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農林水産省

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プレスリリース

「平成30年度 病害虫発生予報第1号」の発表について

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平成30年4月18日
農林水産省
向こう1か月の主要な病害虫の発生予察情報(発生予報)については次のとおりです。

・水稲では、種子消毒等を的確に実施し、健全な種子を使用した育苗に努めてください。また、麦類の赤かび病については適期防除を実施してください。
・野菜類では、アブラムシ類、ハダニ類等の微小害虫の発生が多くなると予想されています。ほ場を注意深く観察し、適期に防除を実施してください。
・果樹について、果樹カメムシ類の発生が近畿、北九州等の一部の地域で多くなると予想されています。本虫の飛来状況は、地域や園地により異なるので、都道府県の発表する発生予察情報等を参考にしつつ、園内を注意深く観察し、適期に防除を実施してください。

発生予察情報について

国及び都道府県では、植物防疫法(昭和25年法律第151号)に基づき、有害動植物の防除を適時で経済的なものにするため、気象、農作物の生育状況、有害動植物の発生調査結果等を分析し、有害動植物の発生動向及び防除対策に係る情報として、発生予察情報を提供しています。
本予報に掲載している情報の詳細は、都道府県病害虫防除所のホームページ等を参照してください。

発生予察について
  参照URL:http://www.maff.go.jp/j/syouan/syokubo/gaicyu/index.html
都道府県病害虫防除所
  参照URL:http://www.maff.go.jp/j/syouan/syokubo/boujyo/120105_boujosho.html

気象

気象庁の向こう1か月の予報(4月12日付け)では、沖縄・奄美を除き全国的に気温は高く、降水量は平年並と予想されています。
気象庁ホームページ
参照URL:http://www.jma.go.jp/jp/longfcst/001_00.html (外部リンク)

水稲

昨年、いもち病もみ枯細菌病ばか苗病等の種子伝染性病害の発生が多かった地域では、種子消毒を的確に実施し、健全な種子を使用した育苗に努めてください。
  特にいもち病及びばか苗病については、一部の薬剤に対して耐性菌が発生していることから、都道府県から提供される発生予察情報等を参考に効果的な薬剤による防除を実施してください。また、向こう1か月の予報では気温が平年より高いと予想されていることから、もみ枯細菌病が発生しやすい可能性があります。浸種から育苗期間にかけて温度管理に注意してください。

縞葉枯病
は、ヒメトビウンカによって媒介されるウイルス病であるため、当該虫を対象とした防除を実施することが重要になります。近年、本圃で本病の発生が高まっている地域にあっては、ヒメトビウンカに効果の高い育苗箱施用剤による防除の実施を検討してください。なお、3月の調査の結果、ヒメトビウンカのイネ縞葉枯病ウイルスの保毒虫率が高かったとして、茨城県からは注意報が発表されています。

麦類

・赤かび病は、本病に感染しやすい時期を捉えた防除が重要であり、麦の種類に応じて下表の時期に最初の防除を行うことが重要です。昨冬から今春にかけて気温の上昇が大きかった地域では、麦の生育が当初の予測よりも早まり、早く出穂しているほ場もあることから、都道府県の提供する発生予察情報等を参考に、地域毎の防除適期を確認して適切に防除を実施してください。
  なお、防除適期に降雨が続く場合は、降雨の合間に防除を実施してください。

麦の種類 最初の防除を行う生育時期
小麦 開花を始めた時期から開花最盛期まで
二条大麦 穂揃い期の10日後
六条大麦 開花を始めた時期から開花最盛期まで

野菜・花き

野菜・花きで各地の平年値より発生が「多い」・「やや多い」と予想される病害虫及びその地域
作物名 病害虫名 発生が「多い」と予想される地域    発生が「やや多い」と予想される地域
いちご アザミウマ類   南関東、北陸、東海、九州
アブラムシ類 東海、北九州 北関東、北陸
ハダニ類 南東北、東海、九州 南関東、近畿、四国
うどんこ病 東海 南東北、北陸
灰色かび病 東海、北九州  
きゅうり アザミウマ類   関東
うどんこ病   関東、近畿
べと病 南九州 南関東、北九州
トマト コナジラミ類 北関東、北九州 東海
灰色かび病 東海 南九州
葉かび病 北関東 北九州
たまねぎ べと病 北九州  
なす うどんこ病 北九州 四国
灰色かび病   九州

