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農林水産省

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更新日:平成30年12月27日
担当:食料産業局 知的財産課

登録の公示(登録番号第73号)

下記の地理的表示について、登録の公示をしたのでお知らせします。

浄法寺漆

1
登録番号
 第73号
2 登録年月日  平成30年12月27日
3 登録の申請の番号  第156号
4 登録の申請の年月日  平成29年12月27日
5 登録生産者団体の名称  岩手県浄法寺漆生産組合
6 登録生産者団体の住所  岩手県二戸市浄法寺町下前田37-4
7 登録生産者団体の代表者の氏名  組合長 泉山義夫
8 登録生産者団体のウェブサイトのアドレス  -
9 特定農林水産物等の区分  第38類 漆類 荒味漆、生漆
10 特定農林水産物等の名称  浄法寺漆(ジョウボウジウルシ)、Joboji Urushi
11 特定農林水産物等の生産地  岩手県全域、青森県三戸郡、八戸市、十和田市、秋田県鹿角郡小坂町、鹿角市、大館市 
12 特定農林水産物等の特性
 「浄法寺漆」は、透明度、硬化時間、粘度などに対して豊富なバリエーションを有するとともに、耐久性にも優れている漆である。
 漆の使用者である漆芸家や漆器などの塗師、文化財建造物等を修理する職人は、作風や使用現場の環境に応じた性質の漆を選択、あるいは調合することで漆の硬化速度や粘度を調整して使用するが、天然素材である漆の調整は、漆同士の調合によるほかないため、安定した品質でバリエーションが豊富な「浄法寺漆」は、使用者から高い評価を得ている。
 また、漆は、単に塗料としてだけでなく、風雨や外気にさらされる材木の劣化を防止する役割も果たしている。昭和61年から昭和62年にかけておこなわれた、鹿苑寺金閣の修理の際に、世界中の良質と称される漆と塗膜などの比較試験がおこなわれ、硬化後の強度が非常に優れている「浄法寺漆」が使用された。
 日本の四季の変化に対応できる「浄法寺漆」は、日本の文化や歴史を支える素材として古くから国宝や重要文化財の修理・修復には欠かせない貴重な地域資源であり、最近では、新年恒例の一般参賀など特別な日にのみ開く皇居正門の改修や世界遺産である「日光の社寺」の平成の大修理など、多くの日本を代表する建造物の修理・修復に使用されている。
 
13 特定農林水産物等の生産の方法
 (1)採取方法
         生産地内において、漆液の採取を主たる生業とする「漆掻き職人」が採取する。
 (2)出荷規格
   (ア)増量等を目的として、意図的に異物を混入させていないこと。
   (イ)浄法寺漆以外の漆を混入させていないこと。
 (3)最終製品としての形態
         浄法寺漆の最終製品としての形態は荒味漆、生漆である。
 
14 特定農林水産物等の特性がその生産地に主として帰せられるものであることの理由
 平成27年特用林産物生産統計調査によると、ウルシの栽培面積は、全国で326㏊であり、その約85%にあたる278㏊を岩手県が占めている。さらに、その栽培地の半分以上は「浄法寺漆」の主産地である二戸市内に存在している。二戸市が平成20年度から21年度にかけておこなった原木調査では、ウルシの本数は20万本を超えており、日本屈指の資源量を有している。
 江戸時代には盛岡藩の奨励で植林をしていたとの記録もあり、この地域にとってウルシは古くから貴重な財産である。下草刈りや蔓性植物の除去、他の雑木の整理など、適正な管理をしなければ漆を採取することができるウルシは育たないことから、地域の人々は長年にわたり、ウルシにとって最適な生育環境を整えることに努めてきた。
 また、採取後に木を伐採する採取方法へ変化した明治期以降は、伐採後に芽吹く萌芽を管理することで適正なウルシ林として再生する新たな管理方法にも取り組み、その保育管理方法は現在にも受け継がれ、自然と共存しながら浄法寺漆を生むウルシ林を守り育てていることにつながっている。
 明治時代になると安価な輸入漆が入ってくるようになり国内の漆産地は次々と消滅したが、その中にあっても、国内最大のウルシ原木資源を継承した「浄法寺漆」の生産地は、国内最多の漆掻き職人を擁し、国産漆の生産を支えてきた。現在も、この地域には、伝統的な漆掻きの技術を習得した専業の職人が20名ほどおり、職人それぞれの個性や技術を活かした豊富なバリエーションの漆を生産している。
 
15 特定農林水産物等がその生産地において生産されてきた実績
 浄法寺漆の生産の歴史は古く、盛岡藩家老席日記である「雑書」(盛岡市中央公民館蔵)には、盛岡藩が漆の栽培を奨励していたことが多数記載されている。
 明治時代になると、豊富なウルシの木を求めて「越前衆」と呼ばれた福井県今立地方の漆掻き職人が浄法寺まで出稼ぎに来るようになり、一本の木から一年ですべての漆を採り尽くし、伐採するという採取方法とその道具が伝えられ、その技術は、現在の職人にも受け継がれている。
 国産漆の需要は、漆器産業の衰退、安価な外国産漆の輸入などにより低迷しているが、「浄法寺漆」の生産地では、岩手県浄法寺漆生産組合を中心に、行政や、漆生産者などの関係者が一体となって、上質な国産漆を絶やさないために、漆掻きの技の伝承や、ウルシの木の植栽・育成に取り組み漆産業の振興に努めている。
 盛岡藩が漆の生産を奨励して以来、優れた漆掻き技術とウルシ林を引き継ぐことで、「浄法寺漆」の生産地は、現在、国内で流通する国産漆の7割を生産している。
 
16 法第13条第1項第4号ロの該当の有無  該当する
商標権者の氏名又は名称  二戸市
登録商標  浄法寺漆
指定商品又は指定役務  
 第2類 岩手県二戸市浄法寺町及びその周辺地域で生産された漆
 
商標登録の登録番号  5311875号
商標権の設定の登録(更新登録があったときは、更新登録も含む。)の年月日  平成22年3月26日
専用使用権者の氏名又は名称  -
商標権者等の承諾の年月日  平成22年3月26日
17 (11から13までに掲げる事項と明細書に定めた法第7条第1項第4号から第6号までに掲げる事項とが異なる場合)その内容  -
18 特定農林水産物等の写真  



登録簿(PDF : 190KB) 明細書(PDF : 213KB) 生産行程管理業務規程(PDF : 431KB)



 

お問合せ先

食料産業局知的財産課
担当者:地理的表示保護制度担当
代表:03-3502-8111(内線4284、4283)
ダイヤルイン:03-6744-2062、03-6738-6317
FAX:03-3502-5301

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