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プレスリリース

平成27年9月18日

農林水産省

「平成27年度 病害虫発生予報第7号」の発表について

向こう1か月の主要な病害虫の発生予察情報については、次のとおりです。

  • 葉いもちが平年より多発している地域では、穂いもちに移行しないよう、天候の推移に留意するとともに、水田の観察をきめ細かく行い、適時適切な防除を実施してください。
  • トビイロウンカにより、9月下旬以降に坪枯れ等の被害が起こる場合があります。収穫まで、各都道府県の発生予察情報を確認し、適時適切な防除を実施してください。
  • 全国の病害虫の発生動向としては、水稲ではいもち病、野菜ではアブラムシ類、タバコガ類、果樹ではハダニ類の発生が多いと予想されています。

気象・環境

〇8月下旬から秋雨前線の影響により、主に北・東・西日本で平年より多雨、日照不足、低温となり、穂いもち等の病害の発生による農作物への被害の拡大が懸念されます。このことから、農林水産省は、イネいもち病の防除について平成27年9月4日に通知を発出し、防除の徹底を呼びかけたところです。
(参考)「イネいもち病防除の徹底について」(9月4日付け27消安第3243号)
http://www.maff.go.jp/j/syouan/syokubo/boujyo/150904_imochi.html

〇気象庁の向こう1か月予報(9月17日付け)では、今後、北日本及び東日本で平年より降水量が多く、日照時間が少ない状態が続くと予想されていることから、農作物の病害の発生に一層の注意が必要です。今後も、天候の推移に留意するとともに、都道府県が発表する病害虫の発生予察情報を確認して、適時適切な防除を実施してください。

〇9月9日~10日には、台風18号の上陸及び通過にともなう降雨により、広い範囲で冠水等の被害が発生しました。これらの地域や、長期間雨天が続いている地域では、農作物に病害が発生しやすくなっており、防除の実施も困難となっていることもあります。ほ場の観察をきめ細かく行い、病害の早期発見に努めるとともに、気象情報を十分把握し、天候の回復を待って防除の実施に努めてください。

〇また、同庁の発表(9月10日付け)は、エルニーニョ現象が続いており、今後、冬にかけて続く可能性が高いとも報じています。エルニーニョ現象の発生時は、9月以降、全国的に平年より気温が低く推移することが懸念されるため、穂いもち等の病害の発生拡大に十分注意してください。

水稲

水稲で各地の平年値より発生が「多い」・「やや多い」と予想される病害虫及びその地域

作物名 病害虫 発生が「多い」と予想される地域 発生が「やや多い」と予想される地域
水稲 いもち病 関東(群馬、埼玉)、中国(広島山口)、九州(福岡、佐賀、長崎、大分、宮崎、鹿児島) 近畿(大阪、奈良、和歌山)、四国(香川、愛媛)
紋枯病 甲信(長野) 東海(静岡)、近畿(京都)、中国(岡山)、四国(香川)
イネミズゾウムシ   東海(静岡)
コブノメイガ   東海(静岡)
セジロウンカ   東海(静岡)
ツマグロヨコバイ   東海(三重)
斑点米カメムシ類 東海(愛知) 東北(秋田、山形)、南関東(埼玉)、北陸(福井)、近畿(京都)、中国(山口)、四国(香川、愛媛)、南九州(鹿児島)

注1)都道府県名の下線は、各地の平年値より「多い」と予想されることを指し、下線なしは、「やや多い」と予想されることを指します。

注2)表中の「都道府県」については、必ずしも、その全域で発生がみられるものではありません。

<イネいもち病>

〇ほとんどの地域で、本病の発生が「多い」又は「やや多い」と予想されており、9月17日現在で、11県(延べ18件)が本病の注意報を発表しています。稲が濡れた状態が長時間続くと、本病の発生が助長され、穂いもちが多発することが懸念されます。収穫時期の遅い地域では、引き続き、本田の観察をきめ細かく行い、適時適切な防除に努めてください。

9月16日現在、11県がイネいもち病の注意報を発表

<斑点米カメムシ類>

〇これまで、15道府県(延べ17件)が本虫の注意報を発表しており(9月17日現在)、多くの地域で本虫の発生が「多い」又は「やや多い」と予想されることから、発生動向に注意し、都道府県から発表される発生予察情報を確認し、適時適切な防除を実施してください。

〇本虫の防除は、生息地となる休耕田、畦畔及び水田周辺の雑草を管理し、本虫の密度を低減させることが重要です。

9月16日現在、15道府県が斑点米カメムシ類の注意報を発表

<トビイロウンカ>

〇本虫は、梅雨明け後の気温が高く推移した年の9月下旬以降に、急速に個体数が増加し、坪枯れ等の被害症状により、発生が確認されることがあります。

〇本年は、本虫の発生は少なく推移していますが、第3世代が発生する時期ですので、予察灯を用いた調査や本田のすくい取り調査で本虫が確認されている地域では、収穫まで注意深く本田を観察し、早期発見に努めてください。

