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プレスリリース

平成23年8月22日

農林水産省

東日本大震災について~家畜用飼料の暫定許容値設定に関するQ&A~

農林水産省は、東京電力福島第一原子力発電所事故を踏まえて、「家畜用飼料の暫定許容値設定に関するQ&A」を作成しました。

内容

「放射性セシウムを含む肥料・土壌改良資材・培土及び飼料の暫定許容値の設定について」(平成23年8月1日付け消費・安全局長・生産局長・林野庁長官・水産庁長官通知)に関し、家畜用飼料の暫定許容値の設定についてのQ&Aを作成しました。

 

本件は当省のホームページでもご覧になれます。

家畜用飼料の暫定許容値設定に関するQ&A

総括編 

Q1.飼料の放射性セシウムの暫定許容値とは何ですか。

A1.飼料の放射性セシウムの暫定許容値は、食品衛生法に基づく暫定規制値を超えない乳・肉・卵・水産物を生産するために、どのような飼料を給与すれば良いのかを判断する目安です。

この目安は、食品の暫定規制値、飼料の給与量及び移行係数を活用して算出しました。

 

Q2.どうして今回飼料全般に暫定許容値を定めたのですか。

A2.原子力発電所の事故後、牧草の生産シーズン開始に先立って、4月14日に、牛に給与される粗飼料について放射性セシウム及びヨウ素の暫定許容値を設定しました。(「原子力発電所事故を踏まえた粗飼料中の放射性物質の暫定許容値の設定等について」(平成23年4月14日付け23消安第456号畜水産安全管理課長通知))
(注)今回の通知に伴い、4月14日付け通知の暫定許容値は廃止されました。

今後、平成23年産の飼料用米、米ぬか、ふすまや国産魚粉などが飼料や飼料原料として使用されることを考慮し、粗飼料だけでなく、飼料全般について放射性セシウムの暫定許容値を設定しました。暫定許容値の設定は、家畜排せつ物を経由した農地土壌の放射性セシウムの汚染の抑制にも役立ちます。

なお、放射性ヨウ素については、環境中の濃度が食品安全上問題のないレベルまで低下してきているため、今回は暫定許容値を設定しませんでした。
 

Q3.暫定許容値が適用される飼料は何ですか。

A3.暫定許容値は家畜が摂取する全ての飼料に適用されます。

  

Q4.暫定許容値が適用されるのはどのような飼料ですか。

A4.暫定許容値は、牛、馬、豚(いのしし、いのぶたを含む)、家きん(にわとり、うずら)及び養魚用の飼料に適用されます。

 

Q5.愛がん動物用飼料に暫定許容値は適用されるのですか。

A5.食品の暫定規制値を超えない乳・肉・卵・水産物を生産するために、どのような飼料を給与すれば良いのかを判断する目安として、飼料の放射性セシウムの暫定許容値を設定しました。

したがって、食用出荷しない愛がん動物に給与される飼料は、暫定許容値の対象となりません。
 

Q6.具体的な暫定許容値を教えてください。

A6.牛、豚、馬、家きん等用の飼料は300ベクレル/kgです(粗飼料は水分含有量8割ベース、その他飼料は製品重量)。

ただし、例外として、育成牛・繁殖牛・種雄牛に給与される飼料で、
(ア)当該畜産農家が自給生産したもの
(イ)単一もしくは近隣の複数の市町村内で耕畜連携の取り組み等により生産されたもの
は、3000ベクレル/kgまでです。

また、養魚用飼料は、製品重量あたりで100ベクレル/kgです。

 

注:製品重量とは、配合飼料等家畜に給与される製品段階の重量です。

家畜・家きん関係

Q7.育成牛・繁殖牛・種雄牛用の飼料の暫定許容値について、何か変更されましたか。

A7.育成牛・繁殖牛・種雄牛に給与される粗飼料中の放射性物質の暫定許容値は、原子力発電所事故の約1ヶ月後の4月14日に5000ベクレル/kgと設定しました。

今般、原子力発電所事故から5ヶ月を経過し、放射性物質の降下が大幅に減少し、牧草等への影響が小さくなってきている中で、
(1)家畜排せつ物を介して放射性セシウムによる土壌汚染が拡大することを防ぐ必要があること、
(2)また、飼料中の有害物質の含有量は、食品の安全確保を前提に、合理的に到達可能な範囲でできるだけ低く設定するといった国際ルールを勘案し、
(3)育成牛、繁殖牛、種雄牛は、当分の間と畜出荷することを予定していないため、生産者が自ら生産する粗飼料、又は単一もしくは近隣の複数の市町村内で耕畜連携の取り組みにより生産した粗飼料であれば、飼料の暫定許容値(300ベクレル/kg)の例外措置として、許容限度を3000ベクレル/kgとしました。

