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大豆のまめ知識

大豆に関するいろいろな疑問にお答えします。

 

【国産大豆】

Q.1 平成26年産大豆の生産状況は?
Q.2 大豆の主産県は?
Q.3 大豆作付面積の最大最小は?
Q.4 大豆のうち転作大豆の占める割合は?
Q.5 大豆の自給率は?
Q.6 大豆の主要品種は?
Q.7 大豆の単収の最高、最低は?
Q.8 大豆単収のベスト5県は?
Q.9 大豆の産出額は?
Q.10 国産大豆の主要な用途は?
Q.11 国産大豆の生産者数は?
Q.12 大豆の生産費は?
Q.13 大豆のは種量は?
Q.14 大豆の作り方(機械作業体系)は?
Q.15 大豆生産における優良事例は?
Q.16 大豆で被害の大きい病害虫は?
Q.17 大豆の共済の加入率は?

【輸入大豆】

Q.18 日本の大豆の輸入相手先は?
Q.19 輸入大豆で食用に使用するのはどこの国の大豆?
Q.20 アメリカでの食品用大豆の主な産地は?
Q.21 アメリカIOM大豆とは?また、バラエティ大豆とは?
Q.22 大豆の関税は?
Q.23 世界各国の大豆の単収はどれくらいか?
Q.24 大豆加工品の輸入状況は?

【加工】

Q.25 我が国における大豆の主な用途は?
Q.26 大豆食品にはどのようなものがあるのでしょうか?
Q.27 大豆加工品の消費状況は?
Q.28 加工業者の数は?
Q.29 どんな品質の大豆が求められている?
Q.30 豆腐の製造法は?
Q.31 豆腐一丁には何グラムの大豆が必要? 10アール当たりでは何丁の豆腐できる?
Q.32 納豆用大豆とは?
Q.33 納豆の製造法は?
Q.34 納豆1パックに何グラムの大豆が必要? 10アール当たりでは何パックの納豆ができる?
Q.35 醤油の製造法は?
Q.36 味噌の製造法は?
Q.37 味噌1kgに何gの大豆が必要でしょうか?
Q.38 大豆加工品の原材料に占める大豆の使用割合は?
Q.39 大豆油の製造法は?
Q.40 世界の大豆加工品にはどんなものがあるでしょうか?

【流通】

Q.41 国産大豆の流通経路は?
Q.42 外国産大豆の流通経路は?
Q.43 大豆の卸売業(問屋)とは?
Q.44 地場流通とはどんなものですか?

【その他】

Q.45 大豆の原産地は?
Q.46 日本人は大豆からどのくらいの量のタンパク質を摂っているか?
Q.47 国産大豆の主な成分は?
Q.48 ポジティブリスト制度とは?
Q.49 国産大豆使用製品の表示は?
Q.50 遺伝子組換え大豆に係る表示は?
Q.51 国産大豆シンボルマークとは?
Q.52 大豆の研究体制は?

 


Q.1 平成26年産大豆の生産状況は?

A.
 26年産は作付面積が13万1,600ha(対前年比2%増)、10a当たり収量は176kg(同14%増)、収穫量は23万1
,700t(同16%増)でした。

【解説】
 作付面積は、北海道や東北、九州などで作付面積が増加しました。北海道や東北、北陸では、好天に恵まれ、平均収量を上回りましたが、佐賀県等で8月の多雨・日照不足等により生育が抑制され、不作だった前年産と同程度でした。

Q.2 大豆の主産県は?

A.
 平成26年産の都道府県別の作付面積トップ10は、
(1)北海道、(2)宮城、(3)佐賀、(4)福岡、(5)秋田、(6)滋賀、(7)新潟、(8)山形、(9)富山、(10)三重
となっています。

【解説】
 大豆の産地は全国に分布しており、1,000ha以上の作付け県が24道県あります。北海道は畑作が約4割、その他の地域は転作対応の水田作が中心です。

Q.3 大豆作付面積の最大最小は?

A.
 最大値は、
 統計のある明治11年以降では明治41年の49万1,700ha、
 戦後では昭和29年の42万9,900ha、
 転作の開始された昭和46年以降では昭和62年の16万2,700haとなっています。

 また、最小値は、
 大冷害による米の不作により大幅な転作緩和が行われた平成6年の6万900haとなっています。

【解説】
 大豆の作付けは明治初期から大正末期にかけては40万ha台の水準を保ってきましたが、その後中国東北部からの大豆の輸入に伴い減少。戦後の増産運動により30年代初期までは再び40万ha台に復活しましたが、昭和31年以降の外貨枠拡大によるアメリカ大豆の輸入増及び昭和36年の輸入自由化により減少。その後転作対策用の主要作物として復活しましたが、転作面積の増減に伴って面積が増減し、今日(平成24年産13万1,100ha)に至ります。

Q.4 大豆のうち転作大豆の占める割合は?

