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農林水産省

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更新日:平成26年7月30日

担当:食料産業局食品製造課食品企業行動室

「第3回 食料産業における国際標準戦略検討会」(平成26年7月8日)議事概要

  1. 日時: 平成26年7月8日火曜日 10時30分~12時30分
  2. 場所: 農林水産省第3特別会議室
  3. 出席者: 湯川座長、伊勢委員、伊藤委員、上野委員、大澤委員、奥村委員、川崎委員、堀池委員代理、清水委員、原田委員
  4. 概要:

【櫻庭審議官挨拶】

第3回「食料産業における国際標準戦略検討会」の開会に当たり、一言ご挨拶申し上げる。本検討会は、5月16日に第1回目を開催して、本日第3回目を迎えた。本日も、皆様に大変お忙しいところ本検討会にご出席頂き、御礼申し上げる。今までの検討会において、皆様からいろいろな御意見を頂き、議論が深まり整理されてきたのではないかと思う。本日は、食料産業における国際標準戦略の方向性として、具体的に何を盛り込んでいくかについて議論いただきたいと考えている。食品に係る国際標準に関しては、政府全体の成長戦略においても議論された。先月24日に閣議決定された安倍内閣の成長戦略、「日本再興戦略」の改訂版に、「我が国農産物の食品としての安全性向上と食産業の競争力強化のため、国際的に通用する規格の策定と我が国主導の国際規格づくりに取り組む。」という記述が盛り込まれた。今後、この検討会での議論、とりまとめを踏まえて、具体化を図っていきたいと考えている。本日も、委員の皆様に忌憚のない意見を伺い、国際標準をリードする対策につなげていきたいと考えている。本日もよろしくお願いしたい。

