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農林水産省

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プレスリリース

「平成29年度 病害虫発生予報第6号」の発表について

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平成29年8月23日
農林水産省
向こう1か月の主要な病害虫の発生予察情報(発生予報)については次のとおりです。

・水稲では、いもち病の発生が東北、中国、南九州等の一部の地域でやや多くなると予想されています。8月に入り、北日本を中心に低温・寡照が続いているため、本病に感染しやすい条件が整っており、急激に発生が拡大するおそれがあります。特に、稲の生育が遅いほ場や葉色が極端に濃いほ場では、本病が発生・拡大しやすいため、注意が必要です。適切な栽培管理を行うとともに、水田の観察を行い、本病の発生状況に応じて、適期に防除を実施してください。
・野菜では、オオタバコガ及びヨトウムシ類の発生が一部の地域で多くなると予想されています。ほ場の観察をきめ細かく行い、適期に防除を実施してください。
・果樹では、果樹カメムシ類の発生が一部の地域で多くなると予想されています。本虫の飛来状況は、地域及び園地により異なるので、都道府県の発表する発生予察情報を参考にしつつ、園内を注意深く観察し、適期に防除を実施してください。

発生予察情報について

国及び都道府県では、植物防疫法(昭和25年法律第151号)に基づき、有害動植物の防除を適時で経済的なものにするため、気象、農作物の生育状況、有害動植物の発生調査結果を分析し、有害動植物の発生動向及び防除対策に係る情報として、発生予察情報を提供しています。
本予報に掲載している情報についての詳細は、都道府県病害虫防除所のホームページ等を参照してください。

  発生予察について
     参照URL:http://www.maff.go.jp/j/syouan/syokubo/gaicyu/index.html
  都道府県病害虫防除所
     参照URL:http://www.maff.go.jp/j/syouan/syokubo/boujyo/120105_boujosho.html

気象

気象庁の向こう1か月の予報(8月17日付け)では、気温は期中はじめに北日本で低くなると見込まれますが、その後、全国的に平年並か高くなると予想されています。降水量は、ほぼ平年並と予想される北日本日本海側及び沖縄・奄美を除き、平年並か多くなると予想されています。日照時間は、北日本日本海側を除き、平年並か少なくなると予想されています。

  気象庁ホームページ
      参照URL:http://www.jma.go.jp/jp/longfcst/001_00.html (外部リンク)

水稲


水稲で各地の平年値より発生が「多い」・「やや多い」と予想される病害虫及びその地域
作物名    病害虫名    発生が「多い」と予想される地域    発生が「やや多い」と予想される地域
水稲 葉いもち   北東北、南関東、中国、南九州
穂いもち   東北、中国、四国、南九州
紋枯病 南関東、中国、四国、北九州 東北、北関東、北陸、近畿
縞葉枯病
(ヒメトビウンカ)
北関東、中国、四国 南関東、近畿
斑点米カメムシ類 東北、北関東、北陸、近畿、中国、四国、九州 南関東、甲信、東海
トビイロウンカ 北九州 東海、南九州
セジロウンカ 北関東 南関東
ツマグロヨコバイ 北陸 南関東、近畿、四国


・イネいもち病の発生が東北、中国、南九州等の一部の地域でやや多くなると予想されています。8月に入り、北日本を中心に低温・寡照が続いているため、本病に感染しやすい条件が整っており、急激に発生が拡大するおそれがあります。特に、稲の生育が遅いほ場や葉色が極端に濃いほ場では、本病が発生・拡大しやすいため、注意が必要です。適切な栽培管理を行うとともに、水田の観察を行い、本病の発生状況に応じて、適期に防除を実施してください。
  なお、一部の薬剤に対して耐性菌が発生しているので、都道府県から発表される発生予察情報等を参考に薬剤を選定してください。 

・イネ紋枯病の発生が、南関東、中国等の一部の地域で多くなると予想されており、広島県では発生ほ場率が高いとして注意報が発表されています。昨年、本病が多発した地域では、本年も多発するおそれがあるため注意が必要です。本病は、高温多湿条件で発生が助長され、病勢は少しずつ進展していきます。向こう1か月の気温は、北日本を除いて高いと予想されることから、今後の発生状況に注意し、適期に防除を実施してください。

