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プレスリリース

平成28年7月12日

農林水産省

「平成28年度 病害虫発生予報第4号」の発表について

向こう1か月の主要な病害虫の発生予察情報については、次のとおりです。

  • 気温が高く、降雨が多い梅雨の時期は、作物の病害が発生しやすくなります。天候の推移に留意し、ほ場の観察をきめ細かく行い、適時に適切な防除を実施してください。
  • 全国の病害虫の発生動向としては、斑点米カメムシ類、カンキツ黒点病、ナシ黒星病、チャ炭そ病の発生が多くなると予想されています。各都道府県の防除指針に基づき、適期に適切な防除を実施してください。

気象環境

〇気象庁の向こう1か月予報(7月7日発表)では、気温は、全国的に高いと予想されています。降水量は、北・西日本で平年並み又は多い、東日本で平年並み、沖縄・奄美で多いと予想されています。特に梅雨入り後、西日本で降水量が多い傾向にあったことから、病害が発生しやすい環境になっています。天候の推移に十分留意し、ほ場の観察をきめ細かく行い、適期に適切な防除を実施してください。

水稲

 水稲で各地の平年値より発生が「多い」・「やや多い」と予想される病害虫及び地域

作物名 病害虫名 発生が「多い」と予想される地域 発生が「やや多い」と予想される地域
水稲 いもち病 中国(島根、岡山、広島、山口)、四国(徳島、愛媛、高知)、九州(佐賀大分、宮崎、鹿児島) 北東北(青森)、南関東(埼玉)、甲信(長野)、東海(静岡、愛知)
縞葉枯病 関東(栃木群馬埼玉、千葉) 中国(鳥取)
紋枯病 北陸(富山、福井)、北九州(佐賀 北東北(岩手)、甲信(長野)、東海(愛知)、近畿(滋賀)、四国(徳島)
セジロウンカ 中国(鳥取、島根、広島、山口)、九州(福岡、佐賀、宮崎) 南関東(埼玉、神奈川)、東海(愛知)、近畿(京都)、四国(徳島)
ツマグロヨコバイ   南関東(埼玉)、東海(愛知)、中国(島根)
斑点米カメムシ類 東北(青森、秋田、福島)、北陸(富山、福井) 南関東(千葉、埼玉)、甲信(長野)、東海(愛知)、中国(島根)、四国(徳島、愛媛)、南九州(宮崎、鹿児島)
ヒメトビウンカ 東海(岐阜 関東(栃木、埼玉)、中国(鳥取、島根)
注1)都道府県名の下線は、各地の平年値より「多い」と予想されることを指し、下線なしは、「やや多い」と予想されることを指します。

注2)表中の「都道府県」については、必ずしも、その全域で発生がみられるものではありません。

イネいもち病の発生が、多くの地域で「多い」又は「やや多い」と予想されており、7月12日現在までに、3県で注意報が発表されています。天候不順により、稲が長時間濡れている場合や軟弱徒長気味に生育している場合は、本病が発生しやすいことから、本田の観察をきめ細かく行い、発生初期からの防除に努めてください。

斑点米カメムシ類の発生が、多くの地域で「多い」又は「やや多い」と予想されており、7月12日現在までに、6県で注意報が発表されています。本虫は夏季に活動が活発になり、水田に侵入して出穂期の穂を加害します。本田をよく観察し、都道府県から発表される発生予察情報に基づき、適期に適切な防除を実施してください。

 

斑点米カメムシ類注意報

 

 

イネ紋枯病の発生が、多くの地域で「多い」又は「やや多い」と予想されます。本病は、高温多湿で発生が助長されます。また、昨年に本病が多発した地域では、本年も多発する可能性があるため、注意が必要です。本病は病勢が少しずつ進展しますが、地域ごとの防除基準に従い、適期に適切な薬剤防除を行ってください。

 