【委員意見交換】

  • 湯川座長:これまでの意見交換を踏まえ、事務局から報告書のたたき台が用意されているのでどなたからでも意見を伺いたい。伊勢委員からお願いする。
  • 伊勢委員:大まかな流れは、異論無い。しかし、実際に実行となると大変だろう。いかに実行に移せるかということだ。A、B、C3段階の1段階目のAはスキームを設けるわけではないにしても中小食品事業者にHACCPを広く普及させるのは、大変である。業界団体などでは普及しようとしているがなかなか普及しない。かなり考えねばならない。3段階のCに関して、現状先行しているFSSC22000などに近づかざるを得ないのではないか。その中に日本の独自性をどう盛り込むことができるか若干難しい。
  • 伊藤委員:総論では大変よくまとまっている。各論では少し意見があり、日本の特徴、独自性をどう表現するか。国際的に通用するためにはガラパゴスになってはいけない。科学的部分のみで構成するのか、「安心」を入れるのか。海外で「安心」は通用しない。海外子会社では「安心」が通じず、苦労することがある。A、B、CのBは国内対応であるが、Bを取得したら海外に目を向けC取得を目指す、といったステップがあっても良い。厚生労働省はガイドラインを出したが、日本版HACCPは農林水産省、厚労省、業界が一度リセットして一つになると言うぐらいに省庁間の協力体制については考えねばならない。報告書はよくまとまっているが、実際にどう実施していくのか、ロードマップが見えない。成長戦略としてやっていくためには間違いなく必要と考えている。
  • 上野委員:論理的によくまとまった案と感じた。課題中心に書かれているが、この報告書を読んだ人を元気づける視点、つまり、日本の食品の強みに言及した記載があっても良いのではないか。グローバル視点で見たとき、日本の食品そのものの強みがあるにもかかわらず、本報告書で述べられている理由によりチャンスを逃しているのでは無いか。本検討の課題をクリアーすることにより、輸出増加に貢献できるものと思われる。HACCPを整備していくことには、賛同する。キーワードとして「標準化」という言葉があるが、日本国内に限ると標準化という見方があっても良いが、日本独自の視点を入れるとグローバル標準に対しては、逆行するようにも見える。日本国内だけではなく海外に対しても論理的に説明できるようにしてほしい。
  • 大澤委員:案についてはよくまとまっていると思う。安倍内閣の日本再興戦略にもあったように我が国主導の国際規格作りは、日本として必要性はある。しかし、取得する対象が中小食品事業者で、その事業者に必要性が十分認識されないとつながっていかない。又、消費者も必要性を認識されることが重要であると考える。国として必要性があって、国内の取得業者がやる気になって、消費者の必要性が見えてこないと、浸透していかない。二点目として、ABCと分かれているスキーム作りは、官民が連携して構築するとあり、「官」の存在は重要である。例えば農林水産省のフード・コミュニケーション・プロジェクトには自分も参加しているが、農林水産省が主軸となって運営しており、官の存在は重要である。
  • 奥村委員:全体の印象としては、結論ありき(認証ありき)の感が強い。日本発の認証スキームの作成と認証取得の推奨が検討会の報告になってはいけないと思う。認証を取得することが目的ではなく、製造工程管理が適切に行われることを主眼に報告書をまとめるべきではないか。参加した委員の多くは、認証取得を考える場合にわかりやすい認証スキームがあれば良いと発言しているが、それは、FSSC22000などを取得するために、日本語のマニュアルや日本語(日本人)による監査が行われる環境を作るべきだということを提案したのであって、FSSC22000などの国際的に通用する認証スキームを否定したわけではない。日本初の国際的に通用する認証スキームがあることには賛成するが、すでに、国際的に通用する認証スキームを取得している事業者が対象でなく、これから新たな認証スキームの取得を考えている中小事業者が対象であること、また、導入から認証取得までをサポートできるスキームを官民連携して作り上げていくことの重要性と、そのための取り組みを今後も継続して官民で行っていくべきとの提案が大切ではないか。検討会に参加していない企業が今回の報告書案を読んだ場合、多分、唐突に日本発の認証スキームを作り、日本初の認証スキームの取得を行政が推奨しているというように感じないかが心配。スキームオーナーが政府機関でないのであれば、多くの企業は実績がないスキームオーナーに拒否反応を示すのではないか。メリットは何かをきちっと書く必要があり、日本語表記という特徴だけではダメで、もう少し議論が必要。