A.
 約84%です。

【解説】
 26年産大豆の作付面積13万1,600 haのうち、田作大豆は11万0,800haあります。

Q.5 大豆の自給率は?

A.
 平成25年の大豆の自給率は6%です。
 ただし、サラダ油などの原料となる油糧用を除いて食品用に限りますと、自給率は21%となります。

【解説】
平成25年度の国内の需要量は約301万tで、うち国産大豆は約20万です。国産大豆は種子用(7千t)を除きますと、全量が食品用であるため食品用(需要量約94万トン)の自給率は高くなります。

Q.6 大豆の主要品種は?

A.
 25年産の作付面積のベスト5は、フクユタカ、エンレイ、ユキホマレ、リュウホウ、タチナガハの順となっています。これらの品種はいずれも主に豆腐、煮豆用です。
 納豆用で作付面積が多いのは、スズマル(北海道)と納豆小粒(関東)です。

【解説】
 上記のベスト5品種は複数の県で奨励品種として採用されています。この5品種だけで全大豆作付面積の約60%を超えています。
 地域別に作付けトップの品種を見ますと、北海道:ユキホマレ、東北:リュウホウ、関東:タチナガハ、北陸:エンレイ、東海・近畿:フクユタカ、中国四国:サチユタカ、九州:フクユタカです。

Q.7 大豆の単収(10a当たり収量)の最高、最低は?

A.
 最高値は平成12年産の192 kg/10a、最低値は、転作の開始された昭和46年以降では、大冷害年であった平成5年の115 kg/10aが最低となっています。
 なお、過去3ヵ年の平均単収は168kg/10a前後となっています。
 

Q.8 大豆単収のベスト5県は?

A.
 平成26年産では、
 (1)北海道(257kg)、(2)宮城(193kg)、(3)栃木(183kg)、(4)熊本(181kg)、(5)福岡(176kg)となっています。
 最近5カ年は、
  21年産 (1)佐賀(238kg)、(2)北海道、(3)栃木、(4)福岡、(5)熊本
  22年産 (1)佐賀(238kg)、(2)北海道、(3)福岡、(4)愛媛、(5)岐阜
  23年産 (1)佐賀(229kg)、(2)北海道、(3)福岡、(4)熊本、(5)神奈川
  24年産 (1)北海道(250kg)、(2)佐賀(210kg)、(3)宮城(202kg)、(4)福岡(202kg)、(5)鳥取(194kg)
  25年産 (1)北海道(229kg)、(2)佐賀(200kg)、(3)栃木(172kg)、(4)神奈川(169kg)、(5)宮﨑(167kg)
となっています。

【解説】
 大豆の単収は、大豆作に積極的に取り組んでいる主産県ほど高い傾向にあります。また、地域の気象条件に左右され、順位は入れ替わりが多いです。

Q.9 大豆の産出額は?

A.
 全国計で305億円(平成25年)。都道府県別では、多い順に(1)北海道67億円、(2)兵庫県25億円、(3)佐賀県22億、(4)福岡県21億円、(5)愛知県16億円となっています。

【解説】
 大豆の産出額は主産県である北海道、転作大豆の多い佐賀、福岡、秋田、宮城、栃木、新潟などが高く、この他に、納豆用大豆の主産地である茨城、黒大豆等価格の高い大豆の主産地である兵庫、岡山なども高いです。

Q.10 国産大豆の主要な用途は?

A.
 国産大豆は、多い順に(1)豆腐(58%)、(2)納豆(14%)、(3)味噌醤油(10%)、(4)煮豆惣菜(9%)に使われています。(平成24年)

Q.11 国産大豆の生産者数は?

A.
 平成22年の販売を目的とした作付経営体は9万9,000経営体となっています。また、その作付面積は12万4,000haとなっています。

【解説】 
 経営体数は2010年(平成22年)農業センサスによります。

Q.12 大豆の生産費は?

