予想されますが、本虫の水田での発生状況を把握するとともに、都道府県から発表される飛来情報を参考に若齢幼虫期をとらえた防除を実施してください。

<ニカメイガ>

〇本虫の発生は、北陸及び南関東の一部の地域を除いて、「平年並」から「やや少ない」と予想されますが、本虫は、局所的に多発する場合がありますので、本田の観察を行い、発生に応じて適期に防除を実施してください。

<斑点米カメムシ類>

〇多くの地域で、斑点米カメムシ類の発生が「多い」又は「やや多い」と予想され、7月24日現在で、10県(延べ11件)が本病の注意報を発表しています。本虫は、夏季に活動が活発になり、水田に侵入して出穂期の穂を加害します。本田をよく観察し、都道府県から発表される発生予察情報に基づき、適時適切な防除を実施してください

斑点米カメムシ類の注意報を発表した県、宮城県、山形県、福島県、新潟県、富山県、石川県、福井県、岐阜県、京都府、島根県

 <フタオビコヤガ>

〇本虫の発生は、「平年並」から「少ない」と予想されますが、本虫による被害は、7月中下旬から8月にかけて急増します。本田の観察を注意深く行い、幼虫の早期発見に努めるとともに、発生状況に応じて適時適切な防除を実施してください。

都道府県が発表した水稲に関する警報、注意報及び特殊報

平成27年1月1日以降、都道府県が発表した水稲に関する警報、注意報及び特殊報は以下のとおりです。

警報

重要な病害虫が大発生することが予測され、かつ、早急に防除措置を講ずる必要がある場合に発表します。

  • 発表はありません。

注意報

警報を発表するほどではないが、重要な病害虫が多発することが予測され、かつ、早めに防除措置を講じる必要がある場合に発表します。

発表月日 都道府県名 対象 対象病害虫名
3月13日 神奈川県 水稲 イネ縞葉枯病(ヒメトビウンカ)
3月25日 茨城県 水稲 イネ縞葉枯病(ヒメトビウンカ)
3月30日 埼玉県 水稲 イネ縞葉枯病(ヒメトビウンカ)
4月13日 群馬県 水稲 イネ縞葉枯病(ヒメトビウンカ)
5月21日 秋田県 水稲 イネヒメハモグリバエ(イネミギワバエ)
6月3日 栃木県 水稲 イネ縞葉枯病(ヒメトビウンカ)
6月18日 宮崎県 早期水稲 イネいもち病(穂いもち)
6月23日 京都府 水稲(早生) 斑点米カメムシ類
6月23日 大分県 早期水稲 イネいもち病(葉いもち)
6月24日 富山県 水稲 斑点米カメムシ類
6月30日 福島県 水稲 斑点米カメムシ類
6月30日 福井県 水稲 斑点米カメムシ類
7月1日 新潟県 水稲 斑点米カメムシ類(アカヒゲホソミドリカスミカメ、アカスジカスミカメ、オオトゲシラホシカメムシ)
7月1日 高知県 水稲 イネいもち病(葉いもち、穂いもち)
7月3日 宮城県 水稲 斑点米カメムシ類(アカスジカスミカメ)
7月8日 石川県 水稲 斑点米カメムシ類(アカスジカスミカメ、アカヒゲホソミドリカスミカメ、トゲシラホシカメムシ、オオトゲシラホシカメムシ)
7月8日 大分県 普通期水稲 イネいもち病(葉いもち)
7月9日 山形県 水稲 斑点米カメムシ類(アカスジカスミカメ、アカヒゲホソミドリカスミカメ、オオトゲシラホシカメムシ)
7月9日 埼玉県 水稲 イネいもち病(葉いもち、穂いもち)
7月17日 島根県 水稲 斑点米カメムシ類
7月22日 岐阜県 水稲 斑点米カメムシ類
7月23日 山形県 水稲 斑点米カメムシ類(アカヒゲホソミドリカスミカメ、アカスジカスミカメ、オオトゲシラホシカメムシ)
7月23日 佐賀県 早植え及び普通期水稲 イネいもち病(葉いもち、穂いもち)
7月24日 福岡県 水稲 イネいもち病(葉いもち)

 特殊報

新たな病害虫を発見した場合及び重要な病害虫の発生消長に特異な現象が認められた場合に発表します。

  • 発表はありません。

病害虫防除に関する留意事項


用語解説

地域

発生量(程度)

(平年値は過去10 年間の平均)

平成27 年度発表予定日

第6号: 8月18日(火曜日)
第7号: 9月18日(金曜日)
第8号:10月20日(火曜日)
第9号:11月24日(火曜日)
第10号:平成28 年2月23 日(火曜日)
(参考)これまでの発表
第1号: 4月21日(火曜日)
第2号: 5月19日(火曜日)
第3号: 6月23日(火曜日)
第4号: 7月14日(火曜日)

お問い合わせ先

消費・安全局植物防疫課
担当者:防除班 春日井、石部
代表:03-3502-8111(内線4562)
ダイヤルイン:03-3502-3382
FAX:03-3502-3386

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