〇本虫の発生を確認した水田では、各都道府県の発生予察情報で防除適期及び要防除水準をよく確認し、適時適切な防除を実施してください。

9月16日現在、19県で飛来または生息を確認  

 

 

 

 

 

 

豆類

豆類で各地の平年値より発生が「多い」・「やや多い」と予想される病害虫及びその地域

作物名 病害虫 発生が「多い」と予想される地域 発生が「やや多い」と予想される地域
大豆 アブラムシ類   北関東(群馬)、北陸(福井)、南九州(宮崎)
吸実性カメムシ類   南関東(埼玉)、北陸(福井)、東海(三重)
ハスモンヨトウ 九州(長崎、宮崎、鹿児島) 北関東(茨城、栃木)、東海(三重)、近畿(京都)

注1)都道府県名の下線は、各地の平年値より「多い」と予想されることを指し、下線なしは、「やや多い」と予想されることを指します。

注2)表中の「都道府県」については、必ずしも、その全域で発生がみられるものではありません。

吸実性カメムシ類アブラムシ類及びハスモンヨトウの発生が、一部地域で「やや多い」と予想されます。ほ場を注意深く観察し、早期発見・早期防除に努めることが重要です。特にハスモンヨトウは、加害の特徴である白変葉を手がかりに見回りを実施してください。

野菜・花き

野菜・花きで各地の平年値より発生が「多い」・「やや多い」と予想される病害虫及びそ
の地域

作物名 病害虫 発生が「多い」と予想される地域 発生が「やや多い」と予想される地域
野菜共通 アブラムシ類   北関東(群馬)、東海(岐阜)、四国(愛媛)、北九州(長崎、大分)
タバコガ類 北陸(石川、新潟) 北東北(青森)、関東(栃木、埼玉、神奈川)、甲信(長野)、近畿(滋賀、大阪、奈良)
ハスモンヨトウ   南関東(神奈川)、南九州(宮崎)
キャベツ 黒腐病   中国(鳥取)
コナガ   甲信(長野)、東海(愛知)
きゅうり うどんこ病   南関東(埼玉)、中国(岡山)
べと病 東北(岩手、福島) 中国(岡山)、四国(香川)
だいこん コナガ 北陸(福井) 東海(愛知)
トマト 疫病   近畿(和歌山)
灰色かび病   東海(岐阜)、南九州(熊本)
ねぎ さび病   中国(鳥取)
ネギアザミウマ 北東北(岩手秋田)、関東(東京、茨城)、北陸(新潟福井) 四国(徳島)
はくさい コナガ   甲信(長野)、東海(愛知)
ピーマン うどんこ病   北九州(大分)
きく 白さび病   近畿(大阪、奈良)、四国(香川)
アブラムシ類   甲信(長野)、東海(静岡、愛知)
オオタバコガ   東海(愛知)

注1)都道府県名の下線は、各地の平年値より「多い」と予想されることを指し、下線なしは、「やや多い」と予想されることを指します。

注2)表中の「都道府県」については、必ずしも、その全域で発生がみられるものではありません。

<野菜共通>

タバコガ類の発生は、トマト、なす、ピーマン等で「多い」又は「やや多い」と予想されます。本虫は果実や植物体に食入してからでは防除が困難となるため、ほ場の観察をきめ細かく行い、早期発見に努め、発生を認めた場合は適期に防除を実施してください。

<ねぎ>

ネギアザミウマの発生は、多くの地域で「多い」と予想されます。本虫は発生密度が高くなってからでは防除が困難となるため、ほ場の観察をきめ細かく行い、発生初期に防除を実施してください。

果樹・茶

果樹・茶で各地の平年値より発生が「多い」・「やや多い」と予想される病害虫及びその地域

作物名 病害虫 発生が「多い」と予想される地域 発生が「やや多い」と予想される地域
果樹共通 果樹カメムシ類 東海(三重、愛知) 四国(香川)、九州(大分、熊本)
シンクイムシ類   北東北(秋田)、南関東(東京)、北陸(新潟)、東海(岐阜)、中国(鳥取)
ハダニ類 北東北(秋田)、北陸(新潟、福井)、近畿(京都、奈良) 、中国(山口) 関東(茨城、東京)、甲信(長野)、四国(香川、愛媛)
かんきつ かいよう病 四国(香川、愛媛、高知) 九州(佐賀、鹿児島)、沖縄
そうか病 南関東(千葉) 東海(静岡)
りんご 斑点落葉病   東北(岩手、宮城)
なし 黒斑病 北東北(秋田)  
黒星病 北九州(佐賀、大分) 南東北(福島)、南関東(神奈川)、北陸(新潟)、近畿(京都)、四国(香川)、中国(鳥取)
もも モモせん孔細菌病 北陸(新潟)、東海(愛知)、四国(香川) 南東北(山形、福島)、甲信(長野)
ぶどう べと病 四国(香川) 北関東(茨城)、東海(愛知)、近畿(滋賀、京都、大阪、兵庫)、中国(岡山)、九州(佐賀、鹿児島)
かき ハマキムシ類 東海(岐阜) 中国(鳥取)
炭そ病 東海(静岡) 近畿(滋賀、京都)、九州(福岡、鹿児島)
カンザワハダニ 東海(静岡)、九州(佐賀、宮崎、鹿児島) 近畿(京都)
チャノコカクモンハマキ   南関東(東京)、近畿(京都)、南九州(鹿児島)
チャハマキ 南九州(鹿児島)  