A.
 平成24年産の10a当たり全算入生産費は64,083円(前年比3.2%増)、60 kg当たり全算入生産費は、19,323円(前年比7.4%減)となっています。 

 

  10a当たり収量種苗費肥料費農業薬剤費光熱動力費その他諸材料土地改良水利費賃借料及び料金
10a当たり生産費 24年 198kg 2,807円 4,933円 4,597円 2,041円 134円 1,976円 9,364円
60kg当たり生産費 24年 - 846円 1,487円 1,386円 616円 40円 596円 2,822円
  
  物件税公課諸負担建物費自動車費農機具費生産管理費労働費費用合計副産物価額
10a当たり生産費 24年 961円 1,243円 1,325円 9,121円 214円 12,203円 50,922円 234円
60kg当たり生産費 24年 289円 375円 400円 2,751円 64円 3,681円 15,353円 70円
 
  生産費支払利子支払地代自己資本利子自作地地代全算入生産費
10a当たり
生産費
24年 50,688円 250円 5,265円 1,769円 6,111円 64,083円
60kg当たり 生産費 24年 15,283円 75円 1,588円 533円 1,844円 19,323円
 

Q.13 大豆のは種量は?

A.
 大豆は10a当たり2.5kg~5kgの種をまきます。麦跡作など、は種期が適期より遅い場合は収量を確保するために1.5~2倍程度密植にします。

【解説】
 通常栽培では関東以西で1~1万5000本/10a、東北・北海道で1万5000本~2万本/10aの栽植密度を確保するのが望ましいです。

Q.14 大豆の作り方(機械作業体系)は?

A.
 主な作業と用いる機械は、次のとおりです。 

 12~5月5~6月6~9月10~11月
[作業名] 機械名 [土壌改良資材散布] ブロードキャスタ
ライムソワ
マニユアスフ゜レツタ゛
堆肥散布機 [明きょ施工]
 溝堀機 [心土破砕弾丸暗きょ施工]  サブソイラ
 弾丸暗きょ機 [反転耕]
 プラウ
[耕起 砕土]
 ロータリー
 
[耕うん同時施肥]
 グランドソワ
      
[砕土]
 ハロー
      
[播種]
 ロータリーシーダ
 施肥播種同時作業機     
[中耕培土]
 中間管理機
 ロータリーカルチ
 中耕ロータリ
 培土機
 栽培管理ヒ゛ークル
[防除]
 フ゛ームスフ゜レイヤー
 無人ヘリコプター
 栽培管理ヒ゛ークル
[収穫]  大豆専用コンハ゛イン
 汎用コンバイン
 ヒ゛ーンハーヘ゛スタ [脱粒]
 ヒ゛ーンスレツシヤ [乾燥]
 乾燥機 [選別]
 選別機

 

 Q.15 大豆生産における優良事例は?

A.
 優良生産者に多く見られる特長は、(1)田作では団地化、ブロックローテーション、畑作では適切な輪作体系の実施、(2)排水対策、適期防除等基本技術の励行、(3)機械化一貫体系による作業の省力効率化、(4)共同乾燥調製等を実施していることであり、田作では転作奨励金等を含めると水稲と遜色ない所得を確保しています。

優良生産者の経営状況(10a当たり、円)(平成24年度)
<個人>
事例1

作付面積単収粗収益60kg当たり単価費用合計所得労働時間上位等級比率
29.1ha 345kg/10a 139,263円/10a 24,220円 57,228円/10a 55,102円/10a 11.76時間/10a 98.9%
 事例2
作付面積単収粗収益60kg当たり単価費用合計所得労働時間上位等級比率
2.8ha 289kg/10a 139,727円/10a 29,009円 37,258円/10a 110,809円/10a 4.40時間/10a 93.0%
  <集団>
事例1                                                                                                                                           
作付面積単収粗収益60kg当たり単価費用合計所得労働時間上位等級比率
12.0ha 271kg/10a 95,048円/10a 21,044円 45,971円/10a 48,985円/10a 4.59時間/10a 100%
事例2
作付面積単収粗収益60kg当たり単価費用合計所得労働時間上位等級比率
8.6ha 337kg/10a 160,939円/10a 28,597円 56,340円/10a 90,079円/10a 11.33時間/10a 54.3%※

  ※  集団の事例2は、実需者からの要望に応じた選別調整を行っているため、上位等級比率が低くなっている。

Q.16 大豆で被害の大きい病害虫は?

A.
 病気では、減収の要因となるべと病、わい化病、収量・品質低下の要因となる紫斑病、モザイク病などが挙げられます

 害虫では、発芽を害するタネバエ、葉や茎を害するハスモンヨトウやアブラムシ類、莢や子実を害するカメムシ類やマメシンクイガ、ダイズシストセンチュウなどが挙げられます。

【解説】 
 褐斑粒を生じさせるモザイク病、萎縮病、紫斑粒を生じさせる紫斑病が全国で発生しています。
 寒地では壊滅的被害につながるわい化病が深刻です。

 南にいくほど害虫層が複雑で防除を要する害虫の種類が多くなります。7、8月の月平均気温が高い年にはマメシンクイガによる被害が少なく、他の暖地系害虫の被害が多い傾向にあります。特に子実害虫は発見が遅れやすく大きな減収の要因となります。

Q.17 大豆の共済の加入率は?

