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農林水産省

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指定前の公示(第53号)

更新日:平成29年7月11日
担当:食料産業局 知的財産課
下記の名称について、指定前の公示をしたのでお知らせします。

Azafrán de la Mancha (アサフラン デ ラ マンチャ)


1 指定前の公示の番号  第53号
2 指定をした場合に締約国の名称として公示されることとなる国の名称  欧州連合
3 農林水産物等の区分  第27類 調味料及びスープ類 サフラン 
4 農林水産物等の名称  Azafrán de la Mancha (アサフラン デ ラ マンチャ) 
5 農林水産物等の生産地  スペイン
 
 カスティーリャ ラ マンチャ自治州内のトレド、クエンカ及びシウダー レアル並びにアルバセテ各自治体にまたがるラ マンチャ地区
6 農林水産物等の特性、生産の方法その他の当該農林水産物等を特定するために必要な事項  (1)特性
 本産品は、アサフラン デ ラ マンチャ(Azafrán de la Mancha)種のサフラン(Crocus sativus L.)である。
 蕾は管状の形であり、10月から11月に、1つの球茎から、藤紫色の円錐形に開く花が1~3個咲く。
 サフランの花には、黄色い雄しべが3本、赤く細い糸状の花柱と柱頭に分かれる雌しべが3つ本ある。
 香辛料としてのサフランは、雌しべの柱頭を十分乾燥させたものである。
 
○物理的特性
・アサフラン デ ラ マンチャ(Azafrán de la Mancha)種のサフランは、赤い柱頭が花から突き出ており、花柱が他のサフラン品種の花より短いため、容易に判別できる。
・糸は、鮮やかな赤い柱頭の付いた強くしなやかなものでなければならない。
・柱頭は花柱より長くなければならず(1%の公差値)、柱頭の長さは22mm以上なければならない(1%の公差値)。その他の花の部分(柱頭から分離した花柱、雄しべ、花粉、花弁及び子房)の重量は、全体重量の0.5%を超えてはならない。
・異物の混入は最大0.1%まで許容される。異物とは、サフランの花に由来しない植物の残留物であり、無機物(砂、土又は埃)や虫の死骸などが含まれる。本産品にかびや生きた虫が混入してはならない。
 
○芳香
・乾燥過程を経ることにより、突き刺すように強く、花の香りを伴った、とうもろこしや乾燥した草のかすかな香りが生成される。
 
○臭覚及び味覚に関する感覚(浸出液の状態)
・長く続くまろやかな味で、初めは苦いが、後にとうもろこしや乾燥した草のような香りが持続する。
 
○化学的特性
・水分及び揮発性物質 容器に詰められていないサフラン:7~9%、容器に詰められたサフラン:<11%(m/m)
・全灰分 容器に詰められたサフラン:<8%(m/m)
・酸不溶性灰分 容器に詰められたサフラン:<1%(m/m)
・エーテル抽出物 容器に詰められたサフラン:3.5~14.5(m/m)
・冷水可溶性抽出物 容器に詰められたサフラン:<65%(m/m)
・着色力(*) 容器に詰められていないサフラン:>200、容器に詰められたサフラン:>200
・着香力(**) 容器に詰められていないサフラン:>20、容器に詰められたサフラン:>20
・苦味(ピクロクロシン)(***) 容器に詰められていないサフラン:>70、容器に詰められたサフラン:>70
・サフラナール含有量(****) 容器に詰められていないサフラン:>65%、容器に詰められたサフラン:>65%
 
(*) 440ナノモル(nm)乾燥重量に対する吸収力を直接測定
(**) 330ナノモル(nm)乾燥重量に対する吸収力を直接測定
(***) 257ナノモル(nm)乾燥重量に対する吸収力を直接測定
(****) 揮発性物質中の総含有量に対する割合
 