  注)表中の地域については、必ずしもその全域で発生が見られるものではありません。


野菜共通

アザミウマ類、アブラムシ類及びコナジラミ類の発生が一部地域の施設栽培で多くなると予想されています。これらの害虫は、作物を加害するほか、多くの病原ウイルスを媒介することが知られています。発生密度が高くなってからでは防除が困難となるため、ほ場の観察をきめ細かく行うとともに、発生初期に防除を実施してください。
  また、これら微小害虫では薬剤感受性の低下が懸念されるので、都道府県から発表される発生予察情報等を参考に薬剤を選定するとともに、天敵生物を利用した防除の実施についても検討してください。

いちご

・ハダニ類の発生が、南東北、東海、九州等の一部の地域で多くなると予想されているほか、3月には福島県、4月には長崎県から注意報が発表されています。本虫は、気温の上昇とともに増加する傾向があり、発生密度が高くなってからでは防除が困難となるため、ほ場の観察をきめ細かく行い、発生初期に防除を実施してください。
  なお、本虫は薬剤抵抗性を獲得しやすいので、都道府県の発表する発生予察情報等を参考に、同じ作用機作の薬剤の連続使用を避けるとともに、化学合成農薬だけでない各種防除手段を組み合わせた防除の実施についても検討してください。

・灰色かび病の発生が、東海及び北九州の一部の地域で多くなると予想されています。本病は気温20度前後で発生が拡大しやすく、多湿条件で発病が助長されることから、換気等により施設内の湿度低下に努めてください。
  また、伝染源となるり病部は早期に除去するとともに、耐性菌の発生を考慮して、効果の高い薬剤を選定する等、都道府県の発表する発生予察情報等を参考に適切に防除を実施してください。

たまねぎ

・タマネギべと病は、越年り病株(秋期に苗床や本圃で感染した苗や株が、年明け以降に生育不良や葉の湾曲等の症状を示した株)が伝染源となり、降雨により二次伝染が助長されます。4月に佐賀県から注意報が発表され、防除の徹底が呼びかけられています。前年に本病が多発した地域や越年り病株が見つかった地域では、ほ場内をよく観察し、越年り病株の抜き取りや薬剤による防除を徹底してください。

果樹

 
果樹で各地の平年値より発生が「多い」・「やや多い」と予想される病害虫及びその地域
作物名 病害虫名 発生が「多い」と予想される地域    発生が「やや多い」と予想される地域
かんきつ ハダニ類 東海、北九州  
かいよう病   四国、南九州
そうか病 東海 四国、南九州
なし 黒星病 北東北 南東北、東海
もも せん孔細菌病 近畿 南東北
りんご 黒星病 北海道 東北、甲信
果樹共通 果樹カメムシ類 近畿、北九州 東海
カンザワハダニ   北九州

  注)表中の地域については、必ずしもその全域で発生が見られるものではありません。

果樹共通

・果樹カメムシ類の発生が、近畿、北九州等の一部の地域で多くなると予想されており、4月に、越冬成虫の発生が多いとして愛知県及び静岡県から注意報が発表されています。山林等の越冬場所から離脱した成虫が春の気温の上昇とともに餌を求めて移動し、うめ、もも、びわ、なし等の幼果を加害します。昨年夏以降に本虫の発生が多かった地域では、越冬成虫の発生も多くなるおそれがあるので、注意が必要です。
  本虫の飛来状況は地域や園地により異なるので、都道府県の発表する発生予察情報等を参考にしつつ、園内を注意深く観察し、飛来が認められた場合は、飛来初期から防除を実施してください。