なお、3000ベクレル/kgまでの粗飼料を給与された牛のうち育成牛は、肥育牛として300ベクレル/kg以下の飼料に切り替え12ヶ月以上肥育した後に、と畜出荷してください。また、乳用育成牛は初回搾乳開始の少なくとも6ヶ月前からは、300ベクレル/kg以下の飼料に切り替えてください。

 

Q8.肥育の途中あるいは初産牛をと畜出荷する場合、暫定許容値を守れば、牛肉の暫定規制値を守れますか。

A8.暫定許容値は、肉用牛の一般的なライフサイクルに基づいて生産される牛肉が、食品の暫定規制値を超えることのないように定めています。

よって、事故等により肥育途中の肉用牛や初産の乳用牛を出荷せざるを得ない場合には、育成期に飼料から摂取した放射性セシウムが牛の体内に暫定規制値を超えて残留している可能性があります。

このため、日頃の飼養管理において、できる限り放射性セシウム濃度の低い粗飼料の利用や水・土等からの放射性セシウムの摂取を抑えるよう心がけるとともに、事故等による出荷の際には、体内への残留の可能性に十分注意してください。

また、このような牛を出荷する場合には、県と十分相談してください。

 

Q9.乳用廃用牛や繁殖牛、種雄牛をと畜出荷する場合、暫定許容値を守れば、牛肉の暫定規制値を守れますか。

A9.搾乳牛や繁殖牛、種雄牛は肉用出荷を目的として飼養しておりませんので、これらの牛をその役割を終えた後に肉用出荷すると、牛肉の暫定規制値を超える可能性があります。

このため、肉用に出荷を予定している場合には、食品の暫定規制値を超えない牛肉を生産できるよう、搾乳牛の最終分娩後や繁殖牛の最終妊娠間中に放射性セシウム濃度が可能な限り低い粗飼料を給与するなど計画的な飼養管理を行ってください。

また、このような牛を出荷する場合には、県と十分相談してください。

 

Q10.飼料の暫定許容値を守れば、乳・肉・卵の暫定規制値を守れますか。家畜を飼養する場合、何に注意すればいいですか。

A10.暫定許容値は、食品の暫定規制値を超えない畜産物を生産するために、どのような飼料を給与すれば良いのかを判断する目安として定めています。

家畜は水や空気、土壌(粗飼料に付着する土を含む)、敷料、野草あるい屋外に放置された飼料等、様々なものから放射性セシウムを摂取する可能性があります。

このため、暫定許容値を超えない飼料や放牧地を利用するのはもちろんこと、水や土等からの放射性セシウムの摂取をできるだけ抑えるように、飼料の保管、家畜の飲用水や飼育場所等にも注意してください。
 

Q11.めん羊・山羊・鹿を飼養する場合、何に注意すればいいですか。

A11.めん羊・山羊・鹿については、牛と比較して、
(1)放射性物質が飼料から体内に移行する割合が大きいので、牛と同じ飼料を与えると、生産される乳や肉が牛の乳や肉に比べてより高い濃度の放射性セシウムを含むようになること
(2)さらに、牛に比べて、放牧時に牧草の根に近い部分まで採食するため、土に含まれる放射性物質の影響を受けやすいこと
から、牛に給与される飼料と同じような放射性セシウム濃度の飼料を給与すると、乳肉中の放射性セシウムのレベルが高くなり、食品の暫定規制値を超過する可能性が高くなります。

このため、東北や関東で飼養されているこれらの家畜については、当面放牧をやめて、輸入飼料等の放射性セシウム濃度が可能な限り低い飼料のみを給与してください。(放牧の可否については県へご相談ください。)

なお、牛等の家畜と同様、飼料のみならず、水や土等からの放射性物質の摂取をできるだけ抑えるような飼養管理を行ってください。

 

(参考)放射性セシウムの飼料から畜産物への移行係数(最大値) 

 

0.096

0.068

1.3

0.32

山羊

1.9

0.33

鹿

2.8(1試験のみ)

同じ放射性セシウム濃度の飼料を与えた場合、移行係数の数値が大きい方が、乳や肉中の放射性セシウムのレベルが高くなります。
  

Q12.飼料が暫定許容値を下回っていることは、どのようにしたら分かりますか。

A12.粗飼料については、どの時期に、どの地域で、どのように生産されたものか確認し、放射性セシウムの状況については県にお問い合わせください。

配合飼料については、適切に製造管理された飼料であることを飼料販売業者に確認することで把握できます。(詳細については、Q15~17をご覧ください。)