注1)都道府県名の下線は、各地の平年値より「多い」と予想されることを指し、下線なしは、「やや多い」と予想されることを指します。

注2)表中の「都道府県」については、必ずしも、その全域で発生がみられるものではありません。

<果樹共通>

果樹カメムシ類は、これまで7県から注意報が発表されています。現在、本虫が確認されていない園地でも、今後、森林で発生した新成虫が、餌を求めて移動し、飛来するおそれがあります。特に、森林に近い園地や毎年本虫の発生の多い園では、注意が必要です。園内の観察をきめ細かく行い、適時適切な防除を実施してください。

モモシンクイガナシヒメシンクイスモモヒメシンクイ等のシンクイムシ類の発生が、りんご、なし等で多いと予想されます。都道府県が発表する発生予察情報を確認し、地域ごとの防除指針に従って防除を実施してください。

ハダニ類は、多くの地域で「やや多い」と予想されます。カブリダニ類等の有用な土着天敵の活動により、発生が抑制されることもありますが、園内の観察をきめ細かく行い、本害虫の多発による被害が抑えられない場合は、適時適切な防除を実施してください。

<もも>

モモせん孔細菌病は、翌年の発生を抑えるため、収穫後に、薬剤散布等の秋季防除を行うことが効果的です。特に、本年は8月下旬から北・東・西日本で降雨が多いことから、樹体上に病原菌が拡散していることが懸念されます。都道府県の防除指針等に従い、適時適切な防除に努めてください。

<キウイフルーツ>

キウイフルーツかいよう病は、早期発見、早期防除に努め、感染樹を発見した際には、適切に発症部位の除去等を行うことが必要です。ほ場の観察をきめ細かく行い、適時適切な防除を実施してください。

<茶>

チャノコカクモンハマキチャハマキが多発すると、茶の品質や収量を著しく低下させることがあります。都道府県が発表する病害虫発生予察情報で、防除適期を確認し、適時適切な防除を実施してください。

都道府県が発表した警報、注意報及び特殊報

平成27年8月18日以降、都道府県が発表している警報、注意報及び特殊報は以下のとおりです。

警報

重要な病害虫が大発生することが予測され、かつ、早急に防除措置を講ずる必要がある場合に発表します。

  • 発表はありません。

注意報

警報を発表するほどではないが、重要な病害虫が多発することが予測され、かつ、早めに防除措置を講じる必要がある場合に発表します。 

発表月日 都道府県名 対象作物名 対象病害虫名
8月18日 長崎県 いちご ハダニ類(ナミハダニ、カンザワハダニ)
8月20日 愛媛県 普通期水稲 イネいもち病(穂いもち)
8月27日 秋田県 ねぎ(秋冬どり) ネギアザミウマ
8月31日 岩手県  きゅうり  キュウリべと病
9月2日 福岡県 水稲 イネいもち病(穂いもち)
9月3日 熊本県 水稲(普通期、晩期) イネいもち病(穂いもち)
9月4日 佐賀県 普通期水稲 イネいもち病(穂いもち)
9月4日 大分県 普通期水稲 イネいもち病(穂いもち)
9月8日 和歌山県 もも モモせん孔細菌病
9月8日 神奈川県  いちご イチゴうどんこ病
9月9日 岐阜県   トマト(夏秋型栽培) トマト灰色かび病 
9月15日   愛知県 キャベツ   コナガ

特殊報

新たな病害虫を発見した場合及び重要な病害虫の発生消長に特異な現象が認めら
れた場合に発表します。

発表月日 都道府県名 対象作物名 対象病害虫名
8月19日 北海道 ばれいしょ ジャガイモシロシストセンチュウ
8月21日 大分県 きく キク茎えそ病(CSNV)
8月21日 大分県 トマト トマト茎えそ病(仮称)(CSNV)
8月24日 神奈川県 トマト トマト茎えそ病(仮称)(CSNV)
9月14日 高知県 トマト トマト葉かび病(レース4.9)
9月15日 熊本県 トルコギキョウ トルコギキョウえそ輪紋病

病害虫防除に関する留意事項

一般

露地栽培

施設栽培

用語解説

地域

発生量(程度)

平成27年度発表予定日

第 8号:10月20日(火曜日)
第 9号:11月24日(火曜日)
第10号:平成28年2月23日(火曜日)
(参考)これまでの発表
第 1号:4月21日(火曜日)
第 2号:5月19日(火曜日)
第 3号:6月23日(火曜日)
第 4号:7月14日(火曜日)
第 5号:7月28日(火曜日)
第 6号:8月18日(火曜日)

お問い合わせ先

消費・安全局植物防疫課
担当者:防除班 春日井、石部
代表:03-3502-8111(内線4562)
ダイヤルイン:03-3502-3382
FAX:03-3502-3386

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