  • 川崎委員:報告書(案)8月9日ページのABC段階スキームの考え方は賛成。本検討会のアウトプットの中核であると思う。Bスキームが成功するためには、中小事業者のHACCP普及が進まない理由をきちんともう一度整理すべきである。監査の人材育成が重要と報告されているが、それ以上に中小事業者の現場でコーチする人材を育成し、その人材をプールし派遣する制度を検討すべき。Bスキームは既存HACCPとの整合性について、今後の見通しを発信しないと業界に混乱が生じる。Cスキームに関して、日本発のスキームが既存の国際標準とされる認証規格とどこが違っていてどこが日本独自の特徴なのか、具体的に示さねばならない。今回を含めてあと2回の検討会でまとめるのは難しいかもしれないが、Cスキームを作っていく上で重要である。報告書の中の「今後の対策」と「おわりに」に、スキームオーナーについて官民連携の文言があり、それは重要だが、単なる精神論だけではなく官と民の役割分担について具体的イメージを早く出すべきである。Bスキームは、HACCP支援法の流れの中で地方自治体の条例整備が進む方向性が示されており、官がリードして行くべきかと考える。CスキームについてはGFSIだけではなく広い土俵で検討すべきではあるが、その中でも輸出を考えた場合GFSIという大きなターゲットがありビジネスシーンの中で行われていることなので民間が主導すべきかと思う。
  • 堀池委員:閣議決定された日本再興戦略に基づいてやっていくと言うことで理解できる。認証スキームの必要性がちょっと弱いと感じる。外国語であることが問題なのなら日本語訳をしっかり作ることで対応できる。日本ならではと言うと、ともすれば日本にしか理解できないものになって国際標準にはならなくなる恐れもある。もっと具体的なものを指し示してほしい。Cスキームについて、だれがスキームを使うのかということもある。既に大企業はFSSCなどの認証を取得する動きをしている。相当なメリットがないと新しい認証に対して改めて取得しようとはしないと思う。
  • 清水委員:報告書に関してはよくまとまっており、分かりやすく記載されている。その中で、トレーニングに関して、中小食品業界の認証を受ける側、トレーニングを受ける側について、なぜHACCPが普及しにくいのかよく考えてみたい。日本においてはHACCPのイメージが「重い」。その誤解を払拭しないと普及しない。受ける側の担当者の研修時間が取れないというならば土日の有効活用をするのも必要。また、HACCPをとると自分たちのメリットになるということが理解されていない。中小事業者にとって今すぐ海外輸出対応といってもピンとこない。間接的であっても海外対応には必要だと言うことをもっと示すべきである。マル総については、我が社は食肉製品を製造しているので持っている。当時、官民協力してガイドラインを作った。ある意味方向性が一致して一体感があった。業界団体と一体になって一緒にHACCP推進に取り組むべきではないか。HACCPの一般論の話をしても分かりにくいので、食品業界にとってわかりやすいHACCPを構築する、そんな取り組みの方法もある。A、B、Cのスキームについて、Cに相当する海外スキームは分かりにくい。要求事項の解釈は人によってばらつく。日本発の認証スキームを作れば、解釈のばらつきもなくすることが可能になる。できるだけ具体化したスキームを作るべきである。日本発の認証スキームは海外企業が取得しようとしないものになると日本はイニシアチブを取れるのだろうか。バランスが大事である。
  • 原田委員:報告書はよくまとまっていると思う。2点意見がある。第一に、輸出促進が大きな目的であるとするとGFSI承認を目指すと明記すべきではないか。その場合、既存スキームとの差別化のための提案として申し上げると、海外のグループ会社に接しているとよく感じることであるが、日本の工場では品質保証や食品安全に関して現場から改善提案が自発的に出てくるのに対して、海外の工場ではそのような自発性を植え付けようとするが、なかなか定着しない。海外の会社から是非学びたいと行ってくるポイントである、この「ボトムアップ型品質改善」を日本発の認証スキームに取り入れると、この認証を取得したいというモチベーションアップにつながる。第二に、中小事業者のサポート体制を強化することが大事であるが、第2回目にヒアリングした味泉はプライベートブランドの依頼元からの監査や指導から学んだことが一番役に立った、とのことであった。現場経験を持っている人材が大企業にはたくさんいるので、定年前後の方の活躍の場として、農林水産省が進めている「品質管理体制の強化事業」の中で人材バンクを作って派遣するなどあっても良い。中小事業者の中で、内部監査のできる人の育成につながるのではないかと思う。
