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農林水産省

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更新日:平成29年5月26日
担当:食料産業局 知的財産課

登録の公示(登録番号第35号)

下記の地理的表示について、登録の公示をしたのでお知らせします。

新里ねぎ

1
登録番号
 第35号
2 登録年月日  平成29年5月26日
3 登録の申請の番号  第86号
4 登録の申請の年月日  平成28年8月24日
5 登録生産者団体の名称  新里ねぎ生産組合
6 登録生産者団体の住所  栃木県宇都宮市新里町丙1170
7 登録生産者団体の代表者の氏名  組合長  麦島  弘文
8 登録生産者団体のウェブサイトのアドレス  
9 特定農林水産物等の区分  第2類  野菜類  ねぎ 
10 特定農林水産物等の名称  新里ねぎ(ニッサトネギ)、NISSATO GREEN ONION
11 特定農林水産物等の生産地  栃木県宇都宮市新里町
12 特定農林水産物等の特性
新里ねぎは、生産地で古く江戸時代から自家採種栽培されてきた伝統野菜である。伝統ある在来種の新里ねぎは農林水産省管轄の農業生物資源ジーンバンクにも登録済み食材として価値あるものとされている。

食味としての特徴は、他の一般的な根深葱に比べ、柔らかく、甘みが強く、青葉も美味しく、生で食べても辛味が少ないねぎである。F1種の曲がりネギに比べて、白身の部分も青葉の部分も鍋料理などで食した場合、とろりとした柔らかさと甘みがある。F1種は成長時期が早く夏から秋にかけて成長し11月には成長が止まって葉が白く枯れてくる、それに比べて在来種の新里ねぎは成長時期が遅く11月から葉が青々として成長が加速し12月の末頃まで成長する、これも長年この地の栽培で培われた在来種の特徴だと考えられ、柔らかさに影響する要素と言われている。
形状的には他の産地の一般的な根深葱(一本葱)と違って、軟白部が弓形に曲がり、葉の付け根の重なり段が狭く、また緩くかさなっている。葉は柔らかく折れやすく、うろ(葉の中の透明なぬるぬる部分)の多い一本ねぎである。

社会的評価について、新里ねぎの生産地域でのスーパーマーケットや直売所等での価格は他の一般的な葱より高値で販売されている。青果市場への出荷は殆どなく、地元での販売や贈答品発送で12月頃の最盛期には供給が追いつかなく、「幻のねぎ」と言われている。
地元直売所の最近の葱価格において、在来種新里ねぎは一般的な葱の1.25倍ほどの高値で取引されている。実勢価格は土付きねぎの場合一般的な葱(F1種の曲がりネギ)が400円/2kgに対し新里ねぎは500円/2kgの価格である。
 また、出荷先は地元店頭に限らず、年末・年始の贈答品、注文購入品として農家から直接全国発送され、継続した消費者が数多く出来上がっている。さらに、新里ねぎは以前から書物や地元新聞・ラジオ・テレビで取り上げられていたが、最近は全国的メディアにも数多く取り上げられ、全国的に知名度を有するようになっている。 
13 特定農林水産物等の生産の方法
(1)品種
新里ねぎの在来種の種を用いる。
新里ねぎ在来種とは、産地で伝統的に栽培されている新里ねぎから、系統の特徴を残したねぎを選抜(母本選抜)して採種することにより栽培されてきた品種である。

(2)栽培方法
新里ねぎの栽培手順は以下のとおりである。
(ア)圃場は生産地の範囲内に有って、露地栽培で育成される。
(イ)直播き(11月頃又は2月頃。トンネル育苗)、又はポットに播いて温室育苗(2月頃)で苗を育てる。
(ウ)成長した苗を圃場の畝に沿って1列に植え替える(一度目の植え替え)。(4月頃から5月頃)
(エ)踏返しをする(二度目の植え替え)、畝に沿って成長したねぎの直近をほり、掘った溝に沿って直立しているねぎを、根ごと溝に押し倒して斜めにして根元に土をかける。(7月頃から9月頃)
(オ)成長にともない、収穫前までに白身の部分に3回から4回土をかぶせ、弓形に曲がった軟白部をつくる。(7月頃から11月頃)
(カ)収穫は、寒さが厳しくなり甘味が増した通常12月頃から3月頃までの時期に行う。

(3)出荷規格
出荷にあたっては、生産者が下記の基準に従い適合・非適合品の選別を行う。
適合品・・・以下の条件を全て満たしているもの
1、軟白部がきれいに弓なりに曲がっているもの(※)
2、葉に枯葉が付いてないもの
非適合品・・以下の条件に当てはまるもの
1、軟白部が曲がって無いものや螺旋状や釣り針状に変形して曲っているもの(※)
2、枯葉が付いているもの
(※)加工品の材料として出荷する場合は、軟白部が螺旋状や釣り針状に変形して曲がっているものも適合品とする。