詳しくは、各事業者ごとにまとめたリーフレットをご覧ください。
http://www.maff.go.jp/j/syouan/soumu/saigai/shizai_leaflet.html

(上記の確認ができれば、必ずしも飼料を分析する必要はありませんが、分析機関をお探しの方は、農林水産省のホームページ「輸出食品等に対する放射性物質に関する検査の実施機関について」(http://www.maff.go.jp/e/export/houshanou.html)の国内検査機関一覧をご照ください。)
 

 

Q13.家畜に与えて良い飼料とはどんな飼料ですか。

A13.例えば、(1)~(5)の飼料を給与してください。

(1)原発事故前から、屋内に保管したり、飼料タンクやラップ等で密閉保管したりするなど粉じん等がかからないように管理されていた飼料
(2)県が利用可能としている地域の牧草、飼料作物、農作物の副産物(稲わら等)
(3)県が利用可能としている地域での放牧(放牧草)
(4)北海道や西日本などで生産された牧草、飼料作物、農作物の副産物(稲わら等)や輸入飼料等
(5)適切に製造・管理された配合飼料及び混合飼料

詳細は県にお問い合わせください。

なお、畜産農家が自家配合する場合には、配合された飼料が暫定許容値を超えないように、使用する国産単味飼料等の放射性セシウムの状況を確認してください。

 

Q14.家畜に与えてはいけない飼料とはどんな飼料ですか。

A14.例えば、1、2の飼料は給与しないでください。

  1. 原発事故後、屋外に放置されるなど放射性セシウムに汚染されているおそれのある飼料や農作物の副産物(稲わら等)
  2. 放射性セシウムに汚染された飼料や敷料等と分別されていない飼料

 

配合飼料関係 

Q15.配合飼料は、原子力発電所事故の影響のない輸入原料が主体ですが、暫定許容値を設定したのはなぜですか。

A15.国内で流通している配合飼料は、輸入された原料やこれらの原料を加工したものを主体として製造されていることから、適切に管理されている限り、放射性物質に曝される可能性はほとんどないと思われます。

今回、飼料全般についても放射性セシウムの暫定許容値を示しましたが、これは、今後、国内で生産された平成23年産の米ぬかやふすま等の飼料原料が、配合飼料の原料として利用されることから、これらの原料を使用する場合の品質管理の指標としてあらかじめ設定したものです。


Q16.これまで出荷されている配合飼料はどのように取扱えばよいですか。

A16.これまでに国内で流通している配合飼料は、輸入された原料やこれらの原料を加工したものを主体として製造されており、たとえ、国産原料が使われていたとしても、昨年産の麦や米などを原料とするふすま、米ぬか油かす等の副産物が使われていることから、保管や輸送の際に適切に管理されている限り、放射性物質に曝されている可能性はほとんどないと思われます。

これらの飼料を輸送したり保管したりする場合には、飼料が放射性物質に汚染されることのないよう、引き続き注意してください。

 

Q17.飼料製造業者は、製造した配合飼料が暫定許容値を超えていないことを、どのように確認したら良いのですか。

A17.これまでに国内で流通している配合飼料は、輸入された原料やこれらの原料を加工したものを主体として製造されており、放射性物質に曝されている可能性はほとんどないと思われます。

暫定許容値は、国内で生産された平成23年産の米ぬか、ふすま等の飼料原料が、配合飼料等の原料として利用されることから、これらの原料を使用する場合の品質管理の指標としてあらかじめ設定したものです。

このため、配合飼料の製造・販売業者の方々は、工程管理上の確認を行っていれば、必ずしも分析を行う必要はありません。放射性セシウムの含有状況については、次のように確認してださい。
(1)今後、国産飼料原料(平成23年以降産)を使用する配合飼料等については、国、県等が行う国産飼料原料のモニタリングデータ等も活用し、当該国産飼料原料の放射性セシウムの含有状況を確認し、放射性セシウムの暫定許容値を下回るように適切に管理してください。
(2)輸入された原料やこれらの原料を加工したものから製造された配合飼料は、当該原料等が放射性物質に汚染されないように、引き続き適切に保管・管理を実施してください。

お問い合わせ先

消費・安全局畜水産安全管理課
担当者:小原、功刀(クヌギ)
代表:03-3502-8111(内線4546)
ダイヤルイン:03-6744-1708
FAX:03-3502-8275

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