かんきつ

ミカンハダニの発生が東海及び北九州の一部の地域で多くなると予想されています。気温が高く降雨が少ない場合に発生が助長されます。向こう1か月の予報では気温が高くなる予想なので、降雨が少ない地域においては、特に園内を注意深く観察し、発生初期の防除を実施してください。また、本虫は、薬剤抵抗性を獲得しやすいので、同じ作用機作の薬剤の連続使用を避けるため、都道府県の発表する発生予察情報等を参考に薬剤を選定し、散布時期を検討してください。

もも

せん孔細菌病は、春期に枝に形成される春型枝病斑(スプリングキャンカー)が伝染源となり、降雨や風により発生が助長されます。前年の発生が多かった地域では、当該病斑が形成されやすい環境となっているため発生が多くなると予想されます。園内を注意深く観察し、発病枝が確認されたら確実に除去してください。
  3月以降の気温が高く推移したことから、一部の地域では既に春型枝病斑が確認されており、和歌山県から注意報が発表されています。向こう1か月の予報では、気温が高く、降水量は平年並みと予想されていることから、本病の発生に助長的な気象条件となるため、発生状況に注意が必要です。

りんご

黒星病の発生が、北海道等の一部の地域で多くなると予想されており、北海道からは注意報が発表されています。昨年の発生量が多かった地域では、感染源が多くなっていると予想されることから、特に注意が必要です。対策に当たっては、一次伝染源となるり病部の除去、薬剤散布等の防除を実施してください。
  また、一部の薬剤に対して耐性菌が発生していることから、都道府県から提供される発生予察情報等を参考に効果的な薬剤による防除を実施してください。
 

都道府県が発表した警報、注意報及び特殊報

平成30年2月14日以降、都道府県が発表している警報、注意報及び特殊報は以下のとおりです。

警報

・重要な病害虫が大発生することが予測され、かつ、早急に防除措置を講ずる必要がある場合に発表します。

発表はありません。

 

注意報

・警報を発表するほどではありませんが、重要な病害虫が多発することが予測され、かつ、早めに防除措置を講じる必要がある場合に発表します。

発表月日 都道府県 対象作物 対象病害虫
2月26日 山口県 いちご ハダニ類
3月1日 佐賀県 たまねぎ タマネギベと病
3月14日 福島県 いちご ハダニ類
3月20日 茨城県 水稲 イネ縞葉枯病(ヒメトビウンカ)
3月23日 沖縄県(北大東島、南大東島、来間島) さとうきび タイワンツチイナゴ
4月3日 愛知県 うめ、なし、もも、ぶどう、かき 果樹カメムシ類(チャバネアオカメムシ)
4月4日 佐賀県 たまねぎ タマネギべと病
4月10日 静岡県 落葉果樹、びわ、かんきつ 果樹カメムシ類
(チャバネアオカメムシ、ツヤアオカメムシ)
4月11日 北海道 りんご リンゴ腐らん病
4月11日 北海道 りんご リンゴ黒星病
4月16日 和歌山県 もも モモせん孔細菌病
4月16日 長崎県 いちご ハダニ類

 

特殊報

・各都道府県において、新たな病害虫を発見した場合及び重要な病害虫の発生消長に特異な現象が認められた場合に発表します。
病害虫の生態等の生物学的情報や防除に関する情報の詳細については、各都道府県の病害虫防除所のホームページ等を参照してください。

発表月日 都道府県  対象作物 対象病害虫
2月28日 沖縄県 スイセンジナ スイセンジナ軟腐病
3月2日 愛知県 トマト トマト茎えそ病
3月7日 高知県 なす クロテンコナカイガラムシ
3月22日 山口県 トルコギキョウ トルコギキョウ白さび病(仮称)
3月23日 沖縄県 にがうり チャノキイロアザミウマ
3月26日 長崎県 アスパラガス アスパラガス疫病
3月27日 香川県 オリーブ オリーブ立枯病(仮称)
3月29日 神奈川県 ヤマノイモ ジャガイモクロバネキノコバエ
3月29日 静岡県 ガーベラ ガーベラ茎えそ病(仮称)
3月29日 高知県 トマト トマトホモプシス茎枯病(仮称)
3月30日 福岡県 いちじく イチジクラシオディプロディア落葉病(仮称)
4月10日 和歌山県 トルコギキョウ トルコギキョウ斑点病
4月10日 和歌山県 びわ ビワキジラミ
4月11日 徳島県 トマト トマト黄化病