A.
 平成24年産における共済加入状況は、面積引受率で75.6%です。

【解説】
 福岡県(96.5%)、佐賀県(95.1%)、富山県(94.1%)で高い加入率になっています。
 他の作物の加入率は、水稲(92.4%)、麦(96.6%)、馬鈴しょ(71.4%)、てん菜(90.1%)となっています。

 

輸入大豆

Q.18 日本の大豆の輸入相手先は?

A.
 平成25年(1~12月)の実績では、(1)アメリカ(166万トン)、(2)ブラジル(65万トン)、(3)カナダ(38万トン)、(4)中国(4万トン)となっています。

【解説】
 近年、アメリカからの輸入は減少傾向で、ブラジルからの輸入が増加しています。
 なお、世界における2012年生産量ベスト5は(1)アメリカ(8,205万トン)、(2)ブラジル(6,570万トン)、(3)アルゼンチン(4,040万トン)、(4)中国(1,280万トン)、(5)インド(1,150万トン)となっています。
(資料:FAOSTAT )

Q.19 輸入大豆で食用に使用するのはどこの国の大豆?

A.
 食用大豆はアメリカ、カナダ、中国からの輸入がほとんどで、全体の輸入量は70万トン程度です。

【解説】
 豆腐用としては主にアメリカのnon-GMO大豆が使われています。商慣行上の問題から、国内の流通業者が輸入先を中国からアメリカ・カナダにシフトしたことにより、両国では、日本への食用大豆としての輸出をターゲットにした品種改良などが積極的に進められています。

 近年、アメリカでGMO大豆の生産が拡大しましたが、国内の消費者から敬遠されたことから、non-GMO大豆の分別流通が短期間に進展しました。

 平成24年度における食品用大豆の需要量は93.2万t、そのうち国産大豆は22.9万t、輸入大豆が70.3万tとなっています。

Q.20 アメリカでの食品用大豆の主な産地は?

A.
 アメリカ大豆協会からの聞き取りによると、
 納豆用については、アーカンソー州、ミネソタ州、アイオワ州、ヴァージニア州、
 豆腐用については、主産地は、インディアナ州、オハイオ州、ミシガン州ですが、
バラエティ大豆も各州(アイオワ、イリノイ、ウィスコンシン、オハイオ、カンサス、ミズーリ、ミネソタ等)が力を入れて開発しています。

Q.21 アメリカIOM大豆とは?また、バラエティ大豆とは?

A.
 IOM大豆とは、五大湖周辺のインディアナ州(I)、オハイオ州(O)、ミシガン州(M)で生産された黄大豆2等級のものを指します。近年、GMO大豆の生産が増加したことから、食品用大豆ではnon-GMO大豆の分別流通が進んできています。

 バラエティ大豆とは、品種を特定して輸入される大豆の総称であり、主な品種に、ビントン81、ビーソン等があります。国産大豆と同様、煮豆や豆腐、納豆等の食品用として利用されており、IOM大豆と比べると価格も高くなっています。

【解説】
 バラエティ大豆は、主にアメリカの大学や企業が日本市場等をターゲットに開発したもので、煮豆用、豆腐用、納豆用等の用途ごとに品種が異なります。

 

Q.22 大豆の関税は?

A.
 昭和36年の輸入自由化以降、漸次引き下げられ、47年以降は無税です。

【解説】
 明治32年以降大豆には関税がかけられていましたが、世界大戦等の影響により数回免税になりました。その後、自由化の議論が活発になってきた昭和26年に10%の関税を復活。昭和36年の輸入自由化の際の関税は1kgにつき4.8円(従価13%相当)でしたが、その後ケネディラウンドを経て昭和47年までに0円に引き下げられました。ただし、昭和48年にアメリカの大豆輸出規制があったため、協定上正式に無税となったのは昭和55年になります。

Q.23 世界各国の大豆の単収はどれくらいか?

A.
 2012年における世界の10a当たり収量の平均は237kgであり、日本の平均単収(171kg:2012年)に比べ4割ほど高くなっています。
  主産国の単収は、
  アメリカ:266kg/10a、ブラジル:264kg/10a、アルゼンチン:228kg/10a、中国:190kg/10a  となっています。(資料:FAOSTAT)

【解説】
 日本の大豆が諸外国に比べて低収であることの主な要因は、アメリカ・南米が油糧用大豆中心であるのに対し、我が国は粒の大きさやタンパク質含量等を重視する食品用大豆であるためと考えられます。

Q.24 大豆加工品の輸入状況は?

