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農林水産省

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指定前の公示(第47号)

更新日:平成29年7月11日
担当:食料産業局 知的財産課
下記の名称について、指定前の公示をしたのでお知らせします。

Edam Holland(エダム ホラント)


1 指定前の公示の番号  第47号
2 指定をした場合に締約国の名称として公示されることとなる国の名称  欧州連合
3 農林水産物等の区分  第21類 酪農製品類 ナチュラルチーズ
4 農林水産物等の名称  Edam Holland(エダム ホラント)
5 農林水産物等の生産地  オランダ(オランダ王国の欧州部分) 
6 農林水産物等の特性、生産の方法その他の当該農林水産物等を特定するために必要な事項 (1)特性
 エダム ホラントは、自然熟成された半硬質チーズである。
 オランダの酪農場で生産された牛乳を原料にオランダで生産され、オランダにある熟成室において熟成させたものである。
 
〇原材料
 エダム ホラントは、オランダの酪農場で生産された牛乳、乳脂及び脱脂乳又は半脱脂乳(牛乳のみ)のうち少なくとも1つ以上の原材料を用いる。
 
〇特徴的な特性
 本チーズは、上下が平坦になった球形が基本であるが、ローフ状やブロック状のものもある。仕様は下表のとおりである。
 
種類 重量 固形分中の
脂肪分
最大含水量 固形分中の
最大塩分量
 ベビー エダム  1.5kg以下  40.0~44.0%  46.5%  5.4%
 エダム(球状)  1.5~2.5kg  40.0~44.0%  45.5%  5.0%
 エダム ブロス(硬質)   1.5~2.5kg  40.0~44.0%  47.5%  5.3%
 エダム スティップ(斑点)  1.5~2.5kg  40.0~44.0%  45.5%  6.0%
 エダム(ブロック状)  20kg以下  40.0~44.0%  46.0%  4.6%
 エダム(大きなローフ状)  4~5kg  40.0~44.0%  46.0%  4.6%
 エダム (小さなローフ状)  2~3kg  40.0~44.0%  47.0%  4.8%
 含水量は、製造開始日から12日目の値。ただし、ベビー エダム ホラントについては製造開始日から5日目の値が適用される。
 
〇その他の特徴的な特性
・風味:製造年月日からの日数や種類によって、マイルドな風味から刺激性のある風味。
・断面:色は均一でいくつかの小さな丸い穴があいている。エダム ブロスについては、小さな穴が多くある。チーズの色は象牙色から黄色と異なる。
・外皮:固く、なめらかで、乾燥しており、傷・汚れがなくカビ叢の付着もない。熟成工程における乾燥により形成される。
・質感:熟成の浅いエダム ホラントにおいても十分に引き締まり、カットしやすい。熟成が進むとより引き締まり、チーズの身が詰まる。エダム ブロスは十分に引き締まり、硬い。
・熟成期間:28日以上(ベビー エダム ホラントの場合は21日以上)。エダム ホラントは自然熟成のチーズであるため、ホイルを用いた熟成は認められない。
・熟成温度:12°C以上
・品質保持期間:製造年月日より最低28日間(ベビー エダム ホラントの場合)から1年以上と異なる。
 
 エダム ホラントは、2010年12月、農産物及び食品の地理的表示及び原産地名称の保護に関する2006年3月20日付理事会規則(EC)第510/2006号に基づき欧州委員会によりPGIとして指定されている。
 