セジロウンカの発生が、多くの地域で「多い」又は「やや多い」と予想されます。本虫は、梅雨の時期に海外から飛来して水稲に産卵し、次世代あるいは2世代後に急増して大きな被害をもたらします。本年は、梅雨入り後に、九州を中心に、西日本から東日本の一部の地域で、本虫の飛来又は発生が確認されています。今後、気温が高い傾向が続くと、さらに本虫の増殖が助長されることから、本田の見回りを実施し、適期に適切な防除に努めてください。

 

野菜・花き

野菜・花きで各地の平年値より発生が「多い」・「やや多い」と予想される病害虫及びその地域

作物名 病害虫名 発生が「多い」と予想される地域 発生が「やや多い」と予想される地域
野菜共通 アブラムシ類 南関東(千葉、埼玉、神奈川)、中国(島根 東北(秋田、山形、福島)、甲信(長野)、近畿(京都)、北九州(福岡)
アザミウマ類 南東北(福島)、東海(岐阜 関東(茨城、栃木、群馬、東京、神奈川)、甲信(長野)、近畿(京都、和歌山)、四国(徳島)
ハスモンヨトウ 関東(栃木、千葉、神奈川) 東海(岐阜)、四国(徳島)、南九州(宮崎、鹿児島)
いちご ハダニ類 九州(福岡、熊本鹿児島 南東北(宮城)、近畿(奈良)、中国(島根)
きゅうり べと病 北東北(岩手秋田)、北陸(福井)、四国(香川 中国(岡山)、南九州(宮崎)
ねぎ さび病 南関東(神奈川)、北陸(富山  北東北(青森)、北九州(大分)
ネギアザミウマ 関東(茨城、群馬、埼玉、千葉、東京)、北陸(富山 北東北(青森、岩手、秋田)、近畿(京都)
きく 白さび病 東海(愛知)、南九州(熊本、鹿児島 東北(秋田、宮城)
アザミウマ類 南東北(宮城、福島 北関東(栃木)、甲信(山梨)、東海(岐阜)、近畿(奈良)
 

注1)都道府県名の下線は、各地の平年値より「多い」と予想されることを指し、下線なしは、「やや多い」と予想されることを指します。

注2)表中の「都道府県」については、必ずしも、その全域で発生がみられるものではありません。

<野菜共通>

アブラムシ類及びアザミウマ類の発生が、多くの地域で「多い」又は「やや多い」と予想されます。これらの害虫は、発生密度が高くなってからでは防除が困難となるため、ほ場の観察をきめ細かく行い、発生初期に防除を実施してください。

<きゅうり>

キュウリべと病の発生が、多くの地域で「多い」又は「やや多い」と予想されます。過湿条件を避け、発病部位を除去するとともに、肥切れしないよう適切な肥培管理を実施するなど、施設内を本病が発生しにくい状態に保つことが重要です。

果樹・茶

果樹・茶で各地の平年値より発生が「多い」・「やや多い」と予想される病害虫及びその地域

作物名 病害虫名 発生が「多い」と予想される地域 発生が「やや多い」と予想される地域
果樹共通 カメムシ類   北東北(秋田)、北関東(茨城)、北陸(新潟)、東海(岐阜、愛知)、近畿(滋賀、奈良)、中国(鳥取)
シンクイムシ類 北陸(新潟)、東海(岐阜、愛知) 東北(秋田、山形)、南関東(千葉、神奈川)、甲信(山梨)
かんきつ かいよう病 九州(福岡、大分、熊本、鹿児島) 近畿(和歌山)、中国(広島)、四国(愛媛)
そうか病   東海(愛知)、近畿(奈良)、四国(愛媛)、北九州(大分)
黒点病 東海(静岡、愛知)、北九州(福岡佐賀、大分) 近畿(和歌山)、四国(愛媛)
なし 黒星病 東北(秋田宮城)、東海(岐阜、愛知、三重)、九州(福岡、佐賀、熊本) 北関東(茨城)、中国(鳥取)、四国(徳島)
ハダニ類   南東北(宮城)、北関東(茨城、栃木)、北陸(新潟)、東海(愛知)、中国(鳥取)、北九州(福岡)
ハマキムシ類 東海(岐阜 南関東(千葉)、近畿(滋賀)、中国(鳥取)
ぶどう べと病   南関東(神奈川)、甲信(山梨)、近畿(滋賀)、中国(鳥取)、北九州(佐賀、大分)
もも せん孔細菌病 南東北(山形、福島)、北陸(新潟)、東海(愛知)、近畿(和歌山)、中国(岡山 甲信(長野)
炭そ病 東海(静岡)、九州(福岡、佐賀、熊本、宮崎、鹿児島 近畿(京都)
チャノコカクモンハマキ 南関東(埼玉、東京)、近畿(滋賀 南九州(鹿児島)
チャノホソガ 南関東(埼玉、東京) 東海(岐阜)
チャハマキ 東海(岐阜 南関東(埼玉)、南九州(鹿児島)
 