  • 事務局横田室長:日本の独自性は何かという論点があった。ガラパゴス化しない、国際的に通用すること、日本独自のスキームを持つメリットは何か、という意見、質問をいただいた。日本語であることや言葉が分かりやすいことは普及の観点から重要な点だと思う。また規格の要求項目が抽象的な文言となっているため監査する人によってばらつきが生じるという面があり、具体的に企業が理解しやすい言葉で作成することは重要である。また、これに関連して、食品安全だけに限定するのか、信頼の項目も入れるのかという議論があった。信頼の項目は海外で受け入れられないのではないかとのことだが、2月のGFSI世界大会では消費者の信頼について話題になっていた。農林水産省のフード・コミュニケーション・プロジェクトもその一つであるが、表示の問題に代表されるような「信頼」に係わるいろいろな取組も行われている。フード・コミュニケーション・プロジェクトの協働の着眼点に入っている、「社内の情報共有を行う」、「従業員のコンプライアンス意識を高める」、「取引先と持続性のある体制を整備する」、「公正な取引を担保する」、「原料原産地を確認する方法として帳票をとっておく」、などが独自項目として挙げられる。海外で関心が高まっている信頼関係項目を先取りする形で具体化できるかどうか、今後よく検討したい。人材育成について、中小事業者のHACCP普及が進まない理由を整理すべきとの指摘があった。現在、予算事業でも支援しながら研修を行っていただいており、そこでは理解ができたという声をもらっているが、HACCPがどういうものであるか、その必要性がまだまだ理解されていないということがあると思う。
  • 櫻庭審議官:約20年前PL法成立の元になった食品微生物汚染事件があったことを考えると中小事業者も大企業も甘えは許されない。6次産業化に係わる農家の方の直売についても対策をしっかりすべきである。日本では一般的に存在する総菜や中食は、今後世界的な広がりを持つだろう。そのとき日本発の認証スキームを作ることによって世界に貢献することができるようになるのではないか。中小事業者を始め、食の安全をもう一度考えてもらうきっかけにしてもらいたい。
  • 川崎委員:6ページの(エ)の日本でコンセンサスを得た規格・認証スキームがないとある。この意味を伺いたい。
  • 事務局横田室長:日本発の認証スキームの必要性の大きな柱として、国際的な標準化というルールメーキングに参画していくための一つのツールになるということだと思う。その際、国内食品産業のコンセンサスがないと、スキームが信頼されない。従って「コンセンサスを得た」という表現をしている。
  • 湯川座長:複数の委員から日本発の認証の独自性として、日本語で対応できるという点だけでは独自性にはならないという意見があった。
  • 奥村委員:中小事業者が真剣に輸出やHACCPを考えたとき、相談できるところがないと困る。日本再興戦略にもあるとおり、事業者が相談できるワンストップサービス化というのがあるが、ともするとたらい回しになってどこに相談すれば良いのか分からないということがないようにしてほしいし、日本発の認証スキームを取得した企業が海外に打って出る際には国がちゃんとバックアップしてほしい。また、すでに大手企業は必要に応じて海外の認証取得に取り組んでいる。海外認証を既に取得した上に、さらに日本発の新しい認証をとらなければならないと誤解されるような報告書ではいけない。
  • 事務局横田室長:新しい日本発の認証スキームができたら海外認証を否定しなければならない、ということではないので誤解のないように報告書には記載したい。
  • 大澤委員:企業が認証を取得しているかどうかではなく、衛生や安全の取り組みができているか、仕組みを持っているかということが重要である。独自性という観点では、日本は、自分たちの作っている食品の品質スペックの安定化は特に注意しており、例えば、毎回同じ形、色目など安全とは関係ないがマーケットからの要求で一生懸命品質管理の一つとしてやっている。他国と比べると均質な食品を売っており、その方面の品質管理は日本は進んでいると考える。
