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農林水産省

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更新日:令和元年9月9日
担当:食料産業局 知的財産課

登録の公示(登録番号第84号)

下記の地理的表示について、登録の公示をしたのでお知らせします。

豊島タチウオ

1
登録番号
 第84号
2 登録年月日  令和元年9月9日
3 登録の申請の番号  第150号
4 登録の申請の年月日  平成29年11月29日
5 登録生産者団体の名称  呉豊島漁業協同組合
6 登録生産者団体の住所  広島県呉市豊浜町豊島4136-22
7 登録生産者団体の代表者の氏名  代表理事組合⻑ 北⽥ 國⼀
8 登録生産者団体のウェブサイトのアドレス  -
9 特定農林水産物等の区分  第4類 ⽔産物類 ⿂類(たちうお)
10 特定農林水産物等の名称  豊島タチウオ(トヨシマタチウオ)、Toyoshima Tachiuo
11 特定農林水産物等の生産地  広島県呉市豊浜町豊島沖周辺海域
12 特定農林水産物等の特性
 「豊島タチウオ」の特性は、豊島の漁師が受け継いできた釣り漁法の技術により、表⽪に傷が無く、細⻑い尻尾も最後まで切れておらず、銀⽩⾊に輝く「瀬⼾の名⼑」と呼ばれてきた外観の美しさにある。
 タチウオは、鱗の代わりにグアニン質という簡単に剥がれやすい銀⾊の粉で覆われており、表⽪が傷つきやすい。
 網漁法や、出荷までの取り扱いが悪いタチウオは、表⽪が剥がれて⿂に強いストレスがかかることから、鮮度が落ち⾝の締まりが無くなるとともに、腹が膨れ柔らかくなり腹切れなどが起こってくるため、豊島の漁師は昔から網を使わない釣りの技術を発展させ、1匹ずつ釣り上げたタチウオを船上で選別し、丁寧にサイズ別に箱詰め、氷締めにすることで鮮度管理を徹底してきた。
 鮮度の良さは、⽪を剥いで刺⾝にしても、⾝が締まってコリコリしていることにつながるものであり、「豊島タチウオ」は、その⾒た目の美しさ、鮮度の良さなどが⾼く評価され、他産地のタチウオと⽐べ、広島市中央卸売市場において2~3割⾼値で取引されている。
13 特定農林水産物等の生産の方法
 「豊島タチウオ」の⽣産の⽅法は以下のとおりである。
 (1)漁獲対象及び漁場
      広島県呉市豊浜町豊島沖の海域で漁獲したタチウオとする。(主な漁場は別紙(PDF : 231KB)のとおり)
 (2)漁獲⽅法と鮮度維持の⽅法
   ア)釣り漁法で釣り上げる。
   イ)船上で、できるだけ⿂に触れないように留意しながら、表⽪の傷や剥がれ、尻尾切れのないものを、サイズ別に出荷⽤の発泡スチロール箱に詰めて、直ちに氷締めにする。
 (3)最終製品としての形態
      「豊島タチウオ」の最終製品としての形態は、鮮⿂(タチウオ)である。
14 特定農林水産物等の特性がその生産地に主として帰せられるものであることの理由
 「豊島タチウオ」の⽣産地である広島県呉市豊浜町豊島沖は、広島県の芸予諸島と愛媛県本⼟に挟まれた斎灘(いつきなだ)と安芸灘(あきなだ)の海域を主とする。
 この海域は、海が開けて⽔深50~60mと⽐較的深いエリアと点在する島々により、潮の流れの緩急に富んだ海域となり、棚(海底の⽔深)ごとに異なる⿂が⽣息し、多種類の⿂が⽔揚げされている。
 特に豊島の南側海域は、昭和6年に「アビ渡来郡游海⾯」として国の天然記念物指定を受けるほど渡り⿃のアビが集まる海域で、アビの餌となるイカナゴや⼩⿂なども豊富な漁場である。豊島の漁師たちは、この⼩⿂を求めて渡来するアビを目印に⼩⿂を捕⾷に来た鯛やスズキなどを、網を使わず⼀本釣りで漁獲する「アビ漁」を⾏っていた。
 イカナゴを主な餌とする回遊⿂のタチウオにとっても好条件の海域であり、多くのタチウオが集まる漁場となっていたことから、昭和30年(1950年半ば)頃から、豊島の漁師がタチウオ釣りに転換し、アビ漁から受け継いできた釣りの技術を進化させてきた。釣り上げた後は船上で速やかに、傷つきやすいタチウオを丁寧に取り扱いながら、銀⽩⾊に輝く美しい⿂体のまま選別、箱詰め、氷締めまでを⾏い、鮮度の⾼いタチウオの出荷に努めてきた。これらの技術を⼦孫へ継承してきたことで「豊島タチウオ」の特性が保たれている。
