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農林水産省

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更新日:平成29年6月23日
担当:食料産業局 知的財産課

登録の公示(登録番号第38号)

下記の地理的表示について、登録の公示をしたのでお知らせします。

飯沼栗

1
登録番号
 第38号
2 登録年月日  平成29年6月23日
3 登録の申請の番号  第88号
4 登録の申請の年月日  平成28年9月1日
5 登録生産者団体の名称  下飯沼栗生産販売組合
6 登録生産者団体の住所  茨城県東茨城郡茨城町下飯沼1077
7 登録生産者団体の代表者の氏名  組合長 田口 一彦
8 登録生産者団体のウェブサイトのアドレス  -
9 特定農林水産物等の区分  第3類 果実類 くり
10 特定農林水産物等の名称  飯沼栗(イイヌマクリ)
11 特定農林水産物等の生産地  茨城県東茨城郡茨城町
12 特定農林水産物等の特性
 「飯沼栗」は、一般的なクリとは異なり、1毬1果(写真参照)(写真参照)(PDF : 140KB)を目標とした栽培技術、全果洗浄、徹底した選別選果等により、大果で、色つや・形状等の外観に優れ、出荷品にロス(虫食い果等の混入)がほとんどないクリである。さらに、長年にわたる冷温貯蔵の取り組みの結果、品質を劣化させずに糖含量を増加させて甘みの強い果実を生産している。
 一般のクリは1毬3果であるのに対して、飯沼栗の生産者は、特に1毬1果を目標とした大果生産にこだわり、授粉に関して研究を重ねて技術を確立した結果、収量を落とすことなく大果(1毬1~2果)の安定生産を実現した。現在、2L及びLサイズ(飯沼栗規格)の出荷比率は約9割(別添「飯沼栗年次別サイズ割合」(PDF : 35KB))と高く、1毬3果で発生し易い中央の扁平果の発生が極めて少なく、形状の揃いも向上させている。
 また、全ての果実を洗浄(水洗い)することにより、果実の座部の汚れをなくし光沢のある外観に優れたクリを実現するとともに、果実にオガ粉をまぶした状態で全量冷温貯蔵することにより、乾燥や腐敗を防止し品質低下を防ぎながら、糖含量が増加(別添「飯沼栗の糖含量」(PDF : 87KB))して甘さが増した食味のよいクリを計画出荷している。
 さらに、生産者が行う貯蔵前及び貯蔵後の2回の選別に加えて、集荷所において行う共同選果の合計3回に及ぶ徹底した選別選果により、出荷品にロス(虫食い果等の混入)がほとんど無く、出荷先からのクレームがほとんど無い出荷を実現している。
 こうした高品質のための技術の研鑽、丁寧で手間暇を惜しまない作業などの取り組みが評価され、これまでに「第26回全国クリ研究大会  全果連会長賞(平成18年7月)」、「第15回全国果樹技術・経営コンクール 全国農業協同組合連合会経営管理委員会会長賞(平成26年3月)」など多くの賞を受賞している。
 「飯沼栗」の出荷は、数量は毎年約50tと他産地に比べて出荷量は多くはないものの、その品質の高さと均一性などから販売先の厚い信頼を得ている。東京都中央卸売市場における過去5年間(平成23年度から平成27年度)の飯沼栗の販売価格1,023円/kgは、同市場の同期間における国内から出荷されたクリの平均価格480円/kgの約2倍に相当する高価格であり、正にクリの最高級品と評価され、都内の高級青果店、大手百貨店などからの引き合いが強い。(別添「飯沼栗の年次販売実績」(PDF : 42KB)及び「飯沼栗の市場評価に関する聞き取り調査結果」(PDF : 182KB)

13 特定農林水産物等の生産の方法
 「飯沼栗」の生産の方法は、以下のとおりである。
(1)品種
 栽培品種は、大果性、品質、栽培特性、貯蔵適性、生産者の経営類型への適合性などを勘案して、晩生品種の「石鎚」に統一しているが、石鎚と同等の性質を満たす場合には新たな品種も用いる。
(2)栽培方法
 高品質な大果生産をめざし、授粉に関する研究等を重ねて確立した栽培技術の下に、1毬1果を目標とした大果生産を行う。
(3)出荷調整
(ア)洗浄
 「飯沼栗」は、収穫した全ての果実の洗浄(水洗い)を実施する。効果的かつ効率よく洗浄するため、揺動式栗洗浄機を利用する。
(イ)冷温貯蔵
 冷蔵庫で約1ヶ月間全量冷温貯蔵する。貯蔵に際しては、果実にオガ粉をまぶし、品質の低下を防ぐ。冷蔵庫から出庫する際は適度に乾燥させてから選果するなど、細心の注意を払う。
(4)選別選果
 個々の生産者が貯蔵前と貯蔵後の2回選別を行い、集荷所において選別と等階級別に仕分ける選果を行う。
 選別は、虫食い、腐敗、汚れ、カビ、割れ、変形・変色などがないか確認し、これらが確認されたものについては出荷しない。
 選果にあたっては、飯沼栗規格表(別添「飯沼栗出荷規格表」(PDF : 34KB))に基づき行う。
(5)最終製品としての形態
 「飯沼栗」の最終製品としての形態は、青果(クリ)である。

