指定の公示について(指定番号第39号)
更新日:平成31年2月1日
担当:輸出・国際局 知的財産課
担当:輸出・国際局 知的財産課
下記の地理的表示について、指定の公示をしたのでお知らせします。 |
Parmigiano Reggiano(パルミジャーノ レッジャーノ)
1 | 指定年月日 | 平成31年2月1日 |
2 | 指定番号 | 第39号 |
3 | 締約国の名称 | 欧州連合 |
4 | 農林水産物等の区分 | 第6類 畜産加工品類 酪農製品類(ナチュラルチーズ) |
5 | 農林水産物等の名称 | Parmigiano Reggiano(パルミジャーノ レッジャーノ) |
6 | 農林水産物等の生産地 | イタリア ボローニャ地方のレノ川左岸まで、マントバのポー川右岸まで、エミリア地方のモデナ、パルマ及びレッジョからなる。 |
7 | 農林水産物等の特性、生産の方法その他の当該農林水産物等を特定するために必要な事項 | (1)特性 パルミジャーノ レッジャーノは、静置分離で上澄みを自然にすくい取り部分脱脂した牛の生乳から作った加圧圧搾タイプの長期熟成チーズである。この牛乳は熱処理してはならず、指定される生産地域において生産された飼い葉を主に与えられた牛の牛乳でなくてはならない。本チーズは少なくとも12ヶ月は熟成されなくてはならない。 パルミジャーノ レッジャーノは、ホイールチーズ、カットタイプ又はすりおろしタイプの状態で販売することができる。 パルミジャーノ レッジャーノは次の特性を持つ。 ・円筒形。端部側面はやや凸状又はほぼ平ら、上面は平らで少し端が持ち上がっている。 ・外形寸法:上面の直径は35~45cm、高さは20~26cm ・ホイールチーズ1つの最小重量:30kg ・外観:自然な麦わら色の外皮 ・外皮の厚さ:約6mm ・チーズの内側の色:薄い麦わら色~麦わら色 ・香りと味の特徴:香り高く、繊細で、風味豊かだが強い刺激はない。 ・チーズの内側の質感:粒子が細かく、薄片状の剥がれやすい質感 ・固形分中の脂肪含有量:最低32% パルミジャーノ レッジャーノの固有の特徴は、粒子が細かく、薄片状の剥がれやすい質感であること、芳香性が高く刺激性のない豊かで繊細な風味、そして溶解性と消化性の高さにある。これらの特徴は、毎日銅釜で生の状態で使用される生乳の選定基準、キモシンを多く含む子牛のレンネットによる凝固、飽和塩水に入れることによる塩漬け、長期の熟成期間といった特性による。 パルミジャーノ レッジャーノは、1996年6月、農産物及び食品の地理的表示及び原産地名称の保護に関する1992年7月14日付理事会規則(EEC)第2081/92号に基づき欧州委員会によりPDOとして指定されている。 (2)生産方法 〇 原材料 原材料は牛乳、塩、子牛レンネットで、牛乳は、指定された生産地域で飼育された牛に由来する。添加物の使用は認められていない。 〇 飼料 牛には、主に規定の生産地域由来の飼い葉を特定の質と量で与えられる。 飼い葉の乾物重量の少なくとも75%は、生産地域内で生産されていなければならない。飼料の乾物重量は最大50%までとする。 サイレージの使用はいかなる種類であっても禁止される。 〇 具体的な生産工程 パルミジャーノ レッジャーノの製造に使用される牛乳の乳牛を飼育する農場は、指定される生産地域内に位置し、同指定地域内で生産及び加工されなければならない。 牛乳は夕方と朝に搾乳され、手を加えずにチーズ工房に届けられる。朝搾乳した牛乳は銅釜に入れられ、脂肪分の一部を自然に分離させてそれを上澄みとしてすくい取り除いた夕方搾乳の牛乳と混ぜられる。 その後天然の乳清を牛乳に加える。選別されたスターターの使用は認められていない。子牛のレンネットの使用によってのみ得られる凝固の後、凝乳はカットされ加熱される。カードの沈殿後、適切な型に入れられ、成形され、その時に、マークが付される。