 アサフラン デ ラ マンチャは、2001年3月、農産物及び食品の地理的表示及び原産地名称の保護に関する1992年7月14日付理事会規則(EEC)第2081/92号に基づき欧州委員会によりPDOとして指定されている。
 
(2)生産方法
 サフランの球根は、伝統的に6月の後半から9月の前半までの間に植えられ、通常10月~11月にかけて開花し、開花した花は枯れる前に毎日収穫される。
 花を摘み採る際には、柱頭が分離したり、遊離したりしないよう細心の注意を払い、手際よく的確に摘み取らなくてはならない。
 摘み取った花は、破砕・過熱に注意し輸送され、粗い布製のズタ袋や麻布又は固い土の上に広げて並べられ、空気にあてる。その際、決して積み重ねてはいけない。
 花は摘み取り後12時間以内に切り揃えられなければならない。この工程には花柱に付いている柱頭を花柱が白くなり始める箇所で切り取る作業も含まれている。
 乾燥工程に入る前の準備として、切り揃えられた柱頭を熱源に対し適切な大きさの金網かシルクの網目のある粉ふるい器の上に並べる。花は最大1.5cmの深さまで重ねて置く。
 サフランは、火鉢やストーブその他一定で均一な間接熱源により、異質な風味や香りでサフランの品質を落とすことのないよう適切な方法で20分から45分間あぶる。天日乾燥ではなくとろ火の上で炒る乾燥工程からなるサフランの生産工程が、芳香の強さ及びサフラナール含有量や着色力を増強し、高品質な最終産品となる。
 乾燥したサフランは重さを量り、湿気や光から守るため食品保存に適した清潔で新しい容器に詰める。出荷までの間は、サフランが入った梱包容器は冷たく、清潔で、乾燥した場所に保管される。その後、手作業または機械により食品保管用容器に最大100gまで詰められる。25℃以下の温度で、冷たく、乾燥した、換気の良い場所において、貯蔵されることを前提に容器を密封する。
 本産品は糸状で販売し、粉の状態で販売してはならない。また、本産品は監督機関による認証を受ける。
 サフランは、監督機関に登録された生産地内の区画に植えなければならず、また登録簿に記載されている施設内で容器詰めを行わなければならない。
 産品が物理的、化学的及び官能特性の要件に合致するよう、適切な手法を採用し容器詰めを行う。監督機関は、販売までの全工程を対象とする検査計画を立て、本産品の記録を残すとともに、常時サフランの割り出し確認が正確にできるよう措置する。
 品質の劣る産品が確認された場合、認証の一時的停止や取消などの適切な措置が取られ、荷送人には欠陥商品の回収義務が生じる。
 
(ラベリングのルール)
 「Denominación de origen “Azafrán de La Mancha”」 の文言がすべての容器に記されなければならない。また、本産品には、産品保証シールと監督機関が発行した番号付のラベルを再利用が出来ないような方法で貼付しなければならない。
 
(監督機関)
 Fundación Consejo Regulador de la Denominación de origen ‘Azafrán de la Mancha’
 
(3)農林水産物等の特性がその生産地に主として帰せられるものであることの理由
 サフランは生産地域の気候に非常に良く適応している。産地の平均海抜は約700m、土壌は大部分が黒土と石灰質で砂質粘土の質感を持つ。産地の気候は地中海性大陸型で概して温暖であるが、日差しは強い。夏は暑く乾燥し、冬は寒く、夏冬の気温差が際立つ(最高気温は38℃~42℃、最低気温はマイナス6℃~マイナス12℃である)。降雨量が少ないことが、収穫高の増加を妨げている主たる要因である。
 
 サフランの栽培は何世代にもわたり父から息子へと受け継がれてきた。サフランは特定の区画において3年間育てられた後、過去5年間サフラン、ビートルート、アルファルファのいずれも栽培されていない別の場所に移される。平均人口密度が1km2当たり9人未満で、砂漠化という深刻な危機がある本地域では、ぶどうの収穫後からオリーブの収穫が始まるまでの間、サフランはおよそ1万世帯に収入増加の機会を与えている重要な作物である。
 