A.
 大豆油と、脱脂大豆を輸入しています。
平成24年の大豆油の輸入量は23,568tで、年間需要量39.3万トンの約6%です。
脱脂大豆の輸入量は211万tで、年間需要量の6割程度となっています。(資料:貿易統計及び食料需給表)

【解説】
 日本では原料大豆を輸入して国内で搾油するのが中心ですが、国産品が供給不足になった場合や相場により輸入品が安価となった場合など、補助的に利用されます。


加工

Q.25 我が国における大豆の主な用途は?

A.
 国内の大豆需要量は、年間およそ300万トンで、そのうち大豆油用が約194万トン、食品用が約93万トンとなっています。
 食品用は、多い順に豆腐・油揚、味噌、納豆、醤油、豆乳に加工されています(平成24年)。

 

Q.26 大豆食品にはどのようなものがあるのでしょうか?

A.
 日本型食生活には欠かせない豆腐、納豆、煮豆、味噌、醤油の他、枝豆、きな粉、煎り豆、豆乳、ゆば等、大豆食品は多岐にわたっています。

大豆食品一覧

Q.27 大豆加工品の消費状況は?

A.
 平成25年の1世帯当たりの年間消費状況は、醤油は5.9リットル(1,943円)、味噌は5.9kg(2,346円)、豆腐は79.8丁(5,574円)、納豆は3,479円分となっています。(資料:総務省統計局「家計調査年報」)

 

Q.28 大豆加工業者の数は?

A.
 平成25年度では、豆腐製造業が8,518社、納豆製造業が552社、味噌製造業が6,572社、醤油製造業1,794社となっています。(資料:厚生労働省「衛生行政報告例」)
 

Q.29 どんな品質の大豆が求められている?

A.
 一般的には、豆腐用にはタンパク含量が高いもの、煮豆用や味噌用には糖質含量が高いものが好まれる傾向にあります。
  また、煮豆、納豆など豆の形がそのまま製品になる用途では、成分だけでなく外観や物理性も品質を決定する大きな要因となっています。

【解説】
 用途適性の判断要因としては、内部品質の他に、納豆用は小粒で粒揃いがよく、適度に発酵すること、煮豆は大粒で粒揃いがよく、吸水が均質で煮えむらがないこと、味噌用は色調がよいこと、煮上がりが均一で早いこと等があります。しかしながら、実需者により求める品質に違いがあるため、一定の基準はありません。

Q.30 豆腐の製造法は?

A.
 ほこり・ごみ除去→浸漬(一昼夜)→すりつぶす→蒸気で煮沸(10 0℃3分間)→豆乳とおからを分離→布でこす→※※

 《木綿豆腐の場合》
※※→70~75℃の豆乳を寄せ桶に入れる→凝固剤を入れて撹拌→熟成凝固→水の切れる型箱に布を敷き、一度凝固したものをくずして入れる→ふたをして重石をかける→水切りされた豆腐を水槽に入れカット→パック詰め→冷却→出荷

 《絹ごし豆腐の場合》
※※→70~75℃の豆乳を穴の空いていない型箱に入れる→凝固剤を入れて撹拌→熟成凝固→水槽に入れカット→パック詰め→冷却→出荷

 《寄せ豆腐の場合》
※※→70~75℃の豆乳を寄せ桶に入れる→凝固剤を入れて撹拌→固まりかけたところを玉杓子ですくってパック詰め→冷却→出荷

 《充填豆腐の場合》
※※→70~75℃の豆乳を寄せ桶に入れる→凝固剤を入れて撹拌→チューブに充填→熟成凝固→冷却→出荷

【解説】
 手作りは、洗った大豆を一晩水に浸す→ミキサーにかける→深鍋に移して弱火で煮る→熱いうちにこし袋でこす豆乳に凝固剤を入れ固める→湯をすくい出す→型箱に入れ重石をかける→型箱から抜いて水にさらす→できあがり。

Q.31 豆腐一丁には何グラムの大豆が必要?10アール当たりでは何丁の豆腐できる?

A.
 豆腐の製造法等によっても異なりますが、一丁を300gとすると77~90gくらいの大豆が必要になります。また、10a当たり収量は160~170 kg程度ですから、10aでおよそ2,000丁の豆腐ができる計算になります。

【解説】
 1kgの大豆からは11~13丁(3.3~3.9kg)の豆腐ができます。

Q.32 納豆用大豆とは?

