このページの本文へ移動

農林水産省

メニュー

プレスリリース

「平成30年度 病害虫発生予報第3号」の発表について

  • 印刷
平成30年6月13日
農林水産省
向こう1か月の主要な病害虫の発生予察情報(発生予報)については次のとおりです。

・水稲では、梅雨時期に入り、いもち病(葉いもち)が発生しやすい気象条件となっています。水田の観察を行い、本病の発生状況に応じて、適期に防除を実施してください。
・野菜類では、ねぎのアザミウマ類の発生が南関東及び四国の一部の地域で多くなると予想されています。ほ場を注意深く観察し、適期に防除を実施してください。
・果樹では、モモせん孔細菌病の発生が南東北、北陸、東海、近畿、中国及び四国の一部の地域で多くなると予想されています。薬剤による防除を実施するとともに、園内を注意深く観察し、り病部を確実に除去してください。また、果樹カメムシ類の発生が北東北、東海、近畿、中国、四国及び九州の一部の地域で多くなると予想されています。本虫の飛来状況は地域や園地により異なるので、園内を注意深く観察し、適期に防除を実施してください。

発生予察情報について

国は都道府県の協力の下、植物防疫法(昭和25年法律第151号)に基づき、有害動植物の防除を適時で経済的なものにするため、気象、農作物の生育状況、有害動植物の発生調査結果等を分析し、有害動植物の発生動向及び防除対策に係る情報として、発生予察情報を提供しています。
本予報に掲載している情報の詳細は、都道府県病害虫防除所のホームページ等を参照してください。

発生予察について
  参照URL:http://www.maff.go.jp/j/syouan/syokubo/gaicyu/index.html
都道府県病害虫防除所
  参照URL:http://www.maff.go.jp/j/syouan/syokubo/boujyo/120105_boujosho.html

気象

気象庁の向こう1か月の予報(6月7日付け)では、気温は北日本で平年並みか低く、沖縄・奄美で高くなると予想され、降水量は東日本太平洋側で平年並みか多くなると予想されています。
気象庁ホームページ
参照URL:http://www.jma.go.jp/jp/longfcst/001_00.html (外部リンク)

水稲

水稲で各地の平年値より発生が「多い」・「やや多い」と予想される病害虫及びその地域
作物名 病害虫名 発生が「多い」と予想される地域    発生が「やや多い」と予想される地域
水稲 いもち病
(葉いもち)
  北陸、近畿、九州
ヒメトビウンカ
(縞葉枯病)
北関東 南関東、中国、四国
 注)表中の地域については、必ずしもその全域で発生が見られるものではありません。

いもち病(葉いもち)
の発生が、北陸、近畿及び九州の一部の地域でやや多くなると予想されています。梅雨時期に入り、断続的な降雨がある場合には本病に感染しやすい条件となるため、急激に発生するおそれがあります。水田の観察を行い、本病の発生状況に応じて適期に防除を実施してください。また、田植え後に水田に放置された補植用取置き苗は、密生して本病の発生源になりやすいので、補植後には早期の除去を徹底してください。
  なお、一部の薬剤に対して耐性菌が発生しているので、都道府県から発表される予察情報等を参考に薬剤を選定してください。

・縞葉枯病
は、ヒメトビウンカによって媒介されるウイルス病であり、経卵伝染により次世代もウイルス媒介が継続するため、当該虫を対象とした防除を実施することが重要になります。ヒメトビウンカの本ウイルスの保毒虫率が高かった北関東の一部の地域では、今後の発生が多くなると予想されており、茨城県では注意報が発表されています。
  育苗箱施用剤を施用した苗を移植した水田において、本虫の防除を実施する場合は、薬剤抵抗性の発達を助長しないよう同一系統の薬剤の連続使用を避けてください。

野菜・花き

野菜・花きで各地の平年値より発生が「多い」・「やや多い」と予想される病害虫及びその地域
作物名 病害虫名 発生が「多い」と予想される地域 発生が「やや多い」と予想される地域
きゅうり アザミウマ類   南関東、近畿、四国
うどんこ病 北陸 南関東、南九州
べと病 北陸、四国 中国、南九州
トマト コナジラミ類   南関東、甲信、四国
葉かび病 北陸 中国
ねぎ アザミウマ類 南関東、四国 北東北、北関東、北陸
べと病 北陸 北九州
黒斑病 北関東 北陸
アブラナ科野菜 コナガ 東北、北陸  近畿、中国 
野菜共通 シロイチモジヨトウ   近畿、四国
ハスモンヨトウ 四国 中国、南九州
ヨトウガ 北東北 南関東
きく アザミウマ類 南九州 中国
注)表中の地域については、必ずしもその全域で発生が見られるものではありません。