・トビイロウンカの発生が、北九州等の一部の地域で多くなると予想されており、福岡県では本虫の発生量が多いとして注意報が発表されています。本虫は、梅雨時期に中国大陸から飛来し、夏以降に高温少雨傾向になると水田で急激に増殖して坪枯れを引き起こします。本年は、中国及び九州を中心に本虫の飛来が確認され、すでに水田内での発生も確認されています。
  水田の見回りの際には株元を注意深く観察し、株元に成虫及び幼虫を確認した場合には、都道府県の発表する発生予察情報等を参考に、適期に防除を実施してください。

・斑点米カメムシ類の発生が、広い範囲において多くなっており、本年はこれまでに18府県から注意報が発表されています。本虫は、水田周辺の雑草に生息し、出穂期以降、水田に侵入し穂を加害します。特に、移動性が高い飛翔性のアカスジカスミカメとアカヒゲホソミドリカスミカメの発生が多くなっています。
 本虫による被害程度は、水田への個体侵入量、出穂期の早晩、発生種等によって異なるので、水田の観察を行い、今後も都道府県から発表される発生予察情報等を参考に、適期に防除を実施してください。

斑点米カメムシ類の注意報発表県

野菜・花き

野菜・花きで各地の平年値より発生が「多い」・「やや多い」と予想される病害虫及びその地域
作物名 病害虫名 発生が「多い」と予想される地域    発生が「やや多い」と予想される地域
いちご ハダニ類 北九州、近畿  
きゅうり うどんこ病   北東北、四国
褐斑病   東北、中国
アザミウマ類   南関東、近畿、四国
なす ハダニ類 近畿 南関東、中国
ねぎ アザミウマ類 関東、近畿、四国 北東北、北陸、中国
大豆 アブラムシ類   北東北、北関東、北陸
きく アザミウマ類   南東北、近畿、四国、南九州
アブラナ科野菜 コナガ 北東北 北関東、東海、中国、南九州
作物共通 オオタバコガ 北陸、東海 北東北、北関東、近畿、中国、四国
シロイチモジヨトウ 北陸、東海、近畿、四国 中国、北九州
ハスモンヨトウ 北関東、北陸、近畿 東海、中国、四国、南九州



野菜・花き共通

・アザミウマ類アブラムシ類及びハダニ類の発生が、露地栽培及び施設栽培ともに一部の地域で多くなると予想されています。アザミウマ類及びアブラムシ類は、作物を加害するほか、多くの病原ウイルスを媒介することが知られており、ウイルス病の発生を抑制する上でも適切に防除することが重要になります。発生密度が高くなってからでは防除が困難となるため、ほ場の観察をきめ細かく行い、発生初期に防除を実施してください。施設栽培においては、施設内への侵入を防止するため、施設の開口部に防虫ネットを設置する等の対策を実施してください。
  なお、これら微小害虫では薬剤感受性の低下が懸念されるので、都道府県から発表される発生予察情報等を参考に同一系統の農薬の連続使用を避けるとともに、天敵生物を利用した防除の実施についても検討して下さい。

オオタバコガの発生が、北陸、東海等の一部の地域で多くなると予想されており、愛知県からは注意報が発表されています。本虫は、気温が高いと増加する傾向があるため、今後の発生動向に注意が必要です。また、植物体に食入してからでは防除が困難となるため、ほ場の観察をきめ細かく行い、適期に防除を実施してください。

ヨトウムシ類の発生が、北陸、近畿等の一部の地域で多くなると予想されており、香川県及び徳島県からは、シロイチモジヨトウに関する注意報が発表されています。これらの害虫は、気温が高いと増加する傾向があるため、今後の発生動向に注意が必要です。ほ場の観察をきめ細かく行い、適期に防除を実施してください。

 

果樹・茶

果樹・茶で各地の平年値より発生が「多い」・「やや多い」と予想される病害虫及びその地域

作物名  病害虫名 発生が「多い」と予想される地域    発生が「やや多い」と予想される地域
かんきつ ハダニ類
(ミカンハダニ)
南九州 南関東、四国、北九州
なし 黒星病 東北、北陸 南関東
黒斑病   北陸、中国
シンクイムシ類 北九州 南関東、北陸、東海
ハダニ類 東海、九州 東北、関東、北陸、中国
もも シンクイムシ類 北陸、東海  
りんご ハダニ類   東北、甲信、北陸
果樹共通 果樹カメムシ類 北東北、東海、中国、四国、北九州 北関東
ハダニ類
(カンザワハダニ)
北九州 南九州 
ハマキムシ類 南関東、九州 東海、近畿



かんきつ

・ミカンハダニは、南九州等の一部の地域で発生が多くなると予想されています。向こう1か月の気温も高くなると予想されていることから、園内を注意深く観察し、発生状況に応じて防除を実施してください。
  なお、本虫は、薬剤抵抗性を獲得しやすいので、都道府県の発表する発生予察情報等を参考に同一系統の農薬の連続使用を避けてください。