 

病害虫防除に関する留意事項

一般

・病害虫の防除を効果的に実施するためには、注意深くほ場観察を行うことにより、病害虫の発生状況を的確に把握することが必要となります。病害虫の発生は天候の影響を大きく受けるので、天気の推移に注意しつつ、各都道府県の防除指針に従い、適期に適切な防除を実施してください。

・薬剤防除を実施する場合は、病害虫が薬剤抵抗性を獲得しないように、同じ作用機作の薬剤の連続使用を避けてください。また、農薬の使用基準を遵守して適切な薬剤を選択するとともに、散布対象外の農作物等に農薬が飛散しないよう対策を講じてください。

露地栽培

・引き続きほ場観察を行い、病害虫の早期発見に努め、発生を認めた場合は適期に適切な防除を実施してください。

施設栽培

・ウイルス病を媒介するアザミウマ類、アブラムシ類、コナジラミ類等の侵入や野外への飛び出しを防止するため、施設の開口部に防虫ネットを設置する等の対策を実施してください。また、雑草はこれら害虫の発生源となるので、施設内及び周辺の除草を定期的に行うよう努めてください。引き続きほ場観察を行い、病害虫の早期発見に努め、発生を認めた場合は適期に適切な防除を実施してください。

・作物残さは、害虫の発生源となり、り病葉及びり病果は、病害の伝染源となります。栽培終了後は、蒸し込み処理等を行い、作物残さでの生存虫を死滅させてから搬出し、土中に埋める等、確実に処分をしてください。

・施設内が過湿になると、病害の発生が助長されるため、雨水が施設内に入らないように留意するとともに、過度なかん水を回避する、循環扇を設置する、換気を行う、作物の株間の通風を図る等により、施設内が過湿にならないように管理してください。また、病害の早期発見に努め、伝染源となるり病葉及びり病果は除去し、適期に薬剤防除を実施してください。

用語解説

(地域)
北海道:北海道
東北:青森県、岩手県、宮城県、秋田県、山形県、福島県 
    北東北:青森県、岩手県、秋田県 
    南東北:宮城県、山形県、福島県
関東:茨城県、栃木県、群馬県、埼玉県、千葉県、東京都、神奈川県 
    北関東:茨城県、栃木県、群馬県 
    南関東:埼玉県、千葉県、東京都、神奈川県
甲信:山梨県、長野県
北陸:新潟県、富山県、石川県、福井県
東海:岐阜県、静岡県、愛知県、三重県
近畿:滋賀県、京都府、大阪府、兵庫県、奈良県、和歌山県
中国:鳥取県、島根県、岡山県、広島県、山口県
四国:徳島県、香川県、愛媛県、高知県
九州:福岡県、佐賀県、長崎県、熊本県、大分県、宮崎県、鹿児島県 
    北九州:福岡県、佐賀県、長崎県、大分県 
    南九州:熊本県、宮崎県、鹿児島県 
沖縄:沖縄県


(発生量(程度))
多い(高い):やや多いの外側10%の度数の入る幅
やや多い(やや高い):平年並の外側20%の度数の入る幅
平年並:平年値を中心として40%の度数の入る幅
やや少ない(やや低い):平年並の外側20%の度数の入る幅
少ない(低い):やや少ないの外側10%の度数の入る幅
(平年値は過去10年間の平均)

(参考)今後の発表予定日
第2号:5月16日(水曜日)
第3号:6月13日(水曜日)
第4号:7月11日(水曜日)
第5号:7月25日(水曜日)
第6号:8月8日(水曜日)
第7号:9月12日(水曜日)
第8号:10月17日(水曜日) 
第9号:11月14日(水曜日) 
第10号:平成31年2月13日(水曜日) 

お問合せ先

消費・安全局植物防疫課

担当者:白石、渡邉
代表:03-3502-8111(内線4562)
ダイヤルイン:03-3502-3382
FAX番号:03-3502-3386