きゅうり

・べと病の発生が、北陸及び四国の一部の地域で多くなると予想されています。本病は葉のみに発生し、多発すると下葉が枯れ上がり減収するため、発生状況に応じて適期に防除を実施してください。
  本病は多湿条件で多発する傾向があるため、施設栽培であれば換気をする等の湿度管理を行うとともに、都道府県の発表する発生予察情報等を参考に防除を実施してください。

ねぎ

アザミウマ類の発生が、南関東及び四国の一部の地域で多くなると予想されており、徳島県では注意報が発表されています。本虫は作物を加害するほか、多くの病原ウイルスを媒介することが知られています。発生密度が高くなってからでは防除が困難となるため、ほ場の観察をきめ細かく行うとともに、発生初期に防除を実施してください。
 
また、本虫は薬剤感受性の低下が懸念されるので、都道府県から発表される発生予察情報等を参考に薬剤を選定するとともに、天敵生物等の各種防除手段を組み合わせた防除の実施についても検討してください。

アブラナ科野菜

コナガの発生が、東北及び北陸の一部の地域で多くなると予想されています。本虫は薬剤抵抗性が発達しやすく、ジアミド系の一部の薬剤において、本虫に対する感受性の低下が報告されています。都道府県から発表される発生予察情報等を参考に薬剤を選定し、適期に防除を実施してください。

果樹

果樹で各地の平年値より発生が「多い」・「やや多い」と予想される病害虫及びその地域
作物名 病害虫名 発生が「多い」と予想される地域    発生が「やや多い」と予想される地域
かき ハマキムシ類   北陸、東海
かんきつ かいよう病   南関東、四国、南九州
そうか病   東海、近畿、四国、九州
なし シンクイムシ類   南関東、北陸、北九州
黒星病 南東北、北陸 北東北、東海、近畿、中国、北九州
ぶどう ベと病 東海、北九州 北東北、近畿、四国
灰色かび病 北陸 近畿
もも せん孔細菌病 南東北、北陸、東海、近畿、中国、四国 北東北、甲信
りんご 黒星病 北海道、北東北 南東北
果樹共通 果樹カメムシ類 北東北、東海、近畿、中国、四国、九州 北関東、北陸
カンザワハダニ   南関東、近畿
チャノホソガ   南関東、近畿、南九州
炭疽病 近畿、北九州 南九州
注)表中の地域については、必ずしもその全域で発生が見られるものではありません。

果樹共通

・果樹カメムシ類の発生が、北東北、東海、近畿、中国、四国及び九州の一部の地域で多くなると予想されており、5月中旬以降、岐阜県、三重県、滋賀県、山口県及び香川県では、山林等の越冬場所における調査、予察灯への誘殺数等から、越冬成虫の発生量が多いとして注意報が発表されています。本虫は、気温の上昇とともに餌を求めて園地に移動し、もも、なし等の幼果を加害します。
  本虫の飛来状況は地域や園地により異なるので、都道府県の発表する発生予察情報等を参考にしつつ、園内を注意深く観察し、飛来が認められた場合は、飛来初期から防除を実施してください。

果樹カメムシ類注意報発表県

なし

黒星病の発生が、南東北及び北陸の一部の地域で多くなると予想されています。本病は降雨によって発生が助長されるため、梅雨時期に入り、本病の発生に好適な条件となることから、発生状況に注意が必要です。
  対策にあっては、り病部の除去、薬剤散布等の防除を実施してください。また、薬剤の選定にあっては、都道府県の発表する発生予察情報等を参考にしてください。

ぶどう

・ベと病の発生が、東海及び北九州の一部の地域で多くなると予想されており、愛知県では注意報が発表されています。本病は降雨が続くと多発する傾向があるため、梅雨時期に入り、本病の発生に好適な条件となることから、発生状況に注意が必要です。
  対策にあっては、り病部の除去、薬剤散布等の防除を実施してください。また、一部の薬剤に対して耐性菌が発生しているので、薬剤の選定にあっては、都道府県の発表する発生予察情報等を参考にしてください。