  • 櫻庭審議官:食の安全を脅かす事件があったあと、その食品業界で自己点検をしたが、その内容は芳しくなかった。農林水産省食料産業局は食料産業を振興する当局ではあるが、食品の安全性の確保を前提としておかねばならない。
  • 奥村委員:我々はローカルな地場商品(地産地消商品)を扱う場合もあるので、リスクについてはよく認識している。我々小売が中小事業者の商品を扱い、広域で流通しようとすると、その企業がそれまで作っていた量を超え、無理な生産をしたなら事故につながる恐れがある。広域流通を考えている食品事業者が食の安全性の確保を前提とした行動がとれるのであれば、認証システムは有効である。
  • 湯川座長:厚生労働省は5月に管理運営の指針(ガイドライン)を改正したところであるが、これまでの議論に関してコメントをいただきたい。
  • 大曽根課長補佐:講演会等でHACCP導入型基準の説明をすると、そもそも一般的衛生管理の部分でさえ不十分な状況ではないかとの意見をよくいただく。ただ、今回のHACCP導入型基準は大きな転機になると思う。HACCP支援法での高度化基盤整備に相当する3段階のAによって底上げを図ることは意味がある。Bスキームの対象事業者向けには、厚生労働省で教科書的なものを作成しており、それを基準として、中小事業者にHACCPを取り入れてもらいたい。
  • 湯川座長:これまでの議論で大きく3つのテーマが見えてきた。1.日本発認証スキームの独自性とはどのようなものなのか。安全や衛生とは異なる品質管理の視点を入れるのか、信頼性に関する項目を含めるのか、従業員からのボトムアップの品質管理の視点。一般的衛生管理の重要性を前提としてこれらをどう要求事項にしていくのか。2.A、B、Cの段階がある中で、報告書案では、Aは認証制度は不要とされている。しかし、委員の意見をお伺いすると一般的衛生管理を内容とするAは重要と考えるが、報告書案の考え方で良いか。3.スキームオーナーについて、複数の委員の方から官の関与を求める声があった。一方、事務局ではオーナー自体は民間がよいのではないかとの説明があった。この3点に絞って話を進めていきたい。
  • 伊藤委員:A、B、CスキームのAだが、我流は良くないので、最低ラインはここだと示すことが重要。タイでは食品企業にGMP取得が義務化されている。その考え方をするとAも義務化を見据えないといつまでも我流になってしまう。厚生労働省のガイドラインもあり、ある時点で最低ラインの義務化の検討も必要になるのではと思う。スキームオーナーに関しては、相当覚悟を持ってやらねばならない。知識と経験と努力が必要で、世界に打って出るためにはどうすべきか、我々企業もどう人材を提供できるのか悩ましい。例えば官民で外郭団体のような組織を作って運用しないと、押し付け合いになる。ただ、最適な人材が企業内にいるかというと思い当たらないのも現実である。また、仕組みの話とどう実践するかは、分けた文章にしないと良くない。仕組みは手段であり、手段を目的にしないようにすべき。報告書案7ページの今後の戦略の中に、我が国の食品産業において、「国際的に通用する規格・認証を受けやすくし、世界から正当な評価を得ていくための環境を整備するとともに、・・・」とあるが、ここに食品事業者として食品安全レベルが向上したことが実感できる、というような文言を入れるべきである。実践をするのは事業者であり、導入の決定はトップダウンになるので事業経営者が理解しないといけない。
  • 堀池委員:日本発の認証の独自性に関してはコミュニケーションもキーワードになるのではないか。取引先、従業員、消費者とのコミュニケーションが信頼性向上につながることを盛り込めれば、ユニークなものになるのではないか。
  • 清水委員:弊社では操業100年以上のグループ会社があるが、ハムの製造過程で木の樽につけ込む行程があり、HACCPは取得していないが、しっかりとした伝統製法であり、経験則が悪いわけではない。従って、もう少し工夫して科学的な見方で商品の安全性を担保し、消費者を守ることが重要で、そのためにはHACCPが有効である。食の安全は最優先されるべきである。日本発の認証スキームの独自性について、日本の品質は諸外国に比べて優れている有利な部分が多くある。日本には品質向上の考え方があり、それを日本発の認証スキームに組み込むことでアドバンテージになり得る。日本の独自性ということで考えたい。