14 特定農林水産物等の特性がその生産地に主として帰せられるものであることの理由
 「飯沼栗」が生産されている茨城町は、標高30m程度の平坦な台地であり、保水通気性が良く、排水性も良好な火山灰性土壌(関東ローム層)に覆われている。また、年平均気温13.6℃、年間降水量1,354mmの安定した気候となっており、台風や雪による被害が少ない地域である。(別添「水戸気象台データ」(PDF : 261KB)
 クリは、土壌が栄養分、保水力、孔げき量に富み、しかも排水性に優れていることが望ましく、弱酸性土壌を好むことから、当地域の地形・自然条件はクリ栽培に適している。
 和銅6年(713年)に編纂された「常陸国風土記」において、現茨城町が存する茨城郡(うばらきのこおり)に隣接する行方郡(なめかたのこおり)の項に「即(すなは)ち、栗家(くりや)の池有り。其の栗大きなれば、池の名と為(な)せり。」と記されており、この地方には古くから良いクリが産したことが伺い知れる。
 近代の茨城町におけるクリ栽培は、昭和8年頃、開墾地に植えつけられたことに始まり、特に下飯沼地区では、クリ栽培に適した平地林が多く、クリが地区の中心的な農業経営類型である水稲との複合経営に適していたことから、昭和38年から45年にかけてクリの園地が盛んに造成された。
 当初、クリは農家が庭先で販売しており、収益性が低いものと認識されていたが、クリ栽培の先駆けとなった下飯沼地区の農家数名が中心となって、収益性の改善を図り、1毬1~2果の高品質な大果生産を実現、クリ洗浄機を生産者が独自に開発するなど、授粉、洗浄、貯蔵、選別選果、出荷などの方法を試行錯誤して技術を確立し、生産地の中で着実に受け継がれてきた。
 また、平成9年11月には茨城町において、全国の関係者約700名が参加した「第3回全国くりサミット」を開催し、先進的なクリ生産地としての全国的な認識が高まった。
 こうした高い技術の下、栽培の方法、出荷調整及び出荷規格を生産者が厳守することにより、市場から高く評価され厚い信頼を得るクリ生産地の形成に至っている。

15 特定農林水産物等がその生産地において生産されてきた実績
 茨城町では、昭和8年頃、開墾地にクリが植えられ、その後の昭和38年から盛んにクリ園が造成された。そして、クリの品質向上や計画的出荷等による収益性の改善をめざして、クリ栽培の先駆けとなった農家数名が中心となって、昭和43年に下飯沼栗生産販売組合を設立し、市場への出荷を開始した。
 組合員33戸、栽培面積55haで始まった組合は、高品質な「飯沼栗」の生産出荷に取り組み、大玉化・品質向上・出荷時期の調整等ができるよう、授粉、選別選果、洗浄、貯蔵等の最適な方法について、試行錯誤を繰り返してきた。冷温貯蔵については、昭和56年度の地元農業改良普及所の実績書に「冷蔵庫貯蔵栗の計画出荷は全体の65%に達し、高価格で販売することができた。したがって、銘柄品として東京市場でも好評を博した。」との記録もあるように、昭和50年代から東京市場において高く評価されてきた。そして、昭和61年迄には現在のような技術を確立し、連綿とした研究・研鑽を取組み続けている。こうした卓越した技術に加えて、生産から出荷に至る一連の作業において、手間を惜しまない丁寧な作業の徹底と作業の共同化等を進め、出荷期間を通して生産者間に品質等のバラツキがなく、高品質で大果のクリの生産・出荷を実現している。
 現在では組合員が11戸に減じたものの、1戸あたりの平均栽培面積を約2.2倍に増加させ栽培面積40haを維持して、組合設立から現在に至る合計48年間、その生産出荷を継続している。

16 法第13条第1項第4号ロの該当の有無  該当しない
商標権者の氏名又は名称  -
登録商標  -
指定商品又は指定役務  -
商標登録の登録番号  -
商標権の設定の登録(更新登録があったときは、更新登録も含む。)の年月日  -
専用使用権者の氏名又は名称  -
商標権者等の承諾の年月日  -
17 (11から13までに掲げる事項と明細書に定めた法第7条第1項第4号から第6号までに掲げる事項とが異なる場合)その内容  -
18 特定農林水産物等の写真  飯沼栗写真

 

お問い合わせ先

食料産業局知的財産課
担当者:地理的表示保護制度担当
代表:03-3502-8111(内線4284、4283)
ダイヤルイン:03-6744-2062、03-6738-6317
FAX:03-3502-5301

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