もも

せん孔細菌病の発生が、南東北、北陸、東海、近畿、中国及び四国の一部の地域で多くなると予想されており、福島県では5月末に注意報が発表されています。本病は、春期に枝に形成される春型枝病斑(スプリングキャンカー)が伝染源となり、降雨や風により葉及び果実へと次々と感染が拡大します。園地によっては、既に幼果での発病も確認されています。
  梅雨時期に入り、本病の発生を助長する気象条件となるため、注意が必要です。
  対策にあっては、薬剤による防除を実施するとともに、本病の防除は薬剤散布だけでは不十分であるため、園内を注意深く観察し、り病部を確実に除去してください。また、防風ネットの設置、早めの袋かけ等の耕種的防除の実施を早急に検討してください。

モモせん孔細菌病注意報発表県

りんご

黒星病の発生が、北海道及び北東北の一部の地域で多くなると予想されており、青森県では注意報が発表されています。本病は降雨によって発生が助長されるため、梅雨時期に入り、本病の発生に好適な条件となることから、注意が必要です。対策にあっては、り病部の除去、薬剤散布等の防除を実施してください。
  また、本病は一部の薬剤に対して耐性菌が発生しているので、薬剤の選定にあっては、都道府県の発表する発生予察情報等を参考にしてください。


炭疽病の発生が、近畿及び北九州の一部の地域で多くなると予想されています。本病は、葉に不整形の病斑を生じる病害で、降雨により発生が助長されます。梅雨時期に入り、本病の発生に好適な条件となるため、園内をよく観察し、本病の発生状況に応じて適期の防除を実施してください。

都道府県が発表した警報、注意報及び特殊報

平成30年5月16日以降、都道府県が発表している警報、注意報及び特殊報は以下のとおりです。

警報

・重要な病害虫が大発生することが予測され、かつ、早急に防除措置を講ずる必要がある場合に発表します。

発表はありません。

 

注意報

・警報を発表するほどではありませんが、重要な病害虫が多発することが予測され、かつ、早めに防除措置を講じる必要がある場合に発表します。

発表月日 都道府県 対象作物 対象病害虫
5月16日 岡山県 もも モモせん孔細菌病
5月17日 福岡県 キウイフルーツ キウイフルーツかいよう病Psa3系統
5月22日 滋賀県 果樹全般

果樹カメムシ類(チャバネアオカメムシ、ツヤアオカメムシ)

5月24日 香川県 果樹全般 果樹カメムシ類(主にチャバネアオカメムシ)
5月25日 茨城県 水稲 イネ縞葉枯病(ヒメトビウンカ)
5月25日 山口県 果樹全般 果樹カメムシ類(チャバネアオカメムシ、ツヤアオカメムシ、クサギカメムシ)
5月28日 青森県 りんご リンゴ黒星病
5月30日 福島県 もも モモせん孔細菌病
5月31日 岐阜県 果樹全般 果樹カメムシ類
(主にチャバネアオカメムシ越冬世代成虫)
5月31日 三重県 果樹全般 果樹カメムシ類(チャバネアオカメムシ、ツヤアオカメムシ、クサギカメムシ)
6月1日 愛知県 かんきつ チャノキイロアザミウマ
6月1日 愛知県 ぶどう ブドウベと病
6月1日 徳島県 ねぎ ネギアザミウマ
6月11日 北海道 小麦 コムギなまぐさ黒穂病

 

特殊報

・各都道府県において、新たな病害虫を発見した場合及び重要な病害虫の発生消長に特異な現象が認められた場合に発表します。
病害虫の生態等の生物学的情報や防除に関する情報の詳細については、各都道府県の病害虫防除所のホームページ等を参照してください。

発表月日 都道府県  対象作物 対象病害虫
5月22日 沖縄県 ウリ科(きゅうり、すいか)、キク科(シネラリア)、ゴマノハグサ科(ネメシア) ミカンキイロアザミウマ
5月24日 鹿児島県 オリーブ オリーブ立枯病(仮称)
5月29日 群馬県 レタス レタス黒根病(仮称)
5月30日 埼玉県 キャベツ、ブロッコリー トビイロシワアリ
5月30日 埼玉県 オリーブ オリーブアナアキゾウムシ
6月4日 沖縄県 スイゼンジナ スイゼンジナすす斑病(仮称)
6月7日 埼玉県 トマト トマト黄化病