 

なし

・ナシ黒星病の発生が、東北、北陸の一部の地域で多くなると予想されています。本病は、降雨によって発生が助長されるため、断続的な降雨がある場合には注意が必要です。
  対策にあっては、り病部の除去、薬剤散布等の防除を実施してください。また、薬剤の選定にあっては、都道府県の発表する発生予察情報等を参考にしてください。

 

果樹共通

・シンクイムシ類の発生が、北陸、東海及び北九州の一部の地域で多くなると予想されています。特にナシヒメシンクイの発生が多くなると予想されており、本虫は果実だけでなく、枝や葉にも産卵するため、果実に袋かけを行った園地でも注意が必要です。都道府県の発表する発生予察情報を参考にし、適期に防除を実施してください

・果樹カメムシ類
の発生が、北東北、東海、中国、四国及び北九州等の一部の地域で多くなると予想されており、岐阜県、徳島県及び佐賀県では予察灯への誘殺数が多いとして注意報が発表されています。夏季に山林で発生した成虫が、餌を求めて果樹園に飛来し、果実を加害します。
  本虫の飛来状況は、地域及び園地により異なるので、都道府県の発表する発生予察情報を参考にしつつ、園内を注意深く観察し、飛来が認められた場合は、飛来初期からの防除を実施してください。 



・ハマキムシ類の発生が、南関東、九州等の一部の地域で多くなると予想されており、神奈川県では、予察灯及びフェロモントラップ調査による本虫の誘殺数が多いとして注意報が発表されています。ハマキムシ類の幼虫は、茶葉をつづり合わせて内部を食害しますが、葉をつづり合わせてからでは薬剤がかかりにくくなるため、ふ化期~若齢幼虫期を対象とした薬剤散布が効果的です。地域の予察灯やフェロモントラップの誘殺状況を参考にし、適期に防除を実施してください。

  

都道府県が発表した警報、注意報及び特殊報

平成29年7月26日以降、都道府県が発表している警報、注意報及び特殊報は以下のとおりです。

警報

・重要な病害虫が大発生することが予測され、かつ、早急に防除措置を講ずる必要がある場合に発表します。

  発表はありません。

 

注意報

・警報を発表するほどではないが、重要な病害虫が多発することが予測され、かつ、早めに防除措置を講じる必要がある場合に発表します。

発表月日 都道府県名 対象作物名 対象病害虫
7月27日 北海道 アブラナ科野菜 コナガ
7月27日 岐阜県 水稲 斑点米カメムシ類
7月27日 岡山県 水稲 斑点米カメムシ類
7月27日 愛媛県 水稲 斑点米カメムシ類
7月28日 秋田県 水稲 斑点米カメムシ類
7月28日 京都府 水稲 斑点米カメムシ類
7月28日 佐賀県 いちご イチゴ炭疽病
7月31日 神奈川県 茶、果樹全般 ハマキムシ類
7月31日 京都府 野菜類、豆類 ヨトウムシ類(シロイチモジヨトウ、ハスモンヨトウ)
8月1日 茨城県 水稲 斑点米カメムシ類
8月1日 愛知県 かんきつ チャノキイロアザミウマ
8月1日 広島県 水稲 イネ紋枯病
8月1日 香川県 野菜類、花き類 シロイチモジヨトウ
8月2日 徳島県 野菜類、花き類 シロイチモジヨトウ
8月4日 山形県 水稲 斑点米カメムシ類
8月7日 岩手県 きゅうり キュウリ炭疽病
8月9日 岐阜県 果樹全般 果樹カメムシ類
8月9日 福岡県 水稲 トビイロウンカ
8月10日 高知県 水稲 ごま葉枯病
8月15日 兵庫県 アブラナ科野菜 ハイマダラノメイガ
8月17日 愛知県 大豆 オオタバコガ
8月18日 徳島県 果樹全般 果樹カメムシ類
8月18日 佐賀県 果樹全般 果樹カメムシ類
8月21日 宮崎県 水稲 斑点米カメムシ類

 

特殊報

・各都道府県において、新たな病害虫を発見した場合及び重要な病害虫の発生消長に特異な現象が認められた場合に発表します。
病害虫の生態等の生物学的情報や防除に関する情報の詳細については、各都道府県の病害虫防除所のHP等を参照してください。