A.
 主に白目の小粒大豆が用いられます。国産大豆(納豆小粒、スズマル)の他、アメリカ、カナダからの輸入大豆が多いです。

【解説】
 納豆メーカーと海外の生産者とが契約し、納豆用の品種を特別に栽培している事例が多いようです。かつては中国産大豆の小粒のもの(ふるい下)も使われていましたが、中国産大豆の輸入減少とともに、アメリカ、カナダ産に切り替わりました。

Q.33 納豆の製造法は?

A.
 大豆を水洗い→浸漬→蒸す→納豆菌接種→発酵(40℃、20時  間)→冷却→品質検査→冷蔵・熟成→包装→出荷。

【解説】
 手作りは、水洗い→浸漬(3倍量の水に一晩、夏は10時間)→煮る→納豆菌接種→混ぜる→容器にふた(密閉せず割り箸1本分はさみ通気性を持たせる)→保温(40~42℃で20時間)→できあがり。

Q.34 納豆1パック(50g)に何グラムの大豆が必要?10アール当たりでは何パックの納豆ができる?

A.
 25g。また、10a当たり収量は160~170kg程度ですから、10aでおよそ7,000パックの納豆ができる計算になります。

【解説】
 1kgの大豆からは2kg(40パック)の納豆ができます。

Q.35 醤油の製造法は?

A.
 醤油の作り方
《小麦》  精選→抄煎→割砕→※※

《脱脂大豆または大豆》  加圧蒸煮出→※※

※※→種麹を加える→製麹(自動製麹装置等、40時間)→食塩、水を加える→熟成室(6~8ヶ月)→圧搾→保存料・調味料を加える→火入れ(80℃)→ろ過→包装→出荷

【解説】
 醤油の原料には、醸造用に脱脂された脱脂加工大豆というものが主に使われています。「丸大豆使用」という表示のあるものが、大豆をそのまま原料としています。

Q.36 味噌の製造法は?

A.
 米味噌の作り方
《精白米》洗米→浸漬→蒸し→製麹(自動製麹装置等で約40時間)→塩を加える→※※

《大 豆》選別→洗浄→浸漬→蒸煮→冷却→らい砕(チョッパー等)※※

※※→混合(ミンチ、チョッパーで粉砕)→仕込み・熟成→包装→出荷。

【解説】
 味噌は米を麹に使った米味噌の他に、大麦や裸麦を使った麦味噌(四国西部から九州が多い)、大豆を麹に使った豆味噌(東海地域)があります。
 
 味噌は食塩量や大豆に対する麹の割合の違いによって甘味噌や辛口味噌に分けられ、色の濃淡により白味噌、淡色味噌及び赤色味噌に分けられます。

 一般的に色の白い味噌は煮た大豆を使い、赤色味噌は蒸した大豆を使います。熟成期間も味噌の種類によって異なり、一般的には白味噌は5~20日、淡色味噌は2~3ヶ月、赤色味噌は3~6ヶ月、豆味噌は1年以上の熟成期間を必要とします。塩分は甘味噌で5~6%、味噌汁として一番多く使われる辛口味噌は12%前後となっています。

 

Q.37 味噌1kgに何gの大豆が必要でしょうか?

A.
 種類により異なりますが、平均で約300g必要です。

【解説】
 味噌1kgを作るのに、米味噌で約250g、麦味噌で約170g、豆味噌で約430gの大豆が必要となります。

Q.38 大豆加工品の原材料に占める大豆の使用割合は?

A.
 豆腐、納豆はほぼ全量、味噌は約5割、醤油は3分の1程度。

【解説】
 豆腐、納豆については、大豆以外の原材料はほとんどありません。
 味噌、醤油は種類や製造法により割合は変わりますが、平均的には味噌46%、醤油32%(脱脂加工大豆を丸大豆に換算すると37%)です。

Q.39 大豆油の製造法は?

A.
 油分を多く含むなたね、ゴマなどは、圧搾により油を搾り取りますが、大豆は油分が少ないため、ヘキサン(溶剤)を用いて、抽出により油を採取します。

【解説】
製造工程
(1)精選:きょう雑物などのごみを除きます。
(2)前処理:圧ぺんが適切に行われるように、加熱により原料組織を壊れにくくします。
(3)圧ぺん:効率的に油分を溶かし出すため、平らに押しつぶして大豆の表面積を拡大します。
(4)抽出:ヘキサンに浸潰させ、油分を溶出させます。油分を多く含んだヘキサン溶液をミセラと呼びます。
(5)粗油回収:ミセラと圧ぺんした大豆を分離した後、ヘキサンを蒸発させて完全に除去します。蒸発させたヘキサンは冷却されて再利用されます。
(6)精製:リン脂質除去、脱酸、脱色、脱ロウ、脱臭工程を経ることにより、不純物や有害物質が取り除かれ、精製油ができます。
(7)貯蔵、包装、出荷

Q.40 世界の大豆加工品にはどんなものがあるでしょうか?