 

病害虫防除に関する留意事項

一般

・病害虫の防除を効果的に実施するためには、注意深くほ場観察を行うことにより、病害虫の発生状況を的確に把握することが必要となります。病害虫の発生は天候の影響を大きく受けるので、天気の推移に注意しつつ、各都道府県の防除指針に従い、適期に適切な防除を実施してください。

・薬剤防除を実施する場合は、病害虫が薬剤抵抗性を獲得しないように、同じ作用機作の薬剤の連続使用を避けてください。また、農薬の使用基準を遵守して適切な薬剤を選択するとともに、散布対象外の農作物等に農薬が飛散しないよう対策を講じてください。

露地栽培

・引き続きほ場観察を行い、病害虫の早期発見に努め、発生を認めた場合は適期に適切な防除を実施してください。

施設栽培

・ウイルス病を媒介するアザミウマ類、アブラムシ類、コナジラミ類等の侵入や野外への飛び出しを防止するため、施設の開口部に防虫ネットを設置する等の対策を実施してください。また、雑草はこれら害虫の発生源となるので、施設内及び周辺の除草を定期的に行うよう努めてください。引き続きほ場観察を行い、病害虫の早期発見に努め、発生を認めた場合は適期に適切な防除を実施してください。

・作物残さは、害虫の発生源となり、り病葉及びり病果は、病害の伝染源となります。栽培終了後は、蒸し込み処理等を行い、作物残さでの生存虫を死滅させてから搬出し、土中に埋める等、確実に処分をしてください。

・施設内が過湿になると、病害の発生が助長されるため、雨水が施設内に入らないように留意するとともに、過度なかん水を回避する、循環扇を設置する、換気を行う、作物の株間の通風を図る等により、施設内が過湿にならないように管理してください。また、病害の早期発見に努め、伝染源となるり病葉及びり病果は除去し、適期に薬剤防除を実施してください。

用語解説

(地域)
北海道:北海道
東北:青森県、岩手県、宮城県、秋田県、山形県、福島県 
    北東北:青森県、岩手県、秋田県 
    南東北:宮城県、山形県、福島県
関東:茨城県、栃木県、群馬県、埼玉県、千葉県、東京都、神奈川県 
    北関東:茨城県、栃木県、群馬県 
    南関東:埼玉県、千葉県、東京都、神奈川県
甲信:山梨県、長野県
北陸:新潟県、富山県、石川県、福井県
東海:岐阜県、静岡県、愛知県、三重県
近畿:滋賀県、京都府、大阪府、兵庫県、奈良県、和歌山県
中国:鳥取県、島根県、岡山県、広島県、山口県
四国:徳島県、香川県、愛媛県、高知県
九州:福岡県、佐賀県、長崎県、熊本県、大分県、宮崎県、鹿児島県 
    北九州:福岡県、佐賀県、長崎県、大分県 
    南九州:熊本県、宮崎県、鹿児島県 
沖縄:沖縄県


(発生量(程度))
多い(高い):やや多いの外側10%の度数の入る幅
やや多い(やや高い):平年並の外側20%の度数の入る幅
平年並:平年値を中心として40%の度数の入る幅
やや少ない(やや低い):平年並の外側20%の度数の入る幅
少ない(低い):やや少ないの外側10%の度数の入る幅
(平年値は過去10年間の平均)

(参考)
今後の発表予定日
第4号:7月11日(水曜日)
第5号:7月25日(水曜日)
第6号:8月8日(水曜日)
第7号:9月12日(水曜日)
第8号:10月17日(水曜日) 
第9号:11月14日(水曜日) 
第10号:平成31年2月13日(水曜日) 

これまでの発表
第1号:4月18日(水曜日)
第2号:5月16日(水曜日)


お問合せ先

消費・安全局植物防疫課

担当者:国内防除2班 白石、渡邉
代表:03-3502-8111(内線4562)
ダイヤルイン:03-3502-3382
FAX番号:03-3502-3386