(2)生産方法
 エダム ホラントはオランダの酪農場で生産した牛乳を原料とする。牛乳は酪農場において6℃以下に冷却し、冷却タンクに貯蔵する。チーズ工場には72時間以内に輸送される。チーズ工場では、直ちに又は熱殺菌処理(低温殺菌によらない低熱処理)を行い短時間低温貯蔵庫に入れた上で、チーズ用牛乳に加工する。
 牛乳の脂肪分は規格化されているため、チーズの固形分中の脂肪分は40~44%となる。このチーズ用牛乳に対し、72℃以上の温度で15秒間の低温殺菌処理を行う。約30℃で凝乳(カード)となる。この過程における牛乳たんぱく質の分離と凝固は、エダム ホラントの特徴となっている。
 凝固によって得られた凝乳(カード)は、乳清から分離し、水分とpHが望ましい値になるように加工・洗浄した後、適切な形や重量になるようにバットに入れ圧搾する。その結果形成された「チーズ」を塩水に漬けた後、空気に晒して自然熟成させ、定期的に裏返して様子を確認する。
 熟成が進むにつれ、乾燥した外皮が形成される。酵素処理過程や熟成過程における期間と温度は、エダム ホラントの大きな特徴である物理的・感覚的特性の形成に重要な役割を果たしている。求める風味の種類にもよるが、エダム ホラントの熟成期間は1年以上かかることもある。
・熟成期間:28日以上(ベビー エダム ホラントの場合は21日以上)。エダム ホラントは自然熟成のチーズであるため、ホイルを用いた熟成は認められない。
・熟成温度:12℃以上
 
○特別品質基準
 牛乳、乳脂又は半脱脂牛乳がチーズ製造業者の元に届いたら保存に際し、熱処理を行わないか、低温殺菌によらない熱処理を行う。乳脂、脱脂牛乳、半脱脂牛乳は以下の条件を満たすため、エダム ホラントの製造直前に低温殺菌処理を行う。
・ホスファターゼ活性が不検出であること。ただし、ペルオキシダーゼ活性が不検出である場合はこの限りではない。
・無脂肪製品を基準に計測した場合、乳脂の酸性度はNaOH濃度20mmol/L以下であること。ただし、無脂肪物質100g当たりの乳酸成分が200mg以下である場合は、この限りではない。
・0.1ml当たりの大腸菌群が不検出であること。
 
 エダム ホラントの製造直前に全ての原料は低温殺菌処理を行い、非変性乳清たんぱく質分が、低温殺菌処理をしていない原材料または低温殺菌処理された原材料と類似した種類や品質の原材料と比較して同等か、差が僅かになるようにする。
 エダム ホラントの製造に当たっては、遺伝子組換えでない乳酸形成微生物及び香料形成微生物の培養菌のみが添加できる。これらの培養菌は、エダム ホラントに適した中温性スタータ培養菌で構成される。具体的には、乳酸菌(ラクトコッカス属(Lactococcus) 及びリューコノストック属(Leuconostoc) L又はLD)で、これに好熱性の乳酸菌(ラクトバシラス属(Lactobacillus)やラクトコッカス属(Lactococcus))の培養菌を加えることもある。以上のスタータ培養菌は、熟成過程や独特の味や香りの形成に極めて重要な役割を果たしている。
 エダム ホラントの製造には、子牛由来のレンネットのみを使用する。牛の病気の発生といった例外的な場合に限り、他種のレンネットを使用できる。使用するレンネットは、Warenwetbesluit Zuivel(乳製品(商品法)令)を遵守するものであること。
 エダム ホラントの亜硝酸塩分は、亜硝酸塩イオン換算でチーズ1kg当たり2mg以下であること。
 
〇ラベリングのルール
 店頭で消費者がエダム ホラントであると判別できるように、はっきりと識別可能なマークを包装に貼付しなければならない。本製品に名称を付け、その独自性を確立し、エダム ホラントが他のどの「エダム」チーズとも異なることを消費者にはっきりと示さなければならない。本規定の目的は、欧州の消費者に誤解をさせないようにすることである。

 国内でも国外でもエダム ホラントの切り分けや販売前包装は可能であるが、包装業者がマーク上に記載された英数字からなる個別コードによりトレーサビリティが確保され、消費者が生産地を確認できる総合的な監視システムを有していることが前提である。

 凝乳(カード)を圧搾する前に、カゼインから作られたマークをエダム ホラントチーズに貼付する(図参照)。このマークには、名称「エダム ホラント(Edam Holland)」の他、各個体に振られる英数字の組み合わせ(アルファベット、数字ともに昇順)も表示する。
カゼインから作られたマーク
 
 COKZ(オランダ乳製品監督機関)がこの個体識別番号を登録簿に記録する。この登録簿にはあらゆる検査結果も記録されている(時間、場所も含む)。この表示は消費者が容易に識別できるものであり、カゼインのマークとCOKZの登録簿に基づいて監督機関が確認できるようになっている。
 