A.
 アジア各地を中心に、色々な大豆加工品が食されています。

【トウフ】
 中国のトウブ、タイのタウフ、ベトナムのダウフ、ミャンマーのドウフウ、朝鮮半島のトウブ、マレーシアとインドネシアのタフ、これらすべて豆腐を指します。作り方もほとんど同じです。

【テンペ】
 インドネシアの発酵大豆。バナナの葉に住む菌で発酵させて作ります。揚げたりスープの具にします。

【トゥアナウ】
 タイの発酵大豆。バナナの葉で発酵させ、砕いて作ります。蒸したり焼いたり、日干しにして食べます。

【キネマ】
 ネパールの発酵大豆。バナナの葉で発酵させ、日干しにしてスープの具にします。

【豆鼓(トウチー)】
 中国の食塩を用いる塩辛い発酵大豆の調味料。日本の大徳寺納豆や浜納豆に似ます。

【黄醤(ホワンジャン)】
 韓国の代表的調味料で日本の八丁味噌に似ます。そら豆を原料にした味噌が豆板醤。


流通

Q.41 国産大豆の流通経路は?

A.
 大豆の流通は、集荷業者(農協等)を通じて全国流通する大豆の他に、産地の集荷業者が集荷し販売しているもの、地場の実需者(豆腐・油揚、納豆等の製造業者)に直接販売されるもの、農家の自家消費などがあります。

Q.42 外国産大豆の流通経路は?

A.
 輸入商社が輸入した大豆は、問屋等を経由して、製油、豆腐・油揚、納豆、味噌等の製造業者に販売されます。

【解説】
 外国産大豆のうち製油用は、輸入商社から港湾近くにある製油メーカーの工場へ直接引き取られ製油されます。食品用大豆は、問屋に売り渡された後、国産大豆と同様の実需者へ販売されていきます。

Q.43 大豆の卸売業(問屋)とは?

A.
 大豆、雑豆等を扱う雑穀商です。

【解説】
 集荷業者(農協等)や輸入商社から直接購入した大豆を、豆腐や納豆等の大手製造業者へ販売する問屋を一次問屋、一次問屋から大豆を購入し豆腐等の中小製造業者に販売する問屋を二次問屋と大別しています。

Q.44 地場流通とはどんなものですか?

A.
 農家から直接又は農協等を経由して、地元の実需者(豆腐・油揚等の製造業者)に販売される流通形態を地場流通と言っています。

【解説】
 村おこし等で農協女性部や生活改善実行グループなどが、地元の加工センターで地場産大豆を使用して味噌豆腐を製造し、自家消費や特産品として直売する例などがあります。

 

その他

Q.45 大豆の原産地は?

A.
 原産地は中国と考えられています。我が国に伝来した時期や経路は明らかではありませんが、弥生中期には存在・利用されていたと考えられています。

【解説】
 マメ科ダイズ属に属するダイズの近縁野生種としては、ツルマメがあり、遺伝資源としての活用が期待されています。原産地が中国のどこであるかは諸説あります。我が国の文献上の記録で最も古いものは、古事記に説話として残されています。また、8、9世紀には作付け奨励が行われたとの記録もあります。

Q.46 日本人は大豆からどのくらいの量のタンパク質を摂っているか?

A.
 一人1日当たりのタンパク質摂取量は79.6gで、そのうち5.6gを大豆から摂取しています。
(資料:農林水産省「平成24年度食料需給表」)

【解説】
 食料需給表によりますと、平成24年度の一人1日当たりタンパク質供給量は、穀類(19.7g)、魚介類(15.5g)、肉類(15.1g)、以下牛乳乳製品(7.0g)、鶏卵(5.6g)となっています。

Q.47 国産大豆の主な成分は?

A.
 〈五訂〉日本食品標準成分表によりますと、多い順に(1)タンパク質(35%)、(2)炭水化物(28%)、(3)脂質(19%)、(4)水分(13%)、(5)灰分(5%)となっています。

【解説】
 ちなみに、アメリカ産はそれぞれ、33%、29%、22%、12%、5%、中国産は33%、31%、20%、13%、4%です。

Q.48 ポジティブリスト制度とは?