注1)都道府県名の下線は、各地の平年値より「多い」と予想されることを指し、下線なしは、「やや多い」と予想されることを指します。

注2)表中の「都道府県」については、必ずしも、その全域で発生がみられるものではありません。

<果樹共通>

果樹カメムシ類は、餌を求めて移動し、果樹園にも飛来します。例年、本虫の被害が多い園地や山林に隣接した園地においては、園内の観察をきめ細かく行い、本虫の飛来が認められた場合は、飛来初期からの防除を実施してください。

ナシヒメシンクイなどのシンクイムシ類の発生が、多くの地域で「多い」又は「やや多い」と予想されます。都道府県が発表する発生予察情報を参考に、地域ごとの防除基準に従って防除を実施してください。

<かんきつ>

カンキツ黒点病の発生が、多くの地域で「多い」又は「やや多い」と予想されており、6月24日に宮崎県で注意報が発表されています。本病は、保菌した枯れ枝が伝染源となるため、枯れ枝の剪定・除去を行ってください。また、降雨が続くと発生しやすくなるため、天候の推移に注意し、農薬の散布間隔が空きすぎないように、降雨の合間に薬剤を散布してください。

<なし>

ナシ黒星病の発生が、多くの地域で「多い」又は「やや多い」と予想されます。本病は、降雨が続くと発生しやすくなるため、天候の推移に注意し、農薬の散布間隔が空きすぎないように、降雨の合間に薬剤を散布してください。

<もも>

モモせん孔細菌病の発生が、多くの地域で「多い」又は「やや多い」と予想されます。本病は、降雨と強風により発生が助長されるので、梅雨の時期は注意が必要です。天候の推移に注意し、降雨の合間の薬剤散布を徹底してください。また、病斑がある枝、葉及び果実は伝染源となるため、見つけ次第除去して、園外の土中に埋める等適切に処分してください。

 

<キウイフルーツ>

キウイフルーツかいよう病は、早期発見、早期防除に努め、感染樹を発見した際は適切に発症部位の除去等を行うことが必要です。降雨が続くと本病がまん延しやすくなります。ほ場の観察をきめ細かく行い、適期に適切な防除を実施してください。

<うめ>

ウメ輪紋病の発生地域では、アブラムシ類の防除を徹底してください。

<茶>                       

チャ炭そ病の発生が、多くの地域で「多い」又は「やや多い」と予想されます。本病は、梅雨の時期に発生しやすく、新芽の生育初期が薬剤防除適期になります。園内の観察をきめ細かく行い、本病の発生状況に応じて、適期に薬剤防除を実施してください。

 

その他

<さとうきび>

イネヨトウの発生が、鹿児島県で「多い」と予想されます。本虫のまん延を防止するため、発生源となるほ場内外のイネ科雑草を適切に処理するとともに、発生を確認したほ場では速やかに薬剤防除を行ってください。

〇沖縄本島において、タイワンツチイナゴの発生が前年より多いとして、7月1日に沖縄県から注意報が発表されています。

〇沖縄県内の一部のほ場において、黒穂病の発病株率が高いとして、7月1日に沖縄県から注意報が発表されています。

 