発表月日 都道府県名  対象作物名 対象病害虫
7月27日 三重県 なす タバコノミハムシ
7月28日 京都府 なし ナシコスカシバ(仮称)
7月31日 埼玉県 すもも クビアカツヤカミキリ
8月2日 静岡県 オリーブ Peacock leaf spot
8月4日 京都府 ねぎ チビクロバネキノコバエ
8月22日 栃木県 ユリ Iris yellow spot virus 

 

病害虫防除に関する留意事項

一般

・病害虫の防除を効果的に実施するためには、注意深くほ場観察を行うことにより、病害虫の発生状況を的確に把握することが必要となります。病害虫の発生は天候の影響を大きく受けるので、天気の推移に注意しつつ、各都道府県の防除指針に従い、適期に適切な防除を実施してください。

・薬剤防除を実施する場合は、病害虫が薬剤抵抗性を獲得しないように、同一系統薬剤の連続使用を避けてください。また、農薬の使用基準を遵守して適切な薬剤を選択するとともに、散布対象外の農作物等に農薬が飛散しないよう対策を講じてください。
  農薬の使用に伴う事故・被害を防止するため、農林水産省では、6月から8月にかけて、厚生労働省、環境省等と共同で実施している「農薬危害防止運動」においても注意を呼びかけています。

「農薬危害防止運動」の実施について(平成29年4月26日付けプレスリリース)
      参照URL : http://www.maff.go.jp/j/press/syouan/nouyaku/170426.html

露地栽培

・引き続きほ場観察を行い、病害の早期発見に努め、発生を認めた場合は適期に適切な防除を実施してください。

施設栽培

・ウイルス病を媒介するアザミウマ類、アブラムシ類、コナジラミ類等の侵入や野外への飛び出しを防止するため、施設の開口部に防虫ネットを設置する等の対策を実施してください。また、雑草はこれら害虫の発生源となるので、施設内及び周辺の除草を定期的に行うよう努めてください。

・作物残さは、害虫の発生源となり、り病葉及びり病果は、病害の伝染源となります。栽培終了後は蒸し込み処理等を行い、作物残さでの生存虫を死滅させてから搬出し、土中に埋める等、確実に処分をしてください。

・施設内が過湿になると、病害の発生が助長されるため、雨水が施設内に入らないように留意するとともに、過度なかん水を回避する、循環扇を設置する、換気を行う、作物の株間の通風を図る等により、施設内が過湿にならないように管理してください。また、病害の早期発見に努め、伝染源となるり病葉及びり病果は除去し、適期に薬剤防除を実施してください。


用語解説

(地域)
北海道:北海道
東北:青森県、岩手県、宮城県、秋田県、山形県、福島県 
    北東北:青森県、岩手県、秋田県 
    南東北:宮城県、山形県、福島県
関東:茨城県、栃木県、群馬県、埼玉県、千葉県、東京都、神奈川県 
    北関東:茨城県、栃木県、群馬県 
    南関東:埼玉県、千葉県、東京都、神奈川県
甲信:山梨県、長野県
北陸:新潟県、富山県、石川県、福井県
東海:岐阜県、静岡県、愛知県、三重県
近畿:滋賀県、京都府、大阪府、兵庫県、奈良県、和歌山県
中国:鳥取県、島根県、岡山県、広島県、山口県
四国:徳島県、香川県、愛媛県、高知県
九州:福岡県、佐賀県、長崎県、熊本県、大分県、宮崎県、鹿児島県 
    北九州:福岡県、佐賀県、長崎県、大分県 
    南九州:熊本県、宮崎県、鹿児島県 
沖縄:沖縄県


(発生量(程度))
多い(高い):やや多いの外側10%の度数の入る幅
やや多い(やや高い):平年並の外側20%の度数の入る幅
平年並:平年値を中心として40%の度数の入る幅
やや少ない(やや低い):平年並の外側20%の度数の入る幅
少ない(低い):やや少ないの外側10%の度数の入る幅
(平年値は過去10年間の平均)

(平成29年度発表予定日)
第7号:9月13日(水曜日)
第8号:10月18日(水曜日)
第9号:11月15日(水曜日) 
第10号:平成30年2月14日(水曜日)

(参考)これまでの発表
第1号:4月19日(水曜日)
第2号:5月17日(水曜日)
第3号:6月14日(水曜日)
第4号:7月12日(水曜日)
第5号:7月26日(水曜日)

お問合せ先

消費・安全局植物防疫課

担当者:白石、渡邉
代表:03-3502-8111(内線4562)
ダイヤルイン:03-3502-3382
FAX番号:03-3502-3386