  • 上野委員:本日、近年の食の安全性を脅かす事件に対して高い問題意識を持っていることが確認できた。我々は食品企業として、消費者の健康を守ることが最重要であり、ベースとなっている。また、グローバルな競争の中でボトムアップしていくことが日本の食品に対するブランドの維持・向上に繋がると言える。日本発の認証制度に関してだが、グローバルには複数の認証がある中で、GFSI関連の認証も、究極的には一つにまとめることができるのではないかと考えたこともあった。しかし、食の安全のための仕組みは、国や文化に大きく依存し、各国の文化や習慣によって認証制度が異なるということはよく理解できる。最近フードディフェンスに関して、グローバル食品企業の担当者と各社の取り組みを共有する機会があった。各社、リスクベースで対策していること、国や法人によってリスクは異なるため、各論では国やサイトで対応を変えていることが確認できた。各論では、国や文化に基づいた仕組みの構築が必要である。日本発の独自性のある認証制度は積極的に進めるべきであると考える。
  • 伊勢委員:日本の独自性について、安全性の観点からの独自性は難しい。大きさ、見た目など持続的向上に関係する品質の観点での独自性か、現場力かが、日本の独自性になる。さらに、ボトムアップなど盛り込めたらと思う。日本の従業員の質の高さは他の国に負けないので、スキームには盛り込むべき。他国ではISOやFSSCなど記録は立派だが中身はそうでもない。作業者の行動をチェックする、ヒアリングするなどの項目をCスキームのレベルで付加すると日本発認証の独自性は出るのではないか。HACCPの導入に関しては適切な指導者が必要である。監査というよりコーチするといった姿勢でリードしていくべきである。
  • 島﨑室長:マネジメントシステムには、工場の中で自ら監査するなどの項目が含まれているが、中小事業者にも適応可能だと思う。自ら良くするという姿勢を中小事業者自身が持たないといけない。官民が一体となって認証制度を作っていけば良いものができる。
  • 原田委員:海外から日本に輸出する企業があるとして、海外企業がこの新しい認証スキームを取得する動きを触発できれば、普及に拍車がかかるのではないか。なお、スキームオーナーは官民一体となって外郭団体をつくるなどして運営するのが良い。GFSIなど国際認証を取り巻く動きや考え方を反映させてブラッシュアップし、何年か毎に更新していく必要があることを考えると、民間が主体となるのが良いと思う。
  • 湯川座長:A、B、Cの段階について、BとCはスキームの認証対象範囲とすることで皆さん異論ないと思うが、Aに関して食品の安全を脅かす事件などが起きていることも考えると、例えば記録をつけることなども一般的衛生管理の中できちんとやるべきだという点をしっかりと周知すべきだと思う。
  • 川崎委員:中小事業者にHACCPを普及して本当に安全レベルを上げるためには、その導入・支援策が必要である。スキームオーナーをどう考えていくかも重要である。BスキームについてはHACCPに関して支援法や条例整備の流れの中で官がリードすべきかと思う。CスキームはGFSIガイダンスの取り込みを念頭に置いて、ビジネスの場面で推進していくところなので、民間が主体でスキームオーナーを務めるべきではないか。日本発の認証スキームの独自性は、大事であるとは思うが、それが本当に国際標準として認められるのかはきちんと検討すべき。
  • 湯川座長:認証を取得した企業の製品にマークを表示することについて、意見はないか。
  • 原田委員:メリットはあるかと思うが、デメリットとしては、マークをつけた会社の製品に仮にトラブルがあったときにスキーム自体の信頼性に疑いがかかることや、マークの偽造リスクなどが考えられる。GFSIは承認スキームにマークをつけることを勧めていない。マークはつけない方が良いのではないか。
  • 清水委員:マークについてだが、食肉の処理工場ではダンボールにSQF認証マークをつけている。もしトラブルがあったときはマークの信頼性毀損のリスクがある。このマーク自体は一般には認知されていないので、商売上のメリットはあまりないが、自分たちがちゃんとやっているという意味あいでつけている。Bスキームについてマークを考えるのであれば、その意味を明確にすることが必要である。BスキームはCスキームの前提と考える場合、マークの位置づけを明確にしないと宙に浮いてしまう。
  • 事務局横田室長:多岐にわたる意見が得られたので、報告書を修正して、確認を得たい。次回は本日の意見を踏まえた報告書案をお示ししたい。
  • 事務局田邊課長補佐:次回は7月17日木曜日14時から第4回検討会を開催する。 

お問合せ先

食料産業局食品製造課食品企業行動室

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