都道府県が発表した警報、注意報及び特殊報

前回の病害虫発生予報(平成28年6月21日)以降、都道府県が発表している警報、注意報及び特殊報は以下のとおりです。

警報

重要な病害虫が大発生することが予測され、かつ、早急に防除措置を講ずる必要がある場合に発表します。

  • 発表はありません。

注意報

警報を発表するほどではないが、重要な病害虫が多発することが予測され、かつ、早めに防除措置を講じる必要がある場合に発表します。

発表月日

都道府県名

対象作物名

対象病害虫名

6月21日 富山県 水稲 斑点米カメムシ類
6月22日 香川県 ぶどう ブドウべと病
6月23日 大分県 水稲 イネいもち病
6月24日 宮崎県 かんきつ カンキツ黒点病
6月28日 福井県 水稲 斑点米カメムシ類
6月29日 福島県 水稲 斑点米カメムシ類
6月29日 新潟県 水稲 斑点米カメムシ類
6月30日 愛媛県 水稲 イネいもち病
6月30日 高知県 水稲 イネいもち病
6月30日 神奈川県 野菜類、花卉類 ハスモンヨトウ
7月1日 千葉県 水稲 斑点米カメムシ類
7月1日 香川県 きゅうり キュウリ炭疽病・べと病
7月1日 沖縄県 さとうきび サトウキビ黒穂病
7月1日 沖縄県 さとうきび タイワンツチイナゴ
7月4日 大阪府 もも モモせん孔細菌病

特殊報

新たな病害虫を発見した場合及び重要な病害虫の発生消長に特異な現象が認められた場合に発表します。

発表月日

都道府県名

対象作物名

対象病害虫名

6月22日 静岡県 ブルーベリー ブルーベリータマバエ(仮称)
6月28日 埼玉県 ねぎ、にんじん クロバネキノコバエ科の一種
7月7日 千葉県 ローズマリー Eupteryx decemnotata

 

病害虫防除に関する留意事項

一般

(参考)平成28年4月26日プレスリリース「平成28年度農薬危害防止運動」の実施について

露地栽培

施設栽培

緊急防除に関する事項

 

用語解説

地域

北海道:北海道

東北:青森県、岩手県、宮城県、秋田県、山形県、福島県

北東北:青森県、岩手県、秋田県

南東北:宮城県、山形県、福島県

関東:茨城県、栃木県、群馬県、埼玉県、千葉県、東京都、神奈川県

北関東:茨城県、栃木県、群馬県

南関東:埼玉県、千葉県、東京都、神奈川県

甲信:山梨県、長野県

北陸:新潟県、富山県、石川県、福井県

東海:岐阜県、静岡県、愛知県、三重県

近畿:滋賀県、京都府、大阪府、兵庫県、奈良県、和歌山県

中国:鳥取県、島根県、岡山県、広島県、山口県

四国:徳島県、香川県、愛媛県、高知県

九州:福岡県、佐賀県、長崎県、熊本県、大分県、宮崎県、鹿児島県

北九州:福岡県、佐賀県、長崎県、大分県

南九州:熊本県、宮崎県、鹿児島県

沖縄:沖縄県

 発生量(程度)

多い(高い):やや多いの外側10%の度数の入る幅

やや多い(やや高い):平年並の外側20%の度数の入る幅

平年並:平年値を中心として40%の度数の入る幅

やや少ない(やや低い):平年並の外側20%の度数の入る幅

少ない(低い):やや少ないの外側10%の度数の入る幅

(平年値は過去10 年間の平均)

平成28年度発表予定日

第5号:7月26日(火曜日)

第6号:8月23日(火曜日)

第7号:9月20日(火曜日)

第8号:10月18日(火曜日)

第9号:11月22日(火曜日)

第10号:平成29年2月21日(火曜日)

(参考)これまでの発表

第1号:4月19日(火曜日)

第2号:5月24日(火曜日)

第3号:6月21日(火曜日)

お問い合わせ先

消費・安全局植物防疫課
担当者:防除班 春日井、紋谷
代表:03-3502-8111(内線4562)
ダイヤルイン:03-3502-3382
FAX:03-3502-3386

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