A.
 「原則全てが禁止されている中で、例外を一覧表に示したもの」をポジティブリストといいます。これに対し、「規制するものだけを一覧表に示したもの」をネガティブリストといいます。
 食品衛生法の規制では、従前は残留基準が設定されていない農薬等が食品中に残留しても、販売禁止等の措置を行うことが困難でした。このため、平成18年より、全ての農薬等について残留基準が設定され、基準を超えて食品中に残留する場合、その食品の販売を禁止する新たな残留基準制度(ポジティブリスト制度)を導入することとしました。

【解説】
 この制度は、食品中の農薬等の検査や検査結果の提出を義務付けるものではありません。食品に残留する農薬等については、これまでと同様、農畜産物の生産段階において適正な使用や管理を行うことが重要です。

Q.49 国産大豆使用製品の表示は?

A.
 改正JAS法により、平成13年4月から、原産地等特色ある原料を使用したことを示す場合には、使用割合を表示することが義務付けられました。これにより、「国産大豆使用」表示が可能となるのは国産大豆100%使用製品のみとなり、国産大豆使用割合が100%に満たない場合は、「国産大豆○○%使用」と表示することとなりました。

【解説】
 国産原材料の使用割合が100%である場合には、使用割合の表示を省略できます。

Q.50 遺伝子組換え大豆に係る表示は?

A.
 遺伝子組換え農産物とその加工品について、改正JAS法の品質表示基準に基づき、平成12年4月に新しい表示制度が告示され、平成13年4月から実施されました。
 主な内容は次のとおりです。
 (1) 組み換えられたDNAまたは、これにより生じるタンパク質の残る大豆等の加工品については、「遺伝子組換え」や「遺伝子組換え不分別」という表示が義務付け。
 (2)非遺伝子組換え農産物が分別生産流通管理されたものとその加工品については、表示する義務はありませんが、任意で「遺伝子組換えでないものを分別」「遺伝子組換えでない」などの表示が可能。

【解説】
表示の対象となる食品は、
 (1)組成、栄養素、用途等に関して従来の食品と同等でない遺伝子組換え農産物及びこれを原材料とする加工品 (2)従来のものと組成、栄養素、用途等は同等である遺伝子組換え農産物が存在する作目に係る農産物及びこれ原材料とする加工食品であって、加工工程後も組み換えられたDNAまたは、これによって生じたタンパク質が存在するもの
であり、大豆製品では、(1)に該当する高オレイン酸大豆、(2)に該当する豆腐・豆腐加工品、凍豆腐、おから、ゆば、大豆(調理用)、枝豆、大豆もやし、納豆、豆乳、味噌、煮豆、大豆缶詰、きな粉、煎り豆、これらを主な原材料とする食品、大豆粉を主な原料とする食品、大豆タンパクを主な原材料とする食品です。醤油、大豆油については表示不要または「大豆(遺伝子組換えでない)」等と任意表示が可能とされました。

Q.51 国産大豆シンボルマークとは?

A.
 一般公募した全国357点の応募作品の中から選ばれた、国産大豆100%使用製品であることをアピールするためのマーク。「豆」の文字をモチーフに、緑豊かな日本の国土で栽培された大豆をイメージしています。
  国産大豆を100%使用した大豆製品の他、PRチラシや名刺等の資料に表示できます。

国産大豆のシンボルマーク国産大豆シンボルマークのページへ

Q.52 大豆の研究体制は?

A.
 大豆の研究は、育種研究、栽培技術研究、機能性研究に大別されます。

 育種研究については、独立行政法人4ヶ所(作物研究所、東北農業研究センター、近畿中国四国農業研究センター、九州沖縄農業研究センター)、指定試験地3ヶ所(地方独立行政法人北海道立総合研究機構中央農業試験場、同十勝農業試験場、長野県野菜花き試験場)で行われています。

 栽培・品質・流通・利用研究については、独立行政法人8ヶ所(作物研究所、中央農業総合研究センター、北陸研究センター、北海道農業研究センター、東北農業研究センター、近畿中国四国農業研究センター、九州沖縄農業研究センター、食品総合研究所)、45研究室などで行われています。

【解説】
 育種研究は各地域の気象条件等に適応した品種や多収、病害虫抵抗性、機械化適応性品種の育成を目標とし行われています。
 栽培技術等の中には、栽培生理、流通加工、病害虫防除、作業機械、大豆タンパクの研究が含まれます。

 

 

お問い合わせ先

生産局農産部穀物課
担当者:豆類班
代表:03-3502-8111(内線4846)
ダイヤルイン:03-3502-5965
FAX:03-6744-2523