数日後、チーズホイールは塩水に浸され、その後、少なくとも生産地域内で12ヶ月間熟成されなければならない。 最短熟成期間後、製造規定の遵守を確認するための専門家による検査が実施される。 パルミジャーノ レッジャーノはホイールチーズ、カットタイプ又はすりおろしの状態で出荷することができる。消費者保護の観点から、事前包装、すりおろしチーズ及びカットされ小売されるパルミジャーノ レッジャーノは、真正品であることを確保するため、すりおろし、カット及びそれに続く包装工程は指定された生産地域で行われなければならない。これを義務付けているのは、パルミジャーノ レッジャーノとして認定する印(ホイールチーズに貼付)が、すりおろしやカットの過程で無くなってしまったり、見えなくなってしまうため、販売前の製品の原産地を保証する必要があるからである。 また、チーズをカットすることは、外皮(外皮は非常に乾燥している)で外気を遮断して、チーズ内部を自然保護する仕組みを奪うことになることから、チーズの乾燥や酸化、パルミジャーノ レッジャーノの官能的特性の喪失を防ぐために、適切な手段を用いてチーズを分割後迅速に包装していることを保証するという必要性からもこの義務を課している。カットしたパルミジャーノ レッジャーノは、製造された年に包装される。 パルミジャーノ レッジャーノと位置づけられているホイールチーズだけが、すりおろすことができる。すりおろし後はすぐに包装しなければならず、本チーズの保存特性や官能特性を変えるようないかなる加工や保存料の添加もしてはならない。 (注:上記下線部については、日本国内での消費を目的として、日本国内でカット、販売前の事前包装及び包装等が行われる場合には適用しない。) (3)農林水産物等の特性がその生産地に主として帰せられるものであることの理由 自然要素の観点からは、自然の植物相及び本産品特有の発酵特性に対して直接的に影響を及ぼす気候条件、アペニン山脈からポー川にわたって指定されている生産地域の土壌特性が特筆すべき点である。 人的要素の観点からは、地域経済におけるチーズの歴史的関連性に加え、パルミジャーノ レッジャーノの複雑な生産工程がこの生産地域において数世紀にもわたり確立された伝統的なチーズ生産の成果であり、地域密着の営みとして忠実に引き継がれてきたものであることが注目される。 パルミジャーノ レッジャーノの固有の特徴や品質を保証している牛乳独特の物質的、化学的及び微生物に関連する特性は、基本的には乳牛の給餌方法にあり、飼い葉は生産地域からのものを基本とし、どのような種類であれ牧草サイレージの使用を厳しく排除している。 (特定の気候条件で、指定される生産地域において実施される)最低12ヶ月の熟成期間は、牛乳を加工することによって、特定の酵素の働きにより作られるパルミジャーノ レッジャーノ固有の特徴を確保するために必要な工程である。 |
8 | 法第29条第1項第2号ロの該当の有無等 | |
(1)商標権者の氏名又は名称 | コンソルチオ・デル・フオルマジヨ・パルミジアノ・レジアノ | |
(2)登録商標 | パルミジャーノ レッジャーノ | |
(3)指定商品又は指定役務 | 第29類 イタリア国ボローニャのレーノ川左岸まで・マントバのポー川右岸まで・モデナ・パルマ及びレッジョ・ネレミリア地方で生産されたチーズ | |
(4)商標登録の登録番号 | 第5584013号 | |
(5)商標権の設定の登録の年月日 | 平成25年5月24日 | |
(6)専用使用権者の氏名又は名称 | 専用使用権は設定されていない。 | |
(7)商標権者等の承諾の年月日 | 平成29年1月10日 |
お問合せ先
輸出・国際局 知的財産課
担当者:地理的表示保護制度担当
代表:03-3502-8111(内線4284)
ダイヤルイン:03-6744-2062
FAX番号:03-3502-5301