(監督機関)
 Stichting Centraal Orgaan voor Kwaliteitsaangelegenheden in de Zuivel (COKZ)
 
(3)農林水産物等の特性がその生産地に主として帰せられるものであることの理由
 本品の名称中における地理的な要素は「Holland(オランダ)」である。周知のように、「Holland」はより公式な名称である「the Netherlands」と同義である。ネーデルラント連邦共和国(17~19世紀)の時代、全7州のうち、「Holland」が最も影響力を持つ州であった。それ以降、この「Holland」という名称が次第にオランダ全土を指すようになった。多くの国では、「the Netherlands」よりも「Holland」(Ollanda等も含む)の方がより認知された名称又は唯一認知された名称である。
 オランダの地理的位置(国土の大半が海抜以下)、気候(海洋性気候)及び牧草の構成(主に砂質土や粘土質土壌で育成する)により、高品質で風味豊かなチーズの生産に適した原料となる牛乳を生み出している。
 酪農場の品質保証システム及び集約的品質評価システム(搬送された牛乳は様々な品質基準により検査・評価される)が牛乳の品質を保証している。さらに、牛乳が加工される瞬間まで切れ目のないコールドチェーンが整備されており、牛乳は酪農場の低温貯蔵庫(6℃以下)に入れて、冷蔵タンカーで工場に輸送される。酪農場と工場の距離が比較的近いことも、牛乳の品質維持に一役買っている。
 
○歴史的背景
 エダム ホラントは、中世に始まり17世紀には成熟期(黄金時代)を迎えたオランダ伝統のチーズ作りの主導的な例である。
 エダム ホラントは当初は酪農場において生産されていたが、地元工場による生産により国内で生産が広がり、今や世界的に有名な国産品に成長した。それは同時に、原料乳の品質の最適化をするにおいて重要かつ安定性を得る要因ともなっている。
 20世紀初頭、エダムチーズに関する国内法が制定され、エダム ホラントという名称がLandbouwkwaliteitsbeschikking kaasproducten(チーズ製品に関する農業品質決定)において確定した。
 
○エダム ホラントに対して欧州の消費者が抱くイメージ
 エダムチーズ(及びゴーダチーズ)の消費量が多い上位6ヵ国で実施した市場調査(各加盟国につき1,250名の回答サンプルが対象、信頼度97.5%)の結果、次のことが判明した。
 欧州の消費者はオランダをエダムチーズ(及びゴーダチーズ)の最も重要な産地と捉えていることが分かった。さらに、エダムチーズ(及びゴーダチーズ)に対する評価及び名声もオランダに関連づけられていた。
 エダムチーズ(及びゴーダチーズ)はオランダの文化遺産の象徴であり、欧州の消費者はブランドであると認識している。これらは、オランダの品質と同義語である。
 
 ここ何世紀にもわたり、オランダ政府及び業界はエダムチーズ(及びゴーダチーズ)の極めて高い品質維持を目指して、様々な対策や法整備を行ってきた。さらに、オランダの酪農業界は、こうした高品質な基準の遵守や市場の開拓、発展及び維持に対して、巨額の投資を行ってきた。1950年以降、欧州における広告、啓発及び販売促進に対する投資額は14億オランダギルダー(6億3,500万ユーロ)に上る(オランダでの投資を除く)。  
7 法第29条第1項第2号ロの該当の有無等 
(1)商標権者の氏名又は名称  -
(2)登録商標  -
(3)指定商品又は指定役務  -
(4)商標登録の登録番号  -
(5)商標権の設定の登録の年月日  -
(6)専用使用権者の氏名又は名称  -
(7)商標権者等の承諾の年月日  -
8 公示の年月日  平成29年7月11日
9※ 意見書提出期間
(公示開始日から3か月間)
 平成29年10月11日まで
※意見書提出についてはこちら

お問合せ先

食料産業局知的財産課

担当者:地理的表示保護制度担当
代表:03-3502-8111(内線4286)
ダイヤルイン:03-6738-6319
FAX番号:03-3502-5301