(4)最終製品としての形態
「新里ねぎ」の最終製品としての形態は、野菜(葱)である。  
14 特定農林水産物等の特性がその生産地に主として帰せられるものであることの理由
生産に使用される品種は、当地の在来品種であり、生産者自身が種子を管理することにより系統が維持されており、原則として生産地のみで栽培されてきたものである。「新里ねぎ」の名称もこの土地の名をとり名付けられたものである。

新里ねぎの生産地は、凝灰岩土質の山崩れにより平地が誕生した小石混じりの粘性質の高い黒く粗い土壌である。
一般的な根深葱(一本葱)の栽培は、柔らかく排水の良い土壌に深い溝を掘り、その溝の底部に苗を定間隔に植えて、白身の成長とともに、徐々に溝を土で埋めることで、真っ直に育てる。
しかし、生産地の土壌は粗く、水分を含んだ後乾燥すると固まってしまう粘土質のため、特に昔は鍬を使っての手作業では深く掘ることができなかった。
そのため、二回目の植え替えは、浅く掘った溝にねぎを斜めに寝かせて植える。
白身の成長と共に徐々に土をかけることで、植物が垂直に立ち上がろうとする性質と相まって、軟白部が弓形に曲がった形となる。
新里ねぎの植え替えは2回行われることになるが、植え替え後、外葉が枯れ内側から新しく葉が成長するため、新しい細胞組織は柔らかい状態になる。このように「植替え」と「曲げる」という栽培でのストレスを受け、新里ねぎは甘味と柔らかさを増すと言われている。

また、この土質は有機物の少ない土壌の為、肥料(堆肥や化成肥料)の養分を植物が吸収しやすい土質であり、さらに、小石混じりの土壌は石の保温効果により、冬季の土温を高く保つことができ、成長を促していると言われている。
また、地形的に栽培地は南側に山が少なく、露地栽培の新里ねぎにとっては日照時間が長くなり、冬期の成長に好条件の土地でもある。
気温的には、生産地は日光連山の南東部に位置し、降雪凍結した日光連山の冬期の冷風を受けやすい地形のため、夜間の冷気でねぎの甘味が増す条件にもなっている。

この地で江戸末期から伝統的に長年採種されてきた在来種はこの地に合った生育の仕方が遺伝子として備わっており、暑い夏よりも寒くなる早冬に際立って成長する事が美味しさに繋がっている。

以上、この地で培われた在来種の性質と生産地の土質と地形により新里ねぎの柔らかな食感と甘みのある独特な風味が出来上がっている。 
15 特定農林水産物等がその生産地において生産されてきた実績
新里ねぎは、伝統的に品種・栽培方法(昔から曲がった形で)を変えずに、採種から育成・収穫までを生産地で100年以上前(江戸時代末期)から継続して行われてきている。
物流の発達していない戦前までは生産地のほとんどの農家は自家用として新里ねぎを栽培していたようである。戦後贈答用や青果市場出荷用として栽培量が増えて、その美味しさが地域を超えて知られるようになっていった。
しかし、それまでは在来種の新里ねぎしかなかった生産地の葱農家も、今から30年ほど前から、種苗会社が販売する形質が揃いやすく、病害虫にも強い新種の葱種を購入して栽培する様になり、これにより葱生産量全体は増えたが在来種の新里ねぎの生産量は増えなかった。
在来種の新里ねぎの美味しさは昔から知られていたが、その栽培のし難さから、もっぱら自家用や贈答出荷用に栽培されるだけで、店頭販売用の新里ねぎの生産は限られた農家でしか栽培されなくなってきていた。
 しかし、10年ほど前から、新里ねぎの価値が再度広く一般に知られる様になり、農産物直売所や道の駅の売店で高価格な取引がされるため、若手の生産者が増え、新里ねぎの生産量も増えてきている。 
16 法第13条第1項第4号ロの該当の有無 該当しない   
商標権者の氏名又は名称 - 
登録商標 - 
指定商品又は指定役務 - 
商標登録の登録番号 - 
商標権の設定の登録(更新登録があったときは、更新登録も含む。)の年月日 - 
専用使用権者の氏名又は名称 - 
商標権者等の承諾の年月日 - 
17 (11から13までに掲げる事項と明細書に定めた法第7条第1項第4号から第6号までに掲げる事項とが異なる場合)その内容
18 特定農林水産物等の写真  新里ねぎの写真

 

お問い合わせ先

食料産業局知的財産課
担当者:地理的表示保護制度担当
代表:03-3502-8111(内線4284、4283)
ダイヤルイン:03-6744-2062、03-6738-6317
FAX:03-3502-5301

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