 サフランは、アラブの支配化にある時期にスペインにもたらされた。8世紀から9世紀、サフランはもっぱらアンダルシアの上中流階級の間で重用された。アラブ料理には多くのハーブが含まれていたため、全ての果樹園ではクミン、キャラウェイ、ブラッククミン、クレソン、スイートアニス、フェンネル、ウッドアニス、コリアンダー、マスタード、ミント及びパセリなどのハーブが栽培されていたが、イスラム経済にとって最も重要な香辛料は殆どの料理に欠かせない着色料であり、調味料だったサフランであった。
 
 その後、1897年にJ A. Lópezde la Osaが著した「Cultivo del azafrán en la Solana」の中で、サフランがラ・マンチャで栽培されていた証拠が示され、当時から何百年も遡った本作物の情報やサフランについて言及している1720年から始まった法定目録が引用されている。
 19世紀の最初の3分の1の時代において、ラ マンチャはスペインの中で最高品質のサフランを生産しており、乾地農業における1ha当たりの収穫高は最高だった。サフラン栽培の伝統に関しては、シウダー レアル内のPedro Muñoz や Campo de Criptana y Manzanares 、トレド内Lillo、Madridejos、Villacañas、及びVillanueva de Alcardete y Cabezamesada 、そしてクエンカ内のMontilla del Palancarに非常に良く記録が残されている。
 
 しかし、ラ・マンチャ地域とサフランの歴史的に強いつながりを最もよく証明するのは、同地域に存在する多くの文化的伝統である。
 サフラン栽培はサフランにまつわる豊富な語彙を生んできた。また、ラ マンチャのサフラン栽培の伝統は、地域伝承の民謡歌や反復される句にも反映されており、喜歌劇「La rosa de azafrán」(F. Romero 及び G. Fernández Shawの台本、Jacinto Guerreroの音楽で1930年にマドリッドで上演)の背景にもなっている。
 また、サフランの栽培及び生産技術を記載した取扱説明書が存在しており、J A. Lópezde la Osa の前述した著書やL. Jiménez Martín による「El azafranero práctico」 (Albacete: Imprenta Eduardo Miranda, 1900)等がある。
 伝統文化における本作物の重要性は、トレドの Consuegraで開催される「サフランの花祭り(Fiesta de la Rosa del Azafrán)」やシウダー レアルのLa Solanaで催される守護聖人祝祭行事の一環で行われる花切り揃え競争、そして、アルバセテのSanta Anaで行われる「サフランの花祭り(Festival de la Rosa del Azafrán)」においても明らかである。
 本作物の伝統的特質や経済的価値を示す重要な指標は、ラ マンチャの一部に残る風習である。その風習とは、新婚夫婦に繁栄の願いを表わす象徴として数本のサフランの糸が贈られる。
 サフランは本地域の歴史文化遺産の一部である。古くからの栽培伝統は、サフランの収穫とその切り揃え技術の高さを意味し、そのおかげで、最終産品は最高の品質となるのである。
7 法第29条第1項第2号ロの該当の有無等 
(1)商標権者の氏名又は名称  -
(2)登録商標  -
(3)指定商品又は指定役務  -
(4)商標登録の登録番号  -
(5)商標権の設定の登録の年月日  -
(6)専用使用権者の氏名又は名称  -
(7)商標権者等の承諾の年月日  -
8 公示の年月日  平成29年7月11日
9※ 意見書提出期間
(公示開始日から3か月間)
 平成29年10月11日まで
※意見書提出についてはこちら

お問合せ先

食料産業局知的財産課

担当者:地理的表示保護制度担当
代表:03-3502-8111(内線4286)
ダイヤルイン:03-6738-6319
FAX番号:03-3502-5301