15 特定農林水産物等がその生産地において生産されてきた実績
 豊島の漁師の⼀本釣りは、元禄6年(1693年)より⾏われていた「アビ漁」での鯛やスズキの漁に始まる。
 その後、明治24年(1891年)頃からは、漁場を求めて、寝室や台所を備えた「家船(えぶね)」と呼ばれる船で、遠くは対⾺や五島列島、豊後⽔道などに出漁し、昭和5年(1930年)には、6県78漁場へ出漁していた記録がある。
 家船⽣活は、⼀年の⼤半を出漁先の複数の漁場で⽣活しながら、タチウオ、ふぐ、鯛など各漁場に合わせて⿂を追い求めるもので、様々な漁場における豊富な知識や経験、漁獲から選別、出荷まで全て船上で⾏う⼯程がタチウオ釣りに活かされて、回遊するタチウオの群れを正確に探し漁獲するという釣りの技術、鮮度などの管理技術の向上につながっている。
 豊島の漁師が豊島沖でのタチウオ釣りに転換したのは昭和30年頃で、昭和32年の漁獲量は4トンであった。
 ⾦柄徹「家船の⺠族誌」によれば、昭和45、46年頃に豊島の漁師が、釣り糸をテトロンから耐久性のあるワイヤーに変更し、またこれをモーターで巻き上げるという当時としては画期的な道具の改良を⾏った事により、タチウオの漁獲量が⼀段と増加した。これらの技術は、その後他県でも使⽤されるようになり、現在⽇本全国に普及しているタチウオ釣りの道具は、豊島の漁師が考案し改良したものである。
 これら釣り技術や道具の向上によりタチウオの漁獲量は、昭和45年(1970年)頃から増え、昭和48年(1973年)は106トン、昭和55年(1980年)は1,962トンと増加した。
 また、同じ昭和45年頃からは発泡スチロール箱を使⽤するようになり、釣り上げたタチウオの表⽪に傷をつけないように丁寧に取り扱い、銀⽩⾊に輝く美しい⿂体のまま氷締めにし、⾼い鮮度を保持して出荷する現在の状態に⾄った。
 なお、平成17年に豊浜町と合併した呉市は、平成19年3⽉に呉市⽔産振興ビジョンにおいて「豊島タチウオ」のブランド化を掲げ、品質の⾼いタチウオによる地域振興を図るため、豊島漁港に共同集出荷に必要となる⼤型製氷施設と荷さばき施設の整備を⾏い、平成21年8⽉以降は、タチウオは豊島漁港に⽔揚げし、呉豊島漁業協同組合が⾏う共同集出荷事業により出荷前の選別・確認を⾏っている。
 近年の瀬⼾内海全域での⿂の減少と漁師の減少により、平成25年301トン、平成26年245トン、平成27年184トン、平成28年115トンと「豊島タチウオ」の出荷量も厳しい状況ではあるが、新規漁業就業者の受⼊れも積極的に⾏い、県内外から10⼈の若者が移住して来ており、アビ漁から受け継いできた釣りの技術の後継者育成にも努めている。
16 法第13条第1項第4号ロの該当の有無  該当しない
商標権者の氏名又は名称  -
登録商標  -
指定商品又は指定役務  -
商標登録の登録番号  -
商標権の設定の登録及び存続期間の満了の年月日(当該商標権の存続期間の更新登録があったときは、当該商標権の存続期間の更新登録及びその存続期間の満了の年月日についても記載する。)  -
専用使用権者の氏名又は名称  -
商標権者等の承諾の年月日  -
17 (11から13までに掲げる事項と明細書に定めた法第7条第1項第4号から第6号までに掲げる事項とが異なる場合)その内容  -
18 特定農林水産物等の写真  豊島タチウオ画像

 

登録簿(PDF : 419KB) 明細書(PDF : 412KB) 生産行程管理業務規程(PDF : 162KB)

 

お問合せ先

食料産業局知的財産課
担当者:地理的表示保護制度担当
代表:03-3502-8111(内線4282)
ダイヤルイン:03-6738-6315
FAX:03-3502-5301

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